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scene12…旅立ち
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下界の時間では半年が過ぎようとしているそんなある日の午前早い時、雅は突然菩薩に呼ばれた。
「おい」
「なに?菩薩…」
「そろそろ降りるか?」
「え?」
「下界に。」
「あ…そか……でも…」
「なんだ?ここに居たくなったか…?」
「二郎神…大丈夫かな…」
「なんだ?」
「菩薩の面倒また一人に戻っちゃう……」
「うるせえよ!!」
「フフ…」
「で?どうすんだ」
「…行くよ。」
「そうか、ま、そういうと思ったけどな…」
そう。呼ばれた理由は雅が下界に戻るという話だった。
「…ねえ菩薩?」
「なんだよ」
「夢の人たち……会えるかな…」
「…どうだろうな」
「でも……会えたら…どうするのかな…」
「言ってる意味がわかんねえけど?」
「…でも、忘れちゃってるよね…きっと…」
少し寂しそうに笑う雅。そんな雅の顔も菩薩は見慣れてしまった。
「んな泣きそうな顔してんなよ。こっちまでじめじめする」
「ひっどぉい!!そんな顔してません!」
「そうかよ」
「そうです!!」
「……でも、まぁ。縁があれば、また会えるさ。」
「…そっか…そうだよね…」
「あぁ」
そう答え、出発の日を明後日に決めた二人。荷造りやお世話になった西軍の人達へのお礼等も予て設定した日数だった。
しかし雅は今日中に終わらせようとしていた。
お礼参りを出来る限り終わらせ、最終日は菩薩と一緒に過ごそうとしていた。
「……二郎神…今なんて言った?」
「ですから、観世音菩薩は明日、一日公務でございます」
「……なんでぇ?」
「いえ、私にいわれましても……」
「……ですよね…」
明らかに雅は落胆していた。
そんなこんなで出発の前夜……
「……菩薩…居る?」
「んー?なんだ。雅か…どうした?」
「…今夜…一緒に居ていい?」
「珍しいな」
「……今日で最後だから……」
「そういうことか。…来いよ」
そういうと雅を招き入れた菩薩。きゅっと巻き付いてくる雅を優しく抱き締めた菩薩はくっと小さく笑い、頭を撫でる。
「どうしたよ。ん?不安になったか?」
「…それは……無いと思う…」
「ねえのかよ」
「……だって…いろんな事たくさん菩薩や二郎神…西軍の人達教えてくれた。」
「だろうな。」
「下界の中にも…妖怪居るだろうけど……私の力で対抗できるかな…」
「出来るだろ。問題ねえよ」
「そっかな…」
「あぁ。」
「……あのね?菩薩…」
「んー?」
そういうとゆっくりと顔をあげた。
「最後に聞いていい?」
「……クス…解ったよ。こっちでの土産に教えてやるよ。雅のずっと知りたがってたこと。」
そういうと話し出した。そう。雅の記憶の『鍵』となることだった。
「…初めて聞いてきた時は……来て時期だったか?」
「ん……」
「それからここまで良くもまぁ再度聞かずに耐えたな、お前」
「だって……突っ込んでも教えてくれないだろうし……菩薩」
「解ってんじゃねえか…」
「だから最後の日ならって思って……」
「そういうことか…」
ふぅっと一つ息を吐くと菩薩はゆっくりと話し出す。
「たった一人なんだよ。」
「え?……何が…?」
「たった一人…そいつに対して雅が最後に一番伝えたかった事…それを言ってもらうだけだ」
「…なにそれ……」
「それまでは教えてやらねえよ、そんなお人好しじゃねえ」
「…じ…じゃぁ、もしその人に対して私が思ってるのと違ったら?」
「一生鍵は開かねえよ」
「…嘘……」
「マジ☆」
「それって少し位の違いとかは…」
「許されねえ」
「……絶対蓋取る気……無い…」
「はぁ?」
「菩薩絶対無理だって解ってそんなの付けたんでしょ……ハァ…聞いて損した…」
「なんでそう思う。」
「だって、例えばよ?その人に対して私が好きだなって好意を寄せてたとしても、相手が迷惑だとか思ってたら?絶対、何がなんでも好きなんて言わないじゃん?」
「…まぁ、そうだな。」
「その逆に私が苦手だなとか、嫌だなって思ってる人でもその人が仮に私に好意抱いてても同じでしょ?」
「…まぁな。」
「ほら!!だから絶対相思相愛じゃなきゃいけないのよ。嫌でも好きでも!なのに……」
「プッ…ハハハ」
「…なによ…バカだこいつとかでも思ったでしょ」
「…いや?…クックックッ」
「それとも、やっぱ自分のかけた鍵は無理だとか察した!?」
「……ちげぇよ。相変わらずおもしれぇ発想って思ってな」
そう言うとプウッと膨れる雅を撫でた。
「そんな心配しなくても、大丈夫だ、心配すんなよ」
「…自信満々…」
「そりゃそうなるぜ。鍵かけた本人だからな。」
ゆっくりと抱き締め直すと菩薩は子供をあやすかのようにリズム良く背中をポン…ポン…と叩いていた。
「ゆっくりと寝ろ。明日寝坊すんなよ?」
「……しない…よ」
その心地よさから雅は気付けば眠りへと堕ちていった。抱き上げて、ベッドに寝かせるとそっと前髪を避けてやる。
「…安心しろよ。三蔵とは間違いなく相思相愛だからな」
そう呟くものも、雅には届かなかった。
翌日、朝早くに目を覚ました雅。ほぼ同時刻に菩薩も目覚めていた。
「お、起きたか?」
「…ん…おはよー…菩薩」
「おぉ。その間抜け面も見納め、か」
「…んー…」
良く理解できていない雅。それでもベッドから降りて菩薩の前に来ると目を擦りながらもぽすっと腹に拳を入れた。
「いってえな…」
「嘘ばっか……」
「クス…支度しろ。見送りしてやる。」
「…ん」
そうして急いで身支度を済ませ、荷物を持つと二郎神の見守る中、菩薩と一緒に下界へと降りていく雅。
「ここから見えるだろ?あの街だ。結構でかいだろ。」
「ん…」
「心配するなって。自信もて、」
「……ん」
「…たく…」
そう言うとそっと唇が重なるだけのキスを落とした菩薩。
「…ッッ?!」
「緊張なんざ降っとんだろ?」
「だからって…!やり方!!」
「ほら、行けよ、あ…」
「え?何?」
「下界の時間で半年、経ってるからな?」
「…ん!!」
「じゃぁな」
「あ…!菩薩!まって?」
「なんだよ!」
「…ありがとう!」
「…おぅ、じゃぁな」
そう言って菩薩はザァッ…と消えて天界に戻っていった。歩き出した雅は街に入る。
「…あれ…?旅の人かい?」
「…えっと……もし…もし良ければ…ここに住まわせて欲しいんです…」
「…そうかい!」
「え…?」
「でかい街だし。なんなら町長に挨拶するのに連れていこうか?」
そう言われて男の人に着いていく。真っ直ぐに大きな屋敷の前に来た。
「ここが町長の家さ。」
「あ…ありがとうございます」
「いや!なんて事無いさ」
そういって男性は去っていった。明るくて賑やかな街。意を決して扉をノックする。すると時期に中から一人の女性が出てきた。
「あの…!今日からこの町で…住まわせていただきたくて……」
「え…っと」
「それで、入り口であった方に連れてきてもらって……」
「クス…どうぞ?」
そういって中に入れてもらった。
話をすれば心良く受け入れてくれた町長。引っ越しやら何やら、大きな街が故に入れ替わりもあるのだという。そんな中で自身から出向いてくれたのは嬉しかったのだと聞いた。
「ありがとうございます!」
「いや良いよ。それで、住む場所とかは…」
「さっき着いたばかりで……」
「そうか。おい!唯漣、案内してやれ!」
「…あの…!!」
「なんだい?」
「自分で…なんとかします」
「そういわなくて良いさ。唯漣は少し君より年は下かも知れないが…」
「なにか呼んだ?お父さん」
「おぉ、唯漣、この方、…えっと」
「あ、すみません。花洛雅って言います。」
「雅さん。今日からこの街で住むことになったらしいんだがね、住むところも何もないと言うことらしいんだ。街の案内してやってくれないか?」
「解った!私、唯漣って言います。よろしくね!」
そういって街案内に着いてきた唯漣。いろいろと説明をしてくれて、家も決まる。ちょうど出ていかれた場所だからと、タイミングも良かった。
「あとは仕事かぁ…」
「そうだなぁ。いろいろと買い物しながら見てみたら?」
「そうします!ありがとうございました。」
「雅さん、敬語じゃなくて良いよ?!」
「でも…」
「仲良くしよ?ね!」
「あ…ありがとう…唯漣さん…」
「唯漣で良いよ!」
「じゃぁ、私も雅で良いよ?」
「それじゃぁまた、明日!!」
「うん、ありがとう!」
雅の人柄か、すぐに友人も出来た。それから荷物を整理し、街に出てみる。服も、何もかも、菩薩にかってもらったものばかりだったが、ずっと着けているネックレスとブレスレットは外せずに居た。
「…良し!頑張らないと!!」
そう意気込んで……
「おい」
「なに?菩薩…」
「そろそろ降りるか?」
「え?」
「下界に。」
「あ…そか……でも…」
「なんだ?ここに居たくなったか…?」
「二郎神…大丈夫かな…」
「なんだ?」
「菩薩の面倒また一人に戻っちゃう……」
「うるせえよ!!」
「フフ…」
「で?どうすんだ」
「…行くよ。」
「そうか、ま、そういうと思ったけどな…」
そう。呼ばれた理由は雅が下界に戻るという話だった。
「…ねえ菩薩?」
「なんだよ」
「夢の人たち……会えるかな…」
「…どうだろうな」
「でも……会えたら…どうするのかな…」
「言ってる意味がわかんねえけど?」
「…でも、忘れちゃってるよね…きっと…」
少し寂しそうに笑う雅。そんな雅の顔も菩薩は見慣れてしまった。
「んな泣きそうな顔してんなよ。こっちまでじめじめする」
「ひっどぉい!!そんな顔してません!」
「そうかよ」
「そうです!!」
「……でも、まぁ。縁があれば、また会えるさ。」
「…そっか…そうだよね…」
「あぁ」
そう答え、出発の日を明後日に決めた二人。荷造りやお世話になった西軍の人達へのお礼等も予て設定した日数だった。
しかし雅は今日中に終わらせようとしていた。
お礼参りを出来る限り終わらせ、最終日は菩薩と一緒に過ごそうとしていた。
「……二郎神…今なんて言った?」
「ですから、観世音菩薩は明日、一日公務でございます」
「……なんでぇ?」
「いえ、私にいわれましても……」
「……ですよね…」
明らかに雅は落胆していた。
そんなこんなで出発の前夜……
「……菩薩…居る?」
「んー?なんだ。雅か…どうした?」
「…今夜…一緒に居ていい?」
「珍しいな」
「……今日で最後だから……」
「そういうことか。…来いよ」
そういうと雅を招き入れた菩薩。きゅっと巻き付いてくる雅を優しく抱き締めた菩薩はくっと小さく笑い、頭を撫でる。
「どうしたよ。ん?不安になったか?」
「…それは……無いと思う…」
「ねえのかよ」
「……だって…いろんな事たくさん菩薩や二郎神…西軍の人達教えてくれた。」
「だろうな。」
「下界の中にも…妖怪居るだろうけど……私の力で対抗できるかな…」
「出来るだろ。問題ねえよ」
「そっかな…」
「あぁ。」
「……あのね?菩薩…」
「んー?」
そういうとゆっくりと顔をあげた。
「最後に聞いていい?」
「……クス…解ったよ。こっちでの土産に教えてやるよ。雅のずっと知りたがってたこと。」
そういうと話し出した。そう。雅の記憶の『鍵』となることだった。
「…初めて聞いてきた時は……来て時期だったか?」
「ん……」
「それからここまで良くもまぁ再度聞かずに耐えたな、お前」
「だって……突っ込んでも教えてくれないだろうし……菩薩」
「解ってんじゃねえか…」
「だから最後の日ならって思って……」
「そういうことか…」
ふぅっと一つ息を吐くと菩薩はゆっくりと話し出す。
「たった一人なんだよ。」
「え?……何が…?」
「たった一人…そいつに対して雅が最後に一番伝えたかった事…それを言ってもらうだけだ」
「…なにそれ……」
「それまでは教えてやらねえよ、そんなお人好しじゃねえ」
「…じ…じゃぁ、もしその人に対して私が思ってるのと違ったら?」
「一生鍵は開かねえよ」
「…嘘……」
「マジ☆」
「それって少し位の違いとかは…」
「許されねえ」
「……絶対蓋取る気……無い…」
「はぁ?」
「菩薩絶対無理だって解ってそんなの付けたんでしょ……ハァ…聞いて損した…」
「なんでそう思う。」
「だって、例えばよ?その人に対して私が好きだなって好意を寄せてたとしても、相手が迷惑だとか思ってたら?絶対、何がなんでも好きなんて言わないじゃん?」
「…まぁ、そうだな。」
「その逆に私が苦手だなとか、嫌だなって思ってる人でもその人が仮に私に好意抱いてても同じでしょ?」
「…まぁな。」
「ほら!!だから絶対相思相愛じゃなきゃいけないのよ。嫌でも好きでも!なのに……」
「プッ…ハハハ」
「…なによ…バカだこいつとかでも思ったでしょ」
「…いや?…クックックッ」
「それとも、やっぱ自分のかけた鍵は無理だとか察した!?」
「……ちげぇよ。相変わらずおもしれぇ発想って思ってな」
そう言うとプウッと膨れる雅を撫でた。
「そんな心配しなくても、大丈夫だ、心配すんなよ」
「…自信満々…」
「そりゃそうなるぜ。鍵かけた本人だからな。」
ゆっくりと抱き締め直すと菩薩は子供をあやすかのようにリズム良く背中をポン…ポン…と叩いていた。
「ゆっくりと寝ろ。明日寝坊すんなよ?」
「……しない…よ」
その心地よさから雅は気付けば眠りへと堕ちていった。抱き上げて、ベッドに寝かせるとそっと前髪を避けてやる。
「…安心しろよ。三蔵とは間違いなく相思相愛だからな」
そう呟くものも、雅には届かなかった。
翌日、朝早くに目を覚ました雅。ほぼ同時刻に菩薩も目覚めていた。
「お、起きたか?」
「…ん…おはよー…菩薩」
「おぉ。その間抜け面も見納め、か」
「…んー…」
良く理解できていない雅。それでもベッドから降りて菩薩の前に来ると目を擦りながらもぽすっと腹に拳を入れた。
「いってえな…」
「嘘ばっか……」
「クス…支度しろ。見送りしてやる。」
「…ん」
そうして急いで身支度を済ませ、荷物を持つと二郎神の見守る中、菩薩と一緒に下界へと降りていく雅。
「ここから見えるだろ?あの街だ。結構でかいだろ。」
「ん…」
「心配するなって。自信もて、」
「……ん」
「…たく…」
そう言うとそっと唇が重なるだけのキスを落とした菩薩。
「…ッッ?!」
「緊張なんざ降っとんだろ?」
「だからって…!やり方!!」
「ほら、行けよ、あ…」
「え?何?」
「下界の時間で半年、経ってるからな?」
「…ん!!」
「じゃぁな」
「あ…!菩薩!まって?」
「なんだよ!」
「…ありがとう!」
「…おぅ、じゃぁな」
そう言って菩薩はザァッ…と消えて天界に戻っていった。歩き出した雅は街に入る。
「…あれ…?旅の人かい?」
「…えっと……もし…もし良ければ…ここに住まわせて欲しいんです…」
「…そうかい!」
「え…?」
「でかい街だし。なんなら町長に挨拶するのに連れていこうか?」
そう言われて男の人に着いていく。真っ直ぐに大きな屋敷の前に来た。
「ここが町長の家さ。」
「あ…ありがとうございます」
「いや!なんて事無いさ」
そういって男性は去っていった。明るくて賑やかな街。意を決して扉をノックする。すると時期に中から一人の女性が出てきた。
「あの…!今日からこの町で…住まわせていただきたくて……」
「え…っと」
「それで、入り口であった方に連れてきてもらって……」
「クス…どうぞ?」
そういって中に入れてもらった。
話をすれば心良く受け入れてくれた町長。引っ越しやら何やら、大きな街が故に入れ替わりもあるのだという。そんな中で自身から出向いてくれたのは嬉しかったのだと聞いた。
「ありがとうございます!」
「いや良いよ。それで、住む場所とかは…」
「さっき着いたばかりで……」
「そうか。おい!唯漣、案内してやれ!」
「…あの…!!」
「なんだい?」
「自分で…なんとかします」
「そういわなくて良いさ。唯漣は少し君より年は下かも知れないが…」
「なにか呼んだ?お父さん」
「おぉ、唯漣、この方、…えっと」
「あ、すみません。花洛雅って言います。」
「雅さん。今日からこの街で住むことになったらしいんだがね、住むところも何もないと言うことらしいんだ。街の案内してやってくれないか?」
「解った!私、唯漣って言います。よろしくね!」
そういって街案内に着いてきた唯漣。いろいろと説明をしてくれて、家も決まる。ちょうど出ていかれた場所だからと、タイミングも良かった。
「あとは仕事かぁ…」
「そうだなぁ。いろいろと買い物しながら見てみたら?」
「そうします!ありがとうございました。」
「雅さん、敬語じゃなくて良いよ?!」
「でも…」
「仲良くしよ?ね!」
「あ…ありがとう…唯漣さん…」
「唯漣で良いよ!」
「じゃぁ、私も雅で良いよ?」
「それじゃぁまた、明日!!」
「うん、ありがとう!」
雅の人柄か、すぐに友人も出来た。それから荷物を整理し、街に出てみる。服も、何もかも、菩薩にかってもらったものばかりだったが、ずっと着けているネックレスとブレスレットは外せずに居た。
「…良し!頑張らないと!!」
そう意気込んで……
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