凜恋心

降谷みやび

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battle64…純白の花嫁 (後編)

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翌日のクリスマス当日。雅は嬉しそうに窓の外を眺めていた。雪は降り積もり、真っ白になった景色一面をどれ程見ていても飽きることはなかった。

「みーやび、なにしてんの?」
「ん?悟浄…」
「どうしたの、窓の外なんて見て」
「クリスマスって…私本当に初めてで…嬉しい!何かわくわくするね…!この街中の飾りつけとかも!」
「そうだな。」
「そういえば、八戒達は?」
「八戒と悟空は野暮用だって言ってたな」
「そっか…皆と一緒に過ごせれたらよかったのになぁ…」
じゃなくて?」
「三蔵はいいの!」
「…どうしてまた…」
「昨日の夜、一緒に居れたから…」
「…そぉ」
「悟浄?」
「で、かわいそうな悟浄さんに付き合ってくれてるって訳?」
「悟浄、かわいそうなの?」
「いや、どう見てもかわいそうだろ。」
「悟浄…」
「でもまぁ、こうして雅と一緒に居れるクリスマスがあればいっか」

そういうとぐいっと肩を抱き寄せる悟浄。そうしていても大分三蔵が銃を打ってくることはなくなった。特に今はこの場に三蔵も居ない。

「あぁ、そうだ雅?」
「なに?」
「今日の十七時頃、空けといて?」
「…え?でも、そのくらいって…お夕飯近いんじゃ…」
「そうなんだけどさ、ちょーっと付き合ってほしいんだわ。」
「ん、解った。八戒達にも言えたらいいんだけど…」
「そうだな、」

そう話していた。そうして昼食も摂り、雪のためあまり外にも出られず、ただ部屋で過ごしていた。

雅が昼食後にのんびりとしている頃の三蔵はというと…八戒や悟空と一緒に居た。

「そうそう、三蔵?」
「なんだ」
、渡されたんですか?」
「……うるせぇよ」
「なぁ、何々?」
「クリスマスプレゼント、ですよ。悟空」
「あ、雅に?」
「お前は首を突っ込むな」
「なんだよ!」
「うるせぇ。キリスト様の誕生日でも祝ってろ、猿」
「昨日やったじゃんかよ!」
「今日が当日だ、ばかが」
「むぅぅぅ!!」
「まぁまぁ。まだあげてないんだったらちょうどいいです」
「……何を企んで居やがる」
「別に?これと言って…」

そう八戒はにこやかに三蔵に微笑み返した。

「なぁな!!三蔵!」
「なんだ」
「悟空?」
「……解ってるって!」
「なにが解ってる、だ。やっぱりテメェら何企んでんだ」
「そんな事よりも、せっかくあんなに大きな教会があるんですから、みんなで行ってみませんか?」
「賛成!」
「断る」
「まぁまぁ、そういわずに。たまにはお坊さんでも教会に入ってみると良い意味で心が洗われるかも知れませんよ?」
「特に俺は困っちゃ居ねぇよ」
「そういわずに!行ってみましょう?雪も止んでることですし!」

そう言ってなんとか三蔵を連れ出すことに成功した八戒達。誰に見られるかも解らない中、常に三蔵が法衣の袂にリングを入れていることは知っていた。

時刻は十五時…サプライズ予定のちょうど二時間前辺りだ。宿から教会まではおよそ十五分。

「うわぁ、でっけぇなぁ!」
「そうですねぇ」
「……それなりだな」
「そう言わずに。」
「中!入ってみようぜ!!」

そう悟空が言うなり扉を開ける。まだ多少クリスマスの会に参加していた人がちらほらといた。シスターと神父に声をかけられる八戒。何やら話していた。

「……ではどうぞこちらに」
「…なんだ、一体」
「いいから、三蔵!」
「そうそう!ほらほら!!」

そういって勢いに負けそうになりながらも三蔵は八戒達とシスター達に誘われながら、別室へと案内されていく。

「こちらの方ですか?」
「えぇ、よろしくお願いします」
「おい八戒…」
「お怒りなのは解ってますが三蔵…雅の為に一肌脱いでくれませんか?」
「…説明くらいしろ」

少し眉間にシワがよりながらも、八戒に説明を求める三蔵。ほっと胸を一撫でしながらも、八戒は説明し出した。

「騙すつもりではなかったんですが…普通に言っても三蔵?あなた、動いてくれないでしょう?」
「そんなことは聞いちゃいねぇよ。何があってここに居るんだ」
「三蔵、雅の夢叶えてくれよ!」
「…八戒」
「えぇ、悟空の言う通りです。初めてこの街に着いた時に結婚式やっていたって話したでしょう?その時に雅、『いつかは私も着たいな…』って言ってたんです。それであなたに話した。そうしたら『いつかの約束何ざできねぇ』って言ったじゃないですか」
「…でこれか?」
「はい。」
「……ハァァ…」
「怒るのも無理はないですが…それこそ僕ら、明日にはどうにかなってるかも知れないんですよ?」
「だからって、……あいつは知ってるのか?」
「いいえ、知らせてません。」
「じゃぁどうすんだ」
「悟浄が連れてきます。」
「……ッチ」
「あと聞きたいことは?」
「……もういい」

そう言うと目を伏せ、法衣から腕を抜く。

「…着替えるんだろ?」
「三蔵!」
「こんな事、これっきりにしろ…」
「三蔵?二度も三度もすることじゃ無いですよ?」

嬉しそうに八戒は言い残して悟空を連れて別室に向かった。

「聞いていらっしゃらないとは伺ってましたが…」
「全くだ」
「……クスクス…」
「何が可笑しい」
「いえ…失礼しました。何だかんだと言ってらっしゃった割りに、最後は花嫁様の為に、というお姿が何かほほえましくて」
「……」
「では、こちらに置いておきますね?よろしくお願いします。」

そういってカーテンをシャッと締めた。目の前には一面にガラスが嵌め込まれ、真っ白いタキシード一式がハンガーにかけられている。なんだかんだと言いながらもゆっくりと袖を通していく三蔵。着丈、身幅とぴったりなことから、八戒が事前に手を打っていた事は明らかだった。

「それで昨日いなかったのか…」

ポツリと呟いてはゆっくりとした着替えも十分に終えた。カーテンを開けて出てきた三蔵を見て、身支度担当のシスターはほぅ…と息を飲んだ。わいわいと言いながらも八戒と悟空も用意ができたのだろう。三蔵の元に戻ってきた。

「…あ!三蔵!かっけぇ!」
「……悟空、馬子にも衣装」
「三蔵、それを言ったらおしまいですよ?」
「まご???」
「いや、何でもねぇよ」

それでは…とチャペルの方に案内された三人だった。

ちょうどその頃。宿では雅が心配していた。

「みんな、どうしちゃったのかな」
「んー?」
「悟浄、心配じゃない?」
「まぁ、そうは言ってもなぁ」
「その内帰ってくるかな?」
「まぁ、そうだな」

歯切れの悪い悟浄に『ん…』と返事をする雅。時計を見ると十六時を回り、もうじき二十分を指そうとしていた。

「なぁ、雅?」
「なに?」
「少し早ぇんだけど、ちょっと付き合ってくんない?」
「…八戒とか三蔵に連絡できなかったけど…仕方ないよね…」

そういって、約束だと言いながらも雅は悟浄に着いていった。

「え、ここって……」
「そっ、ちょっと付き合ってほしくて…さ」

そう言いながらも昨日中に話をしていた衣装部屋に雅を連れていく。

「ほら、入って?」
「ご……じょう…これって」
「いいから、綺麗になってこいよ?」

そういってウインクをすると扉を締めた。

「さぁてと、俺もそろそろ支度しねぇとな」

そう呟きながら…しかし、部屋の中では雅は戸惑っていた。

「あの、私なにも聞いてなくて…」
「存じてます。」
「『存じてます』って……私、このドレス…」
「はい。着てくださいな」
「いえ……これって…ウェディングドレス……?」
「はい。とても可愛らしい方なのでお似合いになると思いますが…」
「そうじゃなくて…」
「着ていただかないと私共も困ります…」

そういわれ、どうしようと迷っている雅。悟浄からはなにも詳しいことは聞いていない。それに連れてこられた場所が教会、初めてこの街に来た時にも結婚式をやっていた。確かに憧れだった…

「だから三蔵…いなかったのかな…」
「なにか仰いましたか?」
「いえ…」

そうしながらも胸元に光るネックレスは変えたくないと懇願し、残してもらうことにした。それから急いで支度をし、髪型も在り合わせの物だが、飾ってもらった。化粧もしてもらい、見るからに華やかに様変わりした。

「こんなにしてもらったのに……」
「可愛い、よくお似合いです」
「……ありがとう」

笑顔を取り繕うにも、雅自身うまく笑えている自信は無かった。上に温かいボレロを着せてもらい、案内される。教会の大きな扉の前では悟浄が淡いラベンダー色のスーツを身に纏い待っていた。長い髪は後ろできゅっと縛っている。

「悟浄……あのね…」
「まぁ、それから先は言わないで?」
「でも…」
「ほら」

そういいながらも右腕をひょいっと差し出し、腕を絡ませるように促した。

「あの…悟浄…」
「もう始まるから。」
「……ッ」
…神父サマの前で愛は誓えねぇって言ってくれて構わねぇよ?」

いつも通りに、しかしとても優しく笑いかける悟浄。きゅっと胸を締め付けられるものの、雅はどうしたものかと考えていた。扉が開く時、悟浄に促されながらも、前を見ることは出来なかった。

一歩ずつゆっくりと、右…左…と明るみの方に向かっているのは解る。それでも最後の最後まで顔はあげれない……なぜか雅はそう思っていた。

左右には長椅子があるものの、人の気配は感じられない。ちらりと視線だけ向けてみても気配がないのは当然と言わんばかりに空席ばかりだ。段々と明るさが増して来る。その時、ピタリと悟浄の歩みは止まった。それでも雅はいつまでも顔をあげられそうにはなかった。上げてしまったら、受け入れなくては行けない…そう感じていたからだろう。そんな時だ。

「…おい、いつまで下向いてんだ、テメェは」
「………ぇ?」

聞き馴染んだ愛おしい人の声。ゆっくりと顔を上げると数歩先には真っ白なタキシードに身を包んだ三蔵が立っている。

「ずっと悟浄に捕まっている気か」
「……ッ」
「ほら、雅。」

そう言うと雅の手を取り、三蔵の手に重ねてやる悟浄。

「フン、貴様のエスコートってのが少々気に食わんが…」
「そう言うなって…」
「三ッ……」
「来い、雅」

そういってきゅっと手を握りしめる三蔵。涙が溢れんばかりに溜まっていく。

「今から泣いてんじゃねぇよ…」
「だって…」
「新郎玄奘三蔵、あなたは雅を妻とし、健やかなる時も、病める時も、喜びの時も、悲しみの時も、妻を愛し、敬い、共に助け合い、その命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?」
「………あぁ。」
「新婦花洛雅、あなたは玄奘三蔵を夫とし、健やかなる時も、病める時も、喜びの時も、悲しみの時も、夫を愛し、敬い、共に助け合い、その命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?」
「……ック……はい」

このあまりにも違いすぎる返事の仕方に三人は『おやまぁ…』と言わんばかりに笑っていた。

「それでは指輪の交換を…」

そういわれて雅ははっと気付いた。

「そんな……指輪って……」

おろおろとしながらも悟浄を見るも、『前向け』と言わんばかりに合図されるのみ。

「おい、手、出せ」
「え…三蔵…?」

スッと左手を掬い上げると三蔵の手から雅の薬指にリングは填められた。

「新婦、リングの交換を…」
「要らねぇよ、そんなもの無くても俺の心は変わらねぇ」

そう言い放つ三蔵。ふぅっと一つ息を吐くと神父は誓いのキスを…と続けた。
ヴェールを持ち上げ、両手で頬を包み込むと三蔵は小さく笑った。

「クス…ひでぇ顔…」
「だって………」
「黙ってろ」

そうぶっきらぼうに告げると三蔵はそのまま腰を屈めて唇を重ねた。三人からはわぁっと拍手が起こる。

「ン…」
「涙、止まったか?」
「……三蔵…」
「何だ、まだなにかあるのか?」
「大好き…!」

そう言って雅からもキスを交わしたのだった。

小さすぎる、そして破天荒すぎる式も終わった。その後の食事会も何もなく、ただ挙式のみだったものの雅にはとても幸せな時間だった。時期にタキシードとドレスを返し、いつも通りの服装になって、協力してくれた教会の方々にお礼を言って、食事処に向かった。

「あぁあ、あんなに誓えねぇって言ってたから本当に拒否ったら俺出てこうと思ったのに」
「ぁん?」
「ちょっと、悟浄?」
「でも…本当に私最初…悟浄が相手だと思って……何も聞かされないで行ったし…何の説明も無かったから…」
「全くだ」
「説明してたらサプライズにならないでしょう?」
「サプライズにする意味あるのか?」
「ほら、クリスマスプレゼントは開けてからのお楽しみってね?」

にっこりと笑う八戒。ため息を吐きながらもまんざらではない様子の三蔵。

「でも、思った通りだ!」
「え?」
「雅、めっちゃくちゃ綺麗だった!!」
「それは猿に同意だな」
「えぇ、本当に。」
「みんな…ありがとう」
「それで?」
「え?」
「三蔵はうまく仕上がったってか?リング」
「…何の事だ」
「三蔵?もう時効なんだからいいんじゃありませんか?」
「黙れ八戒」
「何々?八戒は知ってるの?」
「まぁ、それなりには?」

そんな会話を聞きながらも雅は一人薬指に光るリングを撫でて触っていた。

「落とすなよ?雅」
「悟浄……」
「でも、よかったな」
「ありがとう…」
「何の事?」
「いっぱい、ありがとう。八戒も、悟空も…本当にありがとう」
「いえいえ、いつも頑張ってる雅にプレゼントですからね」
「夫婦ってなんだ?」

唐突に聞いてきた悟空。頭を抱えた三蔵と、あはは…と笑うしかない八戒。

「マジか…」
「なに?悟浄知ってるわけ?」
「まぁ、お猿ちゃんよりわな?」
「猿って言うな!!エロ河童!」
「うるせぇ」
「ほらほら、三蔵が打ってきますよ?」
「わ…!勘弁!!」
「でも、恐らく、三蔵と雅に関しては今までもこれからも、変わらないでしょうけどね?」
「だな」
「そうなのか…」
「三蔵…?」

そう雅が三蔵に声をかけた。

「なんだ…」
「ありがとう」
「…フン…俺は何もしちゃあいねぇよ」

そう言いながらもたばこに火を付けていた…
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