24 / 94
battle21…剥き出しの感情【side悟浄&八戒】
しおりを挟む
「さて、何であんな事になってるんですか?」
そういう八戒はいつになく落ち着いた口調で悟浄に聞いていた。
「わかんねぇ」
「わかんねぇって……確かに想いを伝える事には賛成しましたけど、そんな盛り付いた猫と同じじゃないですか。」
「猫って…」
「全く…三蔵の怒り買うだけなら自業自得ですけど、雅の事怖がらせてどうするんですか。」
「…わり」
「僕に謝られても困ります。あいにく僕は雅じゃないんで」
そこまで言うと八戒はあからさまなため息を一つ吐くと、 全く…と小さくこぼした。
「悟浄らしくないですね。」
「……なぁ八戒」
「俺と雅、三蔵ってさ……考えたら俺のが会ったのって早かったし…」
「一早く会ったのは悟空でしたねぇ。」
「んで、悪いけど、…三蔵よりも優しいはずだったと思うわけ」
「それはそうですね」
「で……なんで雅は三蔵にいったんだと思う?」
「恐らく…ですが…雅にとって光だったからじゃないですか?」
「光…」
「えぇ。それは、悟空が一緒に行こうと言っても…僕や悟浄が言ってもだめだったことでしょうね」
「ハッ……三蔵法師って肩書きかよ…」
「それ…本気で言ってますか?」
「……」
「悟浄…、肩書きなんかで雅が動く人間だと、思ってますか?あなたが好きだと好意を抱いた人は、そういう人ですか…」
「……それは…」
「一時の感情でそういう身勝手な考えをするのはあなたの悪いところです。」
そう諭された悟浄。しかし、八戒は尽く追い討ちをかけてくる。
「三蔵に…俺ぶん殴られるな…」
「それですむと良いですね…」
「それよか…雅だな…怖がらせた上にまた祭り…台無しにさせた。」
「その責任は大きいですよ?」
そう話していると外が騒がしくなってきた。そう、その声の主は悟空だった…
そういう八戒はいつになく落ち着いた口調で悟浄に聞いていた。
「わかんねぇ」
「わかんねぇって……確かに想いを伝える事には賛成しましたけど、そんな盛り付いた猫と同じじゃないですか。」
「猫って…」
「全く…三蔵の怒り買うだけなら自業自得ですけど、雅の事怖がらせてどうするんですか。」
「…わり」
「僕に謝られても困ります。あいにく僕は雅じゃないんで」
そこまで言うと八戒はあからさまなため息を一つ吐くと、 全く…と小さくこぼした。
「悟浄らしくないですね。」
「……なぁ八戒」
「俺と雅、三蔵ってさ……考えたら俺のが会ったのって早かったし…」
「一早く会ったのは悟空でしたねぇ。」
「んで、悪いけど、…三蔵よりも優しいはずだったと思うわけ」
「それはそうですね」
「で……なんで雅は三蔵にいったんだと思う?」
「恐らく…ですが…雅にとって光だったからじゃないですか?」
「光…」
「えぇ。それは、悟空が一緒に行こうと言っても…僕や悟浄が言ってもだめだったことでしょうね」
「ハッ……三蔵法師って肩書きかよ…」
「それ…本気で言ってますか?」
「……」
「悟浄…、肩書きなんかで雅が動く人間だと、思ってますか?あなたが好きだと好意を抱いた人は、そういう人ですか…」
「……それは…」
「一時の感情でそういう身勝手な考えをするのはあなたの悪いところです。」
そう諭された悟浄。しかし、八戒は尽く追い討ちをかけてくる。
「三蔵に…俺ぶん殴られるな…」
「それですむと良いですね…」
「それよか…雅だな…怖がらせた上にまた祭り…台無しにさせた。」
「その責任は大きいですよ?」
そう話していると外が騒がしくなってきた。そう、その声の主は悟空だった…
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
ヤンデレエリートの執愛婚で懐妊させられます
沖田弥子
恋愛
職場の後輩に恋人を略奪された澪。終業後に堪えきれず泣いていたところを、営業部のエリート社員、天王寺明夜に見つかってしまう。彼に優しく慰められながら居酒屋で事の顛末を話していたが、なぜか明夜と一夜を過ごすことに――!? 明夜は傷心した自分を慰めてくれただけだ、と考える澪だったが、翌朝「責任をとってほしい」と明夜に迫られ、婚姻届にサインしてしまった。突如始まった新婚生活。明夜は澪の心と身体を幸せで満たしてくれていたが、徐々に明夜のヤンデレな一面が見えてきて――執着強めな旦那様との極上溺愛ラブストーリー!

真実の愛は、誰のもの?
ふまさ
恋愛
「……悪いと思っているのなら、く、口付け、してください」
妹のコーリーばかり優先する婚約者のエディに、ミアは震える声で、思い切って願いを口に出してみた。顔を赤くし、目をぎゅっと閉じる。
だが、温かいそれがそっと触れたのは、ミアの額だった。
ミアがまぶたを開け、自分の額に触れた。しゅんと肩を落とし「……また、額」と、ぼやいた。エディはそんなミアの頭を撫でながら、柔やかに笑った。
「はじめての口付けは、もっと、ロマンチックなところでしたいんだ」
「……ロマンチック、ですか……?」
「そう。二人ともに、想い出に残るような」
それは、二人が婚約してから、六年が経とうとしていたときのことだった。

隠れドS上司をうっかり襲ったら、独占愛で縛られました
加地アヤメ
恋愛
商品企画部で働く三十歳の春陽は、周囲の怒涛の結婚ラッシュに財布と心を痛める日々。結婚相手どころか何年も恋人すらいない自分は、このまま一生独り身かも――と盛大に凹んでいたある日、酔った勢いでクールな上司・千木良を押し倒してしまった!? 幸か不幸か何も覚えていない春陽に、全てなかったことにしてくれた千木良。だけど、不意打ちのように甘やかしてくる彼の思わせぶりな言動に、どうしようもなく心と体が疼いてしまい……。「どうやら私は、かなり独占欲が強い、嫉妬深い男のようだよ」クールな隠れドS上司をうっかりその気にさせてしまったアラサー女子の、甘すぎる受難!
甘過ぎるオフィスで塩過ぎる彼と・・・
希花 紀歩
恋愛
24時間二人きりで甘~い💕お仕事!?
『膝の上に座って。』『悪いけど仕事の為だから。』
小さな翻訳会社でアシスタント兼翻訳チェッカーとして働く風永 唯仁子(かざなが ゆにこ)(26)は頼まれると断れない性格。
ある日社長から、急ぎの翻訳案件の為に翻訳者と同じ家に缶詰になり作業を進めるように命令される。気が進まないものの、この案件を無事仕上げることが出来れば憧れていた翻訳コーディネーターになれると言われ、頑張ろうと心を決める。
しかし翻訳者・若泉 透葵(わかいずみ とき)(28)は美青年で優秀な翻訳者であるが何を考えているのかわからない。
彼のベッドが置かれた部屋で二人きりで甘い恋愛シミュレーションゲームの翻訳を進めるが、透葵は翻訳の参考にする為と言って、唯仁子にあれやこれやのスキンシップをしてきて・・・!?
過去の恋愛のトラウマから仕事関係の人と恋愛関係になりたくない唯仁子と、恋愛はくだらないものだと思っている透葵だったが・・・。
*導入部分は説明部分が多く退屈かもしれませんが、この物語に必要な部分なので、こらえて読み進めて頂けると有り難いです。
<表紙イラスト>
男女:わかめサロンパス様
背景:アート宇都宮様

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
思い出さなければ良かったのに
田沢みん
恋愛
「お前の29歳の誕生日には絶対に帰って来るから」そう言い残して3年後、彼は私の誕生日に帰って来た。
大事なことを忘れたまま。
*本編完結済。不定期で番外編を更新中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる