凜恋心

降谷みやび

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battle21…剥き出しの感情【side悟浄&八戒】

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「さて、何であんな事になってるんですか?」

そういう八戒はいつになく落ち着いた口調で悟浄に聞いていた。

「わかんねぇ」
「わかんねぇって……確かに想いを伝える事には賛成しましたけど、そんな盛り付いた猫と同じじゃないですか。」
「猫って…」
「全く…三蔵の怒り買うだけなら自業自得ですけど、雅の事怖がらせてどうするんですか。」
「…わり」
「僕に謝られても困ります。あいにく僕は雅じゃないんで」

そこまで言うと八戒はあからさまなため息を一つ吐くと、 全く…と小さくこぼした。

「悟浄らしくないですね。」
「……なぁ八戒」
「俺と雅、三蔵ってさ……考えたら俺のが会ったのって早かったし…」
「一早く会ったのは悟空でしたねぇ。」
「んで、悪いけど、…三蔵よりも優しいはずだったと思うわけ」
「それはそうですね」
「で……なんで雅は三蔵にいったんだと思う?」
「恐らく…ですが…雅にとってだったからじゃないですか?」
「光…」
「えぇ。それは、悟空が一緒に行こうと言っても…僕や悟浄が言ってもだめだったことでしょうね」
「ハッ……三蔵法師って肩書きかよ…」
「それ…本気で言ってますか?」
「……」
「悟浄…、肩書きなんかで雅が動く人間だと、思ってますか?あなたが好きだと好意を抱いた人は、そういう人ですか…」
「……それは…」
「一時の感情でそういう身勝手な考えをするのはあなたの悪いところです。」

そう諭された悟浄。しかし、八戒は尽くことごとく追い討ちをかけてくる。

「三蔵に…俺ぶん殴られるな…」
「それですむと良いですね…」
「それよか…雅だな…怖がらせた上にまた祭り…台無しにさせた。」
「その責任は大きいですよ?」

そう話していると外が騒がしくなってきた。そう、その声の主は悟空だった…
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