凜恋心

降谷みやび

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battle 16…赤きリコリス(後編)

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それからどれくらいの時間が経った事か…

「ン…」

ふと目を覚ました雅。衣服は着ていた白装束のままだったが、意識を無くす前とは明らかに部屋の様子が違う。

「えっと…」
「起きたか」

そんな声のする方を見てみると、三蔵が窓際に座っていた。微かに覗く月明かりに透けて見える三蔵の表情が今の雅には読みきれなかった。

「三蔵…ありがとう」
「なにがだ」
「だって…私がここにいるってことは天人様から救ってくれたってことでしょ?」
「助けろって言ったのはテメェだろうが」
「そうだったね」

くすくすと笑いながらそっと服を整え、ベッドから降りる。三蔵の目の前にまでやってくると、深々と頭を下げた。

「ありがとう…」
「…もうあんな事言い出すんじゃねぇよ」
「三蔵?」
の為に、自分自身を犠牲にして良い訳ねぇだろうが…ましてやお前は、三蔵でもなんでもねぇんだから…」
「そう…だけど…」
「けど、なんだ」
「あの翠嵐君の思い…何となくわかったから…」
「同調して、もしテメェが死んだらどうするんだ」
「私は死なない」
「そんな保証ないだろうが」
「保証ならある…」
「ぁん?」
「三蔵が言ったんだよ?誰かの強さじゃなく、自分の信じたものを信じて貫けって。だから私は私が信じた皆を、……三蔵を信じた。それだけ」

そういって笑いかけた雅。白装束の薄着のまま、前打ち合わせだけ手で押さえた雅のその姿は、三蔵の目には不謹慎にもとてもきれいに映って見えた。

「タク…」

そう呟くと、三蔵は立ち上がり、左手をポケットにいれたまま右手で雅の頭をそっと撫でた。

「バカだろ…テメェは…」
「バカじゃない…ッッ」

売り言葉に買い言葉と言わんばかりに顔をあげた雅。次の瞬間には三蔵の両腕に包まれていた。

「いや、どう考えてもバカだ。愛の一つも言わねぇ、自分の信じたいことを信じろとは言ったが、信じろとは言ってねぇ。そんな男信じてんだぞ?」
「十分だよ。それに…好きだって言わなくてもこうして抱き締めてくれてる…愛だの恋だの…三蔵の言う甘ったるい感情が無かったら三蔵、してくれないでしょ?」
「…ッッ…」
「だから…十分好きだって言ってくれてるのと同じだよ」
「……救い様のねぇバカだな…本当に…」
「なんとでも言って良いよ…」
「…いや…、俺自身が…な」

そう言うとそっと体を離し、両手で頬を包み込むとそっと腰を屈めて唇を重ねた。

「ン…三蔵…」
「黙ってろ…あいつ等が起きたらめんどくせぇ…」

耳元で囁くと、ふわりと抱き上げ、窓の縁に雅を座らせた。

「これで目線もほぼ同じだろ」
「三蔵…?」
「フ…一度しか言わねぇから良く聞いとけ」
「え?」
「…愛してる。だからもう二度と、俺以外の元に行こうとするな。解ったか」

そう言われた雅は目に涙を溜めて今にも零れ落ちそうになっていた。

「チッ…泣いてんじゃねぇよ…」
「だって……三蔵…」
「今回みたいに自分の事大事に出来ねぇことが増えられても困るからな。その度に三蔵なら出来るとか自信ありげに言われてもこっちの身が持たねぇ」
「だからって……ッ」
「いい加減に泣き止め…」

そう言いながらもそっと馴れない手付きで三蔵は雅の涙をぬぐっていた。そしてゆっくりと下ろすと頭を撫で、『早く寝ろ…』と告げていた。

「三蔵は?」
「俺はいい」
「良くないよ……だって…」
「いいから。本来なら悟浄辺りでも落として寝てやりたいが…」
「じゃぁ…一緒に寝る?」
「断る」
「即答…フフ…」
「さっさと寝ろ。明日には食料の補充してこの村出るからな」
「解った」

そう会話さも終えて雅はベッドに入り、眠りについた。

翌朝も時間の早い頃…

『何でだよ!!!!』

その声は幼い少年の声…そう、翠嵐の声だった。その声に驚いて一行も外に出てみるとそこには血だらけになって倒れ、既に息も絶えていた白明の姿だった。

「な…んで?」
「姉ちゃん!!白明姉ちゃん!」
「退いて!」

そういって雅は一生懸命に手をかざす。白明の体全身を包み込むようにしても息は戻らない。

「雅!もう…」
「もう何?!ダメだよ!!だって…!まだ…翠嵐とやりたいことあるって!!」
「え…?」
「お願い…!!何で?戻って…!!」

光はどんどんと強くなるものの、一向に意識が戻る気配はなかった。

「雅、やめなさい」
「八戒…でも!!」
「死者は生き返らないんです!」
「やってみなきゃ…!解らない!!」
「雅!」

パンっと軽く八戒の右手が雅の頬を捉えた。

「八戒!」
「やめとけ、悟空」
「でも三蔵!」

三蔵の制止で悟空も一旦動きが止まる悟空。悟浄は端から口を出さないで居た。そんな中でも八戒は雅に対して向き合っていた。

「もう無理です。何があっても、死んだ者は生き返らない。」
「でも…だったら何で…!昨日…あんなに…ッッ」
「雅!?」
「ハァハァ…」

息は上がり、体も火照り始めていた。

「大変だ…!どうぞ…中へ!」
「失礼します。」

そう言いながらも八戒は雅を抱き上げていた。ベッドに降ろすと汗をぬぐいながらも冷やしたタオルを頭にのせる。

「なぁ、八戒!雅どうしたんだ?」
「力の使いすぎです。うまく使えているとは言ってもまだまだ本格的ではなかったんです。あれ程の力を一気に使っては雅の体にも負担は大きいでしょう…」
「そんな…雅大丈夫なの?」
「少し休めば、恐らく。」
「そっか……」
「どうします?三蔵」
「なにがだ。」
「何がって……」

その時だ。雅は三蔵の服をそっと掴んだ。

「私…なら大丈夫だよ…出発しないと…」
「……ハァ…」
「でも…これ……伝えて?」
「……」
「ハァハァ…白明ちゃん…本当に翠蘭くんともっと…たくさん思い出作りたかった……って…言ってたよ……大好きだからって……ハァ…」
「…めんどくせぇ」
「フフ……少ししたら…準備するから……」
「寝てろ。」

そう言うとその場を離れた三蔵。八戒は見送りながら口を開いた。

「悟空と悟浄も、三蔵に着いていって下さい」
「でも…」
「僕は少し雅と話もありますし…」
「そんな状態の雅に?」
ですから…」

そういって八戒は人払いをした。雅の額にそっと手を翳し、瞳を閉じる。すると時期に雅の体からは熱が引いていった。

「…ッ…八戒…?」
「僕はね、雅。今結構怒ってるんです。解りますか?」
「……暴走させたこと?」
「違います。自身の力を越えてまで人に力を渡そうとしたからです。」
「でも…」
「でもじゃありません。彼女は、あなたが命を削ってまで守りたい人だったんですか?」
「……ッッ」
「力を暴走させるなと言ってるんじゃないんです。あなたはまず、しっかりと限界を知るべきなんです。それを見誤ると、あなた自身が死んでしまうかも知れません。」
「そんなことは…」
「ないとは言いきれますか?自身の限界を知らないあなたが?」
「……」

そう言いながらも雅を見つめる八戒の目は真剣そのものだった。嘘を吐いている様にも思えなかった。

「昨夜の事も正直驚きました。あなたの発言にも、三蔵が同意したことも。でも、言ってる事が間違ってるとは思えなかった。しかし、あなたはどことなく三蔵に似てきました。」
「……ッッ」
「純粋すぎるところが、本当に良く似てる…それ故に時々とても危険なんです。それを見せてくれるときに限って、意思を曲げない。」

そう言いながらもそっと八戒は雅の頬を撫でた。

「八戒?」
「三蔵はずっと女性との距離を保っていました。どれだけ街一番の美人だと言われても、一枚も二枚も間に壁を作っていた。それなのに、あの日あなたに会った途端に連れていくと決めたんですよ。」
「……嘘…」
「本当です。連れていきたいと駄々をこねる悟空に、うるせぇなんて言いながらも、自身の中では連れていくことを決めていたようです。所謂いわゆるってのでしょうね」
「そんな…三蔵が……?」

まるで有り得ないと言わんばかりの表情を向けた雅。それもそのはず。昨夜に漸く言葉としてもらったばかり。それまで色々とあったにも関わらず、三蔵は自身の心を全く見せる隙すらなかったはずだった。

「そんなあなたがいきなり『死にに行く』と言わんばかりな事を言い出したら、どうします?本来ならすぐにでも却下と言うと思っていました。」
「……さん…ッ…ぞ…」
「あなたは自身で思ってる以上に三蔵に愛されているんです。自覚してください。」
「……」
「そして、自覚したら、もう二度と、三蔵にあんな寂しそうな顔をさせないでくださいね?」
「…八戒……」
「さっきはすみません痛かったでしょう」
「…ック…ッッ…大丈…夫」

涙を堪えながら八戒に連れられながらも雅は皆の元に向かっていった。しかし、そこには翠嵐が三蔵相手に歯向かっていた。

「姉ちゃんを返せ!」
「ッチ…」
「三蔵……」
「…!」

翠嵐の動きも何かに囚われてしまったかのように雅の三蔵を呼ぶ声で一瞬にして止まってしまった。

「翠嵐くん」
「……だって…おかしいじゃんか!!」
「翠嵐くん…」
「天人は居なくなったんだろ!なのにじゃぁ…なんで姉ちゃんが死んじゃうんだよ!!」
「それは私にも解らないよ。でも…白明さんが翠嵐くんとまだたくさん思い出作りたいって言ったのは本当だよ?」
「……おかしいよ……なんで…」
は天人にやられた傷じゃない。姉が自身で絶ったんだ。」
「三蔵!言い方…」
「本当の事だろうが。」

そんな時、回りに居た大人達の中から心ない言葉が聞こえてきた。

『でも、もとは…白明ちゃんが天人様に献上されるはずだったんだから…』
『五体満足で残ってるだけ良いとしないと…なぁ』

そんな言葉を聞いて三蔵一行は一気に怒りに満ちた。

「おい!」
「悟空…まずは落ち着きましょう?」
「ヤな事言ってんじゃねぇぞ…」

しかし、スクッと立った雅はツカツカっとその言葉を放った二人の元に向かった。

パンッ!

「いってぇな!」

パンッ!!

「なんだ…ってんだ!!」

雅は話していた二人の頬を思いきりひっぱたいた。

「あなた達は男だから…天人様に献上される人の気持ちが解らないのよ…」
「は?!」
「どれだけ悔しいか…まだまだやりたいことはあったのに…大事な人を残していかなくちゃ行けない…!そんな思いで…」

『旅の人にまで迷惑をかけてしまってごめんなさい…』
『そんなことないよ?私にも大事な人が居るから…生きて帰らなきゃ行けない場所が…あるから』
『でも、ありがとう…』
『え?』
『まだ翠嵐が小さいから…』

「だってそうだろ?間違っちゃいないさ!」
「白明ちゃんには悪いが、本来なら…な!」
「そうだよ」
「だから!!失って良い命なんてないんだよ!!」

『まだまだやりたいことがあって…』
『翠嵐くんか…私の兄も翠藍って言うの』
『そうだったんだ…離れて寂しくない?』
『寂しいけど…今は愛する人三蔵が居るから…兄の代わりじゃなく…本当に大切にしたい人達…』
『でも、天人様に食われたら…』
『だから、行けないからね』

「誰だって!どんな理由があっても死んで良い理由なんかない!」
「でもその一つでこの村何十人と助かる『ふざけるな!!』…ッッ」
「命をそんな風に軽く数えるな!!死んだらなんにも出来ない…ッ!もう…終わりなの!!人の命に重いも軽いもない!みんな同じなんだよ…!!」

『死んじゃったら…?』
『死なないよ』
『あなたは強いね……私よりずっと』
『強くないよ…怖い…でも不安じゃない…信じてるから…』
『私もそう言う人に出会いたかった』
『違うよ…』
『え?』
『誰かの強さを信じるんじゃないの…自分の信じたいものを信じるんだよ?って、三蔵あるひとの受け売りだけどね』
『……翠嵐……』

「誰も死んじゃ行けない…!自ら絶って良い命もない!……でも、そうやって失った命を弔うこともなく嘲笑うかのように扱うお前達みたいなのはもっと許せない!!」

言うだけ言って雅は零れる涙をぐいっとぬぐったまま立ち尽くした。言われた男達もなにも言えずにただ黙っていた。辺りには沈黙が漂っている。それを破ったのは三蔵だった。

「その位にしておけ…」
「三蔵?」

どこからとも五佛冠を出し頭の上にのせると、経を読み出した。

「三蔵様ぁ」
「あぁ……これで少しは…」

短いながらもしっかりと読み終えた三蔵。

「三蔵様、ありがとうございます。」
「本当に…!!」
「勘違いするな。経は気休めにもならん。俺が読むのは死んだ奴のためじゃあない。」
「え?三蔵様?」
「そこにいるうちのが、手に乗らなくなったんでな…」

そういうと三蔵はぐいっと雅の肩を引き寄せて自身の後ろに匿うように背に隠した。二人の男に対してじっと見ると、少し低めの声で話し出した。

「いいか、こいつも言ったが、命は一つ二つと数えるもんじゃねぇ。覚えておけ」

そういうとくるりと踵を返して雅を連れて残りの三人のもとに戻っていく三蔵。

「いい加減にテメェは落ち着け」
「……ッッ」
「着替えたら出るぞ。」

そうして支度を済ませると村を後にしようとしていた。そのときだ。

「あの!!」

そう声をかけてきたのは翠嵐だった。

「これ…一輪だけ咲いてたんだ…」
「これは…」
「この花…いつもは咲く時期じゃないんだけど……」
「フン…お前の姉にでも手向けてやれ」
「……それと…」
「なんだ」
「姉ちゃんを助けてくれて…ありがとう…!」
「助けれてねえだろう…」
「違う!…ありがとう!」
「フッ……行くぞ八戒」

そう言い、ジープを走らせた一行。

「あの花って……」
「曼珠沙華…彼岸花やリコリス、とも言います。」
「なんかたくさんあるのな」
「赤の花言葉は確か、独立、再開、悲しい思い出……それと…想うはあなた一人……でしたっけ?三蔵?」
「俺に聞くな」
「……白明ちゃん……」
「最後の別れに咲いたのでしょうか」
「さぁな」

そう呟いた三蔵に同調するように他の皆も、言葉なく、ただ思い思いに考えていた。
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