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battle15…赤きリコリス(中編)
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そうして昼前だと言うのにもう夕刻ほどの暗さしか無い離れに通された雅。
カタン…
扉が開くとそこには真っ白な白装束に身を包んだ可愛らしい女の子がいた。
「白明…」
「え…なんで」
「この方と変わりなさい」
「でも…」
「三蔵法師様が居らしたんだ。助けてくれたんだよ」
「でも…この方と変わるって…」
「大丈夫だ!ほら…早く…」
そう言って雅と二人きりになり、着替えを済ませる。自分の服を畳み、外で待つ八戒に渡した。
「お願いね?」
「気をつけてくださいね?」
「雅!心配するな!俺達がぜってぇ守るからな!」
「悟空も、ありがとうね」
「……」
「三蔵、わがまま言ってごめんね?」
「謝ってんじゃねぇよ。後悔してんなら今からでも遅くねぇからそんな事やめるんだな」
「フフ…大丈夫の一言も無いのは三蔵らしい…」
「行くぞ」
そういって雅を残して一行はその場を離れた。三蔵一行に用意された部屋は村ではとてもきれいな部屋だった。ベッドも四台しっかり用意されていた。時間も過ぎ、夕飯も済ませた四人は部屋に戻っていくと、頭を抱えていた。
「…雅…大丈夫かな…」
「…」
「さて、三蔵?どうします?」
「どうするもこうするもねぇよ」
「天人様にはやらねぇ、でいいだろ?」
「当たり前なことを聞くな」
「こりゃ…大変だぞ?」
「天人様って強いのかな…」
「さぁ、今までそんな事聞いたこともありませんからねぇ、情報量が圧倒的に少なすぎますし…」
「どうでもいい」
「三蔵?」
「あいつに…指一本触れさせねぇ」
「あーらら。三蔵サマが激オコだわ」
「これは…雅も戻ってきたら大変ですねぇ…」
「とりあえず……おや?」
「なんだ」
「…いえ…全部渡されたと思ったんですが…」
「どうかしたの?」
「あれが…ありません」
「あれって?」
「ネックレス」
そういう八戒の言葉に三蔵は顔を少し臥せって、くっと一つ、笑みをこぼした。
「あの…バカが」
「なにか言いました?」
「…なんでもねぇよ」
そう話している時だった。コンコンとノックをする音がした。
「はい?……て、おや」
「あの…」
「どうしたの?」
「ごめんなさい…僕の…せいで…」
「何もテメェのせいじゃないだろうが。決めたのは雅自身だ」
「天人様の事、僕が知ってることって少ないんだけど…うち、おじいちゃんが村長だから色んな事聞けるんだ…」
「それはどういう?」
「天人様って…人の生気を吸うんだって…切ったりそういうことはしないんだけど…僕がまだ小さいから吸い方とかは良くわからないし教えてくれないんだけど…それで生気吸われて空っぽになると、足とか手とか…その時の気分で違うみたいなんだけど…でも、掲げられた所に必ず頭は残ってるって…」
「……なるほど…」
「ごめんなさい…あんまり役に立てなくて…」
「もういい…夜も遅くなるし、さっさとガキは寝ろ」
そう三蔵に言われて部屋を出ていった翠嵐。八戒は扉がしまるのを確認して口を開いた。
「生気を吸うと言うのが本当なら、雅は天人様にとって最高級の女性、と言うことですね」
「ふざけるな」
「僕はふざけてるつもりはありません。ただ、そんな女性が居るなら、もしかしたら天人様の来訪が早まる可能性…もって…」
「やぁな…気配だぜ?」
「ゲロゲロ…なんか吐き気する…」
「……チッ…」
八戒の予想した通りだったのか、異様な気配と同時にバタバタと騒がしくなってきた。
「すみません!」
「なんでしょうか?」
「…あ…天人様が…」
「あー…やっぱり来ちゃいましたね…」
「今村の皆で雅さんを表に出してるんですが!!」
その言葉を聞いた三蔵はいつになくスッと一番に立ち上がり、双肩にシュルリと経文をかけた。
「さっさと行くぞ…」
「はいはい」
そうして三蔵は一も二もなく部屋をでた。通された広間に着くとまるで死刑台のようにそびえ立つ所に雅がそっと縛られてくくりつけられていた。
「あれ!!雅じゃね?」
「全く…」
「さて……来ますよ?」
八戒の落ち着いた言葉と同時にドスンと重たい音が響き出す。
「この…匂い……うまそぉだなぁ……」
「キモ…」
「今年はぁ……極上だぁ…!!」
大きな姿のまま、ドスドスと歩いてくる。大柄と言っても二メートルはあるものの、それほど力があるようには見えなかった。
「なぁ八戒…あいつってそんなに強いか?」
「どうでしょう…」
「まぁ、やってみるか!」
そう意気込み、悟空は如意棒を、悟浄は錫杖を、八戒は気を貯め構えた。しかし、ジャリっと砂を踏みしめて三蔵が一歩前にでる。
「退け」
「三蔵?」
「俺が殺る」
「うわぁ!!邪魔な奴が四匹も…俺の飯の邪魔をするなぁぁ!!」
そう言いながら天人様は雅に近付いた。
「そいつに指一本でも触れてみろ、殺すぞ」
「…こぉんな極上の香りと気を食うのはどれくらいぶりだろうなぁ」
「チッ…聞いてねぇか…」
そう呟くが早いか、三蔵は昇霊銃を構えた。そこから重音が響くまで時間はかからなかった。しかし体に似合わずとてもすばしっこい相手に三蔵の銃は命中することはなかった。
「あーらら、三蔵、腕落ちたんじゃないの?」
「あいつの後に貴様も殺す」
「ふざけてないでください」
「ま、俺等で注意引くから」
そう言って悟空と悟浄はヒュッと走りだしぶつかりに行った。残った八戒と三蔵。
「一人で抱え込まないでください、そして、冷静に。」
「言われなくても…」
「雅を…助けるんでしょ?」
「当然だ…」
肩の力が抜け、一瞬目を閉じ深呼吸をするとゆっくりと目を開ける三蔵。
『三蔵が守ってくれるでしょう?』
「当然だ…」
ポツリと誰に聞かれるでも無いまま呟くと他の三人のもとへと向かう。
「悟浄」
「なんだよ、三蔵」
「仕方ねぇから今だけ雅の事抱き上げるの許してやる。」
「は?」
「…つべこべ言うな。殺されないだけありがたいと思え」
そう言うと天人とは真逆に銃口を向け二発発砲させる。すると雅を巻き付けていたロープは切れた。
「落とすんじゃねぇよ?」
「ちょ…!」
そう言うと錫杖をしまい、雅の元へ行き、間一髪抱き止めた。
「作戦ってもんがねぇのかよ…」
「こるぅあぁぁあ!!!俺の飯ぃぃぃ!!」
「あいにく、うちの三蔵はあなたにあげる気はないようです」
「もちろん俺等も、な!!」
そういいながらも攻撃していくもののほとんどと言って良い程効いていない様子だった。
シュッと四人と、眠らされている雅が集まったときだ。
「だめですね…効かない。」
「おっかしいなぁ、当たってんだけど手応えがいまいち…」
「おい…たしか三蔵じゃなきゃダメなんだよな?」
「そう言ってましたが…」
「…フ…そう言うことかよ…」
「三蔵?」
そう言うと三蔵は一歩前に出ると顔の前で手を合わせた。
「三蔵?」
「黙ってろ」
そう言うとまっすぐに天人様に向かって声をかける。
「言っておくが、お前のためじゃねぇからな。」
「なぁぁにをぉぉ!!俺の飯ぃぃぃぃ!!かえせぇ!!」
「だから何度も言わせるな…テメェの飯じゃねぇっつってんだろうが…」
「なぁぁにをぉ!!」
「あれは…雅は俺の女だ」
次の瞬間だった。三蔵の双肩にかかっていた経文が光を帯びてふわりと浮かび上がる。そのまま天人様に向かってまっすぐに延びていった。
「魔界…天浄」
静かに唱えると、経文は天人様に巻き付き、そのまま倒すでも無く、ただ、浄化させていった。その光が消えた後に残ったのは、ただの暗闇と静けさだった。
「…そう言うことですか…」
「でも、三蔵全員が持ってるわけでも無いでしょうに…」
「まぁ普通の三蔵ならな。だから好き放題されてたんだろうよ」
「それはそうと…三蔵?あの言葉、雅にもちゃんといってや『ガチャ…』や、殺さねぇんじゃなかった?!」
「さっきのとこれは話が別だ」
そう話していると足元で悟空は、腹減ったと座り込んでいた。そこに村長がやってきた。
「本当に…本当にありがとうございました。」
「フン…どうでもいい。」
「明日、ちゃんとお礼いたしますので…今日はお休みになってください」
「そうさせて貰いましょう」
「そうだな」
「良し、じゃぁ」
「待て、悟浄」
まともに名前を呼ばれた悟浄は立ち尽くした。その両腕から三蔵は何の躊躇いもなく、雅の体を受け取った。
「もう十分だ」
「あらぁぁ」
ふわりと抱き上げたまま、三蔵は部屋に向かっていった。
「無茶しやがって…」
そう呟いて…
カタン…
扉が開くとそこには真っ白な白装束に身を包んだ可愛らしい女の子がいた。
「白明…」
「え…なんで」
「この方と変わりなさい」
「でも…」
「三蔵法師様が居らしたんだ。助けてくれたんだよ」
「でも…この方と変わるって…」
「大丈夫だ!ほら…早く…」
そう言って雅と二人きりになり、着替えを済ませる。自分の服を畳み、外で待つ八戒に渡した。
「お願いね?」
「気をつけてくださいね?」
「雅!心配するな!俺達がぜってぇ守るからな!」
「悟空も、ありがとうね」
「……」
「三蔵、わがまま言ってごめんね?」
「謝ってんじゃねぇよ。後悔してんなら今からでも遅くねぇからそんな事やめるんだな」
「フフ…大丈夫の一言も無いのは三蔵らしい…」
「行くぞ」
そういって雅を残して一行はその場を離れた。三蔵一行に用意された部屋は村ではとてもきれいな部屋だった。ベッドも四台しっかり用意されていた。時間も過ぎ、夕飯も済ませた四人は部屋に戻っていくと、頭を抱えていた。
「…雅…大丈夫かな…」
「…」
「さて、三蔵?どうします?」
「どうするもこうするもねぇよ」
「天人様にはやらねぇ、でいいだろ?」
「当たり前なことを聞くな」
「こりゃ…大変だぞ?」
「天人様って強いのかな…」
「さぁ、今までそんな事聞いたこともありませんからねぇ、情報量が圧倒的に少なすぎますし…」
「どうでもいい」
「三蔵?」
「あいつに…指一本触れさせねぇ」
「あーらら。三蔵サマが激オコだわ」
「これは…雅も戻ってきたら大変ですねぇ…」
「とりあえず……おや?」
「なんだ」
「…いえ…全部渡されたと思ったんですが…」
「どうかしたの?」
「あれが…ありません」
「あれって?」
「ネックレス」
そういう八戒の言葉に三蔵は顔を少し臥せって、くっと一つ、笑みをこぼした。
「あの…バカが」
「なにか言いました?」
「…なんでもねぇよ」
そう話している時だった。コンコンとノックをする音がした。
「はい?……て、おや」
「あの…」
「どうしたの?」
「ごめんなさい…僕の…せいで…」
「何もテメェのせいじゃないだろうが。決めたのは雅自身だ」
「天人様の事、僕が知ってることって少ないんだけど…うち、おじいちゃんが村長だから色んな事聞けるんだ…」
「それはどういう?」
「天人様って…人の生気を吸うんだって…切ったりそういうことはしないんだけど…僕がまだ小さいから吸い方とかは良くわからないし教えてくれないんだけど…それで生気吸われて空っぽになると、足とか手とか…その時の気分で違うみたいなんだけど…でも、掲げられた所に必ず頭は残ってるって…」
「……なるほど…」
「ごめんなさい…あんまり役に立てなくて…」
「もういい…夜も遅くなるし、さっさとガキは寝ろ」
そう三蔵に言われて部屋を出ていった翠嵐。八戒は扉がしまるのを確認して口を開いた。
「生気を吸うと言うのが本当なら、雅は天人様にとって最高級の女性、と言うことですね」
「ふざけるな」
「僕はふざけてるつもりはありません。ただ、そんな女性が居るなら、もしかしたら天人様の来訪が早まる可能性…もって…」
「やぁな…気配だぜ?」
「ゲロゲロ…なんか吐き気する…」
「……チッ…」
八戒の予想した通りだったのか、異様な気配と同時にバタバタと騒がしくなってきた。
「すみません!」
「なんでしょうか?」
「…あ…天人様が…」
「あー…やっぱり来ちゃいましたね…」
「今村の皆で雅さんを表に出してるんですが!!」
その言葉を聞いた三蔵はいつになくスッと一番に立ち上がり、双肩にシュルリと経文をかけた。
「さっさと行くぞ…」
「はいはい」
そうして三蔵は一も二もなく部屋をでた。通された広間に着くとまるで死刑台のようにそびえ立つ所に雅がそっと縛られてくくりつけられていた。
「あれ!!雅じゃね?」
「全く…」
「さて……来ますよ?」
八戒の落ち着いた言葉と同時にドスンと重たい音が響き出す。
「この…匂い……うまそぉだなぁ……」
「キモ…」
「今年はぁ……極上だぁ…!!」
大きな姿のまま、ドスドスと歩いてくる。大柄と言っても二メートルはあるものの、それほど力があるようには見えなかった。
「なぁ八戒…あいつってそんなに強いか?」
「どうでしょう…」
「まぁ、やってみるか!」
そう意気込み、悟空は如意棒を、悟浄は錫杖を、八戒は気を貯め構えた。しかし、ジャリっと砂を踏みしめて三蔵が一歩前にでる。
「退け」
「三蔵?」
「俺が殺る」
「うわぁ!!邪魔な奴が四匹も…俺の飯の邪魔をするなぁぁ!!」
そう言いながら天人様は雅に近付いた。
「そいつに指一本でも触れてみろ、殺すぞ」
「…こぉんな極上の香りと気を食うのはどれくらいぶりだろうなぁ」
「チッ…聞いてねぇか…」
そう呟くが早いか、三蔵は昇霊銃を構えた。そこから重音が響くまで時間はかからなかった。しかし体に似合わずとてもすばしっこい相手に三蔵の銃は命中することはなかった。
「あーらら、三蔵、腕落ちたんじゃないの?」
「あいつの後に貴様も殺す」
「ふざけてないでください」
「ま、俺等で注意引くから」
そう言って悟空と悟浄はヒュッと走りだしぶつかりに行った。残った八戒と三蔵。
「一人で抱え込まないでください、そして、冷静に。」
「言われなくても…」
「雅を…助けるんでしょ?」
「当然だ…」
肩の力が抜け、一瞬目を閉じ深呼吸をするとゆっくりと目を開ける三蔵。
『三蔵が守ってくれるでしょう?』
「当然だ…」
ポツリと誰に聞かれるでも無いまま呟くと他の三人のもとへと向かう。
「悟浄」
「なんだよ、三蔵」
「仕方ねぇから今だけ雅の事抱き上げるの許してやる。」
「は?」
「…つべこべ言うな。殺されないだけありがたいと思え」
そう言うと天人とは真逆に銃口を向け二発発砲させる。すると雅を巻き付けていたロープは切れた。
「落とすんじゃねぇよ?」
「ちょ…!」
そう言うと錫杖をしまい、雅の元へ行き、間一髪抱き止めた。
「作戦ってもんがねぇのかよ…」
「こるぅあぁぁあ!!!俺の飯ぃぃぃ!!」
「あいにく、うちの三蔵はあなたにあげる気はないようです」
「もちろん俺等も、な!!」
そういいながらも攻撃していくもののほとんどと言って良い程効いていない様子だった。
シュッと四人と、眠らされている雅が集まったときだ。
「だめですね…効かない。」
「おっかしいなぁ、当たってんだけど手応えがいまいち…」
「おい…たしか三蔵じゃなきゃダメなんだよな?」
「そう言ってましたが…」
「…フ…そう言うことかよ…」
「三蔵?」
そう言うと三蔵は一歩前に出ると顔の前で手を合わせた。
「三蔵?」
「黙ってろ」
そう言うとまっすぐに天人様に向かって声をかける。
「言っておくが、お前のためじゃねぇからな。」
「なぁぁにをぉぉ!!俺の飯ぃぃぃぃ!!かえせぇ!!」
「だから何度も言わせるな…テメェの飯じゃねぇっつってんだろうが…」
「なぁぁにをぉ!!」
「あれは…雅は俺の女だ」
次の瞬間だった。三蔵の双肩にかかっていた経文が光を帯びてふわりと浮かび上がる。そのまま天人様に向かってまっすぐに延びていった。
「魔界…天浄」
静かに唱えると、経文は天人様に巻き付き、そのまま倒すでも無く、ただ、浄化させていった。その光が消えた後に残ったのは、ただの暗闇と静けさだった。
「…そう言うことですか…」
「でも、三蔵全員が持ってるわけでも無いでしょうに…」
「まぁ普通の三蔵ならな。だから好き放題されてたんだろうよ」
「それはそうと…三蔵?あの言葉、雅にもちゃんといってや『ガチャ…』や、殺さねぇんじゃなかった?!」
「さっきのとこれは話が別だ」
そう話していると足元で悟空は、腹減ったと座り込んでいた。そこに村長がやってきた。
「本当に…本当にありがとうございました。」
「フン…どうでもいい。」
「明日、ちゃんとお礼いたしますので…今日はお休みになってください」
「そうさせて貰いましょう」
「そうだな」
「良し、じゃぁ」
「待て、悟浄」
まともに名前を呼ばれた悟浄は立ち尽くした。その両腕から三蔵は何の躊躇いもなく、雅の体を受け取った。
「もう十分だ」
「あらぁぁ」
ふわりと抱き上げたまま、三蔵は部屋に向かっていった。
「無茶しやがって…」
そう呟いて…
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