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フェリドール帝国編 〜砂塵の流れ着く不朽の城〜
踊らされているのは
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レオカディオはコーネリアスから裏切りの理由を聞いても、嘆きも怒りもしなかった。ただ冷静に事実を受け止め、最後に二言だけ言った。
「…ムーバリオスの使者と話す。そこで解を出そう」
コーネリアスはほっとしたのか、小さく息を吐いた。
アレンからも重ねて頼む。
「どうか前向きに検討して欲しい。今の俺には変な肩書が幾つかあるが、その中に連合軍の最高司令官ってのがある。あんたが協力してくれるなら、ザロ家の保護も約束する」
レオカディオは無言で頷いた。すると、何を思ったのか、アレンに問うた。
「貴殿は、愚弟の養子だそうだな」
「え、うん」
「…私を叔父ちゃんと呼んでみろ」
横でコーネリアスが紅茶を吹き出した。
「えーと…意図が読めないんだけど…」
「純粋な好奇心だ。貴殿が私を叔父ちゃんと呼んだらどんな感じなのか気になる」
髪色も性格もコーネリアスとは大違いだが、好奇心に任せて突拍子も無い事を言う所だけはよく似ている。
(血は繋がってないけど…親戚なら協力してくれるなな…)
「お、叔父ちゃん…」
恥ずかしさの余りに苦し紛れにそう言うが、レオカディオはフンフンと頷いただけだった。
(マジで何なんだよこれ)
その顔は満足げだが、目的が分からない。
「ゴホン…兎に角、協力してくれるならエティロの捜索も手伝う。十二神将は一応、元同僚だからな。対立は避けたい」
「ああ、検討しよう」
アレンは溜息をぐっと堪えた。
(コーネリアスには自信満々でああ言ったけど…ちょっと不安だよ…)
よりによって最高司令官に「叔父ちゃん」なんて言わせるとは、どんな神経だろう。あの狂人の実兄と考えれば何とか納得出来そうではあるが、フレデリカやアイユーブの前でこんな事はもう言いたくない。
アレン達は適当に挨拶すると執務室を出た。
執務室を出て扉を閉めると、アイユーブの水晶盤がピコピコと音を立てる。
「あ、マナーモードにしてなかった」
アレンが横から水晶盤を覗き込むと、履歴は全て会議中に送られてきた物だった。
「執務室だけ魔力通信妨害をしてるのか」
「そうみたいだね。厳重なこって」
そう言ってアイユーブの長い指が画面を上下に動かす。
「おいおい、お袋達何やってんだ?」
アイユーブが見せたのは動画だった。撮影場所はナーシカルバフ大橋の西門の外だろう。
『陽、文句を言うんじゃない。お前はじゃんけんで負けただろう』
ウサーマが横から何か黒い玉を投げると、ヌールハーンがファルシオンの側面で思い切り打つ。黒い玉はあっという間に空の彼方へと消えていった。
『おお、ホームランですな』
『…ん?これ野球か?』
シルヴェストロの言葉に苏月が疑問を投げ掛けるが、シルヴェストロは勝手に盛り上がっている。
その動画は苏月が溜息を吐いたところで終わっていた。
「楽しそうね」
そう言ったフレデリカの顔は引き攣っている。
「後でこのオッサン達を問い詰めないとな。送り主は誰だ?」
アイユーブは送り主を確認した。
「ネメシアだ」
「ネメシア?あいつなら率先して野球ごっこ二混じってそうだが。ほら、塁も無いし。明らかに人数足りてない。それとも東側だと野球のルール違う?」
「そんな事無いと思うけど…」
近くの部屋からダラン夫人と舞蘭、そしてアリージュの笑い声が聞こえてくる。
その笑い声は花が咲くように美しいものだが、一方で怒り狂えば獅子も尻尾を巻いて逃げ出す程恐ろしい怒号を響かせる。
「アリージュと舞蘭さん、怒ったら滅茶苦茶怖いんだよな…」
「フレデリカとコーネリアスも、この話は此処だけに留めておこう」
後から彼らが怒られるのは目に見えているが、今あの女達の怒鳴り声を聞くのは嫌だ。
「…ところで、通信出来るようになったんだな」
アレンが話を逸らすようにそう言った。
「ああ。だけどナーシカルバフに残ってる奴らからのメッセージはこれが最後だ。途切れちまってる」
他の人との遣り取りを見せてもらうと、美凛やアリージュ、シハーブとは遣り取り出来ているようだ。
「ザロ領内部でないと通信が厳しいか…」
先程ネメシアが送ってきたものは動画一本だけで、普段なら何か騒ぎ立てる彼らしくない。
試しにアレンもアリシアに以前撮った御代官様の写真を送るが、送信に失敗した。
「んー、やっぱ駄目だ。にしてもムズムズするな…何であいつら野球ごっこしてんの?」
色々と問い詰めてやりたい。
のんびりと会話しながら歩を進めていたので、アレン達は未だに執務室の近くにある中庭付近にいる。フレデリカはその中庭を見て目を細めた。
「此処は精霊が多いわね。アレンは視える?」
そう言って噴水に向かって指を指すが、アレンには見えない。
「魔人には精霊が視えないんだ。…あれ、俺さっき噴水に座ったけど踏み潰してねぇよな」
コーネリアスはそう言って自分の尻を確認しようとする。
「精霊は大体すばしっこいから大丈夫よ。それにあいつらは実体無いし」
アレンとコーネリアスには見えないが、色とりどりの精霊達はアイユーブの元へ集まって来ている。その様子は一枚の美しい絵画のようで、フレデリカは感嘆の溜息を吐いた。
「アイユーブ、モテモテね。流石は魔導王国の王子だわ」
アレンはそう言ったフレデリカの脇を肘で突いた。
「ちょっと、妬いちゃった?」
「…」
「本当可愛いわよね。私はアレン一筋だから安心して」
アレンはその言葉にうんうんと頷いた。
しかしフレデリカが見惚れるのも納得の美しさだ。アミリ家は揃って美形揃いで、アイユーブもまた両親の良い遺伝子を継承しているのだろう。
男に興味は無いが、男から見ても美形と言わざるを得ない彼の容姿にアレンが警戒していた、その時だった。
「…?おい、どうした?」
アイユーブの様子がおかしい。突然頭を抱えて蹲ったのだ。その直後、アレンの左目に視力が戻る。
突然戻った光に眩しさの余り目を瞑るが、直ぐに目を開く。そしてその視界に写った景色に唖然とした。
「フレデリカ、コーネリアス、視えてるか…?」
「ええ…」
コーネリアスは呆然と言った。
「ナーシカルバフ大橋じゃねぇか…」
炎上するナーシカルバフ大橋の光景。それを目にしたアイユーブは、囈言のように呟いた。
「全員、死ぬんだ…」
響く魔鷹の鳴き声は主の死を嘆いている。
靡く青色の旗は帝国の紋章が刺繍され、他にもムーバリオスの旗もあった。そしてその旗の下には連合の面々の亡骸が、まるでごみのように乱雑に積み上げられている。その中にはネメシアやロルツ、ゼオルのような戦闘員だけでなく、クルトやペータルのような非戦闘員のものもある。
「おいフレデリカ、あれって月さんとヌールハーン、それからシルヴェストロだよな」
もう動かない三人の前に立っているのは、青い髪を靡かせた皇帝アレッサンドロ。
皇帝は服に付着した血を魔法で消すと、近くで短剣を構えていたアリシアをマントで覆い隠して、空間に現れた扉をくぐって去って行った。
アレンの左目から光が消えると、同時に『預言』によって見えていた景色も消える。
「フレデリカ、直ぐに戻るぞ。コーネリアスはレオカディオに説明してくれ!アイユーブは直ぐに美凛を呼べ!」
フレデリカが幻覚魔法を使って扉が見えないようにすると、アレンは直ぐに扉を開いた。その先は各拠点と繋がっている。
アレンとフレデリカはその扉を真っ先に通ったが、その扉が繋がる座標がおかしかった。
「これ、ナーシカルバフの東側!?」
ナーシカルバフまでかなり距離がある場所に転移したが、ナーシカルバフの上空は炎に照らされて赤く染まっている。
「急ぐぞ!」
一方、ヌールハーンと苏月、そしてシルヴェストロは突如現れた帝国軍を前に平静を保っていた。
「あの黒い玉が〈鍵〉だったのですな。ホームランさせて正解でした」
お陰で、迎撃の準備が出来た。分散させた戦力もナーシカルバフに向けて進軍を開始している。これは只の攻城戦ではなく、包囲戦なのだ。
「…皇帝はアレンがここに居ると思い込んでいるだろう」
ヌールハーンは嗤った。
「此処で討ち取れずとも、一泡吹かせてやろう」
「私達もそろそろ出陣しよう。これから私達の掌の上で踊る愚帝の顔を見てやらねば」
この策の末路に敗北は無い。自分達すら、『王』という掌の上で踊る駒に過ぎない。踊り踊らされるからこそ、自分達の策に絶対の自信があるのだ。
今宵は只の駒として、次の礎として踊るのだ。
「…ムーバリオスの使者と話す。そこで解を出そう」
コーネリアスはほっとしたのか、小さく息を吐いた。
アレンからも重ねて頼む。
「どうか前向きに検討して欲しい。今の俺には変な肩書が幾つかあるが、その中に連合軍の最高司令官ってのがある。あんたが協力してくれるなら、ザロ家の保護も約束する」
レオカディオは無言で頷いた。すると、何を思ったのか、アレンに問うた。
「貴殿は、愚弟の養子だそうだな」
「え、うん」
「…私を叔父ちゃんと呼んでみろ」
横でコーネリアスが紅茶を吹き出した。
「えーと…意図が読めないんだけど…」
「純粋な好奇心だ。貴殿が私を叔父ちゃんと呼んだらどんな感じなのか気になる」
髪色も性格もコーネリアスとは大違いだが、好奇心に任せて突拍子も無い事を言う所だけはよく似ている。
(血は繋がってないけど…親戚なら協力してくれるなな…)
「お、叔父ちゃん…」
恥ずかしさの余りに苦し紛れにそう言うが、レオカディオはフンフンと頷いただけだった。
(マジで何なんだよこれ)
その顔は満足げだが、目的が分からない。
「ゴホン…兎に角、協力してくれるならエティロの捜索も手伝う。十二神将は一応、元同僚だからな。対立は避けたい」
「ああ、検討しよう」
アレンは溜息をぐっと堪えた。
(コーネリアスには自信満々でああ言ったけど…ちょっと不安だよ…)
よりによって最高司令官に「叔父ちゃん」なんて言わせるとは、どんな神経だろう。あの狂人の実兄と考えれば何とか納得出来そうではあるが、フレデリカやアイユーブの前でこんな事はもう言いたくない。
アレン達は適当に挨拶すると執務室を出た。
執務室を出て扉を閉めると、アイユーブの水晶盤がピコピコと音を立てる。
「あ、マナーモードにしてなかった」
アレンが横から水晶盤を覗き込むと、履歴は全て会議中に送られてきた物だった。
「執務室だけ魔力通信妨害をしてるのか」
「そうみたいだね。厳重なこって」
そう言ってアイユーブの長い指が画面を上下に動かす。
「おいおい、お袋達何やってんだ?」
アイユーブが見せたのは動画だった。撮影場所はナーシカルバフ大橋の西門の外だろう。
『陽、文句を言うんじゃない。お前はじゃんけんで負けただろう』
ウサーマが横から何か黒い玉を投げると、ヌールハーンがファルシオンの側面で思い切り打つ。黒い玉はあっという間に空の彼方へと消えていった。
『おお、ホームランですな』
『…ん?これ野球か?』
シルヴェストロの言葉に苏月が疑問を投げ掛けるが、シルヴェストロは勝手に盛り上がっている。
その動画は苏月が溜息を吐いたところで終わっていた。
「楽しそうね」
そう言ったフレデリカの顔は引き攣っている。
「後でこのオッサン達を問い詰めないとな。送り主は誰だ?」
アイユーブは送り主を確認した。
「ネメシアだ」
「ネメシア?あいつなら率先して野球ごっこ二混じってそうだが。ほら、塁も無いし。明らかに人数足りてない。それとも東側だと野球のルール違う?」
「そんな事無いと思うけど…」
近くの部屋からダラン夫人と舞蘭、そしてアリージュの笑い声が聞こえてくる。
その笑い声は花が咲くように美しいものだが、一方で怒り狂えば獅子も尻尾を巻いて逃げ出す程恐ろしい怒号を響かせる。
「アリージュと舞蘭さん、怒ったら滅茶苦茶怖いんだよな…」
「フレデリカとコーネリアスも、この話は此処だけに留めておこう」
後から彼らが怒られるのは目に見えているが、今あの女達の怒鳴り声を聞くのは嫌だ。
「…ところで、通信出来るようになったんだな」
アレンが話を逸らすようにそう言った。
「ああ。だけどナーシカルバフに残ってる奴らからのメッセージはこれが最後だ。途切れちまってる」
他の人との遣り取りを見せてもらうと、美凛やアリージュ、シハーブとは遣り取り出来ているようだ。
「ザロ領内部でないと通信が厳しいか…」
先程ネメシアが送ってきたものは動画一本だけで、普段なら何か騒ぎ立てる彼らしくない。
試しにアレンもアリシアに以前撮った御代官様の写真を送るが、送信に失敗した。
「んー、やっぱ駄目だ。にしてもムズムズするな…何であいつら野球ごっこしてんの?」
色々と問い詰めてやりたい。
のんびりと会話しながら歩を進めていたので、アレン達は未だに執務室の近くにある中庭付近にいる。フレデリカはその中庭を見て目を細めた。
「此処は精霊が多いわね。アレンは視える?」
そう言って噴水に向かって指を指すが、アレンには見えない。
「魔人には精霊が視えないんだ。…あれ、俺さっき噴水に座ったけど踏み潰してねぇよな」
コーネリアスはそう言って自分の尻を確認しようとする。
「精霊は大体すばしっこいから大丈夫よ。それにあいつらは実体無いし」
アレンとコーネリアスには見えないが、色とりどりの精霊達はアイユーブの元へ集まって来ている。その様子は一枚の美しい絵画のようで、フレデリカは感嘆の溜息を吐いた。
「アイユーブ、モテモテね。流石は魔導王国の王子だわ」
アレンはそう言ったフレデリカの脇を肘で突いた。
「ちょっと、妬いちゃった?」
「…」
「本当可愛いわよね。私はアレン一筋だから安心して」
アレンはその言葉にうんうんと頷いた。
しかしフレデリカが見惚れるのも納得の美しさだ。アミリ家は揃って美形揃いで、アイユーブもまた両親の良い遺伝子を継承しているのだろう。
男に興味は無いが、男から見ても美形と言わざるを得ない彼の容姿にアレンが警戒していた、その時だった。
「…?おい、どうした?」
アイユーブの様子がおかしい。突然頭を抱えて蹲ったのだ。その直後、アレンの左目に視力が戻る。
突然戻った光に眩しさの余り目を瞑るが、直ぐに目を開く。そしてその視界に写った景色に唖然とした。
「フレデリカ、コーネリアス、視えてるか…?」
「ええ…」
コーネリアスは呆然と言った。
「ナーシカルバフ大橋じゃねぇか…」
炎上するナーシカルバフ大橋の光景。それを目にしたアイユーブは、囈言のように呟いた。
「全員、死ぬんだ…」
響く魔鷹の鳴き声は主の死を嘆いている。
靡く青色の旗は帝国の紋章が刺繍され、他にもムーバリオスの旗もあった。そしてその旗の下には連合の面々の亡骸が、まるでごみのように乱雑に積み上げられている。その中にはネメシアやロルツ、ゼオルのような戦闘員だけでなく、クルトやペータルのような非戦闘員のものもある。
「おいフレデリカ、あれって月さんとヌールハーン、それからシルヴェストロだよな」
もう動かない三人の前に立っているのは、青い髪を靡かせた皇帝アレッサンドロ。
皇帝は服に付着した血を魔法で消すと、近くで短剣を構えていたアリシアをマントで覆い隠して、空間に現れた扉をくぐって去って行った。
アレンの左目から光が消えると、同時に『預言』によって見えていた景色も消える。
「フレデリカ、直ぐに戻るぞ。コーネリアスはレオカディオに説明してくれ!アイユーブは直ぐに美凛を呼べ!」
フレデリカが幻覚魔法を使って扉が見えないようにすると、アレンは直ぐに扉を開いた。その先は各拠点と繋がっている。
アレンとフレデリカはその扉を真っ先に通ったが、その扉が繋がる座標がおかしかった。
「これ、ナーシカルバフの東側!?」
ナーシカルバフまでかなり距離がある場所に転移したが、ナーシカルバフの上空は炎に照らされて赤く染まっている。
「急ぐぞ!」
一方、ヌールハーンと苏月、そしてシルヴェストロは突如現れた帝国軍を前に平静を保っていた。
「あの黒い玉が〈鍵〉だったのですな。ホームランさせて正解でした」
お陰で、迎撃の準備が出来た。分散させた戦力もナーシカルバフに向けて進軍を開始している。これは只の攻城戦ではなく、包囲戦なのだ。
「…皇帝はアレンがここに居ると思い込んでいるだろう」
ヌールハーンは嗤った。
「此処で討ち取れずとも、一泡吹かせてやろう」
「私達もそろそろ出陣しよう。これから私達の掌の上で踊る愚帝の顔を見てやらねば」
この策の末路に敗北は無い。自分達すら、『王』という掌の上で踊る駒に過ぎない。踊り踊らされるからこそ、自分達の策に絶対の自信があるのだ。
今宵は只の駒として、次の礎として踊るのだ。
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