124 / 197
魔導王国アミリ朝クテシア編 〜砂塵と共に流れる因縁の章〜
入り乱れる因縁
しおりを挟む
アレンとフレデリカ、そしてアイユーブの戦闘は苛烈を極めた。しかしアイユーブの僅かに保たれた自我が抵抗している事によって、それは少しは戦いやすいものになっている。だが決め手が足りない。
「フレデリカ、美凛を何とか此処まで連れてこれないか?」
あともう一押しなのだ。それには恐らく、美凛が必要だ。
「駄目、美凛は李恩と戦ってる!」
建物の外は激しい戦闘による騒音や塵で満ちている。その中には美凛の重い攻撃による破壊音もあった。
「こうなりゃ力業だ。アイユーブ、暫くフレデリカと戦ってろ!」
「は…!?何…で、だよ!」
アレンはバルコニーに立つと、ジェティに追跡されているウルラに向かって言った。
「ウルラ、こっちに突っ込め!選手交代だ!」
「はいはーい!まかせてよー!」
ウルラは速度を上げてバルコニーに向かって来た。
「フレデリカ、ジェティを頼んだ」
直後、ウルラが派手に壁を壊しながら突っ込んで来る。
アレンはそれを躱すとアイユーブの方を向いた。
「こっちだ!」
アイユーブは何を言い出すのかと言いたげな顔をしたが、アレンを信じる事にした。操られている身体に自分のの全てを委ねると、身体はバルコニーがあった場所の近くに立つアレン目掛けて走り出した。そしてシャムシールがアレンの喉に届くその瞬間、アレンは後ろに跳んだ。
「…っ!」
アイユーブは魔法を使って落下の衝撃を軽くした。
一方のアレンはバルコニーの向こうで、ウルラとパカフを追跡していたジェティと弥月が乗る箒を掴んで宙吊りになっている。
「アレン!?このまま落としてやる!」
「よぉ。五年振りっ!」
そう言って腕力だけで身体を持ち上げると、ジェティをバルコニーの方へ蹴り落とした。
「フレデリカ達、頼んだ!」
主を失った箒が落下する中、任せて、と黄色いフレデリカの声が聞こえてくる。
アレンは空中で手を離すと、大剣を取り出した。そして落下の力に任せながら、李恩と美凛の間目掛けて着地する。
「うわっ!?」
「どひゃあああ!」
李恩は目を丸くした。
「驚いたじゃないか!」
「そーだそーだ!上からアイユーブ…ファーティマも落ちてきたし!けど良いや、もう李恩と話すの飽きたし。ファーティマ、心配してたんだよ!」
そう言って美凛はアイユーブの方へ向かう。
「李恩、ジェティが捕虜を洗脳して使っている事は勿論知っていたな?」
李恩は下を向いた。
「知ったのは今朝だ。最初から知っていれば止めたよ。私は死合いは好きだが、隷属魔法はどうにも胸糞悪くて好かん。母上の教育もあるのだろう。聞けば、苏安でも隷属魔法が二十八年前まで横行していたそうじゃないか」
母というのは梦蝶の事だ。
「梦蝶は苏安人だよな。何故帝国に味方する?」
「それは私も疑問だった。私にとっては帝国が故郷で父上は皇帝だ。だが母上の故郷は苏安で、異母弟は苏安の皇帝だ。だから聞いてみたんだが、大切な物を奪われたらしい。それが何かまでは教えてくれなかったが」
李恩は問うた。
「アレンは、何で帝国に歯向かうんだ?お前も出身は帝国だろう?」
アレンはコートの袖を掴んだ。そこには帝国の紋章が刺繍されている。
「…俺が自由に生きる為だ。帝国に縛られて生殺与奪の権を奪われない為にな」
アレンは剣を握って、腹違いの妹を正面から見据えた。
「もうこれ以上、隷属魔法の被害者を増やさない。魔人も人間もだ」
李恩は笑った。
「まるで父上みたいだな、お前は。正義感に満ちて、とても強い。お前が兄だったら良かったのに」
異母兄にあたるアレンは、それには答えない。返す言葉はアレンでは思い付かないのだ。コーネリアスと過ごした五年で、アレンは多くの言葉を知った。だがそこには異母妹に向けてやる言葉は無い。
同時に、血縁上は実父にあたる皇帝への嫌悪感が増した。戦いを好むが正義感の強い李恩を欺く形で利用する様は、想像するだけで反吐が出る。
だからアレンは剣を構えた。
「残念だが、俺の親父はコーネリアス唯一人だ」
なんちゃって英雄じゃない。スラムの荒れた環境から救い出してくれた、自分にとって最も身近で愛すべき英雄。喧嘩好きでうっかり物を壊す人だが、それが自分にとって最愛の父だ。
何とか紡ぎ出せた言葉に李恩は笑った。
「そうだな。養子にならないかと母上に聞かれた時、お前は断っていた。もしかしたら、こうなるのも天意だったのかも」
「…そうかもな」
その時、南西から響く軍鼓のリズムが変わった。当時に角笛の音が響く。
「戦局は刻々と変わる。まるで流れ行く雲のようにな」
アレンはそう言った李恩の顔をちらりと見た。響く角笛の音に聞き覚えがある。
「梦蝶が来ているのか?」
「ラダーンはもう陥落する。だが兵を死なせる訳にはいかないし、帝国の覇道を邪魔させない」
さあ、死合おう。李恩はそう言ってアレンに襲い掛かった。
「…帝国の覇道が、白虎山脈を越える事は無い。此処で終わりだ!」
一方、ラダーン南西にて。
「まさか本当に生きているとは」
陣の一角が破られ、地面には負傷した兵士達が転がっている。
「…久しいな、月。昔、幼かったお前達と遊んでやったのを覚えているか?」
「ああ、朧気ながら覚えている。…で?思い出話をしにやって来た訳ではないのだろう?」
貫手が胸骨を割って突き殺した二十八年前のあの時と変わらない、白く若い顔。その美しい顔を彩る紅い瞳が冷たく光る。
「オドの救出に来ただけだ。だが…ラダーンはもう陥落する。多少遊んでも構わんだろう。久し振りに遊ばんか?姉弟、水入らずで」
それは誘いや提案のようだが、そこに拒否権は無い。
「…全員、距離を空けろ」
周囲の兵達⸺敵も味方も、皆が慌てて距離を取り始める。『遊び』とは言うが、それは殺し合いだ。それも帝国の最高戦力の一角と、苏安の最高戦力による。
「叩き潰してやる!」
梦蝶は身体超過を発動すると、殺意を込めて叫んだ。
苏月は目を伏せると、静かに言った。
「…私は負けない。敗北は許されない」
梦蝶の炎を纏った拳が眼前に迫ると、苏月は目を開けた。瞳孔はより多くの情報を取得するために開き切り、目は赤く充血している。
「死ね!」
苏月は拳を躱すと、廻し蹴りをした。長い脚が巻き上げた砂は梦蝶の視界を遮るが、苏月の目と脳に限定した身体超過は砂粒の隙間さえ見通している。
梦蝶が砂に気を取られた瞬間、苏月は櫓の上に立つ舞蘭に思念を送った。
『敵兵を叩き潰せ。向こうは一騎討ちとは一言も言っていない』
舞蘭は頷くと旗を振った。直後、兵士達が魔人達を滅多刺しにし始める。
「相変わらず小賢しい真似を!」
「考えが足りんのだよ考えが!」
梦蝶と正面から戦っては勝てない。二十八年前に世南平原の戦いで勝てたのは、たまたま運が良かったからだ。
(今は、梦蝶を西へ撤退させれれば良い)
梦蝶は苏月に深い憎しみを抱いている。それもそうだろう。あの時の彼女には、まだ赤子だった息子が屋敷で待っていたのだから。
「お前の娘も、妻も!全て殺してやる!お前の次男を殺した時のようにな!」
その言葉に苏月は一瞬、頭が熱くなった。だが、自身を落ち着けるように言う。
「…そうか。あの子を…来儀を殺すよう仕向けたのは、お前か」
素直で賢く、将来は名君となると期待されていた我が子。なぜあの子が死ななければならなかったのだろう。目の前で、毒に悶え苦しみながら死んだ来儀を思い出すと、全身の血が煮えたぎりそうになる。
だが自身を落ち着けた上で、苏月は判断した。このままでは舞蘭も美凛も殺される。この女は、今自分の手で殺さねばならないと。
「…死んでくれ。死んで、あの世であの子に詫びろ。懺悔しながら地獄の業火に焼かれてしまえ!」
「頭を垂れ、業火に焼かれるは貴様だ!今此処で骨すら遺さず焼き払ってくれるわ!」
梦蝶の拳が激しい炎を纏い、苏月の手が雷を帯びてゆっくり握られる。
「死ね!」
誰一人として生かしはしない。憎悪によって増幅した魔力がぶつかり合い、爆発を起こした。
「フレデリカ、美凛を何とか此処まで連れてこれないか?」
あともう一押しなのだ。それには恐らく、美凛が必要だ。
「駄目、美凛は李恩と戦ってる!」
建物の外は激しい戦闘による騒音や塵で満ちている。その中には美凛の重い攻撃による破壊音もあった。
「こうなりゃ力業だ。アイユーブ、暫くフレデリカと戦ってろ!」
「は…!?何…で、だよ!」
アレンはバルコニーに立つと、ジェティに追跡されているウルラに向かって言った。
「ウルラ、こっちに突っ込め!選手交代だ!」
「はいはーい!まかせてよー!」
ウルラは速度を上げてバルコニーに向かって来た。
「フレデリカ、ジェティを頼んだ」
直後、ウルラが派手に壁を壊しながら突っ込んで来る。
アレンはそれを躱すとアイユーブの方を向いた。
「こっちだ!」
アイユーブは何を言い出すのかと言いたげな顔をしたが、アレンを信じる事にした。操られている身体に自分のの全てを委ねると、身体はバルコニーがあった場所の近くに立つアレン目掛けて走り出した。そしてシャムシールがアレンの喉に届くその瞬間、アレンは後ろに跳んだ。
「…っ!」
アイユーブは魔法を使って落下の衝撃を軽くした。
一方のアレンはバルコニーの向こうで、ウルラとパカフを追跡していたジェティと弥月が乗る箒を掴んで宙吊りになっている。
「アレン!?このまま落としてやる!」
「よぉ。五年振りっ!」
そう言って腕力だけで身体を持ち上げると、ジェティをバルコニーの方へ蹴り落とした。
「フレデリカ達、頼んだ!」
主を失った箒が落下する中、任せて、と黄色いフレデリカの声が聞こえてくる。
アレンは空中で手を離すと、大剣を取り出した。そして落下の力に任せながら、李恩と美凛の間目掛けて着地する。
「うわっ!?」
「どひゃあああ!」
李恩は目を丸くした。
「驚いたじゃないか!」
「そーだそーだ!上からアイユーブ…ファーティマも落ちてきたし!けど良いや、もう李恩と話すの飽きたし。ファーティマ、心配してたんだよ!」
そう言って美凛はアイユーブの方へ向かう。
「李恩、ジェティが捕虜を洗脳して使っている事は勿論知っていたな?」
李恩は下を向いた。
「知ったのは今朝だ。最初から知っていれば止めたよ。私は死合いは好きだが、隷属魔法はどうにも胸糞悪くて好かん。母上の教育もあるのだろう。聞けば、苏安でも隷属魔法が二十八年前まで横行していたそうじゃないか」
母というのは梦蝶の事だ。
「梦蝶は苏安人だよな。何故帝国に味方する?」
「それは私も疑問だった。私にとっては帝国が故郷で父上は皇帝だ。だが母上の故郷は苏安で、異母弟は苏安の皇帝だ。だから聞いてみたんだが、大切な物を奪われたらしい。それが何かまでは教えてくれなかったが」
李恩は問うた。
「アレンは、何で帝国に歯向かうんだ?お前も出身は帝国だろう?」
アレンはコートの袖を掴んだ。そこには帝国の紋章が刺繍されている。
「…俺が自由に生きる為だ。帝国に縛られて生殺与奪の権を奪われない為にな」
アレンは剣を握って、腹違いの妹を正面から見据えた。
「もうこれ以上、隷属魔法の被害者を増やさない。魔人も人間もだ」
李恩は笑った。
「まるで父上みたいだな、お前は。正義感に満ちて、とても強い。お前が兄だったら良かったのに」
異母兄にあたるアレンは、それには答えない。返す言葉はアレンでは思い付かないのだ。コーネリアスと過ごした五年で、アレンは多くの言葉を知った。だがそこには異母妹に向けてやる言葉は無い。
同時に、血縁上は実父にあたる皇帝への嫌悪感が増した。戦いを好むが正義感の強い李恩を欺く形で利用する様は、想像するだけで反吐が出る。
だからアレンは剣を構えた。
「残念だが、俺の親父はコーネリアス唯一人だ」
なんちゃって英雄じゃない。スラムの荒れた環境から救い出してくれた、自分にとって最も身近で愛すべき英雄。喧嘩好きでうっかり物を壊す人だが、それが自分にとって最愛の父だ。
何とか紡ぎ出せた言葉に李恩は笑った。
「そうだな。養子にならないかと母上に聞かれた時、お前は断っていた。もしかしたら、こうなるのも天意だったのかも」
「…そうかもな」
その時、南西から響く軍鼓のリズムが変わった。当時に角笛の音が響く。
「戦局は刻々と変わる。まるで流れ行く雲のようにな」
アレンはそう言った李恩の顔をちらりと見た。響く角笛の音に聞き覚えがある。
「梦蝶が来ているのか?」
「ラダーンはもう陥落する。だが兵を死なせる訳にはいかないし、帝国の覇道を邪魔させない」
さあ、死合おう。李恩はそう言ってアレンに襲い掛かった。
「…帝国の覇道が、白虎山脈を越える事は無い。此処で終わりだ!」
一方、ラダーン南西にて。
「まさか本当に生きているとは」
陣の一角が破られ、地面には負傷した兵士達が転がっている。
「…久しいな、月。昔、幼かったお前達と遊んでやったのを覚えているか?」
「ああ、朧気ながら覚えている。…で?思い出話をしにやって来た訳ではないのだろう?」
貫手が胸骨を割って突き殺した二十八年前のあの時と変わらない、白く若い顔。その美しい顔を彩る紅い瞳が冷たく光る。
「オドの救出に来ただけだ。だが…ラダーンはもう陥落する。多少遊んでも構わんだろう。久し振りに遊ばんか?姉弟、水入らずで」
それは誘いや提案のようだが、そこに拒否権は無い。
「…全員、距離を空けろ」
周囲の兵達⸺敵も味方も、皆が慌てて距離を取り始める。『遊び』とは言うが、それは殺し合いだ。それも帝国の最高戦力の一角と、苏安の最高戦力による。
「叩き潰してやる!」
梦蝶は身体超過を発動すると、殺意を込めて叫んだ。
苏月は目を伏せると、静かに言った。
「…私は負けない。敗北は許されない」
梦蝶の炎を纏った拳が眼前に迫ると、苏月は目を開けた。瞳孔はより多くの情報を取得するために開き切り、目は赤く充血している。
「死ね!」
苏月は拳を躱すと、廻し蹴りをした。長い脚が巻き上げた砂は梦蝶の視界を遮るが、苏月の目と脳に限定した身体超過は砂粒の隙間さえ見通している。
梦蝶が砂に気を取られた瞬間、苏月は櫓の上に立つ舞蘭に思念を送った。
『敵兵を叩き潰せ。向こうは一騎討ちとは一言も言っていない』
舞蘭は頷くと旗を振った。直後、兵士達が魔人達を滅多刺しにし始める。
「相変わらず小賢しい真似を!」
「考えが足りんのだよ考えが!」
梦蝶と正面から戦っては勝てない。二十八年前に世南平原の戦いで勝てたのは、たまたま運が良かったからだ。
(今は、梦蝶を西へ撤退させれれば良い)
梦蝶は苏月に深い憎しみを抱いている。それもそうだろう。あの時の彼女には、まだ赤子だった息子が屋敷で待っていたのだから。
「お前の娘も、妻も!全て殺してやる!お前の次男を殺した時のようにな!」
その言葉に苏月は一瞬、頭が熱くなった。だが、自身を落ち着けるように言う。
「…そうか。あの子を…来儀を殺すよう仕向けたのは、お前か」
素直で賢く、将来は名君となると期待されていた我が子。なぜあの子が死ななければならなかったのだろう。目の前で、毒に悶え苦しみながら死んだ来儀を思い出すと、全身の血が煮えたぎりそうになる。
だが自身を落ち着けた上で、苏月は判断した。このままでは舞蘭も美凛も殺される。この女は、今自分の手で殺さねばならないと。
「…死んでくれ。死んで、あの世であの子に詫びろ。懺悔しながら地獄の業火に焼かれてしまえ!」
「頭を垂れ、業火に焼かれるは貴様だ!今此処で骨すら遺さず焼き払ってくれるわ!」
梦蝶の拳が激しい炎を纏い、苏月の手が雷を帯びてゆっくり握られる。
「死ね!」
誰一人として生かしはしない。憎悪によって増幅した魔力がぶつかり合い、爆発を起こした。
0
お気に入りに追加
15
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。



Sランクパーティを引退したおっさんは故郷でスローライフがしたい。~王都に残した仲間が事あるごとに呼び出してくる~
味のないお茶
ファンタジー
Sランクパーティのリーダーだったベルフォードは、冒険者歴二十年のベテランだった。
しかし、加齢による衰えを感じていた彼は後人に愛弟子のエリックを指名し一年間見守っていた。
彼のリーダー能力に安心したベルフォードは、冒険者家業の引退を決意する。
故郷に帰ってゆっくりと日々を過しながら、剣術道場を開いて結婚相手を探そう。
そう考えていたベルフォードだったが、周りは彼をほっておいてはくれなかった。
これはスローライフがしたい凄腕のおっさんと、彼を慕う人達が織り成す物語。
うちの冷蔵庫がダンジョンになった
空志戸レミ
ファンタジー
一二三大賞3:コミカライズ賞受賞
ある日の事、突然世界中にモンスターの跋扈するダンジョンが現れたことで人々は戦慄。
そんななかしがないサラリーマンの住むアパートに置かれた古びた2ドア冷蔵庫もまた、なぜかダンジョンと繋がってしまう。部屋の借主である男は酷く困惑しつつもその魔性に惹かれ、このひとりしか知らないダンジョンの攻略に乗り出すのだった…。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。


ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる