創世戦争記

歩く姿は社畜

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大和神国編 〜陰と陽、血を吸う桜葉の章〜

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 それから、フレデリカはアレンとゆっくり話をした。今まで何をしていたのか、体調はどうか…沢山の質問に、アレンはぼんやりとだが、ゆっくりと丁寧に返してくる。
 そして夜も更けた頃。
「…アレッサンドロと、話したよ」
 日も落ちて月明かりだけが照らす満開の桜の木の下で横たわりながら、アレンは呟くように言う。
「何を話したの?」
「…アレッサンドロはもう、居ないんだって。帝国に居るの…俺の実の父親は偽物なんだと」
 低い声はとても落ち着いていて、寝言のようにも聞こえる。以前のフレデリカなら「目を覚ませ」と言って泉の水を吹っ掛けていたが、フレデリカも薄々とだが帝国の皇帝が偽物か、他人ではないかと疑ってはいた。しかし、これで英雄はフレデリカ一人となってしまった。
「トロバリオンの中に居た時、お前の声が聞こえた。独りにしないでって」
 静かな声には、やや怒気が含まれている。フレデリカが怪訝そうな顔をしても、アレンは気付かずに続けた。
「アレッサンドロがお前に〈終焉の時〉を与えていれば、お前が独りになる事は無かったのに」
 フレデリカは身体を起こしてアレンの顔を覗き込んだ。青い瞳は暗く、あの虚無に満ちた女神のような虚ろを感じる。淡々とした声には、怒気以外は生気すら無く、生きているのに死んでいるようだ。
 フレデリカはアレンの首に手を当てて問う。
「脈が弱い。アレン、今のあんたは死んでるに近い状態なのに、どうして私の事を気にするの?」
 生に執着していたアレンが他人の事を気にするのはおかしい。
 何となしに首筋から、着物の隙間から覗く胸まで指を滑らせると、フレデリカの細い手首をアレンの手が掴んだ。
「何でだと思う?」
「…あんた、どうせ自分でも解ってないんでしょ」
 フレデリカの言葉にアレンは否定するでも肯定するでもなく、只ゆっくりと瞬いた。
「…アレッサンドロから、お前の事が好きなのかと聞かれた。けど好きとか嫌いとか俺には分からない。魚は嫌い、これだけだ」
 アレンはフレデリカの頬に触れると、首を少し動かして言った。
「…金魚みたいだけど、不思議と不愉快じゃないよな。お前の顔は」
「顔だけ?」
「表情と声が五月蝿えけど、不愉快じゃない。寧ろ、聴き心地が良いとすら思ってるのかも知れない。苏安では、毎晩のようにお前の寝言を聞いてたし」
 フレデリカは赤面する。
「何、寝言って、何言ってたの!?」
「やれ麻婆豆腐は甘口が良いだの、香炉の灰がどうだの…あと、俺について何か言ってた」
 月明かりでも分かる程に紅く染まったフレデリカの顔を見て、アレンは揶揄いたくなる。
 上半身を起こすと、フレデリカの頬に手を添えながら問う。
「…寝言で俺の名前を言うとか、どんな夢を見てた訳?」
 フレデリカは口をもごもごと誤魔化すように動かしていたが、アレンが解を急かすように顔をむにむにと揉んで遊び始めたので、行動で表現する事にした。
 自分より少し高い位置にあるアレンの顔に近付くと、薄い唇を奪う。
 突然の行動にアレンが目を見開くと、フレデリカは唇を離してもごもごと喋る。
「…こ、こういう夢、見てた…」
「ふーん…随分あっさりしてるんだ」
 意外そうに言うアレンの言葉にむっとしたフレデリカは、顔を膨らませて喚く。
「あっさりって、あっさりって何よ!恥ずかしいじゃない?」
 アレンは表情を崩す事なく、フレデリカを仰向けに転がした。五年の空白があるとは言え、アレンのような大柄な男がフレデリカのように平均的な背丈の女を転がすのは容易い事だ。
「野郎と混浴して添い寝してたような奴が、接吻だけで赤面する筈が無いだろ?」
「意地悪!意地悪!」
 フレデリカは喚いて足をばたつかせるが、アレンは意にも介さない。
 しかし、アレンの顔は昼間より活き活きしている。このまま事に及んでしまっても良いのではないか、そう考えたフレデリカは上体を起こし、アレンの首に手を回すと再び唇を奪う。
 舌を絡ませ、唾液を交換しながらフレデリカはアレンの着物を脱がせていく。フレデリカの意図に気付いたアレンもフレデリカの着物を着崩させて下半身に手を伸ばした。
「ん…ッ」
 薄い下着の上から陰部を愛撫すると、フレデリカが身体を震わせる。唇を離そうとしたフレデリカの後頭部を押さえて逃げられないようにすると、くぐもった声を出しながらフレデリカは縋るようにアレンの服を掴んだ。
「ンッ…、ん、ぅ…!」
 もっと触ってほしい。布越しではなく、直接触ってほしい。しかし、口を塞がれてしまってはそれすら言えない。
  下着はとうに愛液で濡れて、布の摩擦感と愛液のヌルヌル感による刺激で陰核クリトリスが勃ち上がっている。
 フレデリカは負けじとアレンの服の中に手を入れると、よく鍛えられた胸筋の先端にある色の薄い突起を爪で弾いた。
「…っ」
 不意討ちに驚いたアレンの唇がフレデリカの元から離れると、二人の口元から月光を反射した銀糸が伸びて途切れる。
「…は、ビックリ、した…?」
「前々から思ってたけど、野郎の乳首弄る奴の気が知れないよ…」
「つまり、ある程度の開発はされてるんだ?」
 そう言ってフレデリカはアレンの乳首を服の上から舐めた。
「おい、着替えるのが面倒だろ」
「仕返しよ」
 下着を濡らされてしまったのだから、このくらい良いだろう。
 アレンは溜息を吐くと、下着の中に指を入れて陰核を弾いた。
「ンッ!」
 何度も何度も、速度の変化を付けて弾くと、フレデリカの身体ががくがくと震え出した。
「イッちゃう、イッちゃう!」
「自分で開発してた?」
 少なくとも、初めての感じ方ではない。バルタスで捕らえられたあの時、ヴェロスラヴァに開発されたのだろうか。
「そりゃあ、ね…っ。私、だって…、自慰くらい、するわよ…」
「へぇ、おかずは?」
 分かりきった事を問う。部屋替えをした後、アレンの枕に頬擦りをしていた女には愚問だが、フレデリカはアレンをおかずに自慰していた事を思い出して興奮してしまう。
「ンあ、ああッ!駄目、何か、来ちゃうッ!」
「教えて、何をおかずにしてた?」
 低い声が耳朶をくすぐる。その声と言葉に、羞恥心と快感で顔が熱くなった。今、そのおかずに食われているのだ。
「アレン…ッ、アレンと、えっちな事するの…想像してた…ッ」
「何処までいった?」
 アレンの手の動きが変わり、指の凹凸で陰核が優しく撫でられる。
「ンぅ…ッ!挿れるとこ、挿れるところまでぇ!」
 そう言って求めるようにフレデリカはアレンの股間に手を伸ばすと、勃ち上がったそれを服の上から撫でた。
「興奮しちゃった…?」
 揶揄うように問うと、アレンは真顔のまま答える。
「可愛かったから」
「なっ…!?」
 正面切って可愛いと言われたその瞬間、陰核への刺激が激しくなる。
「ああアあッ、まって…っ!ら、め…っ、イクぅっ、イッちゃうッ…!ア、あああ、あああああッ♡」
 激しく潮を吹いてフレデリカはぐったりとするが、アレンはそれで終わるほど優しくはない。
 今度は右手の指を中に挿れると、左手でフレデリカの小さな胸の先端にある薄桃の突起を弄り始める。
「それ、きもちぃ…あたま、へんになる…」
 フレデリカは小さく何度も喘ぎながら言う。中は既に蕩けており、奥まで濡れている。
「もっと、もっとほしぃ…」
 指を少しずつ増やし、ぐちゅぐちゅと音を立てながら少しずつ奥へ挿れていく。フレデリカはアレンの骨張った長い指が胎内に入って来る感覚と卑猥な音に興奮した。まだ前戯とは言え、愛する人に犯されているのだ。
「此処は?」
 長い指が最奥に到達すると、押し上げるように刺激してくる。
「んぃッ!?」
 まさかそこまで到達していたとは思わず、フレデリカは突然の快感にびくりと身体を震わせた。
「此処も開発済みなんだ」
 フレデリカは何となく想像していた。アレンのものは大きいから、入れたら容易く奥まで挿入はいるのだろうと。その大きい一物で奥を抉られたらどうなるのだろう。
 強請るようにアレンの一物に手を伸ばして上目遣いに見遣ると、右手で自分の乳首を刺激しながら言う。
「んね…、アレンのおちんぽで、いーっぱい突いてほしい」
 脚を開き、左手で陰唇を広げながら、指が挿れられたままの性器を見せびらかすように。
 アレンは指を抜いて着物を脱ぐと、勃ち上がったそれをフレデリカの中にゆっくりと押し込んだ。
「何処でそんな誘い文句覚えた、性女様?」
 耳朶を甘噛みしながら言うと、圧迫感と快感、羞恥心にフレデリカは喘いだ。
「か、官能、小説…ッ!」
「素直じゃん」
 今度はアレンの方から唇を奪う。もう一度舌を絡めながら、フレデリカの指に自分の指を絡める。
 獣が噛み付くような口づけにフレデリカの胎内が締まる。
 アレンは唇を離すとフレデリカの頬を撫でた。
「本当に可愛い。お望み通り、いっぱい突いてやる」
 興が乗ってしまったのだから、ぐずぐずになるまで可愛がってやる。そう囁いてアレンは腰を動かした。
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