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グラコス王国編 〜燃ゆる水都と暁の章〜
懲罰と愉悦
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「整列!」
カルノスが号令を掛けると、ガラの悪そうな者達が大勢、生意気にもダラダラと集まって来た。
「さっさとしろ!おいお前、ガムをその辺に吐き出すな!」
キオネとの交渉から二日後、アレンはカルノスやテオクリスと共に〈プロテア〉とグラコス王国軍の合同訓練を行う事にした。
しかし〈プロテア〉は兵数が足りないので、街へ遊びに繰り出していたネメシア達に〈プロテア〉の宣伝をさせ、商人の一族出身のペータルには商人組合を通じて宣伝や勧誘、或いは使えそうな奴隷をアーサーのヘソクリを使って買収している。
そしてその結果〈プロテア〉の兵士として集まったのが、五千人のチンピラ共だった。〈プロテア〉の兵士として集まった者達の約半数はどういう訳かボコボコだが、御愛敬だろう。
(二日で五千人…あいつら凄いよ。愛嬌と腕っ節で五千人集めてくるんだからさ)
あとはチンピラ共を一人残らず一人前にするだけだ。
「カス共、静かにしろ」
そう言ってアレンはポーチから古銃を取り出すと、地面に発砲した。
一斉に静まり返った訓練場という虜囚の収容所の広場で、アレンは声がしっかり響くように魔導メガホンを使って言った。
「俺が〈プロテア〉の新しいリーダー阿蓮(蓮ちゃん)だ。今から合同軍事演習を始める…と言いたいが、グラコス王国軍の方では兵士が隊律違反を起こすのが日常と化していると聞いた」
アレンがテオクリスに目配せすると、彼女は枷を嵌められた男三人を連れて来た。
「こいつらは運悪く捕まった哀れな奴らだ。石を投げたりするのは自由だが、少しこいつらから聞きたい事がある」
アレンは先頭で俯く男の前に立った。
「お前の罪状は?」
男はアレンを見上げて縮こまる。アレンは身長が百八十五センチと背が高い。おまけに眼つきが鋭いので、アレンにその気が無くても大抵の人は威圧感を感じてしまう。
男は最初、もそもそと逃げるように口を動かしていたが、アレンが指をパキパキ鳴らすと背筋を伸ばして白状した。
「は、腹が減ったので、兵糧を盗みました!」
「…俺はスラム街で育った」
唐突に口を開きながらアレンは近くの木に近付き、幹を撫でた。何も知らない人からしたら美しい青年が木陰で何か愁えているように見えるが、テオクリスとカルノスは本能的に危険を感じ取って十歩程その場から離れた。
「勿論、まともな飯は無かったし、教育なんてされなかった。だから口に入れれそうな物は何でも食べたよ。幸い、この国は食べ物がそんじょそこらにある」
そう言うと、突然アレンは魔人の血に宿る怪力を活かして木を引っこ抜いた。
「は!?」
「嘘でしょ!?」
カルノスとテオクリスが叫んだ瞬間⸺
「知ってる?木の根は噛みごたえがあるよ!」
そう言って引っこ抜いた木を男へ投げ付けた。投げ付けられた男は逃げようとするが、枷を嵌められた足では満足に動ける筈も無く。
「ぎゃあああああ!」
運良く転んで直撃は免れたものの、木の枝で頭は傷だらけになっている上に、恐怖で失禁している。
「その木、俺からのプレゼントね」
アレンはそう言って次の男に同じ質問をした。
「俺は腹が減って、そこで漏らしてるジョージから兵糧を奪おうとした。けど喧嘩になって…」
「負けたんだ」
「はい…」
情けなさそうに言う男の肩を慰めるように叩いた。
「最初から強い奴なんて居ない。という訳で…」
アレンは男の頭を掴むと、そのまま地面に叩き付けた。
「お前は土の味を噛み締めろ」
そう言って立ち上がるとアレンは言った。
「安心しろ、俺はプロだ。行軍経験はあるし、お前らより厄介な奴らも叩き上げてきた。そんなお前達に最初の授業をしてやる。良いか、軍隊とは上下関係だ。これが出来なきゃ作戦は伝わらない。さてハラルド君、君は何で枷を嵌められているか分かるか?」
ハラルドはアレンの問いに首を傾げた。全く分かっていないらしい。
アレンはカルノスに指示してハラルドを跪かせると、服を破かせた。
「上下関係は規律だ。それを乱す行為は一切許容しない。俺にタメで話して良いのは、王族と将軍、そして幹部だけ。ハラルドは昨日、俺に向かって蓮ちゃんとか随分舐めた態度をとってきた。よって、鞭打ち二十回だ」
そう言って鞭をポーチから取り出すと、逃げようとするハラルドの背中を踏み付けてチンピラ共に言う。
「安心しな、俺は理不尽な暴君じゃない。悪い子は躾けるが、上手くやった奴は褒めてやる」
そう言って鞭を振り下ろすと、ハラルドが悍ましい悲鳴を上げる。
それから五分程かけて二十回叩くと、ハラルドは激痛の余りに失禁していた。
「俺のやり方はこれで分かったな?今から準備運動を始めるが、ちゃんとやらないと怪我をする事になるぞ。今から鞭を持った〈プロテア〉幹部が見回りに行くけど、どういう怪我になるのかは御想像にお任せしよう。それじゃあ両手間隔に広がれ!」
幹部達が鞭を鳴らした。チンピラ共を脅すアレンの暴力による軍事演習が遂に始まるのだ。
そしてキオネはその様子を城の一番高い塔の屋根に座って見下ろしていた。
「へーえ。彼、僕より脅し方や人の使い方が上手いな」
キオネの金の瞳はエルフと同等の視力を誇り、城から離れた収容場の様子も観察出来る。
優雅に笑みを浮かべていたキオネは唐突に溜息を吐くと、上を見上げた。
「…〈大帝の深淵〉って、この程度の実力者しか居ないの?除霊師の話では、もっと強い奴が居た筈だけど。人の使い方が下手糞だよねぇ、帝国って」
キオネの視線の先には、今にも武器を振り下ろそうとする〈大帝の深淵〉が居た。
「気配の消し方がなってないよ。君、魔人の中でも若いでしょ」
キオネは魔人をじっくり観察した。
(商品の女を取り返しに来た訳ではなさそうだ。目的は視察、かな?まあ良いや)
「見るばっかで飽きてきちゃったから、遊び相手になってよ。君達が勝ったら逃してあげる」
キオネは複数の魔人の気配に気付いていた。勿論、不法入国者を生かして帰すつもりはない。爪の一欠片もだ。
平均的なモシン・ナガンを上回る大きさのボルトアクション銃を素早く取り出すと、キオネは立ち上がると同時に振り向きながら銃床で魔人を殴る。魔人は悲鳴を上げながら落下し、地面に叩き付けられて潰れた。
地上から聞こえてくる悲鳴に笑みを浮かべながらキオネは言う。
「やはり若いな。…って僕はまだ二十八歳だから普通に考えればバブちゃんか。ねえおじさん達、僕と遊んでくれるよねぇ?」
疑問文だが、そこに拒否権は無い。この国においてキオネの言葉は絶対。それはキオネが強いからである。
言い終わるよりも先に動いたキオネは、一人の頸を銃床で圧し折って咲った。そのまま別の屋根へ跳躍して発砲すると、脚を撃ち抜かれた魔人は屋根を転がり落ちた。しかし屋根から突き出たガーゴイルを模した雨樋にローブが引っ掛かる。
「この国で活動するなら、もっと強い暗殺者を連れて来なよ。諸君らのような半人前では、僕のような最強の暗殺者には勝てっこないんだからさ」
そう言って刺客の一人の首根っこを掴んでガーゴイルに引っ掛けると、先に宙吊りにされていた暗殺者が命乞いする。
「頼む、助けてくれ!広間の女のように売られても良い、死にたくない!俺達は利用されてただけなんだ!」
「へぇ、誰に?皇帝アレッサンドロ?二十三年前にグラコス革命軍を率いた魔人サリバン・ノルディーン?諸君、人とは生まれた時に何かしらの運命を持っている。僕は父の好奇心を満たす愛玩動物、そして後の暗殺王…君達は利用される為に生まれてきたんだよ」
キオネはしゃがむと、前乗りになって命乞いをしようと必死に上を見上げる刺客の顔を覗き込んだ。その顔は狂気に満ちた笑みが張り付いている。
「そして今この瞬間、僕に遊ばれる為にね」
そう言って鱗のような薄いナイフを取り出し、刺客の仮面を外すと頬に当ててゆっくり動かす。
「君達が帝国の事を教えてくれたら、解放してあげる。いっぱい教えてね、体中の肉が無くなる前に」
ばさりと音がして、刺客二人の前に翼の生えた女がやって来た。
「飛竜…!?」
翼の女は鱗のようなナイフを取り出して言った。
「さあ、遊ぼうか」
カルノスが号令を掛けると、ガラの悪そうな者達が大勢、生意気にもダラダラと集まって来た。
「さっさとしろ!おいお前、ガムをその辺に吐き出すな!」
キオネとの交渉から二日後、アレンはカルノスやテオクリスと共に〈プロテア〉とグラコス王国軍の合同訓練を行う事にした。
しかし〈プロテア〉は兵数が足りないので、街へ遊びに繰り出していたネメシア達に〈プロテア〉の宣伝をさせ、商人の一族出身のペータルには商人組合を通じて宣伝や勧誘、或いは使えそうな奴隷をアーサーのヘソクリを使って買収している。
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「カス共、静かにしろ」
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一斉に静まり返った訓練場という虜囚の収容所の広場で、アレンは声がしっかり響くように魔導メガホンを使って言った。
「俺が〈プロテア〉の新しいリーダー阿蓮(蓮ちゃん)だ。今から合同軍事演習を始める…と言いたいが、グラコス王国軍の方では兵士が隊律違反を起こすのが日常と化していると聞いた」
アレンがテオクリスに目配せすると、彼女は枷を嵌められた男三人を連れて来た。
「こいつらは運悪く捕まった哀れな奴らだ。石を投げたりするのは自由だが、少しこいつらから聞きたい事がある」
アレンは先頭で俯く男の前に立った。
「お前の罪状は?」
男はアレンを見上げて縮こまる。アレンは身長が百八十五センチと背が高い。おまけに眼つきが鋭いので、アレンにその気が無くても大抵の人は威圧感を感じてしまう。
男は最初、もそもそと逃げるように口を動かしていたが、アレンが指をパキパキ鳴らすと背筋を伸ばして白状した。
「は、腹が減ったので、兵糧を盗みました!」
「…俺はスラム街で育った」
唐突に口を開きながらアレンは近くの木に近付き、幹を撫でた。何も知らない人からしたら美しい青年が木陰で何か愁えているように見えるが、テオクリスとカルノスは本能的に危険を感じ取って十歩程その場から離れた。
「勿論、まともな飯は無かったし、教育なんてされなかった。だから口に入れれそうな物は何でも食べたよ。幸い、この国は食べ物がそんじょそこらにある」
そう言うと、突然アレンは魔人の血に宿る怪力を活かして木を引っこ抜いた。
「は!?」
「嘘でしょ!?」
カルノスとテオクリスが叫んだ瞬間⸺
「知ってる?木の根は噛みごたえがあるよ!」
そう言って引っこ抜いた木を男へ投げ付けた。投げ付けられた男は逃げようとするが、枷を嵌められた足では満足に動ける筈も無く。
「ぎゃあああああ!」
運良く転んで直撃は免れたものの、木の枝で頭は傷だらけになっている上に、恐怖で失禁している。
「その木、俺からのプレゼントね」
アレンはそう言って次の男に同じ質問をした。
「俺は腹が減って、そこで漏らしてるジョージから兵糧を奪おうとした。けど喧嘩になって…」
「負けたんだ」
「はい…」
情けなさそうに言う男の肩を慰めるように叩いた。
「最初から強い奴なんて居ない。という訳で…」
アレンは男の頭を掴むと、そのまま地面に叩き付けた。
「お前は土の味を噛み締めろ」
そう言って立ち上がるとアレンは言った。
「安心しろ、俺はプロだ。行軍経験はあるし、お前らより厄介な奴らも叩き上げてきた。そんなお前達に最初の授業をしてやる。良いか、軍隊とは上下関係だ。これが出来なきゃ作戦は伝わらない。さてハラルド君、君は何で枷を嵌められているか分かるか?」
ハラルドはアレンの問いに首を傾げた。全く分かっていないらしい。
アレンはカルノスに指示してハラルドを跪かせると、服を破かせた。
「上下関係は規律だ。それを乱す行為は一切許容しない。俺にタメで話して良いのは、王族と将軍、そして幹部だけ。ハラルドは昨日、俺に向かって蓮ちゃんとか随分舐めた態度をとってきた。よって、鞭打ち二十回だ」
そう言って鞭をポーチから取り出すと、逃げようとするハラルドの背中を踏み付けてチンピラ共に言う。
「安心しな、俺は理不尽な暴君じゃない。悪い子は躾けるが、上手くやった奴は褒めてやる」
そう言って鞭を振り下ろすと、ハラルドが悍ましい悲鳴を上げる。
それから五分程かけて二十回叩くと、ハラルドは激痛の余りに失禁していた。
「俺のやり方はこれで分かったな?今から準備運動を始めるが、ちゃんとやらないと怪我をする事になるぞ。今から鞭を持った〈プロテア〉幹部が見回りに行くけど、どういう怪我になるのかは御想像にお任せしよう。それじゃあ両手間隔に広がれ!」
幹部達が鞭を鳴らした。チンピラ共を脅すアレンの暴力による軍事演習が遂に始まるのだ。
そしてキオネはその様子を城の一番高い塔の屋根に座って見下ろしていた。
「へーえ。彼、僕より脅し方や人の使い方が上手いな」
キオネの金の瞳はエルフと同等の視力を誇り、城から離れた収容場の様子も観察出来る。
優雅に笑みを浮かべていたキオネは唐突に溜息を吐くと、上を見上げた。
「…〈大帝の深淵〉って、この程度の実力者しか居ないの?除霊師の話では、もっと強い奴が居た筈だけど。人の使い方が下手糞だよねぇ、帝国って」
キオネの視線の先には、今にも武器を振り下ろそうとする〈大帝の深淵〉が居た。
「気配の消し方がなってないよ。君、魔人の中でも若いでしょ」
キオネは魔人をじっくり観察した。
(商品の女を取り返しに来た訳ではなさそうだ。目的は視察、かな?まあ良いや)
「見るばっかで飽きてきちゃったから、遊び相手になってよ。君達が勝ったら逃してあげる」
キオネは複数の魔人の気配に気付いていた。勿論、不法入国者を生かして帰すつもりはない。爪の一欠片もだ。
平均的なモシン・ナガンを上回る大きさのボルトアクション銃を素早く取り出すと、キオネは立ち上がると同時に振り向きながら銃床で魔人を殴る。魔人は悲鳴を上げながら落下し、地面に叩き付けられて潰れた。
地上から聞こえてくる悲鳴に笑みを浮かべながらキオネは言う。
「やはり若いな。…って僕はまだ二十八歳だから普通に考えればバブちゃんか。ねえおじさん達、僕と遊んでくれるよねぇ?」
疑問文だが、そこに拒否権は無い。この国においてキオネの言葉は絶対。それはキオネが強いからである。
言い終わるよりも先に動いたキオネは、一人の頸を銃床で圧し折って咲った。そのまま別の屋根へ跳躍して発砲すると、脚を撃ち抜かれた魔人は屋根を転がり落ちた。しかし屋根から突き出たガーゴイルを模した雨樋にローブが引っ掛かる。
「この国で活動するなら、もっと強い暗殺者を連れて来なよ。諸君らのような半人前では、僕のような最強の暗殺者には勝てっこないんだからさ」
そう言って刺客の一人の首根っこを掴んでガーゴイルに引っ掛けると、先に宙吊りにされていた暗殺者が命乞いする。
「頼む、助けてくれ!広間の女のように売られても良い、死にたくない!俺達は利用されてただけなんだ!」
「へぇ、誰に?皇帝アレッサンドロ?二十三年前にグラコス革命軍を率いた魔人サリバン・ノルディーン?諸君、人とは生まれた時に何かしらの運命を持っている。僕は父の好奇心を満たす愛玩動物、そして後の暗殺王…君達は利用される為に生まれてきたんだよ」
キオネはしゃがむと、前乗りになって命乞いをしようと必死に上を見上げる刺客の顔を覗き込んだ。その顔は狂気に満ちた笑みが張り付いている。
「そして今この瞬間、僕に遊ばれる為にね」
そう言って鱗のような薄いナイフを取り出し、刺客の仮面を外すと頬に当ててゆっくり動かす。
「君達が帝国の事を教えてくれたら、解放してあげる。いっぱい教えてね、体中の肉が無くなる前に」
ばさりと音がして、刺客二人の前に翼の生えた女がやって来た。
「飛竜…!?」
翼の女は鱗のようなナイフを取り出して言った。
「さあ、遊ぼうか」
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