あいばな開花 ~異世界で愛の花を咲かせます~

だいなも

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第二章 メイドの少女

84.起床

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 朝から大量に出してしまい、一旦は目が覚めたが疲労によってベッドの上でぐったりしている。
 雨の音が不思議と耳に心地良い。

「ルーン、ミラ、仰向けにして」
「はーい、お兄ちゃん!」
「はいっ!お兄様!」

 二人同時に返事をして、二人は息を合わせて俺の体を優しくひっくり返す。
 仰向けになった俺は、再びぐでーっと力を抜いて、ただ呼吸だけをする。
 下を履いていなかったので、下半身がすーすーしていた。

「お兄ちゃんのぞうさん可愛いー!よしよし...今朝はいっぱい頑張ったね。美味しいみるくをありがとう。...ちゅっ」

 ルーンはニコニコの笑顔で俺のものを撫でて、口づけする。

「あっ!ルーンずるい...。お兄様、私もお兄様のぞうさんにお礼を言わせてください」

 ミラリオはそう言って、右手と左手をそれぞれの箇所に乗せ、撫でるように動かして両方の箇所をさする。

「お兄様のぞうさんと...みるくを作ってる大事なところ...。今朝はいっぱいみるくを出してくれて、ありがとうございます。とっても美味しかったですよ!...ちゅっ...ちゅっ」

 ミラリオはそれぞれの箇所に口づけをする。

「ミラ!このままじゃお兄ちゃんの可愛いぞうさんと、大事なところが風邪を引いちゃうよ。私たちの手で暖めてあげよ!」
「うんっ!ルーンはお兄様のぞうさんをお願い!」
「はーい。じゃあミラはお兄ちゃんの大事なところをお願いね!」
「うん!」

 ...いや、下を履かせてくれるだけでいいんだけど。

 ルーンは包み込むように優しく両手を合わせ、俺のものがすっぽりと柔らかい両手に収まり、暖かくなる。
 ミラリオは覆うように優しく両手を乗せ、俺の大事な箇所が柔らかい両手で隙間無くカバーされて、暖かくなる。

「ああぁ...お兄ちゃんのぞうさんってば、なんでこんなに可愛いのー?」

 ルーンは両手を若干緩め、その手の隙間から俺のものが見えるようにして、ハートでいっぱいの瞳で、うっとりして見ている。

「こんなに可愛い可愛いお兄ちゃんのぞうさんが、あんなに美味しいものをいっぱい出すんだもの...。それに、この可愛いぞうさんが...また私のおなかに入ってくれると思うと...。ドキドキしてきちゃう...」

 顔を赤く染めて不穏なことを言うルーンとは別に、ミラリオも既にハートの目になっていた。

「ああぁぁ...お兄様の大事な大事なところが、私の両手いっぱいに...!」

 ミラリオもドキドキして息が荒くなり、ルーンよりも顔を赤くする。

「お兄様の...、男の人の大事な所を...私が両手で暖めているなんて...。あぁ...恥ずかしくて...ドキドキが止まりません...」
「うふふ...ミラ、お勉強よ。お兄ちゃんの大事なところを触ってる手に集中して...。ちゃーんと2つあるのがわかる?」
「う、うん...。お兄様の...。左右にちゃんと...2つあります...。凄い...。お兄様のここ...丸くて可愛いのが、2つ...入ってます...。お、お兄様っ...痛くないですか...?」
「痛くないから大丈夫だよ、ミラ」

 ミラリオは今朝のミルク搾りで要領を得たのか、ふにふにと優しく揉むように動かしている。
 ルーンと同じく憑りつかれたようにハートの目になり、興味津々といった感じで目を離せずに見ていた。

「ミラ、凄いでしょっ!女の子のお股と全然違うよね!」
「うん...。私達のと違って...こんな...、こんなに...可愛くて...。ううぅ...恥ずかしいよ、ルーン...」

 二人にやりたい放題させていたが、俺の休憩が終わると2回戦が始まりそうだったので、そろそろ口を挟もうとした時、ルーンがさらに不穏なことを言った。

「ああ...もうだめ!お兄ちゃん!今日は夜までずっと、このままお兄ちゃんの大事なぞうさんを握ってていい?」
「お兄様...。お兄様の大事なところを夜までずっと...暖めてさしあげたいですっ...!」

 顔を上気させた二人が暴走気味になってきたので、俺は二人に対してはっきりと言った。

「おまえらなー...。とりあえず二人の柔らかくて温かい手で充分暖まったから、下を履かせてくれ」

 俺の鶴の一声に、ルーンとミラリオがしぶしぶ手を離す。

「はーい...お兄ちゃん」
「はい...お兄様」

 二人で俺の下を履かせ、仰向けになっている俺の両腕に抱きついてくる。
 上気して真っ赤になった二人が落ち着くまでしばらく待つ。

「お兄ちゃん...はぁはぁ...。朝からお兄ちゃんの匂いでいっぱい...。あーん幸せ...」

 右腕に抱きついていたルーンはさらに侵攻し、右腕を抱えたまま右脇に顔を埋めて匂いを嗅いでいる。

「お兄様...こんなっ、こんな...はしたないまねをお許しください...。はぁ...お兄様の匂い...。はぁああん...しあわせです...」

 左腕に抱きついていたミラリオはさらに侵攻し、左腕を抱えたまま左脇に顔を埋めて匂いを嗅いでいる。

「おまえらなー。...まあいいけど」

 しばらくの間、二人はスーハーと深い呼吸を繰り返し、脇の匂いを存分に堪能していた。
 このままほっといたら、二人がまた大胆な行動をしそうだったので、強引に話題を作って話し掛けた。

「...今日は朝から雨だから、やむまで何も狩らなくていいか」
「はぁ...。あっ、お兄ちゃん!今朝も頑張っていっぱいミルクを出してくれたから、朝食はお兄ちゃんの好きな鹿肉か、猪肉のステーキにしようと思ってたんだけど...」

 右脇に顔をめり込ませる勢いで埋めていたルーンは、ガバっと顔を上げて俺に返事する。
 リターニュ公国での習慣が忘れられないのか、ルーンは俺のためにステーキを考えていたようだった。

「いいよルーン、わざわざ雨の中狩りに行かなくても...」

 左脇に顔を控えめに、けれどもしっかりと埋めていたミラリオは、ゆっくりした動作で顔を上げて、俺に話し掛けた。

「ふう...。お兄様っ!ルーンと分けましたが、あれだけお兄様がミルクを出してくれたので、あと1時間はもちます!ミルクの時間が切れても、その前にいっぱい飲んだので、私も狩りにいけます!」
「ミ~ラ~~。だーめーだ。雨の中走り回ったら風邪引くだろ」
「お兄様のを飲んでるので大丈夫ですっ!体の抵抗力も強くなってます!」
「そうそう!お兄ちゃん、ミラは大丈夫だよ。それに、私一人で行くなら風邪引いてもすぐに治せるよ」
「俺のためにやってくれるのは嬉しいが、肉だったら干し肉の塩漬けとかいっぱい保存してるだろ。わざわざ今行かなくても、また雨がやんだら狩りに行けば...」

 そこまで言いかけたところで、ルーンが窓の外を見て呟く。

「雨やみそうだよ、お兄ちゃん」
「え...」

 俺は抱きついている二人からするりと抜け出し、起き上がって窓の傍で外を見た。
 しばらく見ていると空から光が降り注いできた。

「絵に描いたような光景だな。雨がやんで陽の光が射してる」
「ねっ!じゃあお兄ちゃん、朝ごはんを取りに行くから...」
「ルーン、私が行く!お兄ちゃんのミルクを飲んだから、一人でも大丈夫だよ!」
「二人で行ってこいよ。俺はもうちょっと休んでるから」
「でもお兄様...そうするとお兄様のお世話をする人が...それに、お兄様に何かあったら...!」
「うん...。確かにお兄ちゃんを一人にするのは危ないよね」
「大丈夫だって、ほんの1時間やそこらの時間ぐらい。そもそもこの森の中の家にどんな危険があるんだよ...。『狂戦士』の力で逃げることもできるし、『共鳴』の力でそれを伝えることもできるんだから」
「でも...お兄様ぁ...」

 ミラリオが目をウルウルさせて、今にも泣き出しそうな顔になる。
 ルーンも納得いってない様子で、心配そうな顔をしている。

「はぁ...。わかった。ここから近くに得物はいるか?」

 窓をガラっと開けて二人に聞く。
 二人は目を閉じて集中していたが、すぐに見つけたようだった。

「...1キロ先ぐらいかな?鹿が1頭いるよ、お兄ちゃん」
「うん...。お兄様、こっちの方角です!」

 二人とも窓の傍に来て、同じ方角を見ている。
 同じ得物を捕捉していた。

「よし、じゃあその鹿を取って来てくれるか?不安なら10分ごとに『共鳴』の力で話し掛けるから、それならいいだろ」
「うん...。1キロ先の鹿だったら...ミラと一緒なら、10分ぐらいで持って帰れるかな?」
「はい...。お兄様!お兄様の朝食を持って帰ります。すぐに帰りますので!」

 俺は二人にキスをして頼んだ。

「二人とも怪我をしないようにしてくれよ。お前達が怪我をするくらいなら収穫ゼロの方がいい。そのことを忘れるなよ」
「...お兄様。はいっ!」
「お兄ちゃん、ありがとう...」

 感動した二人は顔を赤くして、僅かに涙で瞳を潤ませて、笑顔で返事した。




 二人を見送ったあと、俺は再びベッドに横になる。

 ...ルーンとミラのあの感じだと、10分以内に戻るだろうな。

 ベッドでぼーっとしていたが、案の定10分も経たない内にタタタタッと二人の足音が聞こえて来た。
 窓の外を見ると、先頭をルーンが、その後ろに鹿を両手で持ち上げているミラリオが走っていた。

 あの小柄で非力なミラが、でかい鹿を持ち上げて高速で走ってるのか...。
 やはり体液を吸収した時の身体能力の上昇は、凄いんだな。

 俺はすぐに家の前に出て二人を迎える。

「お兄様っ!ただいま戻りました!大丈夫でしたか?」
「お兄ちゃん、会いたかったー!大丈夫だった?」

 ミラリオは一旦鹿を降ろし、高速で手を洗ってから俺に抱きつく。

「お兄様、すぐに朝食の準備をしますので...」

 ルーンも同じく、俺に抱きついていた。

「んーお兄ちゃん!」

 可愛い妻二人の笑顔を見て、俺も幸せを感じて笑顔になっていた。

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