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第一章 狼の少女
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三人で新しい部屋に入り、俺とティルは窓の傍にある椅子に座る。
ルーンはベッドに腰掛けている。
さっそく俺は、ティルに王都まで行きたい旨を話した。
「明日はワイバーン便で王都まで行くんだ。もし可能なら、王都まで一緒に来て欲しい」
「いいわよ」
ティルはあっさり承諾してくれた。
「よかった...。実は手持ちのお金があんまり無くて。王都でキースライトの原石を売って、それから払うってことでいい?」
「いいけど、今夜からいつまで護衛したらいいの?」
「ええと、石を売って...船の情報を仕入れて、あとは買い物とか食事とかして...。そういえばワイバーン便について調べて無かったなぁ。所要時間とか本数とか、どうなってるんだろう」
「ウィラルから王都までは4時間程かしら、王都からウィラル行きは確か...2日に1本ぐらいだったかな」
「えーとじゃあ、王都でも泊ることになるのかな。用事を済ませてからウィラルに戻るから、長くても4日ぐらいか」
色々あって2時くらいになっている。
ベッドに腰掛けているルーンは、眠そうだった。
「ルーン、先に寝てていいぞ」
「まだ起きてる...」
...さっさと依頼を終わらせて寝るか。
俺はティルに依頼料を提示した。
「王都で用事を済ませて、またウィラルに戻ってくるまでの護衛を、金貨100枚くらいで足りる?」
「多すぎるわ。それは付きっきりで、ひと月ずっと護衛する金額よ。お風呂もおトイレも付きっきりになるけど...」
自分で言ったあと想像したのか、ティルの顔が赤くなり、焦っている様子で続けた。
「き、金貨10枚で引き受けるけど、どうかしら?」
「よかった、じゃあ護衛をお願いします」
「引き受けたわ。朝まで護衛しておくから、もう休んだほうがいいわよ。王都行きのワイバーン便は9時発。ここからなら15分で乗り場に着くわ」
「わかった、ありがとう」
俺は立ち上がり、ルーンの傍に行って声を掛けた。
「ルーン。ごめんな、寝よっか」
「うん...。お兄ちゃん、おトイレ行ってから寝たい」
「ああ、一緒に行こう」
ルーンの手を引いて部屋を出ようとすると、ティルが付いて来ようとする。
宿の中はさすがにもう大丈夫だろうと思い、同行を断る
「ティル、トイレに行くだけだから大丈夫だよ。従業員の人も防犯に力を入れてるし」
「わかったわ」
ルーンと一緒にトイレに行き、部屋に戻って再び眠りについた。
俺に抱きついて眠るルーンを、ティルはじっと見ていた。
翌朝、ティルの声が聞こえて目が覚めた。
「おはよう、朝食が来てるわよ」
頼んでおいた朝食2人前が、テーブルの上に並べられていた。
...あれ、ティルが対応してくれたのかな。
寝起きでぼーっとしたまま、上体を起こす。
ルーンも既に目が覚めており、俺と同じく上体を起こしてぼーっとしていた。
窓の外を見ると、陽が差している。
2人前か...これは食いづらいな。
俺は朝食について、ティルに聞いた。
「ティル、朝食は?」
「私はもう食べた」
「ほんとに?」
「遠慮してると思ってる?私はあなたの護衛なんだから、ちゃんと食べないと動けないでしょ。引き受けた以上は、最大限の力であなた達を守るわ」
「わかった、疑ってごめん。それから夜は守ってくれてありがとう」
そう言った俺に対して、ティルは顔を少し赤くして小さく言った。
「...気を遣ってくれてありがと。ちょっと部屋に戻る...すぐ帰って来るから」
そう言って去って行った。
「ルーン、顔を洗いに行こっか」
「はーい...」
ルーンと一緒に顔を洗い、口を濯ぐ。
部屋に戻って着替えてから、二人で席に座り、朝食を取る。
皿に盛りつけられた物は...パン、目玉焼き、木の実、サラダ、だった。
朝食は軽い物と言ってたが、なかなかバランスがいい。
コップの水が無くなると、ルーンが水差しを取って、水を入れてくれる。
うーむ、なんて気が利く妹だ。
俺は上機嫌になって、ルーンに話し掛ける。
「ルーン、よく眠れた?」
「うん!お兄ちゃんは?」
「俺もよく眠れたよ。ティルが護衛してくれるから安心できるな」
「そうだね。お兄ちゃんが安心して眠れてよかった...」
おや、この反応は...。
『護衛だったら私がお兄ちゃんを守るもん!他に護衛なんかいらないっ!』って感じで不機嫌になると思ったが、そんな感じでは無いな。
まあティルが守ってくれるおかげで俺の安全度が増すし、ルーン自身もよく眠れて体力が回復すれば、それだけ全力で動けるし、やっぱりルーンはいつも俺のことを考えてくれてるんだな。
浅はかなことを考えてしまった。
感情だけで動くような娘じゃないことはわかっていたが、ついつい小さくてしょうもないことを考えてしまう自分が、少し嫌になった。
テーブルの脇に視線をそらすと、レシピらしきものが書かれた紙が置いてあった。
「ルーン、これ昨日の夕飯のレシピみたいだな。言ってた通り、今朝持って来てくれたんだな」
俺はそう言ってルーンに手渡す。
「ほんとだ!家に帰ったら楽しみにしててね、お兄ちゃん」
「ああ、なんなら一緒に作ってもいいぞ」
俺達はわいわいと話しながら、朝食の時間を楽しく過ごした。
二人が食べ終わったすぐ後、ティルが部屋の扉を開けて入って来た。
...これはおそらく、食べ終わるのを待ってたな。
気を遣わせてしまったかな。
戦闘用らしき服から普通の洋服に着替えていたティルが、申し訳なさそうに言った。
「ごめんなさい、遅くなったわ」
「いや、こっちが待たせたのが悪い。今日の昼から、3度の食事は一緒に取ろう。嫌じゃなかったらだけど」
「...」
俺の読みは当たっていたようで、ティルは暫く黙っていたが、同意した。
「嫌じゃないよ」
「よし!じゃあ今決めておこう。食事代と宿泊代等はこっちが出す」
「本当にいいの?私が消費する分の費用は、金貨10枚の中に含まれているとみなして、この依頼を引き受けたんだけど...」
「いいよ。どうせ大金が入ると思うし。後払いになるからそのお詫びってことで」
「わかったわ、ありがとう」
「なんらかの事情で石が売れなかった時は...石そのもので払うから」
「大丈夫よ、王都はそこそこ知ってるから。買い取る人がいないなんて、まず無いわ」
「ならいいけど」
ティルと会話していると、例のホテルマンが扉をノックする。
「お客様、朝食のお皿を回収に参りました」
「あ、今開けます」
扉を開けると、ホテルマンが台車を押して入って来る。
そそくさと皿などを回収して、部屋から出て行った。
さて、じゃあ出発するか。
時計を見ると8時あたりを指している。
俺はルーンに声を掛けた。
「ルーン、宿でやり残したことないか?」
「大丈夫だよ、お兄ちゃん」
「じゃあ出発の準備をするか」
「うん!」
まあ準備と言っても、荷物をまとめるだけで、特に他にやることは無いんだけど。
「私も部屋に戻って準備するから」
ティルも俺達に声を掛けて、自分の部屋に戻った。
キースライトの原石も仕舞ったし、全部詰めたな。
短剣は見えない様に、服に忍ばせて...と。
よし、ルーンも準備できたようだし、部屋を出るか。
準備を終えた俺達は、ルームキーと荷物を持って廊下に出る。
窓ガラス越しに外を見ていると、すぐにティルが出て来て、三人でフロントまで移動する。
例のホテルマンがカウンターの内側で立っており、俺達を見つけると深々と頭を下げた。
「おはようございます。昨夜は私どもの不手際により、賊に侵入を許してしまいまして、ご迷惑をお掛けしました。申し訳ございません」
「その件は大丈夫です。料理おいしかったですよ」
「ありがとうございます」
俺とティルがルームキーを渡すと、ルーンが頭を下げてホテルマンに言った。
「お世話になりました」
俺とティルも同じように、頭を下げて同じ言葉を伝える。
ルームキーを受け取ったホテルマンは、俺達三人に対して深々と頭を下げて言った。
「いってらっしゃいませ」
その言葉を聞いて、正面玄関から外に出る。
快晴とは言えないぐらいの、若干雲が出ていたが、出発には良い天気だった。
ルーンはベッドに腰掛けている。
さっそく俺は、ティルに王都まで行きたい旨を話した。
「明日はワイバーン便で王都まで行くんだ。もし可能なら、王都まで一緒に来て欲しい」
「いいわよ」
ティルはあっさり承諾してくれた。
「よかった...。実は手持ちのお金があんまり無くて。王都でキースライトの原石を売って、それから払うってことでいい?」
「いいけど、今夜からいつまで護衛したらいいの?」
「ええと、石を売って...船の情報を仕入れて、あとは買い物とか食事とかして...。そういえばワイバーン便について調べて無かったなぁ。所要時間とか本数とか、どうなってるんだろう」
「ウィラルから王都までは4時間程かしら、王都からウィラル行きは確か...2日に1本ぐらいだったかな」
「えーとじゃあ、王都でも泊ることになるのかな。用事を済ませてからウィラルに戻るから、長くても4日ぐらいか」
色々あって2時くらいになっている。
ベッドに腰掛けているルーンは、眠そうだった。
「ルーン、先に寝てていいぞ」
「まだ起きてる...」
...さっさと依頼を終わらせて寝るか。
俺はティルに依頼料を提示した。
「王都で用事を済ませて、またウィラルに戻ってくるまでの護衛を、金貨100枚くらいで足りる?」
「多すぎるわ。それは付きっきりで、ひと月ずっと護衛する金額よ。お風呂もおトイレも付きっきりになるけど...」
自分で言ったあと想像したのか、ティルの顔が赤くなり、焦っている様子で続けた。
「き、金貨10枚で引き受けるけど、どうかしら?」
「よかった、じゃあ護衛をお願いします」
「引き受けたわ。朝まで護衛しておくから、もう休んだほうがいいわよ。王都行きのワイバーン便は9時発。ここからなら15分で乗り場に着くわ」
「わかった、ありがとう」
俺は立ち上がり、ルーンの傍に行って声を掛けた。
「ルーン。ごめんな、寝よっか」
「うん...。お兄ちゃん、おトイレ行ってから寝たい」
「ああ、一緒に行こう」
ルーンの手を引いて部屋を出ようとすると、ティルが付いて来ようとする。
宿の中はさすがにもう大丈夫だろうと思い、同行を断る
「ティル、トイレに行くだけだから大丈夫だよ。従業員の人も防犯に力を入れてるし」
「わかったわ」
ルーンと一緒にトイレに行き、部屋に戻って再び眠りについた。
俺に抱きついて眠るルーンを、ティルはじっと見ていた。
翌朝、ティルの声が聞こえて目が覚めた。
「おはよう、朝食が来てるわよ」
頼んでおいた朝食2人前が、テーブルの上に並べられていた。
...あれ、ティルが対応してくれたのかな。
寝起きでぼーっとしたまま、上体を起こす。
ルーンも既に目が覚めており、俺と同じく上体を起こしてぼーっとしていた。
窓の外を見ると、陽が差している。
2人前か...これは食いづらいな。
俺は朝食について、ティルに聞いた。
「ティル、朝食は?」
「私はもう食べた」
「ほんとに?」
「遠慮してると思ってる?私はあなたの護衛なんだから、ちゃんと食べないと動けないでしょ。引き受けた以上は、最大限の力であなた達を守るわ」
「わかった、疑ってごめん。それから夜は守ってくれてありがとう」
そう言った俺に対して、ティルは顔を少し赤くして小さく言った。
「...気を遣ってくれてありがと。ちょっと部屋に戻る...すぐ帰って来るから」
そう言って去って行った。
「ルーン、顔を洗いに行こっか」
「はーい...」
ルーンと一緒に顔を洗い、口を濯ぐ。
部屋に戻って着替えてから、二人で席に座り、朝食を取る。
皿に盛りつけられた物は...パン、目玉焼き、木の実、サラダ、だった。
朝食は軽い物と言ってたが、なかなかバランスがいい。
コップの水が無くなると、ルーンが水差しを取って、水を入れてくれる。
うーむ、なんて気が利く妹だ。
俺は上機嫌になって、ルーンに話し掛ける。
「ルーン、よく眠れた?」
「うん!お兄ちゃんは?」
「俺もよく眠れたよ。ティルが護衛してくれるから安心できるな」
「そうだね。お兄ちゃんが安心して眠れてよかった...」
おや、この反応は...。
『護衛だったら私がお兄ちゃんを守るもん!他に護衛なんかいらないっ!』って感じで不機嫌になると思ったが、そんな感じでは無いな。
まあティルが守ってくれるおかげで俺の安全度が増すし、ルーン自身もよく眠れて体力が回復すれば、それだけ全力で動けるし、やっぱりルーンはいつも俺のことを考えてくれてるんだな。
浅はかなことを考えてしまった。
感情だけで動くような娘じゃないことはわかっていたが、ついつい小さくてしょうもないことを考えてしまう自分が、少し嫌になった。
テーブルの脇に視線をそらすと、レシピらしきものが書かれた紙が置いてあった。
「ルーン、これ昨日の夕飯のレシピみたいだな。言ってた通り、今朝持って来てくれたんだな」
俺はそう言ってルーンに手渡す。
「ほんとだ!家に帰ったら楽しみにしててね、お兄ちゃん」
「ああ、なんなら一緒に作ってもいいぞ」
俺達はわいわいと話しながら、朝食の時間を楽しく過ごした。
二人が食べ終わったすぐ後、ティルが部屋の扉を開けて入って来た。
...これはおそらく、食べ終わるのを待ってたな。
気を遣わせてしまったかな。
戦闘用らしき服から普通の洋服に着替えていたティルが、申し訳なさそうに言った。
「ごめんなさい、遅くなったわ」
「いや、こっちが待たせたのが悪い。今日の昼から、3度の食事は一緒に取ろう。嫌じゃなかったらだけど」
「...」
俺の読みは当たっていたようで、ティルは暫く黙っていたが、同意した。
「嫌じゃないよ」
「よし!じゃあ今決めておこう。食事代と宿泊代等はこっちが出す」
「本当にいいの?私が消費する分の費用は、金貨10枚の中に含まれているとみなして、この依頼を引き受けたんだけど...」
「いいよ。どうせ大金が入ると思うし。後払いになるからそのお詫びってことで」
「わかったわ、ありがとう」
「なんらかの事情で石が売れなかった時は...石そのもので払うから」
「大丈夫よ、王都はそこそこ知ってるから。買い取る人がいないなんて、まず無いわ」
「ならいいけど」
ティルと会話していると、例のホテルマンが扉をノックする。
「お客様、朝食のお皿を回収に参りました」
「あ、今開けます」
扉を開けると、ホテルマンが台車を押して入って来る。
そそくさと皿などを回収して、部屋から出て行った。
さて、じゃあ出発するか。
時計を見ると8時あたりを指している。
俺はルーンに声を掛けた。
「ルーン、宿でやり残したことないか?」
「大丈夫だよ、お兄ちゃん」
「じゃあ出発の準備をするか」
「うん!」
まあ準備と言っても、荷物をまとめるだけで、特に他にやることは無いんだけど。
「私も部屋に戻って準備するから」
ティルも俺達に声を掛けて、自分の部屋に戻った。
キースライトの原石も仕舞ったし、全部詰めたな。
短剣は見えない様に、服に忍ばせて...と。
よし、ルーンも準備できたようだし、部屋を出るか。
準備を終えた俺達は、ルームキーと荷物を持って廊下に出る。
窓ガラス越しに外を見ていると、すぐにティルが出て来て、三人でフロントまで移動する。
例のホテルマンがカウンターの内側で立っており、俺達を見つけると深々と頭を下げた。
「おはようございます。昨夜は私どもの不手際により、賊に侵入を許してしまいまして、ご迷惑をお掛けしました。申し訳ございません」
「その件は大丈夫です。料理おいしかったですよ」
「ありがとうございます」
俺とティルがルームキーを渡すと、ルーンが頭を下げてホテルマンに言った。
「お世話になりました」
俺とティルも同じように、頭を下げて同じ言葉を伝える。
ルームキーを受け取ったホテルマンは、俺達三人に対して深々と頭を下げて言った。
「いってらっしゃいませ」
その言葉を聞いて、正面玄関から外に出る。
快晴とは言えないぐらいの、若干雲が出ていたが、出発には良い天気だった。
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