あいばな開花 ~異世界で愛の花を咲かせます~

だいなも

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第一章 狼の少女

32.これからの未来について ■

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 お兄ちゃんは私をぎゅっと抱きしめ、頭を撫でてくれた。

「ルーン、よくやったな。偉いぞルーン!」

「うん!お兄ちゃんが傍に居てくれたからだよ。お兄ちゃんがいると安心して...集中できたよ!」
「そうか、ならよかった」
「お兄ちゃん...」

 お兄ちゃんが褒めてくれた...。
 嬉しい、少しはお兄ちゃんの役に立ったのかな。

 波の音を聞きながら、私はお兄ちゃんの腕の中で、至福の時間を過ごした。

 お兄ちゃんの腕の中、あったかい...。

 ぼんやりとしていると、頭の上から声が聞こえた。

「ルーン、今夜はどこで寝ようか」

 お兄ちゃんの腕の中で心地良い感覚になっていた私は、すぐに元気よく返事をする。

「お兄ちゃんと一緒ならどこでもいいよ!」
「うーん、そうだな...」

 お兄ちゃんはしばらく考え、また話しだす。

「ルーン、一旦倉庫に行って必要な物を取って来よう」
「わかった、お兄ちゃん。どこで寝るの?」
「森か海岸にテントを張って寝ようかな」
「はーい」

 またお兄ちゃんの手を握り、二人で一緒に倉庫に戻る。

「ルーン、今夜使う毛布か寝袋、それと食料と衣類、好きなやつを扉の外に出しておいて」
「お兄ちゃんが先に選んで!」
「あー、まあ俺はなんでもいいよ。じゃあ一緒に選ぶか」
「うん!」

 お兄ちゃんと一緒に倉庫の中から必要な物を取り出し、倉庫前に並べた。

 結構いっぱいになっちゃった。何回か往復するのかな。

 私がそう考えていると、お兄ちゃんは祝福の力を使おうと言い出した。

「ルーン。この荷物だが...『狂戦士』の力を使って運んでみる」
「え?でも衝動が...」
「ああ、それはわかってる。衝動を考慮に入れた上で、出来るだけ力に慣れておきたい」
「うん...」

 衝動でお互いを襲うことは無いけど、大丈夫かな...。

「ルーンは俺の背中にしがみついてて」

 お兄ちゃんの背中に乗って...。
 すっごく乗りたいけど、お荷物になるのは嫌。

 私はすぐにお兄ちゃんに返事する。

「お兄ちゃん、私も『狂戦士』になる」
「大丈夫か?まあいざとなったら俺が止めるが...」
「大丈夫だよ!衝動が強くても、お兄ちゃんに付いて行くことだけを考えるから!」
「ああ、並んで一緒に走ろう。出来るな?」
「もちろん!」

 お兄ちゃんの背中を追いかけることだけを意識し、ひたすら海岸まで付いて行った。
 海岸で『狂戦士』を解除したお兄ちゃんと私は、すぐに砂浜に倒れ込んだ。

「はぁ...はぁ...。だめだ、疲れて動けん」
「うん...」

 それから20分程休憩した後、お兄ちゃんと一緒にテントを立てた。

「とりあえず寝床は出来たな。メシでも食うか」
「祝福の力を使ったからお腹すいたね、お兄ちゃん」

 お兄ちゃんは食料が入ったバスケットを持って、私と一緒に砂浜に腰を降ろした。
 月光に照らされた夜の海をぼんやりと見ながら、干し肉や果物を食べる。
 お兄ちゃんは、祝福の力でかなり消耗していたのか、いっぱい食べていた。

 お兄ちゃん、ごはん食べてる姿が可愛い...。

 私は波の音を聞きながら、お兄ちゃんをじっと見つめていた。
 二人だけの空間で、ふいにお兄ちゃんに甘えたくなって、言葉を漏らす。

「お兄ちゃん、もたれていい?」
「ああ、いいぞ」
「わーい」

 以前と同じように、お兄ちゃんに背を預ける。

「お兄ちゃん、重くない?」
「軽いよ。ちゃんと体重預けてるか?遠慮するなよ」
「はーい」

 私は少し体重をかける。

 お兄ちゃん、あったかい...。

 目を閉じて、お兄ちゃんの体温を感じながらぼんやりしていると、お兄ちゃんがふいに呟く。

「あー。お腹いっぱいだし、星は綺麗だし、可愛いルーンは俺の傍にいるし、最高の時間だな」
「...わたしも。お兄ちゃんと二人っきりで、夜の海岸で過ごせるなんて、幸せだよ」
「幸せだなぁ...」

 お兄ちゃんも幸せなんだ、嬉しいなぁ。
 ずっとこの時間が続けばいいのに...。

 私もお兄ちゃんもしばらく無言で、波の音を聞きながら、ロマンチックな時間をゆっくりと過ごしていた。


 お兄ちゃんにもたれたまま、うとうとしかけていたら、お兄ちゃんの声が聞こえた。

「なあルーン。この島を出たら、何かやらないといけないことはあるのか?」
「...無いよ、お兄ちゃん」
「そっか。じゃあやりたいことはあるか?」
「うーん...お兄ちゃんと一緒に暮らしたい」

 私は本音で答えていた。
 助けてくれたお兄ちゃん、祝福の力を自由に使えるようにしてくれたお兄ちゃん。
 そんなお兄ちゃんの傍にいたい、それ以外に望みなど無かった。

「ああ、それは俺も同じだ。それ以外で...例えば大きな都市を見てみたとか、ルナウルフについて調べてみたいとか...」
「...どっちも興味無いよ。私はお兄ちゃんがしたいことを手伝いたい」
「俺がしたいことか...俺も特に無いな。まあとりあえずは、ここに来る前に住んでいた家に戻りたいかな」
「私も一緒に行っていい?」

 お兄ちゃんが居た家と聞いて、私はすぐに聞いていた。

「ああ、もちろん」
「よかった!」

 私は今後についてお兄ちゃんと色々話をして、二人でテントに入った。
 起きたらお兄ちゃんがいなくなってるんじゃないか、という不安もあったが、それよりも大好きなお兄ちゃんにくっついて眠りたかった。
 だから私はお兄ちゃんに聞いていた。

「...お兄ちゃん」
「なんだ?」
「一緒に寝ていい?」
「もちろん」

 私はお兄ちゃんの左半身に乗りかかるほど身を寄せて、お兄ちゃんをぎゅっと抱きしめたまま眠りについた。



 目を覚ますと、お兄ちゃんがいないことに気づいた。
 不安になって急いでテントから出ようとしたら、テントの外に、お兄ちゃんが海にいるのが見えた。
 すぐにテントを出てお兄ちゃんの所まで歩いて行く。

「お兄ちゃん!」
「おはようルーン、まだ陽は昇ってないけどな」

 わ...お兄ちゃん裸になってる。

 お兄ちゃんは服を脱いで海に入っていた。
 裸のお兄ちゃんを見て、恥ずかしくて顔が熱くなる。

「お兄ちゃん、裸...」
「ルーンも入れよ、体洗わないと気持ち悪いだろ?」
「うん...」

 お兄ちゃんの前で裸になるの恥ずかしい...。
 でも、お兄ちゃんも裸だし、一緒に体を洗いたい...。

 私は顔を真っ赤にしてたんだろう、服を脱いで海に入り、お兄ちゃんの傍に行く。
 裸のままお兄ちゃんに抱きついた。

「お兄ちゃん...」

 お兄ちゃんは私の髪を洗ってくれて、そのまま体も洗ってくれた。
 私もお兄ちゃんの体に手をのばして、ごしごしと洗う。

 お兄ちゃんの体おっきい...。

 お兄ちゃんと二人で体を洗いあって、海で一緒に遊ぶ。しばらくすると空が明るくなってきた。

「綺麗だな、ルーン」
「凄いね、お兄ちゃん...」

 海から上がると、お兄ちゃんが水で海水を洗い流してくれた。
 頭から水をかぶって冷やしたからか、私はおトイレに行きたくなっていた。

「ルーン。薪を集めて火を起こすから、ちょっとここで待ってて」
「お兄ちゃん、おトイレ行きたい...」
「あー...、ほらっ海でやれば大丈夫だから。俺はルーンから見えるとこで薪を拾ってるからな」
「うん...」

 海で...。お外でおトイレ...。
 でも海からならお兄ちゃんが見えるから、大丈夫だよね。

 お兄ちゃんが薪を拾いに森の方に行く。私は反対に海に向かって歩いて行った。
 私は膝の下あたりまで海水が浸かる所で、しゃがんで用を足しながらお兄ちゃんを見ている。

 お兄ちゃん、焚火の準備をしてる...。
 あれ、今勝手に火が点いた。お兄ちゃんがやったのかな?
 お兄ちゃん凄いな、何でも出来るんだ。どうやったんだろう。

 海でおトイレを済ませた私は、急ぎ足でお兄ちゃんの元に行った。

「お兄ちゃん凄い!どうやって火を点けたの!!」
「ルーン、その前にちょっとこっちに来なさい」
「??」

 お兄ちゃんが私の手を引いて、テントの傍まで移動する。
 そして水を持って来て、私の下半身を中心に水を掛けてくれた。

「ルーン、海水で洗っただろうけど、大事なとこだから、ちゃんと海水を洗い流さないと」
「あ...はい...」

 お、お兄ちゃん...私の汚れた所を...。
 うぅ...恥ずかしいよぉ...。

 私は恥ずかしさでいっぱいで、黙って俯き、お股をごしごしと擦って海水を洗い流した。

「ルーン、焚火にあたって体を乾かそう」
「うん...」

 お兄ちゃんと一緒に、焚火の傍で体を乾かす。

「あったかいなー」
「うん、あったかいね」

 体が乾くと新しい服に着替え、また焚火の前に座る。
 昨日の夜から続いている、お兄ちゃんと二人きりの時間。

 このままずっとお兄ちゃんといたいな。
 迎えの船が来るのはいつなんだろう、出来るだけ遅かったらいいのに...。

 少しでもこの時間が続いて欲しいと願いながら、私はお兄ちゃんに聞いた。

「お兄ちゃん、船が来るのはいつぐらいかな」
「そうだな...多分今日の夕方から夜にかけてだと思うが」
「そっかぁ...」

 やっぱり今日来ちゃうのかぁ。
 もっとお兄ちゃんと二人きりで過ごしたいなぁ。

「ルーン、この島を出たら俺が暮らしていた家に行くぞ」
「あっ!そうだったね、お兄ちゃん!」
「ああ、とりあえずはそこで二人で暮らして、何をするかゆっくり考えよう」
「うん!早く船が来ないかな!」

 この島を出てから、お兄ちゃんと二人で暮らすということをすっかり忘れていた。

 そうだよね!
 お兄ちゃんが住んでいた家に行けば、ずっとお兄ちゃんと一緒に暮らせるんだよね。
 森の中にある家はどんな感じだろう、楽しみだなぁ!

 私は早く船が来ないかと、わくわくしながらお兄ちゃんが住んでいた家のことを考えていた。

 それからしばらくして、船に積む荷物を用意するために、お兄ちゃんと倉庫に戻った。
 船がどこに来るかわからないので、一旦倉庫の前に荷物を用意し、洞穴の入り口でお兄ちゃんと座って待つことにした。
 お兄ちゃんと色々おしゃべりしていたら、いつのまにか暗くなっていて、先に脱出していた獣人の人がやってきた。
 3人で荷物を船に積んだ後、獣人の人は鉱石を回収しに行き、私とお兄ちゃんは、船の傍で待っていた。

 お兄ちゃんは一旦街に行くのかな。

 私は何気なくお兄ちゃんに聞いた。

「船が着いたら、皆と一緒に街まで行くの?」
「いや、道具や食料等は充分あるし、まずは森の中にある家まで行くつもりだけど...ルーンもそれでいい?」
「うん!お兄ちゃんと旅をするみたいで楽しそう!」
「そうだな...しばらくあの家で生活したら、ルーンと一緒に世界を旅して回るのもいいな」

 お兄ちゃんと一緒に旅に出る...。
 昨日の夜みたいに、テントに泊まったりするのかな。
 楽しそう!

「お兄ちゃんと一緒ならどこでもいいよ。だってお兄ちゃんと一緒なら怖く無いから!」
「ありがとな、ルーン」

 お兄ちゃんはそう言うと、私の頭を撫でてくれた。

 お礼を言うのは私の方なのに...。
 お兄ちゃんてば、優しいんだから。

 1時間程経過した後、獣人の人が戻って来た。
 お兄ちゃんと一緒に船に乗り、島から脱出する。

 お兄ちゃん、島を見てる...。

 私は島を振り返ってるお兄ちゃんを見ていた。

 お兄ちゃんに会って
 名前をもらって
 命を助けてもらって
『狂戦士』になって暴走した私を止めてくれて
『開花』の力で理性を持たせてくれて
 そして...私のことを「ただの可愛い女の子」だと言ってくれた。

 私の大切な人。
 大好きなお兄ちゃん。

 振り返って島を見ていたお兄ちゃんは、横で座っている私を見る。
 そして、お兄ちゃんはまた私の頭を優しく撫でてくれた。

 私はお兄ちゃんを見つめる。

 お兄ちゃん、大好きです。
 愛しています。
 お兄ちゃんと一緒に居させてくれるなら、お兄ちゃんの為に何でもします。

 私はお兄ちゃんを見つめていた。
 お兄ちゃんは嬉しそうに微笑んでいた。

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