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7 あなたの全てを肯定します
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「何を悩んでいる」
「いえ、お家が復興するまでと言われていたのに、結婚する前に復興しました。もう結婚はしないんですか」
「お前と結婚するから家の復興が可能になったのだから、そうもいかないだろう」
「そうですか。よかったです!」
「それに爵位が戻っても、家の再建がある、領地の運営も一からだ。お前の家の力がいる。領地が再興するまでの間とする」
「わかりました。父にも協力してもらいますね」
「言わなくてもお前のためにお父上は動くだろう」
「そうだと思いますけど、持参金とか多い方がいいですよね」
「そうだな」
「いっぱい持たしてもらいます!」と僕が張り切るのを見てダニエルはふと疑問に思ったようにきいてくる。
「お前は何がよくて結婚するんだ」
「あなたのそばにいたいからです」僕は照れてほほ笑む。
「だが期限付きの契約結婚だぞ」
「いいんです。そばにいられれば、それにたまには手を繋いでくれるんでしょう」
「お前の実家の協力があるかぎり、手を繋いでもいい」
「やったあ」
僕はこれで僕の症状は軽快すると喜ぶ。倦怠感が過ぎて死にたくなるなんて、病気じゃない人はわからない。
「おれのどこがいいんだ?」
「ダニエルさんだから?」ほかに理由はない。
「嫁の実家を頼りにしてる男だぞ」
「いいんです。持ちつ持たれつです」
「お前のことを愛してやれないが」
「いいんです、僕が愛しているので」
「他のやつを抱くかもしれない。子供もそちらで作るかもしれない」
「いいです、僕の手を握ってくれるんでしょ? ダニエルさんはモテるからしかたありません。僕一人が一人占めしたら罰があたります。それにダニエルさんの優秀な遺伝子は後世に残した方がいいです」
「優秀なんてなんでわかる? おれはまだ貧乏なままだぞ」
「貧乏でもなんでもいいんですよ。ダニエルさんはダニエルさんのままでいいんです。それに子供ができたら子供の世話を僕がしていいですか? ダニエルさんの子供なんて可愛いに決まっている(もしかしたらダニエルさんの体質を受け継いでいるかもしれないし)」
「どうしておれをそこまで信じられるんだ?」と言われて、「ダニエルさんが本気になれば叶わないことなんてありません。それに私はあなたが、貴族であろうとなかろうと、成功しようとしまいと気にしません。何度もいいますが、ダニエルさんの側にいたいだけなんです」
僕のダニエルさん全肯定の話をダニエルは首を傾げながら聞いていた。
「いえ、お家が復興するまでと言われていたのに、結婚する前に復興しました。もう結婚はしないんですか」
「お前と結婚するから家の復興が可能になったのだから、そうもいかないだろう」
「そうですか。よかったです!」
「それに爵位が戻っても、家の再建がある、領地の運営も一からだ。お前の家の力がいる。領地が再興するまでの間とする」
「わかりました。父にも協力してもらいますね」
「言わなくてもお前のためにお父上は動くだろう」
「そうだと思いますけど、持参金とか多い方がいいですよね」
「そうだな」
「いっぱい持たしてもらいます!」と僕が張り切るのを見てダニエルはふと疑問に思ったようにきいてくる。
「お前は何がよくて結婚するんだ」
「あなたのそばにいたいからです」僕は照れてほほ笑む。
「だが期限付きの契約結婚だぞ」
「いいんです。そばにいられれば、それにたまには手を繋いでくれるんでしょう」
「お前の実家の協力があるかぎり、手を繋いでもいい」
「やったあ」
僕はこれで僕の症状は軽快すると喜ぶ。倦怠感が過ぎて死にたくなるなんて、病気じゃない人はわからない。
「おれのどこがいいんだ?」
「ダニエルさんだから?」ほかに理由はない。
「嫁の実家を頼りにしてる男だぞ」
「いいんです。持ちつ持たれつです」
「お前のことを愛してやれないが」
「いいんです、僕が愛しているので」
「他のやつを抱くかもしれない。子供もそちらで作るかもしれない」
「いいです、僕の手を握ってくれるんでしょ? ダニエルさんはモテるからしかたありません。僕一人が一人占めしたら罰があたります。それにダニエルさんの優秀な遺伝子は後世に残した方がいいです」
「優秀なんてなんでわかる? おれはまだ貧乏なままだぞ」
「貧乏でもなんでもいいんですよ。ダニエルさんはダニエルさんのままでいいんです。それに子供ができたら子供の世話を僕がしていいですか? ダニエルさんの子供なんて可愛いに決まっている(もしかしたらダニエルさんの体質を受け継いでいるかもしれないし)」
「どうしておれをそこまで信じられるんだ?」と言われて、「ダニエルさんが本気になれば叶わないことなんてありません。それに私はあなたが、貴族であろうとなかろうと、成功しようとしまいと気にしません。何度もいいますが、ダニエルさんの側にいたいだけなんです」
僕のダニエルさん全肯定の話をダニエルは首を傾げながら聞いていた。
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