魔力閉鎖症なので、生きるためにはどんなにクズ男でも傍にいます。

くまだった

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6 結婚してくれると言ってくれた

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 「いえいえ、僕が付きまとうからですよね。ご迷惑をおかけしてます」

 「あの、家族にっていうのは本気なのか?」ダニエルさんが憂えているような瞳で僕を見る。

 「はい!」
 「そうか、条件をのむならお前と結婚してもいい」

 「え?」
 「違うのか」

 「いえそれでいいです」

 結婚とか考えていなかった。彼の養子にうまく行けばなれないかななんて思ってた。

 それか適当な爵位を父からもらって、僕の方に籍を入れてもらうか。


 「期限付きの契約結婚だ。おれは今は爵位がない。父が冤罪で爵位を取り上げられたからだ。しかしそれを復活させようと考えている。それに協力してもらえるならば考えてもいい。家門が復活するまでの間だ」

 「それでもいいです。家門ってどれくらいで復活しますか」

 「家門の汚名を返上するまでだから時間はかかる」

 「なかなか難しそうですね」

 「そうだ。その間お前が別の男と結婚したいならしてもよい。白い結婚を考えている。お前とは寝ない」

 「どうして僕とは寝ないんですか」

 「子供すぎてタイプじゃない。それに白い結婚であれば結婚のやり直しができる。お前もその方が都合がいいだろう」

 「でも一緒に寝てほしいです。手も繋いでほしいです」

 「単純に寝るだけなら。手もつなげる時は繋いでよい」

 「やった! 早速婚約しましょう。結婚もすぐにしてもいいですか?」

 「そう簡単にはいかないだろう。お前の親の承諾やら、貴族なら国王の承諾がいる」

 「僕、父や祖父に頼んでみます。祖母にも。早く結婚したいって。きっと良いって言ってくれます」

 そう簡単にいくわけがないとダニエルさんは言っていたが、すぐに両親をはじめ、国王の了承がおりた。

 なにしろ僕は早くに死ぬと思われているので、できるだけしたいようにと周りが急いだようだ。
 特に前国王の妹である祖母が僕に同情的だった。

 ダニエルさんが驚いていた。

 平民に嫁がせるわけにはいかないと父たちが言うので、僕がダニエルさんの家を復興させたいと伝えた。
 早々にダニエルさんのローラント家の過去の罪状の検証が行われ、えん罪であるとなった。

 ローラント家の復興がすぐに可能になった。

 僕は心配になった。

 復興するまでが、結婚期間と言われていたのに、結婚する前に復興することになってしまった。

 どうすればと小さい頭を悩ませる。


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