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不器用な二木君が俺は愛おしくて仕方がない

告白とキス

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 「おれは二木奏君が好きだ」

 奏が、目を見開いて俺をみる。

 俺の気持ち届いて。
 「入学式で見た時から」
 奏好きだよ。

 「クラスが一緒になって嬉しかったし、こうやって話せるようになって嬉しい」

 奏の目を見つめる。必死な顔の俺が見える。胸に奏の手をあてる。

 「今も胸がどきどきしてる。好きだ。付き合ってください」

 奏気付いて。二人で過ごした日。充実した甘やかなあの時。

 奏から「僕も好きだ」って言われて飛び上がりそうになるくらい嬉しかった。そのすぐ後で「藤井君の好きとは違うと思う」って言われて地獄に落とされた。

 諦めないよ。

 奏の好きなことも、弱いことも知っている。

 されて嫌なことは、ないだろ?
 髪や耳、顔にキスしていく。
 早く俺が好きだって気づいて。勘違いでも、いいから。

 俺の心臓を止めないで。

 唇に触れる寸前で奏に、聞く。
 「どうする?」
 俺に触れられるのは嫌?

 すると、奏は、痛いのは嫌だって言う。苦しいのも嫌だって。今までしたキスに、痛くて苦しい思いをさせてしまったのか。

 具体的にわからなくて聞くと
 「べろを、ちゅうちゅうするの」
 と言った。

 破壊力。

 やっぱり俺の心臓を止めるのは奏だけだ。恥ずかしそうに、小さな声で言うので、余計にかわいい。
 
 悶えながら抱きしめたくなるのを堪える。
 「・・教えて。どういう風にしたらいいのか、教えて」
 
 奏はどんなのがいいんだ。

 ふわっと、奏の唇がおれに触れた。

 今、初めて奏からキスしてくれた。

 感動している間に何度か触れて最終的には、ハムハムされた。
 抱きしめたくなるのを、耐えていると体が震える。

 奏も、体を離すと両腕で顔を追って恥ずかしがっている。俺も喜びのあまりに後ろに倒れて悶えた。

 その後も奏に好き、特別と言ってもらえた。
 奏の好きなキスを何度もすると、奏がとろけて、もたれかかってくる。
 かわいい顔してる。
 
 「もっと色んなこと二人でしようね」あまりに直球過ぎただろうか。もちろんエッチなことだけじゃないが、今の俺は90%そういう意味だ。

 「色んなところに行こうね」と付け加える。
 奏は何も気付かず、はにかみながら頷いた。天使。
 
 俺は言質は取ったとニヤリとしたくなるのを耐える。まだまだお子ちゃまな奏に合わせて、優しく優しくしなくっちゃ。今日みたいに、逃げられないように。

 奏の初めては、どこがいいかな。この部屋でもいいけど、奏の特別は特別なところが、いいかな。

 少しずつ、怖がりな奏が怖くないように慣らしていくね。

 俺は楽しくて仕方がなくなったし、焦ってもいた。奏を初めてを早くもらって、俺なしでいられないようにしなくては。



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