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本編2
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リタは失恋の後、親友のマイラの家にずっといた。仕事がある時はマイラの家から行って、またマイラの家に戻った。
マイラの家は居心地がいい。使用人も顔馴染みで、自分の邸の使用人より、みんな笑顔で接してくれる。
夜はマイラが寂しい、リタと一緒にいる方が寝れるって言うから、一緒に寝てる。
(マイラもおれしかいないなんて寂しいやつだ)
マイラがリタにお茶を入れてくれる。マイラはリタの好みを熟知している。ソファでマイラの膝の間に座らせられる。いつもの定位置だ。座る場所がなくて、いつのまにかこうなった。こんなに広い部屋なのにソファの数がおかしいことにはリタは気づかない。
「リタにお願いがあるんだ」
後ろから、肩越しに声をかけられる。
「珍しいな」
「結婚してほしい」
リタはお茶を吹き出しそうになった。
「どうしたんだ」
振り向いて、マイラの顔を見る。困ったような笑顔だ。
「親からそろそろ落ち着けって言われているし、おれも結婚したいと思っている。リタ結婚してくれ」
「偽装ってことか?」
「偽装じゃない。でもリタと結婚できたら嬉しい」
リタはマイラの顔をチラッと見た。
マイラは困っている顔をしつづけている。
「そんなに困っているのか。お前なら、相手に困らないはずだろう」
「それがリタ以外にいないから困っているんだ、リタが好きだから」
「そういえばマイラのそういう話聞いたことがないな」
「人気がありすぎて、上手くいかないのか? 人気がありすぎるのも大変だな」
「リタお願いだ」
「・・・おれで良いなら」
「よかった」
「マイラにはお世話になっているからなあ。これからおれはマイラに恩を返すよ」
リタは友達を助ける感覚だった。どうせ自分は結婚できない。それなら親友のマイラを助けた方がいい。
どこかで、そんな気持ちでするなんてと、止められるかと思ったが、結婚まで何もかも順調だった。お互いの親の反対もない。
リタの父はマイラに「不甲斐ない息子だが、宜しく頼む。マイラ卿にしか任せられる人はいない」と頭を下げていた。
あの父が? 頭を下げるなんて。それだけおれの存在が父に迷惑をかけていたのか。
一瞬腹が立った。厄介払いが出来て清々してるのかと思ったから。
だけど父が、本当にほっとした顔しているので、何か胸がモヤモヤした。
マイラはそんな時でもにこやかだった。
鷹揚に頷き、頼もしく見えた。
マイラの母も「初恋は叶わないなんて嘘なのね。マイラはリタリヤがいないとダメな子なの。だから本当に宜しく頼むわ」と言われた。
お花畑みたいな話にマイラを見たら、照れながら笑っていた。マイラの父もしたり顔で頷いている。
よく、わからないがおれも頷いておいた。
侯爵家同士の結婚で、どちらも派手な演出を望まなかったが、しきたりに従うだけで、厳かで豪勢な結婚式になった。
自分の人生には、起こり得ないくらいにみんなに祝福されたのがリタには不思議だった。
結婚式を挙げたその日の夜。
ベッドで2人は横たわっている。そのまま寝ようとしたリタにマイラが覆い被さった。
「どうしたんだ?」
「今日は初夜って忘れてないか?」
「だからこうやって一緒に寝ているが?」
「リタは、今までの恋人とどうやって夜を過ごしていたんだ?」
マイラは眉を下げて聞いてくる。
「いろいろだ。でも、たいていはよく喧嘩していたな」
「それじゃあ、新婚ですべきことをおれが教えてあげる」
マイラがリタに触れるだけのキスをする。リタはくすぐったくて笑ってしまう。ふざけ合いの延長かとリタは思った。
「マイラくすぐったいよ」
「リタはおれの事は猫だと思って気にしなくていい」
「猫はそんなことしない」
「そんなことないよ。気に入ったものにはペロペロ舐めるんだ」
身をよじって笑うリタに本気の愛情を教える。
マイラはそう決めていた。
「リタは目を閉じて」
マイラに言われると、なぜか逆らえない。目を閉じている間に、いろんなところを触られて、気持ちよくなって、どこまで何をするんだ? と思いながら、泣くまで色々された。
「マイラ、もう・・・恥ずかしい!。こんなこと、・・・するなんて聞いてなかった、あ、あ」
涙を溜めた瞳から、瞼が閉じられる度に涙が赤く染まった頬を流れる。
「ああ、リタリタ、可愛い。たまらない! 好きだ」
恥ずかしがって感じている、リタの一挙一動が目の前にある。見ているだけで堪らないのに、その熱や息や声にならない声を聞いて、抑えきれない愛情や熱情や興奮に我を忘れて歯止めがきかないマイラであった。
たぶん一生分の「リタ好き」や「リタ可愛い」やら「リタ愛おしい」やら、あああああああああーー!ー!
リタは涙目で真っ赤になって顔を隠す。恥ずかしすぎる!!!
それを見たマイラが「あああああ! リター! 可愛い可愛い・・・!」
無限ループであった。
マイラの家は居心地がいい。使用人も顔馴染みで、自分の邸の使用人より、みんな笑顔で接してくれる。
夜はマイラが寂しい、リタと一緒にいる方が寝れるって言うから、一緒に寝てる。
(マイラもおれしかいないなんて寂しいやつだ)
マイラがリタにお茶を入れてくれる。マイラはリタの好みを熟知している。ソファでマイラの膝の間に座らせられる。いつもの定位置だ。座る場所がなくて、いつのまにかこうなった。こんなに広い部屋なのにソファの数がおかしいことにはリタは気づかない。
「リタにお願いがあるんだ」
後ろから、肩越しに声をかけられる。
「珍しいな」
「結婚してほしい」
リタはお茶を吹き出しそうになった。
「どうしたんだ」
振り向いて、マイラの顔を見る。困ったような笑顔だ。
「親からそろそろ落ち着けって言われているし、おれも結婚したいと思っている。リタ結婚してくれ」
「偽装ってことか?」
「偽装じゃない。でもリタと結婚できたら嬉しい」
リタはマイラの顔をチラッと見た。
マイラは困っている顔をしつづけている。
「そんなに困っているのか。お前なら、相手に困らないはずだろう」
「それがリタ以外にいないから困っているんだ、リタが好きだから」
「そういえばマイラのそういう話聞いたことがないな」
「人気がありすぎて、上手くいかないのか? 人気がありすぎるのも大変だな」
「リタお願いだ」
「・・・おれで良いなら」
「よかった」
「マイラにはお世話になっているからなあ。これからおれはマイラに恩を返すよ」
リタは友達を助ける感覚だった。どうせ自分は結婚できない。それなら親友のマイラを助けた方がいい。
どこかで、そんな気持ちでするなんてと、止められるかと思ったが、結婚まで何もかも順調だった。お互いの親の反対もない。
リタの父はマイラに「不甲斐ない息子だが、宜しく頼む。マイラ卿にしか任せられる人はいない」と頭を下げていた。
あの父が? 頭を下げるなんて。それだけおれの存在が父に迷惑をかけていたのか。
一瞬腹が立った。厄介払いが出来て清々してるのかと思ったから。
だけど父が、本当にほっとした顔しているので、何か胸がモヤモヤした。
マイラはそんな時でもにこやかだった。
鷹揚に頷き、頼もしく見えた。
マイラの母も「初恋は叶わないなんて嘘なのね。マイラはリタリヤがいないとダメな子なの。だから本当に宜しく頼むわ」と言われた。
お花畑みたいな話にマイラを見たら、照れながら笑っていた。マイラの父もしたり顔で頷いている。
よく、わからないがおれも頷いておいた。
侯爵家同士の結婚で、どちらも派手な演出を望まなかったが、しきたりに従うだけで、厳かで豪勢な結婚式になった。
自分の人生には、起こり得ないくらいにみんなに祝福されたのがリタには不思議だった。
結婚式を挙げたその日の夜。
ベッドで2人は横たわっている。そのまま寝ようとしたリタにマイラが覆い被さった。
「どうしたんだ?」
「今日は初夜って忘れてないか?」
「だからこうやって一緒に寝ているが?」
「リタは、今までの恋人とどうやって夜を過ごしていたんだ?」
マイラは眉を下げて聞いてくる。
「いろいろだ。でも、たいていはよく喧嘩していたな」
「それじゃあ、新婚ですべきことをおれが教えてあげる」
マイラがリタに触れるだけのキスをする。リタはくすぐったくて笑ってしまう。ふざけ合いの延長かとリタは思った。
「マイラくすぐったいよ」
「リタはおれの事は猫だと思って気にしなくていい」
「猫はそんなことしない」
「そんなことないよ。気に入ったものにはペロペロ舐めるんだ」
身をよじって笑うリタに本気の愛情を教える。
マイラはそう決めていた。
「リタは目を閉じて」
マイラに言われると、なぜか逆らえない。目を閉じている間に、いろんなところを触られて、気持ちよくなって、どこまで何をするんだ? と思いながら、泣くまで色々された。
「マイラ、もう・・・恥ずかしい!。こんなこと、・・・するなんて聞いてなかった、あ、あ」
涙を溜めた瞳から、瞼が閉じられる度に涙が赤く染まった頬を流れる。
「ああ、リタリタ、可愛い。たまらない! 好きだ」
恥ずかしがって感じている、リタの一挙一動が目の前にある。見ているだけで堪らないのに、その熱や息や声にならない声を聞いて、抑えきれない愛情や熱情や興奮に我を忘れて歯止めがきかないマイラであった。
たぶん一生分の「リタ好き」や「リタ可愛い」やら「リタ愛おしい」やら、あああああああああーー!ー!
リタは涙目で真っ赤になって顔を隠す。恥ずかしすぎる!!!
それを見たマイラが「あああああ! リター! 可愛い可愛い・・・!」
無限ループであった。
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