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タスニア殿下と呼ばれるが、兄はこの王国の正統な王子ではない。
隣国メルニア国の王弟が亡くなり、その妻だったラトニア妃が父王の後妻として嫁いできた。
その際に二人の嫡男だったタスニアもわが王家の一員となり、僕の兄となった。
僕の母は王后で、僕が6歳になった時に病で亡くなってしまった。
互いに配偶者を亡くした者同士、国と国の架け橋になるために結ばれた政略的な婚姻であったが、父王とラトニア妃の結婚生活は穏やかであった。
ラトニア妃のドレスのスカートに隠れていた兄と初めて会った時から、僕は兄のこの国には珍しい黒に見えるくらいに青い髪や瞳を神秘的だと見惚れた。
艶やかなふっくらした肌の頬、高すぎずに通った鼻梁やふっくらとしたピンク色の唇を愛でていた。
兄から目が離せなかった。吸い込まれるように、兄の姿を追ってしまう。
顔合わせが終わり、それぞれ部屋に戻らなければいけなかった。離れがたかった。
どうして離れなければいけないのかわからなかった。
その唇からでる息は甘いに違いないと思った。
容姿だけでなく、ラトニア妃のようなおっとりした素直な愛らしい性格も好ましく思った。
兄も離れがたく感じたようで「やだもっと遊びたい、セレと遊ぶのー」と泣き始めた。
自分の感情は表さない、押さえ込んで何ともない顔をしなければいけないと思っていた僕には衝撃だった。
「兄様?」
僕が手を伸ばすと兄は「うん僕はセレの兄様だよ」それは輝く笑顔で、パァーと周囲が光で溢れた。
僕には天使の福音が聞こえた。
はっきりいうと誰にも渡したくないと思うくらい一目見て、愛してしまった。兄のそばにいるのは僕でありたい。兄に関することは僕にとって、全て価値があるのだ。
兄の経験するどんなつまらないことと思われることでも僕にとってはそうではなかった。刹那刹那がキラキラ輝いて全てが大切な一瞬だった。
だから年頃になって、兄の婚約者候補は全員、何らかの瑕疵を見つけて反対していた。
ちなみ兄の生国メルニア国からの何度も招待という名の帰ってこい手紙も全て握り潰している。
※
「兄様どうしたらいい?」
僕が精通した時、兄に相談した。
僕は成長の遅い兄の背をとうに越していたし、毎日剣の訓練をしているおかげで小さな兄を抱き抱えられるほどだ。弟なのに胸に兄を抱き込んで見下ろして聞いてみる。
兄はたぶん精通もしていない。だけど僕の前では兄ぶるのが好きなので、「えーと何がどうなったのかな?」と心配げに聞いてきた。
僕は不安な表情をしながら「ここがこんな風になって、デイブは大人になった証拠だって言うんだけど」と言ってみる。
デイブというのは僕の側近だ。
「えーと」兄が困っている。
たぶん兄はよくわかっていないけど、はっきり言わない。
「兄さま触って大丈夫か、みてくれる?」
兄は頼られて、鼻の穴を大きくしている。
「うん。まかせて」
本当に兄は可愛い。
兄の閨教育は僕がするとストップさせているから、兄は本当によくわかっていない。
兄がその場でしゃがんで僕のあそこを凝視してくる。それだけ僕のあそこはグンと上を向いた。
しゃがみながら慄いた兄が、一歩後ろに下がってバランスを崩しかけた。
片手で兄を支える。
「こんな風になってなんだか苦しくなるんだ」
「苦しくなるってどんな風に?」
心配だと兄が真剣に聞いてくる。
「胸がざわざわするし、ここもなんだかたまらなくなってくる」
「胸がざわざわするのか? た、大変だ」
「うん。兄さまに見られていると思うと特にざわざわする。兄さまもなったことある?」
「・・・う、うん?」
「ならどうしたらいいかわかる? デイブに解消していくように言われたけど、やってほしい。まだ自分じゃ上手くいかないから」
「う、うん?」
僕は兄の戸惑いに何も気付かないふりをして、兄の小さな白い柔らかい手に僕の隆起したものを掴ませる。
兄が触っていると思うだけで「うっ」とイキそうになる。
「兄さま、もっともっと触って」
僕は兄の手を輪のようにして、僕の手を重ねて、僕の物を扱く。
「気持ちいい」
そういいながらどんどん擦っていく。
僕の先走りでヌルヌルしてきたものを愛らしい兄の手が握っている。そう思うだけでクルものがある。
「兄様」
兄は目はぐるぐる回ってるし、「わーーー」と言っている。
勢いよく気持ちのまま擦り上げ、絶頂する。兄の上気した頬の白い顔にぶっかかる。
「っ」
兄のアーモンドアイズも小さなピンクの唇も驚きの形に開いて、僕の精液が唇に垂れている。そんな姿を見せられたら堪らない。
「兄さま、わざとなの? 兄さまがやらしいよ。そんなこと兄さまが望んでいるなんて」
僕は呆然としている兄の小さな唇にすでに立ち上っている隆起を滑り込ませた。
小さな貝殻みたいな歯に少し当たるが、それさえ刺激になる。
意味がわかっていない兄さまは、僕になされるがまま、それでも僕に歯が当たらないようにしているようだった。遠慮なくズコズコ兄の口の中を行ったり来たりして口腔内をこすり上げる。
兄は苦しさから涙を流している。
それでも頭を押さえつけて、しばらくして耐えきれないほどの快感が昇りつめてきて兄の口の中でイク。兄が僕のために涙を流しながらも健気に、口に咥えている姿にゾクゾクする。
「兄さま気持ち良かった。またしてくれる?」
這いながら咳き込んでいた兄は、僕が小首をかしげて言うのに答えられない。
「僕には兄様しかいないんだ」
僕が眉を垂らして悲しげにいうと、やっと咳が治まってきた兄が「・・・う、うん」と言う。
何度かそんな日を繰り返し、段々引き攣って死んだ目で無表情になってきた兄に「お礼をしたい」と伝えた。
隣国メルニア国の王弟が亡くなり、その妻だったラトニア妃が父王の後妻として嫁いできた。
その際に二人の嫡男だったタスニアもわが王家の一員となり、僕の兄となった。
僕の母は王后で、僕が6歳になった時に病で亡くなってしまった。
互いに配偶者を亡くした者同士、国と国の架け橋になるために結ばれた政略的な婚姻であったが、父王とラトニア妃の結婚生活は穏やかであった。
ラトニア妃のドレスのスカートに隠れていた兄と初めて会った時から、僕は兄のこの国には珍しい黒に見えるくらいに青い髪や瞳を神秘的だと見惚れた。
艶やかなふっくらした肌の頬、高すぎずに通った鼻梁やふっくらとしたピンク色の唇を愛でていた。
兄から目が離せなかった。吸い込まれるように、兄の姿を追ってしまう。
顔合わせが終わり、それぞれ部屋に戻らなければいけなかった。離れがたかった。
どうして離れなければいけないのかわからなかった。
その唇からでる息は甘いに違いないと思った。
容姿だけでなく、ラトニア妃のようなおっとりした素直な愛らしい性格も好ましく思った。
兄も離れがたく感じたようで「やだもっと遊びたい、セレと遊ぶのー」と泣き始めた。
自分の感情は表さない、押さえ込んで何ともない顔をしなければいけないと思っていた僕には衝撃だった。
「兄様?」
僕が手を伸ばすと兄は「うん僕はセレの兄様だよ」それは輝く笑顔で、パァーと周囲が光で溢れた。
僕には天使の福音が聞こえた。
はっきりいうと誰にも渡したくないと思うくらい一目見て、愛してしまった。兄のそばにいるのは僕でありたい。兄に関することは僕にとって、全て価値があるのだ。
兄の経験するどんなつまらないことと思われることでも僕にとってはそうではなかった。刹那刹那がキラキラ輝いて全てが大切な一瞬だった。
だから年頃になって、兄の婚約者候補は全員、何らかの瑕疵を見つけて反対していた。
ちなみ兄の生国メルニア国からの何度も招待という名の帰ってこい手紙も全て握り潰している。
※
「兄様どうしたらいい?」
僕が精通した時、兄に相談した。
僕は成長の遅い兄の背をとうに越していたし、毎日剣の訓練をしているおかげで小さな兄を抱き抱えられるほどだ。弟なのに胸に兄を抱き込んで見下ろして聞いてみる。
兄はたぶん精通もしていない。だけど僕の前では兄ぶるのが好きなので、「えーと何がどうなったのかな?」と心配げに聞いてきた。
僕は不安な表情をしながら「ここがこんな風になって、デイブは大人になった証拠だって言うんだけど」と言ってみる。
デイブというのは僕の側近だ。
「えーと」兄が困っている。
たぶん兄はよくわかっていないけど、はっきり言わない。
「兄さま触って大丈夫か、みてくれる?」
兄は頼られて、鼻の穴を大きくしている。
「うん。まかせて」
本当に兄は可愛い。
兄の閨教育は僕がするとストップさせているから、兄は本当によくわかっていない。
兄がその場でしゃがんで僕のあそこを凝視してくる。それだけ僕のあそこはグンと上を向いた。
しゃがみながら慄いた兄が、一歩後ろに下がってバランスを崩しかけた。
片手で兄を支える。
「こんな風になってなんだか苦しくなるんだ」
「苦しくなるってどんな風に?」
心配だと兄が真剣に聞いてくる。
「胸がざわざわするし、ここもなんだかたまらなくなってくる」
「胸がざわざわするのか? た、大変だ」
「うん。兄さまに見られていると思うと特にざわざわする。兄さまもなったことある?」
「・・・う、うん?」
「ならどうしたらいいかわかる? デイブに解消していくように言われたけど、やってほしい。まだ自分じゃ上手くいかないから」
「う、うん?」
僕は兄の戸惑いに何も気付かないふりをして、兄の小さな白い柔らかい手に僕の隆起したものを掴ませる。
兄が触っていると思うだけで「うっ」とイキそうになる。
「兄さま、もっともっと触って」
僕は兄の手を輪のようにして、僕の手を重ねて、僕の物を扱く。
「気持ちいい」
そういいながらどんどん擦っていく。
僕の先走りでヌルヌルしてきたものを愛らしい兄の手が握っている。そう思うだけでクルものがある。
「兄様」
兄は目はぐるぐる回ってるし、「わーーー」と言っている。
勢いよく気持ちのまま擦り上げ、絶頂する。兄の上気した頬の白い顔にぶっかかる。
「っ」
兄のアーモンドアイズも小さなピンクの唇も驚きの形に開いて、僕の精液が唇に垂れている。そんな姿を見せられたら堪らない。
「兄さま、わざとなの? 兄さまがやらしいよ。そんなこと兄さまが望んでいるなんて」
僕は呆然としている兄の小さな唇にすでに立ち上っている隆起を滑り込ませた。
小さな貝殻みたいな歯に少し当たるが、それさえ刺激になる。
意味がわかっていない兄さまは、僕になされるがまま、それでも僕に歯が当たらないようにしているようだった。遠慮なくズコズコ兄の口の中を行ったり来たりして口腔内をこすり上げる。
兄は苦しさから涙を流している。
それでも頭を押さえつけて、しばらくして耐えきれないほどの快感が昇りつめてきて兄の口の中でイク。兄が僕のために涙を流しながらも健気に、口に咥えている姿にゾクゾクする。
「兄さま気持ち良かった。またしてくれる?」
這いながら咳き込んでいた兄は、僕が小首をかしげて言うのに答えられない。
「僕には兄様しかいないんだ」
僕が眉を垂らして悲しげにいうと、やっと咳が治まってきた兄が「・・・う、うん」と言う。
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