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2-3 恋と出会いとお化け
第71話 幽霊屋敷 2
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「クククッ……」
キャシーに取り憑いていたと思われる幽霊がこちらを見据え嘲笑している。
「ホー! (テキ!)」
「助かったぞリーフル! こいつの仕業だな──」
前々から幽霊については興味があったが、こちらに敵意を露にした"悪霊"となると話は別だ。
ロングソードを抜き放ち、幽霊を真横に薙ぎ払うように斬りかかる。
「クククッ……」
幽霊はその場を微動だにせず、ロングソードの刀身からは何の手応えも感じる事無くただ空を斬るだけで、少しのダメージも与えられていない様子。
(さっきから馬鹿にするように薄ら笑いを浮かべてフラフラと……なんだか腹が立つなこいつは)
「このっ!──」
もう一度斬りつけてみるが、やはり何の手応えも無く、幽霊はこちらを嘲笑っている。
(困った……実体が無いんじゃ対処のしようがない……)
「ホーホ? (ヤマト?)」
「そうだなリーフル、これは困ったな……」
「ホーホ! (ヤマト!)」
「ん? なんだ、何が言いたいんだリーフル」
リーフルが俺の名を呼び何かを訴えかけているが、意図が読み切れない。
「ホー! (テキ!)ホーホ! (ヤマト!)」
「幽霊、俺? なんだ……」
(一体どうしたんだ……くそっ……いや、落ち着け。こんな時こそよく観察だ──)
リーフルは必死に何かを伝えようとしている。
『テキ』はそのまま幽霊の事で間違いは無いはず。
『ヤマト』とは……この状況で意味も無く俺の名前を連呼するほど、自慢の相棒は臆病でも馬鹿でもない。
(──! そういえば……今もリーフルは下を向いて訴えてる)
閃いた気付きに従い、自分の手元へと視線を落とす。
見ると握るロングソードの刀身が薄っすらと青白い光を纏っており、その光からは何故か身に覚えのある感覚がした。
「これってリーフルの……いや、神力なのか……?」
「ホー! (テキ!)」
「そうか、これで斬れって事だな? わかったよリーフル──!」
幽霊の中心を下から上に斬り上げる。
「クククッ……──!!」
変わらずこちらを嘲笑していた幽霊が、先程までと違い咄嗟に横にずれ、俺の斬撃を避けた。
「──って事は斬れるんだな! これならっ!!」
幽霊の様子からダメージを与えられると確信した俺は、がむしゃらに斬りかかる。
しかし幽霊の動きは素早く、ロングソードの間合いに慣れていない事も相まり捉え切れない。
「ボオオオーーッッ!!」
突如幽霊が背筋が凍るような激しい雄叫びを上げた。
「──うぅっ!!」
人間の心に宿る恐怖心を大きくかき立てる、体の奥底から響いてくるような重低音の唸り声を上げ、黒い霧のような物が湧き出て来た。
「──! ホー!!」
まるで雄叫びから俺を守ってくれるかのようにリーフルが鳴き声を上げる。
「っく、ありがとなリーフル……随分"悪霊"っぽさが増して確かにさっきより恐ろしい──けど斬れるんなら!」
湧き出てくる余計な感情を押し殺し、剣を振るう事だけに集中する。
しかし幽霊は剣を避けつつ徐々に俺から遠ざかっていく。
「ブブブブ……」
言葉とも環境音ともつかない声を発している。
『ニゲル』
念が伝わって来た。
「ブブブブ……」
幽霊がこちらに背を向け隣の部屋へと壁をすり抜け移動していく。
「逃げる──!? 待てっ!」
急ぎ後を追い隣の部屋へと駆け出す。
「ブブブブ……」
隣の部屋へ移り中を視界に収めると、幽霊から発せられている黒い霧のようなものが室内を充満しており、窓から差しているはずの陽の光も意味をなさず、相手の姿を捉える事が出来ない厄介な光景が広がっていた。
「ボオオオーーッッ!!」
突如不意打ちのごとく再び恐ろしい雄叫びが上がる。
「うぅっ!!」
隣室で雄叫びが発せられた時も、自我の心持ちとは関係なく体が震えだし、『立ち向かう』という意思が急激に削がれた感覚がした。
「そうだ……」
ロングソードを構える腕が自然に下がり、思考がぼやけていく。
(……ダメだ……怖いし仕方ない。キャシーを置いて逃げよう……)
(何でこんな危ない事してるんだ俺……いっその事この幽霊に全てを差し出せば楽になるか……)
「ホーホ!! (ヤマト!!)」──ツンッ!
「──はっ!!」
(俺今……心にも無い事考えて……)
「ホーホ……? (ヤマト)」
「ああ、ありがとうリーフル。正気だよ」
恐らくあの雄叫びは人の精神を害する攻撃。
リーフルが居なければ、あのまま幽霊に身をゆだねていただろう。
「ブブブブ……」
『ニゲル』
(なんていやらしい奴だ、また逃げるつもりか)
幽霊の念だけは伝わって来るが、黒い霧のせいで居所を掴み切れない。
(くそっ……どうすれば……)
「ホーホ! (ヤマト!)」
リーフルが幽霊の居場所と思しき方向を見据えて訴える。
「──そうか! リーフルには見えてるんだな! それならっ!──」
リーフルを信じロングソードを振り上げ駆け出す。
「ギョアアアッ!!」
リーフルの視線と己の勘を頼りに繰り出した斬撃は半身を捉え、幽霊が悲痛な叫び声を上げた。
「このっ!!──」
間髪を入れずに再びロングソードを振りかぶる。
「ブブブブ……」
半身の大きさに縮まった幽霊が逃走を図り動きが加速する。
「ホー!!」
リーフルが叫び声を上げると共に、幽霊の動きが明らかに鈍る。
「──! 今だ!!──」
隙を逃すまいと幽霊にロングソードを振り下ろす。
「ブブッ…………」
サー……
ロングソードの一撃を受け幽霊は黒い霧と共に消え去った。
「リーフル! ありがとなぁ──」
リーフルの頭を撫でる。
「ホホーホ(ナカマ)」
(──うぅっ……この脱力感……やっぱりそうか。しかし強烈だな……)
逃走を図ろうと加速した刹那、リーフルが叫ぶと同時に幽霊の動きは遅くなり、そのおかげでなんとか仕留める事が出来た。
恐らくリーフルが"スロウ"を使ってくれたのだ。
「そうだ──キャシーさん!」
神力を使い、おぼつかない足取りで階段の踊り場に向かう。
──ガサガサッ
「む!? 砂利が擦れるような音……」
◇
「んん……私……」
「あ、大丈夫ですか?」
「あれ……? ヤマトさん……私何で床に寝て……はっ!」
「何てこと……冒険者と受付嬢の恋愛はご法度なのに……とうとうヤマトさんが私にいかがわしい事を……」
「ハハ……元気そうで何よりです」 「ホホーホ(ナカマ)」
開口一番にお得意の冗談が飛び出るという事は、別条無いという事で一安心だ。
「何があったんでしょうか……?」
「あ~……原因、分かりましたよ。"ミドルラット"でした」
「ミドルラット? ですか」
「キャシーさんはあまりの恐怖心から気絶されたみたいで」
「地下室の方から物音がしたので調べに向かったんですが、屋敷の外に繋がる穴が開いてまして。どうやらそこから侵入して住み着いていたらしくて、地下でゴソゴソと活動していました」
「あ、じゃあ幽霊では無かったんですね……はぁ……良かったです」
「そうですね~。よく考えたらやっぱり俺も幽霊は怖いですし、遭遇しなくて良かったです」
「ホー……」
「そうだなぁ……流石に疲れたね……」
「ああ! すみません! 結局私、寝てただけですね……」
「あ、いえいえ! こちらの話なのでお気にされずに」
キャシーへの説明は虚実ないまぜのものだ。
あの後、何やら地下の方から物音が聞こえてくるので降りてみると、ミドルラットと鉢合わせ戦闘となった。
どうやら地下の保存食を貯蔵する為の空間に外から穴を掘り開け、この屋敷が無人なのをいい事に住み着いていたようだ。
幽霊の事を内密にしておこうと思った理由としては、あれだけ怖がっていた様子のキャシーに、『幽霊に取り憑かれていた』という実際の"恐怖"を告げるのは、少々酷だろうという事が一つ。
仮に奴が魔物だと類別されるのだとすると、新種の魔物としてギルドへ報告する義務が生じ、対処法や、今回知り得た情報を共有しなければならなくなる。
リーフルと俺──恐らく神力による攻撃でしかダメージを与えられないという事が知れると、霊的な魔物が出るたびに駆り出され、俺達の身が危うい立場となると、想像に難くない事が一つ。
なのでキャシーには少し後ろめたい気持ちもあるが、懸案を解決した事には変わりないので、役所には"ミドルラット"で報告してもらおうと思う。
幽霊を討伐した事で判明した事実がもう一つある。
神力に霊的なものを祓う力があるという事は、恐らく幽霊は俺に取り憑く事が出来ないという事。
……最近感じていた妙な肩の重さは、ただ単に成長したリーフルの体重が増え、以前に比べて肩への負荷が増していただけの事に過ぎないのだ。
キャシーに取り憑いていたと思われる幽霊がこちらを見据え嘲笑している。
「ホー! (テキ!)」
「助かったぞリーフル! こいつの仕業だな──」
前々から幽霊については興味があったが、こちらに敵意を露にした"悪霊"となると話は別だ。
ロングソードを抜き放ち、幽霊を真横に薙ぎ払うように斬りかかる。
「クククッ……」
幽霊はその場を微動だにせず、ロングソードの刀身からは何の手応えも感じる事無くただ空を斬るだけで、少しのダメージも与えられていない様子。
(さっきから馬鹿にするように薄ら笑いを浮かべてフラフラと……なんだか腹が立つなこいつは)
「このっ!──」
もう一度斬りつけてみるが、やはり何の手応えも無く、幽霊はこちらを嘲笑っている。
(困った……実体が無いんじゃ対処のしようがない……)
「ホーホ? (ヤマト?)」
「そうだなリーフル、これは困ったな……」
「ホーホ! (ヤマト!)」
「ん? なんだ、何が言いたいんだリーフル」
リーフルが俺の名を呼び何かを訴えかけているが、意図が読み切れない。
「ホー! (テキ!)ホーホ! (ヤマト!)」
「幽霊、俺? なんだ……」
(一体どうしたんだ……くそっ……いや、落ち着け。こんな時こそよく観察だ──)
リーフルは必死に何かを伝えようとしている。
『テキ』はそのまま幽霊の事で間違いは無いはず。
『ヤマト』とは……この状況で意味も無く俺の名前を連呼するほど、自慢の相棒は臆病でも馬鹿でもない。
(──! そういえば……今もリーフルは下を向いて訴えてる)
閃いた気付きに従い、自分の手元へと視線を落とす。
見ると握るロングソードの刀身が薄っすらと青白い光を纏っており、その光からは何故か身に覚えのある感覚がした。
「これってリーフルの……いや、神力なのか……?」
「ホー! (テキ!)」
「そうか、これで斬れって事だな? わかったよリーフル──!」
幽霊の中心を下から上に斬り上げる。
「クククッ……──!!」
変わらずこちらを嘲笑していた幽霊が、先程までと違い咄嗟に横にずれ、俺の斬撃を避けた。
「──って事は斬れるんだな! これならっ!!」
幽霊の様子からダメージを与えられると確信した俺は、がむしゃらに斬りかかる。
しかし幽霊の動きは素早く、ロングソードの間合いに慣れていない事も相まり捉え切れない。
「ボオオオーーッッ!!」
突如幽霊が背筋が凍るような激しい雄叫びを上げた。
「──うぅっ!!」
人間の心に宿る恐怖心を大きくかき立てる、体の奥底から響いてくるような重低音の唸り声を上げ、黒い霧のような物が湧き出て来た。
「──! ホー!!」
まるで雄叫びから俺を守ってくれるかのようにリーフルが鳴き声を上げる。
「っく、ありがとなリーフル……随分"悪霊"っぽさが増して確かにさっきより恐ろしい──けど斬れるんなら!」
湧き出てくる余計な感情を押し殺し、剣を振るう事だけに集中する。
しかし幽霊は剣を避けつつ徐々に俺から遠ざかっていく。
「ブブブブ……」
言葉とも環境音ともつかない声を発している。
『ニゲル』
念が伝わって来た。
「ブブブブ……」
幽霊がこちらに背を向け隣の部屋へと壁をすり抜け移動していく。
「逃げる──!? 待てっ!」
急ぎ後を追い隣の部屋へと駆け出す。
「ブブブブ……」
隣の部屋へ移り中を視界に収めると、幽霊から発せられている黒い霧のようなものが室内を充満しており、窓から差しているはずの陽の光も意味をなさず、相手の姿を捉える事が出来ない厄介な光景が広がっていた。
「ボオオオーーッッ!!」
突如不意打ちのごとく再び恐ろしい雄叫びが上がる。
「うぅっ!!」
隣室で雄叫びが発せられた時も、自我の心持ちとは関係なく体が震えだし、『立ち向かう』という意思が急激に削がれた感覚がした。
「そうだ……」
ロングソードを構える腕が自然に下がり、思考がぼやけていく。
(……ダメだ……怖いし仕方ない。キャシーを置いて逃げよう……)
(何でこんな危ない事してるんだ俺……いっその事この幽霊に全てを差し出せば楽になるか……)
「ホーホ!! (ヤマト!!)」──ツンッ!
「──はっ!!」
(俺今……心にも無い事考えて……)
「ホーホ……? (ヤマト)」
「ああ、ありがとうリーフル。正気だよ」
恐らくあの雄叫びは人の精神を害する攻撃。
リーフルが居なければ、あのまま幽霊に身をゆだねていただろう。
「ブブブブ……」
『ニゲル』
(なんていやらしい奴だ、また逃げるつもりか)
幽霊の念だけは伝わって来るが、黒い霧のせいで居所を掴み切れない。
(くそっ……どうすれば……)
「ホーホ! (ヤマト!)」
リーフルが幽霊の居場所と思しき方向を見据えて訴える。
「──そうか! リーフルには見えてるんだな! それならっ!──」
リーフルを信じロングソードを振り上げ駆け出す。
「ギョアアアッ!!」
リーフルの視線と己の勘を頼りに繰り出した斬撃は半身を捉え、幽霊が悲痛な叫び声を上げた。
「このっ!!──」
間髪を入れずに再びロングソードを振りかぶる。
「ブブブブ……」
半身の大きさに縮まった幽霊が逃走を図り動きが加速する。
「ホー!!」
リーフルが叫び声を上げると共に、幽霊の動きが明らかに鈍る。
「──! 今だ!!──」
隙を逃すまいと幽霊にロングソードを振り下ろす。
「ブブッ…………」
サー……
ロングソードの一撃を受け幽霊は黒い霧と共に消え去った。
「リーフル! ありがとなぁ──」
リーフルの頭を撫でる。
「ホホーホ(ナカマ)」
(──うぅっ……この脱力感……やっぱりそうか。しかし強烈だな……)
逃走を図ろうと加速した刹那、リーフルが叫ぶと同時に幽霊の動きは遅くなり、そのおかげでなんとか仕留める事が出来た。
恐らくリーフルが"スロウ"を使ってくれたのだ。
「そうだ──キャシーさん!」
神力を使い、おぼつかない足取りで階段の踊り場に向かう。
──ガサガサッ
「む!? 砂利が擦れるような音……」
◇
「んん……私……」
「あ、大丈夫ですか?」
「あれ……? ヤマトさん……私何で床に寝て……はっ!」
「何てこと……冒険者と受付嬢の恋愛はご法度なのに……とうとうヤマトさんが私にいかがわしい事を……」
「ハハ……元気そうで何よりです」 「ホホーホ(ナカマ)」
開口一番にお得意の冗談が飛び出るという事は、別条無いという事で一安心だ。
「何があったんでしょうか……?」
「あ~……原因、分かりましたよ。"ミドルラット"でした」
「ミドルラット? ですか」
「キャシーさんはあまりの恐怖心から気絶されたみたいで」
「地下室の方から物音がしたので調べに向かったんですが、屋敷の外に繋がる穴が開いてまして。どうやらそこから侵入して住み着いていたらしくて、地下でゴソゴソと活動していました」
「あ、じゃあ幽霊では無かったんですね……はぁ……良かったです」
「そうですね~。よく考えたらやっぱり俺も幽霊は怖いですし、遭遇しなくて良かったです」
「ホー……」
「そうだなぁ……流石に疲れたね……」
「ああ! すみません! 結局私、寝てただけですね……」
「あ、いえいえ! こちらの話なのでお気にされずに」
キャシーへの説明は虚実ないまぜのものだ。
あの後、何やら地下の方から物音が聞こえてくるので降りてみると、ミドルラットと鉢合わせ戦闘となった。
どうやら地下の保存食を貯蔵する為の空間に外から穴を掘り開け、この屋敷が無人なのをいい事に住み着いていたようだ。
幽霊の事を内密にしておこうと思った理由としては、あれだけ怖がっていた様子のキャシーに、『幽霊に取り憑かれていた』という実際の"恐怖"を告げるのは、少々酷だろうという事が一つ。
仮に奴が魔物だと類別されるのだとすると、新種の魔物としてギルドへ報告する義務が生じ、対処法や、今回知り得た情報を共有しなければならなくなる。
リーフルと俺──恐らく神力による攻撃でしかダメージを与えられないという事が知れると、霊的な魔物が出るたびに駆り出され、俺達の身が危うい立場となると、想像に難くない事が一つ。
なのでキャシーには少し後ろめたい気持ちもあるが、懸案を解決した事には変わりないので、役所には"ミドルラット"で報告してもらおうと思う。
幽霊を討伐した事で判明した事実がもう一つある。
神力に霊的なものを祓う力があるという事は、恐らく幽霊は俺に取り憑く事が出来ないという事。
……最近感じていた妙な肩の重さは、ただ単に成長したリーフルの体重が増え、以前に比べて肩への負荷が増していただけの事に過ぎないのだ。
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