38 / 180
1-6 十人十色
第34話 それぞれの門出
しおりを挟む
買い物デートを満喫し終えたマーウ達。
ブランの機嫌もすっかり良好のようで、俺はギルドの酒場でこれまでの経緯を説明していた。
パン屋に紹介を済ませ、ダナさんは先程戻ってきており、かき氷の用意も万端で後はメイベルを待つばかりだ。
「そういえばマーウは月に何回ぐらい街へ来るんだっけ?」
「そうだなぁ大体三回ぐらいか? 俺以外の男衆も交代で来るけど、村の日用品を補充したいペースに合わせてって感じだな」
「多少不便なのは獣人としての生き方だから不満は無いけど、私としてはこの人が狩りとかで無茶しないかが心配だわ」
「俺はそんなに無謀な性分じゃないぜ? 狩りつっても基本は罠が主体だし、魔物に近寄るのはとどめの時ぐらいだしよ」
「でもマーウなら全然俺より強そうだから心配無いんじゃないかな?」
「もちろん狩りに口を挟むつもりは無いわ。村の皆での共同生活には必要な事だし、ただ心配なだけよ」
「ブラン……」
見つめ合う二人。
俺は何とも言えない居心地の悪さを感じ、リーフルを見つめる。
「ホホーホ(ナカマ)」
テーブルの中心に陣取っているリーフルが、俺の背後を見ながら訴える。
「ん?──あ、メイベルお帰り。どうだった?」
「みんなただいま! 私、パン屋さんで働けることになったわ!」
どうやら面接は上手くいったようで、メイベルは満面の笑顔だ。
「そっか! よかったね! 詳しい事はかき氷でも食べながら話そう」
「ありがとうヤマトさん! ダナさんも!」
「よかったわね! すぐにかき氷を用意するわ、みんなでお祝いね!」
そう言ってダナさんが人数分のかき氷を用意してくれる。
味はもちろん"リーフルスペシャル"だ。
「この少し苦味があるのがクセになるんだよなぁ」
「ちょっと! かき氷も美味しいけど、メイベルの話でしょ。どうなの? 条件とかは?」
「パン屋さん──店主のヘレンさんがすっごく優しい人で、従業員用の寮に住まわせてくれるって言うの」
「元々他に従業員が何人か居たりした時もあるから、店舗の二階が寮になっているのよ。今は誰も住んでいないけれどね」
ダナさんは現役で従業員なのでどうやらその辺りは詳しいようだ。
「そっかぁ。仕事内容は接客? パンも焼いたりするの?」
「両方……出来たらいいなぁ。今は接客を教えて貰って、ゆくゆくはパンも教わりたいわ!」
「ヘレンさん優しくて独り身だから、メイベルちゃんくらいの年頃の子なら娘のように面倒見てくれるはずよ。もちろん私も一生懸命教えるわ、任せてね!」
「ありがとうございます! ダナさん」
「それにしてもよかったなメイベル。まさか本当に仕事を見つけてくるなんてな!」
「私も。あなたがそこまで本気だったなんて……偉いわ、メイベル」
「二人共ありがとう。でも、ヤマトさんが協力してくれたおかげよ? 本当は勧めたく無いっていうのに、ちゃんと冒険者の事も紹介してくれたから、早とちりせずに済んだんだもの」
「俺は俺の出来る範囲で協力しただけだけどね。友達なんだしそれぐらいは気にしないで」
「ホホーホ(ナカマ)」
「リーフルちゃんも今日は付き合ってくれてありがとう」
「夕食には少し早いけれど、メイベルちゃんのお祝いに皆でご飯にしましょう? 私も同僚が出来て嬉しいわ!」
さすがダナさん、丁度いいタイミングで絶好の提案だ。
こんなに大人数で食事を囲むのは、人生──日本に居た頃も含め初めてだと思う。
夕食には少し早い時間なので酒場内には他の客の姿はまばらだが、俺達のテーブルには所狭しと料理が揃い、皆笑顔で繁忙時のように賑わっている。
「ダナさんダナさん! ヘレンさんのパンって何種類あるんですか?」
「そうねぇ……その日の仕入れ具合にもよるけど毎日必ず十種類ぐらいはあるかしら」
「そうなんですね! 早く値段と種類を覚えなくちゃ──あ、あと! 言葉遣いなんですけど……」
メイベルはやる気漲る様子で、熱心にダナさんに質問している。
街に移住するという憧れがとうとう叶う現実と、新しい人生──"村の外での仕事"に対する不安から来るものだろう。
「確かに美味いもんな、あそこのパン」
「村へ帰る前に私達も挨拶していきましょ、パンも買って帰りたいし」
「そうだね、後で挨拶に寄ろうか。俺もヘレンさんとは面識はあるけど、たまにパンを買いに寄る程度だったし。この機会にメイベルの事を頼みに行こうか」
「ありがとうヤマト。元々は縁もゆかりもない私を看病してくれて、今度は妹──メイベルの面倒まで見てくれて、本当に……ありがとう」
そう語るブランの顔はどことなく寂しげに見える。
親友であり姉妹でもある、そう言っていた。
血の繋がりこそ無いが、誰よりも強い絆で結ばれているのだろう。
お互いに人生の転機が訪れ、青空半分雨雲半分といった所か。
「ホーホホ(タベモノ)」
「え~。さっきあげただろ、食べ過ぎはよくないよ」
「まぁこれだけ目の前に料理が並んでればなぁ」
「甘やかすと良くないんだよ。言う事を聞かなくなる恐れがあるし、健康にも」
「かき氷に名前まで付けちゃって、私には既に随分甘いように見えるけど?」
ピクピクと猫耳を動かしながら何かを期待する表情でブランがそう言ってくる。
リーフルスペシャルの名付け親は俺じゃ無いんだが……。
──というよりも、ブランがリーフルに食べさせたがっているだけじゃないのか?
「ホーホホ! (タベモノ!)」
「わかったわかった。ブラン、あげてみる?──ボワン」
いつものラビトーの肉を取り出しブランへ手渡す。
「やったぁ! リーフルちゃん、あ~んよ」
「んぐんぐ──ホホーホ(ナカマ)」
「ちゃっかりしてんなぁリーフルは──はは」
「これ以降のご飯は明日の夕方までお預けだな……」
ダナさん含め俺達五人と一匹は食事を取りながらこれからの人生を祝福し合った。
新婚のマーウとブラン、パン屋へ就職出来たメイベル、かき氷を軌道に乗せたダナさん、皆それぞれ最近に起きた人生の転機だ。
俺も"冒険者"になって一年で、最近と言えば最近の事だが、さすがに新鮮味は薄い。
他人の新鮮な場面を目の当たりにすると、自分も何か物欲しげな気持ちになる。
日本でペットを飼っていた理由の一つでもあるのを思い出し、異世界にやってきてまでもリーフル──相棒と共にいる現状に、一人心の中で笑みがこぼれた。
ブランの機嫌もすっかり良好のようで、俺はギルドの酒場でこれまでの経緯を説明していた。
パン屋に紹介を済ませ、ダナさんは先程戻ってきており、かき氷の用意も万端で後はメイベルを待つばかりだ。
「そういえばマーウは月に何回ぐらい街へ来るんだっけ?」
「そうだなぁ大体三回ぐらいか? 俺以外の男衆も交代で来るけど、村の日用品を補充したいペースに合わせてって感じだな」
「多少不便なのは獣人としての生き方だから不満は無いけど、私としてはこの人が狩りとかで無茶しないかが心配だわ」
「俺はそんなに無謀な性分じゃないぜ? 狩りつっても基本は罠が主体だし、魔物に近寄るのはとどめの時ぐらいだしよ」
「でもマーウなら全然俺より強そうだから心配無いんじゃないかな?」
「もちろん狩りに口を挟むつもりは無いわ。村の皆での共同生活には必要な事だし、ただ心配なだけよ」
「ブラン……」
見つめ合う二人。
俺は何とも言えない居心地の悪さを感じ、リーフルを見つめる。
「ホホーホ(ナカマ)」
テーブルの中心に陣取っているリーフルが、俺の背後を見ながら訴える。
「ん?──あ、メイベルお帰り。どうだった?」
「みんなただいま! 私、パン屋さんで働けることになったわ!」
どうやら面接は上手くいったようで、メイベルは満面の笑顔だ。
「そっか! よかったね! 詳しい事はかき氷でも食べながら話そう」
「ありがとうヤマトさん! ダナさんも!」
「よかったわね! すぐにかき氷を用意するわ、みんなでお祝いね!」
そう言ってダナさんが人数分のかき氷を用意してくれる。
味はもちろん"リーフルスペシャル"だ。
「この少し苦味があるのがクセになるんだよなぁ」
「ちょっと! かき氷も美味しいけど、メイベルの話でしょ。どうなの? 条件とかは?」
「パン屋さん──店主のヘレンさんがすっごく優しい人で、従業員用の寮に住まわせてくれるって言うの」
「元々他に従業員が何人か居たりした時もあるから、店舗の二階が寮になっているのよ。今は誰も住んでいないけれどね」
ダナさんは現役で従業員なのでどうやらその辺りは詳しいようだ。
「そっかぁ。仕事内容は接客? パンも焼いたりするの?」
「両方……出来たらいいなぁ。今は接客を教えて貰って、ゆくゆくはパンも教わりたいわ!」
「ヘレンさん優しくて独り身だから、メイベルちゃんくらいの年頃の子なら娘のように面倒見てくれるはずよ。もちろん私も一生懸命教えるわ、任せてね!」
「ありがとうございます! ダナさん」
「それにしてもよかったなメイベル。まさか本当に仕事を見つけてくるなんてな!」
「私も。あなたがそこまで本気だったなんて……偉いわ、メイベル」
「二人共ありがとう。でも、ヤマトさんが協力してくれたおかげよ? 本当は勧めたく無いっていうのに、ちゃんと冒険者の事も紹介してくれたから、早とちりせずに済んだんだもの」
「俺は俺の出来る範囲で協力しただけだけどね。友達なんだしそれぐらいは気にしないで」
「ホホーホ(ナカマ)」
「リーフルちゃんも今日は付き合ってくれてありがとう」
「夕食には少し早いけれど、メイベルちゃんのお祝いに皆でご飯にしましょう? 私も同僚が出来て嬉しいわ!」
さすがダナさん、丁度いいタイミングで絶好の提案だ。
こんなに大人数で食事を囲むのは、人生──日本に居た頃も含め初めてだと思う。
夕食には少し早い時間なので酒場内には他の客の姿はまばらだが、俺達のテーブルには所狭しと料理が揃い、皆笑顔で繁忙時のように賑わっている。
「ダナさんダナさん! ヘレンさんのパンって何種類あるんですか?」
「そうねぇ……その日の仕入れ具合にもよるけど毎日必ず十種類ぐらいはあるかしら」
「そうなんですね! 早く値段と種類を覚えなくちゃ──あ、あと! 言葉遣いなんですけど……」
メイベルはやる気漲る様子で、熱心にダナさんに質問している。
街に移住するという憧れがとうとう叶う現実と、新しい人生──"村の外での仕事"に対する不安から来るものだろう。
「確かに美味いもんな、あそこのパン」
「村へ帰る前に私達も挨拶していきましょ、パンも買って帰りたいし」
「そうだね、後で挨拶に寄ろうか。俺もヘレンさんとは面識はあるけど、たまにパンを買いに寄る程度だったし。この機会にメイベルの事を頼みに行こうか」
「ありがとうヤマト。元々は縁もゆかりもない私を看病してくれて、今度は妹──メイベルの面倒まで見てくれて、本当に……ありがとう」
そう語るブランの顔はどことなく寂しげに見える。
親友であり姉妹でもある、そう言っていた。
血の繋がりこそ無いが、誰よりも強い絆で結ばれているのだろう。
お互いに人生の転機が訪れ、青空半分雨雲半分といった所か。
「ホーホホ(タベモノ)」
「え~。さっきあげただろ、食べ過ぎはよくないよ」
「まぁこれだけ目の前に料理が並んでればなぁ」
「甘やかすと良くないんだよ。言う事を聞かなくなる恐れがあるし、健康にも」
「かき氷に名前まで付けちゃって、私には既に随分甘いように見えるけど?」
ピクピクと猫耳を動かしながら何かを期待する表情でブランがそう言ってくる。
リーフルスペシャルの名付け親は俺じゃ無いんだが……。
──というよりも、ブランがリーフルに食べさせたがっているだけじゃないのか?
「ホーホホ! (タベモノ!)」
「わかったわかった。ブラン、あげてみる?──ボワン」
いつものラビトーの肉を取り出しブランへ手渡す。
「やったぁ! リーフルちゃん、あ~んよ」
「んぐんぐ──ホホーホ(ナカマ)」
「ちゃっかりしてんなぁリーフルは──はは」
「これ以降のご飯は明日の夕方までお預けだな……」
ダナさん含め俺達五人と一匹は食事を取りながらこれからの人生を祝福し合った。
新婚のマーウとブラン、パン屋へ就職出来たメイベル、かき氷を軌道に乗せたダナさん、皆それぞれ最近に起きた人生の転機だ。
俺も"冒険者"になって一年で、最近と言えば最近の事だが、さすがに新鮮味は薄い。
他人の新鮮な場面を目の当たりにすると、自分も何か物欲しげな気持ちになる。
日本でペットを飼っていた理由の一つでもあるのを思い出し、異世界にやってきてまでもリーフル──相棒と共にいる現状に、一人心の中で笑みがこぼれた。
55
お気に入りに追加
2,163
あなたにおすすめの小説

鑑定能力で恩を返す
KBT
ファンタジー
どこにでもいる普通のサラリーマンの蔵田悟。
彼ははある日、上司の悪態を吐きながら深酒をし、目が覚めると見知らぬ世界にいた。
そこは剣と魔法、人間、獣人、亜人、魔物が跋扈する異世界フォートルードだった。
この世界には稀に異世界から《迷い人》が転移しており、悟もその1人だった。
帰る方法もなく、途方に暮れていた悟だったが、通りすがりの商人ロンメルに命を救われる。
そして稀少な能力である鑑定能力が自身にある事がわかり、ブロディア王国の公都ハメルンの裏通りにあるロンメルの店で働かせてもらう事になった。
そして、ロンメルから店の番頭を任された悟は《サト》と名前を変え、命の恩人であるロンメルへの恩返しのため、商店を大きくしようと鑑定能力を駆使して、海千山千の商人達や荒くれ者の冒険者達を相手に日夜奮闘するのだった。

今日も誰かが飯を食いに来る。異世界スローライフ希望者の憂鬱。
KBT
ファンタジー
神の気まぐれで異世界転移した荻野遼ことリョウ。
神がお詫びにどんな能力もくれると言う中で、リョウが選んだのは戦闘能力皆無の探索能力と生活魔法だった。
現代日本の荒んだ社会に疲れたリョウは、この地で素材採取の仕事をしながら第二の人生をのんびりと歩もうと決めた。
スローライフ、1人の自由な暮らしに憧れていたリョウは目立たないように、優れた能力をひた隠しにしつつ、街から少し離れた森の中でひっそりと暮らしていた。
しかし、何故か飯時になるとやって来る者達がリョウにのんびりとした生活を許してくれないのだ。
これは地味に生きたいリョウと派手に生きている者達の異世界物語です。

集団転移した商社マン ネットスキルでスローライフしたいです!
七転び早起き
ファンタジー
「望む3つのスキルを付与してあげる」
その天使の言葉は善意からなのか?
異世界に転移する人達は何を選び、何を求めるのか?
そして主人公が○○○が欲しくて望んだスキルの1つがネットスキル。
ただし、その扱いが難しいものだった。
転移者の仲間達、そして新たに出会った仲間達と異世界を駆け巡る物語です。
基本は面白くですが、シリアスも顔を覗かせます。猫ミミ、孤児院、幼女など定番物が登場します。
○○○「これは私とのラブストーリーなの!」
主人公「いや、それは違うな」

食うために軍人になりました。
KBT
ファンタジー
ヴァランタイン帝国の片田舎ダウスター領に最下階位の平民の次男として生まれたリクト。
しかし、両親は悩んだ。次男であるリクトには成人しても継ぐ土地がない。
このままではこの子の未来は暗いものになってしまうだろう。
そう思った両親は幼少の頃よりリクトにを鍛え上げる事にした。
父は家の蔵にあったボロボロの指南書を元に剣術を、母は露店に売っていた怪しげな魔導書を元に魔法を教えた。
それから10年の時が経ち、リクトは成人となる15歳を迎えた。
両親の危惧した通り、継ぐ土地のないリクトは食い扶持を稼ぐために、地元の領軍に入隊試験を受けると、両親譲りの剣術と魔法のおかげで最下階級の二等兵として無事に入隊する事ができた。
軍と言っても、のどかな田舎の軍。
リクトは退役するまで地元でのんびり過ごそうと考えていたが、入隊2日目の朝に隣領との戦争が勃発してしまう。
おまけに上官から剣の腕を妬まれて、単独任務を任されてしまった。
その任務の最中、リクトは平民に対する貴族の専横を目の当たりにする。
生まれながらの体制に甘える貴族社会に嫌気が差したリクトは軍人として出世して貴族の専横に対抗する力を得ようと立身出世の道を歩むのだった。
剣と魔法のファンタジー世界で軍人という異色作品をお楽しみください。
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。

異世界でタロと一緒に冒険者生活を始めました
ももがぶ
ファンタジー
俺「佐々木光太」二十六歳はある日気付けばタロに導かれ異世界へ来てしまった。
会社から帰宅してタロと一緒に散歩していたハズが気が付けば異世界で魔法をぶっ放していた。
タロは喋るし、俺は十二歳になりましたと言われるし、これからどうなるんだろう。

おっさんなのに異世界召喚されたらしいので適当に生きてみることにした
高鉢 健太
ファンタジー
ふと気づけば見知らぬ石造りの建物の中に居た。どうやら召喚によって異世界転移させられたらしかった。
ラノベでよくある展開に、俺は呆れたね。
もし、あと20年早ければ喜んだかもしれん。だが、アラフォーだぞ?こんなおっさんを召喚させて何をやらせる気だ。
とは思ったが、召喚した連中は俺に生贄の美少女を差し出してくれるらしいじゃないか、その役得を存分に味わいながら異世界の冒険を楽しんでやろう!

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる