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アナザーストーリー
エピローグ
しおりを挟むそれからというもの“スナック・パンジー”に通い続けて五年。
春美という名は源氏名で本当の名は花房はまるだと知った頃、直子ママは引退しその後をはまるさんが継いだ。
理子さんの生まれ変わりであるみくるちゃんに会えたのもその頃。
五歳で亡くなってしまったすぐる君の存在を知ったのもそう。
その頃には八雲様が変化なされて八雲様とすぐる君の顔が似ているものとなった。
外見の年齢は違えど、だ。
八雲様に尋ねてみれば、
『だってこの顔のほうがみくるちゃんの心を惹くでしょ?』
と屈託なく笑われた。
一方、神社は八雲様の仰せの通り参拝者が定期的に訪れ、お守りなどの売上やお賽銭と金銭面でも我が神社は潤いをみせて。
はまるさんは初め遠慮なさったが、私の押しで“スナック・パンジー”を改装、人も新しく雇うことができた。
そう、私は八雲様のおかげで花房一家を陰ながら支えることができている。
だから独り身でも寂しさをまったく感じない。
それもこれも八雲様のてのひらのうち、か。
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