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執着(一)
しおりを挟む永禄六年二月の夜。
突貫で作られた本殿だけの神社。
壁づたいに松明が等間隔に並ぶ本殿の奥に祀られた僕の黒い石。
黒い石の手前に置かれたクロの寝台。
寝台は奈良時代から存在したもので、いわゆる和式ベッドだ。
そのかたい寝台の上で実体化した僕はクロを膝の上に乗せて頭を撫でて。
それは僕にとって至福な時間だった。
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