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恋の味は(十五)

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ひろみさんの手の温かさを噛み締めながら改めて周りをみる。

見渡すかぎり人、人、人。

人ごみとアミューズメントパークの広大さでそれぞれのエリアの全体像がうまくつかめない。

そんななか最初に乗ったのは横一列に座って上空にあがってそこから落下するアトラクション。

乗る前、ひろみさんは

「高所恐怖症だからどうしよ~」

って言ってたのにいざ乗ったらノリノリで楽しんでた。

まるでテスト前『昨日勉強してな~い!』って言われたような気分だ。

僕のほうが悪酔いしてる。
 
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