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求めるだけの優しさは(十九)
しおりを挟む女性は淡くそれでいて慈しむような笑みを浮かべて
「絋望がいつもお世話になってるようで。
ありがとうね」
って言った。
お世話に?
お世話になってるのは僕のほうだ。
今日だってねねを持たせてもらって、なにより笑いかけてもらって。
ただの店員さんとお客って関係ってわかってても嬉しくて。
こんなときなんて言ったらいいんだろう。
僕が正解の言葉を探してると、女性がいたずらっ子の顔で
「本当はいけないことなんだけど」
って前置きして教えてくれた。
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