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あやしい人と、おばあちゃんのあみぐるみと、(五)
しおりを挟む始光さんとのあいさつもそこそこに神社から逃げるように去った帰り道。
汗で湿った背中に服が張りついて気持ち悪い。
小森書店の居間に入ると、ちょうどおばあちゃんがねずみのあみぐるみを完成させようとしてるところだった。
テーブルの下に足を入れるとなにかがペチペチと私の足に当たった。
テーブルを覗くと香箱座りのぶん太が自分のしっぽで私のすねを叩いてた。
あ、そうだ。
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