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不安がずしんと、待ち人がひょっこりと、(四)
しおりを挟む小森書店への帰り道で雷鳴が遠ざかって、雨は弱くなった。
小森書店の店先にはよく家出するぶん太の姿が。
元野良猫な男だけあって眼は鋭いものの、みんなにおやつをもらった結果のでっぷりとした体形がよく目立つ。
ぶん太を抱きあげるとぶん太は不服そうに
「ぶにゃあ」
ってひと鳴きした。
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