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お祈りメールと、スコールと、(十四)

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幸太から遅れて軽ワゴンの運転席から下りてきたのは幸太のお母さんでもある私のお姉ちゃんだった。

名前は大野貴子おおのたかこ

彼女の両手にはそれぞれ紙袋とエコバッグが下げられてる。

私は三人兄妹の末っ子。

いちばん上が一喜かずき兄で真ん中が貴子姉だ。

子どものときはふたりに手を引かれるのが好きだった。

子どもとはいえ私よりは大きい手のあたたかさを感じられるのが幸せだった。
 

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