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お祈りメールと、スコールと、(九)
しおりを挟む一人暮らしをしてた私をおじいちゃんがアルバイトに誘ってくれたのは春の初め。
私が百件を超える面接を受けて全部落ちた頃。
『六月ぐらいに旅行を考えてるんだけど、その間の店番を頼まれてくれないかな』
安アパートでとった電話でのおじいちゃんの声はのん気というかほがらかだった。
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