皇太子様の番様は○○です。

匠庵

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コウエンの優鬱と八つ当たり。エロスコメディパート2

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「まったく、なんで私がこんな事しなくてはならないのかなぁ~?考えてみてよ近衛騎士団団長なんだよ、偉い人なんだよ君が思うより、とってもとっても偉いんだよ誰がどこでチチクリあおうと関係ないよね私も忙しいんだよ!」

 一方的に早口言葉で毒を吐きながらコウエンは出掛けて行った。残されたフレイムは頭をポリポリとかくと呟いた。俺、最近なんかやった?(最近、彼氏が激しすぎてやり過ぎで腰が痛くて困っています。ユーリより)
 
 はぁ~と長いため息を吐き出すとコウエンはメモ帳を取り出した。メモの中には何やら見取り図に赤色の鉛筆で丸とバツがつけられていた。

 それはスカーレットの報告書を元に作られた騎士団訓練所マル秘スポットであった。

 (あの二人は監視対象だから基本放置プレイで良いとしても、明らかにあの二人ではない、団員が混ざってるんだよね。これは、お仕置しないとねぇ~コウエンはニヤリと笑った)

 まずは、今は使われていない旧厩舎、コウエンは気配を消して物陰に隠れる。獲物が罠に掛かるのをそっと待つ、すると若い団員を連れた色黒の筋骨隆々の中年団員が現れた。

 コウエンは両手で目を覆った。(あちゃーいきなり大物が釣れちゃったぁ~?いやまだだ、まだ分からない)

「強くなりたいんだろう?」

「はい。僕、強くなりたいです!」

「そうか、特別に貴様だけに特訓してやろう!」

 そう言うと色黒中年団員はカチャカチャとズボンのベルトを外し、ぶっとい肉棒を若い団員の目の前に晒した。

「ひぃーデッカイ!」

 顔を背ける青年に色黒中年団員は、厳しくも愛情深く声をかける。

「目をそらすな、目の前に立ち塞がる困難から逃げてはいけない、戦え、戦うんだ!」

 恐る恐る若い団員は色黒中年団員の肉棒を見つめた。若い団員の頬がポっと赤くなった。

「みっ見ました!出来ました!これで強くなれますか?」

「ダメだな、まだお前は戦ってもいない、まず俺の肉棒を手で擦り攻撃を仕掛けるんだ」

「えっ、で、でも…」

「俺は、お前ごときの攻撃で倒れるような鍛え方はしていない、さあ来るが良い!」

 若い団員は肉棒にそっと手を当て擦りだした。片手では収まらない巨根を両手で必死に遅く、速く、繰り返しながら擦った。やがてネチョネチョ、ヌチャヌチャと、いやらしい音をたてて透明な液体が肉棒の先端から溢れ出した。

「くっ、はぁ、やるな、だが、まだまだ甘いな今度は口でやるんだ舌技も使え」

 はぁ、はぁと肩で息をする若い団員は恍惚の表情を浮かべ次第にどんどん従順で大胆になって行った。舌でペロペロと舐めて口に咥える独特の匂いと苦味に始めはむせたが、次第に気にならなくなって行った。


 コウエンは胸に片手を当てて目を瞑った。記憶の中にある若かりし頃の彼を思い出していた。

「コウエンやるな」

「お前もな」

 剣と剣が激しくぶつかり合う、まだまだ未熟な青年二人は力の限り撃ち合う。コウエンは器用で多種多様の技を使うスピードタイプ。それに対して彼はストイックなまでに体を鍛え小細工なしの力技タイプだった。正反対の彼らは、すぐに意気投合した。

「僕は、あのお方にお仕えしようと思う、お前も一緒に来ないか?」

「そうだな、俺達二人なら誰にも負ける気がしない」

 その後、二人は夕日を背にウフフ、アハハと走ったかまでは記憶にないが、あの日キラキラ輝いていた彼を私は忘れない。


 はぁ~アウト、これはアウトでしょう、番とラブラブ、バカップルの龍人族だが男性の性欲が無いわけではない。むしろ性欲魔人である。番が見つからない彼らは性欲処理の捌け口に娼館に通う。番を見つければ番以外興味は、まったく無くなるのだが、あいつ独り身が長いからなぁ~だけど何で雄、男なのかな~?それにあの青年どこかで見た事ある?サラサラとした赤い肩までの髪にあの背丈、あれ、昔の僕?コウエンは身体中をガクガクブルブルと震わせた。 

 ピンポン、本人の防衛本能により記憶の一部を消去します。カチャカチャブーブー。


 まぁ~女連れ込むよりはましかなぁ~いやいや教育上問題ありだから、やっぱりお仕置きだね!報告をしに出掛けた、あの日お仕置きしなくてはならないと、あのお方に相談を持ち掛けると、なんでもお仕置きする時に着る正装なる物を頂いた。

 畏れ多い事だ。

 まず、黒の体にピッタリくい込むレオタードを着ます。そして黒のアミタイツをはき、それから赤いハイヒールを履きます。パピヨンマスクを顔に装着して肩幅まで足を開き仁王立ちします。手には薔薇のムチを持ち、これでお仕置きの正装完成です!

「うん。完璧…だよね?」


「くっ…で出る…」

 青年は喉の奥に勢いよく飛び出したソレをゴックンとのみ込んだ。

「さあ、今度は俺の攻撃だ、怯える事はない手加減はしてやる後ろ向きになり尻を突き上げろ」

「お前がな!お前が尻を出せ私は手加減などしないけどな!」

 颯爽と股間をモッコリとさせた怪しい黒い男?がハイヒールをカツカツと鳴らし二人の前に現れた。

「きっ、貴様怪しい奴め、成敗してくれる」

「下半身もろだしのお前にだけは言われたくない」

 コウエンは男の尻にムチを唸らせた。ビシバシと次々と攻撃を繰り出す。  

 (なんだ、この攻撃は、この太刀筋、ムチだけど、このスピード始めてではない?こっこれは彼なのか?コウエンお前なのか……)

 やがて色黒中年団員はお尻をコウエンに向け蹲った。

「負けを認めたのか?おい、そこの青年、君、強くなりたいのなら今日の事は忘れて家に帰るんだ、いいね?」

「はっ、はい。分かりました」

「衣服の乱れは心の乱れ」

 青年はその言葉に従い衣服を正すとビッシと敬礼し家に戻って行った。

「許せ、コウエン俺は…俺は…」

「いや、私は通りすがりの騎士団の正義と秩序を守る炎の戦士ソ・チンフレイ」

「そうか、粗チン、フレイ俺を…俺をそのムチで罰してくれそしてそのハイヒールでグリグリ踏んで欲しい!」

 友人の新たな扉を開いてしまったコウエンの憂鬱は加速していった。

 その後色黒中年団員は心を入れ替え特殊な趣向のある娼館に通っている。(まぁ~紹介したのは私だけどね。)

 騎士団内でア・ナルーの守護者ソ・チンフレイの噂が広まったのは私には関係はないはずだよ。

 噂が聞こえる度にフレイムが股間を押さえてビクビクしてるのを、ほくそ笑んでるなんて、そんな底意地の悪い事弟思いの私がやるわけないじゃない?

「コウエン団長!」

「なんだ?」

「王宮よりへリオガバルス皇龍陛下の護衛の件で問い合わせが来ておりますが」

「…………私もクビかな?」
 
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