皇太子様の番様は○○です。

匠庵

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その後の僕らの軌跡

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 ユリウスとフレイムの出会いから二百年の月日が経った。

 今日、この日ユリウス・ド・ドラゴニアは13代目皇龍として皇位を継ぐ、そしてフレイムはユリウス皇龍陛下から新たに近衛騎士団団長へと任命される。

 昨晩のユリウスは深夜遅くまで執務室で、書類の整理に追われていた。それもこれも最近フレイムがしつこいからだ、ふらっと現れてはユリウスを抱きつぶしてはご機嫌な様子で仕事に戻る。

「ふぅ、終らないな」

「ユーリ、まだ起きているのか?」

 ガラッと扉からではなく窓からフレイムはヒョイと部屋に侵入する。もう幾度も見た光景だった。

「フレイ、もう扉から堂々と入ればいいんじゃないの?」

 フレイムは昨年行われたドラゴニア帝国騎士団総体武闘大会でついに近衛騎士団団長の次兄コウエンを下し見事に優勝を果たした。

「う~ん、窓からの方が慣れてるしユーリに夜這するのが…燃える‥いや‥まぁ‥その内にな」

「フレイ、今なんだか物騒な事言ったよね?」

 呆れ顔のユリウスをうっとりとした表情で見つめるフレイム。

「なんだ、また誘ってるのかユーリ?」

「なっ…また何を言って…」

 背後からフレイムの逞しい腕の中にスッポリと収まるユリウスは真っ赤になりながら頬を膨らませ睨んだ。

「フレイ、僕は忙しいのだけど」

「俺は暇だ、それにユーリに会いたくてな」

 相変わらずのフレイムの直球な物言いにユリウスは呆れを通り越してクスリと微笑んだ。フレイムは、そんなユリウスを嬉しそうに見つめるとユリウスを大事に大事にお姫様抱っこしながら寝室へ運んだ。

「ユーリは仕事のし過ぎだ、少しは休め」

「どの口がそれを言うの?」
 
 恨めしげな表情で見つめるユリウスにフレイムは獰猛な微笑みを返した。

「この口がな」

「うぅっん…」

 フレイムはユリウスの唇を激しく奪いながらユリウスをベッドに押し倒した。ユリウスは抵抗したがフレイムの鍛えられた体はピクリとも動かなかった。

「はぁ…なぁ…良いだろう?ユーリの中に入れたい」

 フレイムはユリウスの足の付け根に自身の大きく膨れた肉棒を擦りつけた。

「もう、フレイは仕方がないね」

 ユリウスの濡れた瞳がフレイムを誘う、フレイムはユリウスの体を愛撫しながら、ユリウスの足を両手で広げユリウスの股関に顔を埋めた。

「ユーリ、どうして欲しい?」

「…………」

 赤く染まる顔を背け拗ねるユリウスの男性器と秘部をしばらく視姦したフレイムはズボズボとユリウスの秘部に優しく指を出し入れさせるユリウスの男性器は更に刺激を受け湿りけのあるネバネバした液体を出したフレイムは空いている方の手でユリウスの男性器をいやらしく弄った。

「くっ…やぁ‥あぁ‥いぃフレイ」

「はっ、まったくユーリは可愛いな」

「もう…フレイ、お願い入れて」

「あぁ、ユーリ愛してる」

 フレイムは大きく勃起した肉棒をズブズブとユリウスの秘部へと挿入した。

「…つユーリ、お前の中は、いつも熱くてトロトロでキュウキュウに締め付けてくるな」

「あぁーフレイー」

 甘い嬌声をあげるユリウスにフレイムの腰は激しく揺れた。スパン、スパンと室内に淫らな音がなり響く、やがてユリウスが絶頂をむかえた。ドビューと勢いよく射精したユリウスを見てフレイムは不適に笑う。

「イったかユーリ、俺はまだまだだぞ!」

 ユリウスと繋がった、それを一旦引き抜くとユリウスの体の向きを変え四つん這いにさせるとフレイムは獣の様に体を繋げた。フラフラと力の入らないユリウスの体をしっかりと支えると先程より激しく腰を打ち付ける。

「あぁ、ユーリ!ユーリ!」

「あっ‥あっ‥もうダメ、フレイ壊れちゃう」

「くっ…イクぞユーリ!!」

「あぁーー」

 フレイムの熱い精子がドクドクとユリウスの中に注がれた。

 覚悟を決めたあの日からフレイムはユリウスの為だけに生きてきた。ユリウス皇太子殿下の命を狙う者達から守る為に必死で闘った。

 フレイムの父である紅龍公と白龍公の助力により暗殺を企てた首謀者を突き止めた。ユリウスの予想どおりへリオガバルス皇龍陛下だった。フレイムは愕然とし同時にとてつもない憤りを覚えた。

 証拠を集めるのにとても時間が掛かったが、やっと奴を追いつめ退位させる事が出来た。フレイムは奴も第二皇子も闇に紛れて始末するつもりだった。だがユリウスがそれを止めた。

 何故なら第二皇子の潔白を証明する為に第二皇子の母君が自ら命を絶ったからだ、番を失った陛下はみるみると憔悴していった。表向きは番様は病死、陛下は病気療養の為に離宮へ第二皇子は白龍公の監視下に置かれる事となった。


 すやすやと寝息を立てるユリウスを見つめてフレイムは優しく包み込むようにユリウスを抱きしめた。




「此より皇位継承の儀を執り行う」

 白龍公の恭しい声が辺り一面に響いた。豪華絢爛の王宮王座の間、左右には地龍公、紅龍公、白龍公、青龍公が並ぶ、王座を目指して眉目秀麗な青年へと成長したユリウスは赤の豪華な衣装を纏い優雅な足取りで進む、衣装には銀糸と金糸で龍の刺繍が施されていた。その後ろから白の衣装に銀と赤の龍の刺繍を施した衣装を着たフレイムが颯爽と歩く。

 王座まで辿り着くとユリウスは後ろを振り返るフレイムは胸に手を当て跪く。後方に控えている貴族達も一斉に胸に手を当て跪いた。

 白龍公から初代皇龍より代々皇龍にのみ継承される黄金の龍の宝剣と黄金の龍の腕輪を賜ると粛々と4大公が祝詞を読み上げた。

「儀式は無事終了し今此処に13代目皇龍が誕生なされた!」

 大きな歓声が上がるなかユリウスは王座より皆を見渡し宣言した。

「此より私、ユリウス・ド・ドラゴニアは13代目皇龍と成り我がドラゴニア帝国により一層の平和と繁栄をもたらす事を皆に約束しよう」

 更なる興奮に皆が歓声を上げるユリウスはフレイムの方へ顔を向ける。

「フレイム・ド・コウギョク、前へ」

「はっ」

 フレイムはユリウス皇龍陛下の前に立ち跪くユリウスは龍の宝剣をフレイムの肩にのせ続けて宣言した。

「フレイム・ド・コウギョク、貴殿を近衛騎士団団長に命ずるドラゴニアを守護する矛となり盾となれ」

「御意のままに、我が命、我が皇龍陛下に捧げましょう」

 
 興奮冷めやまぬなか、即位礼は無事終了し白龍公は、ほっと胸を撫で下ろした。
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