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フレイム・ド・コウギョクは考える
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その日、俺は見つけた!俺の愛しい番を、真っ赤な薔薇に囲まれた、銀の髪の儚げな少女を、俺の心と体は歓喜に震えた。
儚げな彼女が消えてしまうんじゃないかと、ゆっくりと近づく、その時、彼女の様子がおかしいのに気が付いた。
「おいっ、大丈夫か!」
彼女の華奢な体を抱き抱える。触れる素肌から熱を感じた、ヤバい、ヤバい本能を抑えなければ、意識をそらすんだ、番とはいえども蜜月は、計画的にだろ、相手の了承を得なければ、そんな俺の努力は、彼女の艶っぽい吐息にダムの決壊のように崩壊した。
「俺の愛しい番、俺の子を産んでくれ!」
彼女の赤い唇を貪る、甘い、甘い、唾液も何もかも、もっとだ、なかば強引に彼女の口に舌を入れ彼女を味わう、クチュクチュと唾液が交じりあう、下半身に熱が集まる。あぁ、俺のものを彼女の中に入れたい、早く繋がりたい彼女の腰から、ゆっくりと彼女の大事な秘部へと触れる。
うん?あ‥れ、なんで、俺は唖然とした。何であれがあるんだ?
気が付くと俺は突き飛ばされていた。彼女に、いや男、男だった…彼は俺を一瞬だけ睨むと颯爽と去っていった。取り残された俺は両手で顔を覆い虚脱した。
「殿下!ユリウス殿下!どちらにいらっしゃいますか?」
薔薇園の入り口から聞こえてきた声に耳を澄ます。さらなる事実に驚愕した。殿下?あのユリウス殿下が、俺の番はユリウス殿下だったのか。
番に触れた感触がまだ残る熱がこもる体を落ち着かせる様にフレイムは目を閉じ、ほぉーと長いため息をついた。
「俺の番が男」
でも、儚げで、サラサラと風に靡く銀の髪、触りたい、匂いを嗅ぎたい、でも男、吸い付くようなしっとりとした真っ白い肌、だけどやっぱり男で、ユリウス様かぁ~、腰なんてキュット細くて…あぁ、俺、やっぱり貴方が欲しい……。
フレイム・ド・コウギョクの愛しい番との人生設計改、まず子供は無理だな、でも俺三男だろ跡継ぎなんて関係ないし、紅龍家は、男系の、子沢山、長兄が6人に次兄が5人目だっけか、父上も母上もまだまだイケる。これは解決だな。
次に俺の仕事、紅龍家三男、役職無し、これでは話にならないな近衛騎士団に入るしかないか、いや、もう、いっその事次兄の近衛騎士団団長を倒して、そして俺が近衛騎士団団長になる。よしイケる。
そして一番の問題は、、あれ絶対怒ってるよな。
「どうしよう、俺、嫌われたら泣くかも」
「フレイムお兄様!私をお忘れで、そんなお兄様嫌いよ、さぁ、情けなくお泣きなさい」
「すっスカーレット!忘れてた!」
「そう、やはりそうでしたのね」
怒れるスカーレットは次兄の近衛騎士団団長を召還した。
「エン兄様やっておしまいなさい」
「あぁ、スカーレットなんて可哀想なんだ。フレイムにエスコートなんて任せるのではなかったな躾直さないとね」
「ちょうど良かったぜ、エン兄、俺は、アンタを倒して近衛騎士団団長の地位を奪う!」
「はっ…笑えない冗談だねフレイム」
後日スカーレットは、ユリウス殿下にお会いする為に王宮へと招かれていた。エスコート役は父君の紅龍公であった。
「うふふ、やっと私の番に会えますのね」
「やれやれ、スカーレット、もしユリウス殿下が番だとしても私は可愛いスカーレットを嫁にはやらん」
「まぁ、お父様、不敬でしてよ」
その頃、紅龍家、本宅フレイムの部屋では、物言わぬ屍が一体ではなく包帯でグルグル巻きにされたフレイムが寝かされていた。
王宮にてスカーレットは優美なカーテシーを披露していた。
「初めまして、私が皇太子のユリウスです」
「初めまして皇太子様、私は、スカーレット・ド・コウギョクと申します。皇太子様にお会い出来て光栄ですわ」
「私の方こそ紅龍家の麗しの姫君にお会いできて光栄です」
「…まぁ、皇太子様お上手ですこと、ですが残念ですわ」
「えぇ、そうですね、私達は番ではない、しかしスカーレット嬢、貴女の性格は好ましい、どうか私の友達になってはくれませんか?」
「うふふ、美しい皇太子様の頼みを断る者などおりませんわ」
「スカーレット嬢」
困り顔のユリウスにスカーレットは、いたずらっ子の様に笑った。
「かしこまりましたわ、ユリウス殿下!」
さらに後日、フレイムは白い薔薇を見つめ、ため息をついていた。会いたいと思うは、ただ一人、何度、記憶の中のユリウスに興奮を覚えたことか、自慰にふけっていても満たされぬ心はどんどん大きくなるばかりだった。
「エン兄様、最近フレイム兄様が、元気がないのです」
「あれー壊れちゃた?」
「まさか、頑丈だけが取り柄のフレイムお兄様ですのよ」
「そうだね、そんな繊細には育ててないはずだよ」
「あれでは使い物になりませんわね」
「あぁ、ユリウス殿下か」
「えぇ、3日後に、お忍びで遊びに来る事になりましたのよ」
「報告は上がってるよ、心配はいらないスカーレットは私と近衛騎士団が責任を持って衛るからね」
スカーレットは愉快に笑った。私よりも、ユリウス殿下の方が、よほど庇護欲を、そそられるお方よ、さて、楽しみだわ、何かが起こる、そんな予感がするスカーレットであった。
儚げな彼女が消えてしまうんじゃないかと、ゆっくりと近づく、その時、彼女の様子がおかしいのに気が付いた。
「おいっ、大丈夫か!」
彼女の華奢な体を抱き抱える。触れる素肌から熱を感じた、ヤバい、ヤバい本能を抑えなければ、意識をそらすんだ、番とはいえども蜜月は、計画的にだろ、相手の了承を得なければ、そんな俺の努力は、彼女の艶っぽい吐息にダムの決壊のように崩壊した。
「俺の愛しい番、俺の子を産んでくれ!」
彼女の赤い唇を貪る、甘い、甘い、唾液も何もかも、もっとだ、なかば強引に彼女の口に舌を入れ彼女を味わう、クチュクチュと唾液が交じりあう、下半身に熱が集まる。あぁ、俺のものを彼女の中に入れたい、早く繋がりたい彼女の腰から、ゆっくりと彼女の大事な秘部へと触れる。
うん?あ‥れ、なんで、俺は唖然とした。何であれがあるんだ?
気が付くと俺は突き飛ばされていた。彼女に、いや男、男だった…彼は俺を一瞬だけ睨むと颯爽と去っていった。取り残された俺は両手で顔を覆い虚脱した。
「殿下!ユリウス殿下!どちらにいらっしゃいますか?」
薔薇園の入り口から聞こえてきた声に耳を澄ます。さらなる事実に驚愕した。殿下?あのユリウス殿下が、俺の番はユリウス殿下だったのか。
番に触れた感触がまだ残る熱がこもる体を落ち着かせる様にフレイムは目を閉じ、ほぉーと長いため息をついた。
「俺の番が男」
でも、儚げで、サラサラと風に靡く銀の髪、触りたい、匂いを嗅ぎたい、でも男、吸い付くようなしっとりとした真っ白い肌、だけどやっぱり男で、ユリウス様かぁ~、腰なんてキュット細くて…あぁ、俺、やっぱり貴方が欲しい……。
フレイム・ド・コウギョクの愛しい番との人生設計改、まず子供は無理だな、でも俺三男だろ跡継ぎなんて関係ないし、紅龍家は、男系の、子沢山、長兄が6人に次兄が5人目だっけか、父上も母上もまだまだイケる。これは解決だな。
次に俺の仕事、紅龍家三男、役職無し、これでは話にならないな近衛騎士団に入るしかないか、いや、もう、いっその事次兄の近衛騎士団団長を倒して、そして俺が近衛騎士団団長になる。よしイケる。
そして一番の問題は、、あれ絶対怒ってるよな。
「どうしよう、俺、嫌われたら泣くかも」
「フレイムお兄様!私をお忘れで、そんなお兄様嫌いよ、さぁ、情けなくお泣きなさい」
「すっスカーレット!忘れてた!」
「そう、やはりそうでしたのね」
怒れるスカーレットは次兄の近衛騎士団団長を召還した。
「エン兄様やっておしまいなさい」
「あぁ、スカーレットなんて可哀想なんだ。フレイムにエスコートなんて任せるのではなかったな躾直さないとね」
「ちょうど良かったぜ、エン兄、俺は、アンタを倒して近衛騎士団団長の地位を奪う!」
「はっ…笑えない冗談だねフレイム」
後日スカーレットは、ユリウス殿下にお会いする為に王宮へと招かれていた。エスコート役は父君の紅龍公であった。
「うふふ、やっと私の番に会えますのね」
「やれやれ、スカーレット、もしユリウス殿下が番だとしても私は可愛いスカーレットを嫁にはやらん」
「まぁ、お父様、不敬でしてよ」
その頃、紅龍家、本宅フレイムの部屋では、物言わぬ屍が一体ではなく包帯でグルグル巻きにされたフレイムが寝かされていた。
王宮にてスカーレットは優美なカーテシーを披露していた。
「初めまして、私が皇太子のユリウスです」
「初めまして皇太子様、私は、スカーレット・ド・コウギョクと申します。皇太子様にお会い出来て光栄ですわ」
「私の方こそ紅龍家の麗しの姫君にお会いできて光栄です」
「…まぁ、皇太子様お上手ですこと、ですが残念ですわ」
「えぇ、そうですね、私達は番ではない、しかしスカーレット嬢、貴女の性格は好ましい、どうか私の友達になってはくれませんか?」
「うふふ、美しい皇太子様の頼みを断る者などおりませんわ」
「スカーレット嬢」
困り顔のユリウスにスカーレットは、いたずらっ子の様に笑った。
「かしこまりましたわ、ユリウス殿下!」
さらに後日、フレイムは白い薔薇を見つめ、ため息をついていた。会いたいと思うは、ただ一人、何度、記憶の中のユリウスに興奮を覚えたことか、自慰にふけっていても満たされぬ心はどんどん大きくなるばかりだった。
「エン兄様、最近フレイム兄様が、元気がないのです」
「あれー壊れちゃた?」
「まさか、頑丈だけが取り柄のフレイムお兄様ですのよ」
「そうだね、そんな繊細には育ててないはずだよ」
「あれでは使い物になりませんわね」
「あぁ、ユリウス殿下か」
「えぇ、3日後に、お忍びで遊びに来る事になりましたのよ」
「報告は上がってるよ、心配はいらないスカーレットは私と近衛騎士団が責任を持って衛るからね」
スカーレットは愉快に笑った。私よりも、ユリウス殿下の方が、よほど庇護欲を、そそられるお方よ、さて、楽しみだわ、何かが起こる、そんな予感がするスカーレットであった。
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