選ばれたのはケモナーでした

竹端景

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第六章の裏話

王都で幸福な少女たち

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 彼女は王都で一番不幸だった。けれど今は王都で一番幸せな少女だと誰もが思っていた。

「ね?リリラちゃん。大変でしょ?」
「大変だね…嫌になっちゃう」

 幸せの最中にいるであろうリリラはここのところひどく疲れていた。少し前に呪われた国の末裔だと知られてしまったときは、友人たちからひどいいじめを受けていた。
 幸運なことに今をときめく期待の絵師にして、フェスマルク家の長男として知られるようになったエフデの作品を手に入れてから、彼女の生活は変わった。

 彼女の生家は八百屋を営んでいるが、八百屋とは名ばかりで何でも売っている店だ。
 モフーナにおいて、酒場以外で初めて夜間まで営業をしているだけではなく、独自の情報紙を出すなどをしていた。

 一時は客足が離れたがその情報誌の効果もあってか今ではすっかり以前よりも商売は上手くいっている。
 リリラにとっては、上手くいきすぎていると感じるほどだ。

「ルリシアちゃんがいってたもんね。みんな私じゃなくて、私についてくる物が欲しいって。それがよくわかったわ」

 離れていた友人たち。今では見せかけだけの友情なんだと理解しているリリラだが、両親の商売のことを考え、表面上は友人関係を続けている。
 しかし、友人たちはリリラではなく、リリラの家にあるエフデの作品にしか興味がないのだ。

 最近は父親が作っている情報誌の取り置きなどを頼まれたりもするが、毎回は難しいと断っている。

 それは家が印刷所を営んでいるルリシアが今まで何度も体験して、愚痴をきいてきたリリラにとっては染々とわかることだった。
 ルリシアの場合はもっとひどく、大人ですら彼女を取り囲んで誘拐まがいなこともあり二人が遊ぶときはどちらかの家の自室のみになってしまっているほどだ。

 遊びたい盛りであろうが、ルリシアは一度も文句をいうことなく、むしろ嬉々として部屋で遊んでいる。

「嫌よね。でも私たちは運がいいのよ?」
「そうかなぁ…」

 リリラはルリシアが優しいからそういっているんだと思った。
 不幸だと思わず運がいいなんて、なんて前向きなんだろう。

 そんなポジティブな思考を持っているんだと、リリラはルリシアを尊敬するような目で見る。
 実際のところ、ルリシアは外で遊ぶよりも家で思う存分絵を描くのが好きなだけだ。

 あと彼女はリリラを除く子供が嫌いだった。
 王都で商売をしている家の子供は誰ももルリシアが好ましいと思うような性格をしていなかった。他人を利用するか、蹴落とすか。子供ではない性格をしている子供が嫌いだったのだ。
 もちろん、自分が子供だということは棚にあげている。

 しかし、子供の特権はフルに使う。彼女も子供らしからぬ子供であり、いうなれば同族嫌悪から他の子供を嫌っていた。

「運がいいから…これも手に入るの」
「もしかして!」

 ぴらりと出した二枚のチケット。リリラの目に飛び込んできた『劇場版』という文字はリリラに歓声をあげさせた。

「そう、今話題の映画!もちろん行くでしょ?」
「行く!」

 王都で上映が始まってまだ三日ほどだが、すでに連日連夜、満員御礼となっておりチケットは一ヶ月先まで完売している。
 転売すら起こらないほどチケット争奪戦は苛烈を極めており、新たに上映場所を作ることが決まったほどだ。

 誰もが欲しがるチケットが二枚。つまり、リリラとルリシアの分なのだ。リリラが喜ばないはずがなかった。

「好きな友達と好きなことができるってやっばり運がいいわね」
「ルリシアちゃん!大好き!」

 とびっきりの笑顔で一番の友達に抱きつく。
 リリラの耳にルリシアが喜んでいるときの笑い声がはいる。少し不気味だが、慣れればそうでもない奇妙な笑い声だ。

「デュウフフ。マジ、リリラたん美ロリでござる」
「え?」
「な、なんでもないよー!」

 誤魔化しているがリリラは、ルリシアが自分の父親と同じスキルでどこからか何かを受信しているんだとおもっている。
 父親同様に意味のわからないことを口走るが、かといって不快にはならない。

 なぜなら、彼女はリリラの一番の友達、いや、親友なのだから。

「すごかった」
「すごかったね」

 劇場のラウンジで魂が抜きでたようなリリラを座らせて、ルリシアは護衛で雇っている男たちに合図を送る。迎えの馬車が来るにしても他の客との兼ね合いもあるため、時間がかかるだろう。

 護衛の一人が気をきかせて果実水を持ってきた。礼をいって受けとり、一息をいれる。
 まだ人がごった返しているため、様子をみながら行動するか。ルリシアはそう考えつつ、友人が興奮しながら感想を捲し立てるのを聞いている。

「もう、なんていえばいいんだろ!すごかったしか出ないんだけど!」
「どんな技術であの映像美を出せるのかほんと謎よね…くっそ萌えた」
「わかる!燃えるほど胸が熱くなった!」
「そうね。萌えるほど本が厚くなるのよ」

 所々、ニュアンスが異なるが二人の会話は不思議と噛み合った。
 一部、おかしなところもあったが、印刷所の子らしい発言だとリリラは思った。

「神作画すぎてさすが神絵師が監督してるだけはあったね。ぬるぬる動くし」
「びっくりしたねー」

 神作画という表現をするのは、不敬ではないかともリリラは思ったが、ルリシアが表現したことが納得しかできず、同意する。

「これからエイガって増えるのかな?」

 だとしたらいいのにな。彼女はそう思った。普通の芝居は大人向けなのだ。子供向けの芝居もなくはないが、この映画は子供向けに作られた娯楽であると彼女は見抜いていた。
 そもそもこの映画はエフデがケルンのために作りだしたものなのだから、彼女の推察は正しい。

 単純に面白かったから他にも作ればもっといいのに。そんな気持ちもあったがルリシアは同意しなかった。

「同じような物を作ろうとしても難しいでしょうね」
「どうして?」

 そうだねといって同意してくれるもんだとばかり思っていたが、なぜルリシアが難しそうな顔をしているのかはわからなかった。

「スタッフロール…ええと、最後に流れた名前があったでしょ?」
「うん。役者さんとか、総監督とか作画監督とかあったね」

 ずらずらとたくさんの名前が書かれていたのをリリラは思い出す。聞いたこともない名称があったが、その横にその担当らしき名前が書いてあった。
 原作・脚本・総監督エフデのように、いくつも掛け持ちしている人もいれば、飲食提供者ハルハレ店主コーザといった映画製作に直接関わっていない人の名前もあったが。

「あそこに名前が載ってた芸術家ってほとんどが有名だったり、有名な人の弟子だったりするの」
「そうなの?」
「うちは活版印刷をしてるでしょ?その関係で芸術家の名前を知ってるんだけど、映画を作る作画を何枚もあの人たちに作らせるとか、大富豪でもないと無理」

 ルリシアの話は納得ができることだ。彼女が芸術家の名前を知っているのはあり得なくない。むしろ自然なことだ。
 彼女の家には芸術家が仕事を求めて売り込みにやってくることもある。本の挿し絵の仕事だけでなく、貴族や商人と繋がりのある印刷所を通して仕事を得ようとしている。

 その彼女がいうのだから難しいのだろう。

「…そんなに難しい?」

 残念に思いつつたずねれば、首を縦に振られた。

「もっと無名だったりすればいいんだけど…スキルがないと芸術家なんてやれない世界でしょ?専門のアニメーターとかいないんだからコストがかかると思うの」

 知らない単語だがわかる場所がある。
 スキルがあれば映画を作れるのだとリリラは納得した。

「ふーん。そしたらルリシアちゃんは、エイガを作る人になれるね!」
「絵画スキルがあっても…私、得意な絵の方向が違うし…」

 主に肌色に…そう呟いた声はリリラには聞こえなかった。
 それでも一番の親友が絵をほめてくれたのが嬉しく、ルリシアはかなり、珍しく年齢相応に無邪気に笑った。

「大人になって沼に入れるようになったら喜んで発酵所へ引きずり込んであげる」
「発行所?印刷所のこと?…子供は入れないもんね!」

 仕事場をみせてくれるんだ!とリリラは思ったが、実のところ、ルリシアは腐っている。それもかなりひどく。

「ほら、あそこにお土産売ってるから買っていきましょ」

 ごった返していた人も落ち着いたのを見計らい、馬車の用意ができるまで売店で買い物をすることにした。かなり長い時間を潰すことになったが色々な土産を見ていれば時間はあっという間にすすんでいった。

「ベギン君…かわいかったなぁ…」

 馬車に乗り、一メートルほどの等身大ペギン君を隣に乗せリリラはご満悦だ。
 ペンギンに抱きついてほぉっと満足そうにいう彼女をみて、ルリシアはたれるよだれをふきつつ、演じている側へと目を向けた。

「私ね、謎ペンギンさんがうまいと思った。声ゆ…えっと、役者がいいのかしらね?激推しするわ。ヘタレ臭もするから」

 ただの彼女の性的志向の話になりそうだ。

「謎ペンギンさんはペギン君が大好きなんだろうね」

 それを受けたリリラは至極まっとうに思ったことを口にだした。何も変なことは含まれていない。

「ダメだ…邪に聞こえるわ…幼女尊い…」

 同じ歳の幼女であるはずの彼女には邪に聞こえているようだが。

「どうして、リリラちゃはそう思ったの?」

 咳払いをしてルリシアは返答する。

「ほら、新作だとペギン君のお兄さんだったって話でしょ?」
「あ!ペギン君に話しかけてるときでしょ!」

 新作では何度もペギン君を影から助けていた謎ペンギンさんがペギン君の兄で卵のときに誘拐され、アザラシ一家によって悪の手先にされていた。

 鮫に襲われるペギン君を助けるときに布で隠していた謎ペンギンの目がペギン君とそっくりだったのが伏線だと知ったときはリリラは自室で「えー!」と叫んだほどだ。

 音声がないのと音声つきでは明確なことだったが、確かに謎ペンギンがペギン君に話しかけるときは何だか違ったのだ。
 リリラは映画で見たばかりの情景を思い出す。

 嵐を抜けて助かったと思ったとき、空鮫の群れにペギン君は襲われた。絶体絶命のピンチのとき別なペンギンが割ってはいった。

『おいおい。ちびっ子にいたずらする前に、俺と遊んでくれよ』
『お兄ちゃんは誰ですか?』
『しがないペンギンさ…坊主…お前、頑張ってるな。すごいな』

 そうして空鮫を倒していたら一匹がペギン君を襲いそれをかばったときに隠していた瞳が見えるのだ。

『お兄ちゃん!』
『チビに構うなっていっただろうが!くそ鮫が!かまぼこにしてやろうか!』

 片手で顔を隠して鮫を倒すけど、ペギンには顔を見せない。

『お兄ちゃん、怪我してない!?大丈夫!?』
『…俺は平気さ。空で俺は無敵なんだぜ?お前は俺に構わず早くお母さんのところにむかいな』
『でも!』
『ほら。男はやりとげるもんだぜ?さっさと行かないとお前の持ってる魚を俺が食っちまうぜ?』

 そこでちらっと見えた眼差しは確かに優しい目だった。

「あんなに優しい声でいわれたら、ペギン君も謎ペンギンさんを大好きになるのもわかるもん!」

 純粋にリリラは二人の兄弟愛を感じていた。

「…近親相姦おにショタ…むしろリバ?…ショタおに…ケモケモ…ありね」

 対称的にボソボソとダメなことを呟くルリシアは人前で見せれない顔もちらりとさせた。
 瞬時にそれを消しリリラには悟らせない
 何十年とやってきた職人のような早業だった。

「あれかな?ペギンパパの役者さんと同じ人なのかな?」

 リリラの言葉に少し考え込む。
 なぜか主要キャストの声優には名前が載っていなかった。だからこそ演じた声優が気になるところなのだが、素人っぽさがない、むしろ手慣れている人物が謎ペンギン役をした声優だとルリシアは感じる。

「声が似てるけど、ちょっと違うような気もするよ?ペギンパパの方が俺様っぽい」
「オレサマ?」

 うっかりこの世界にはない言葉を多用するほどルリシアは考え込む。
 どうもこれは自分と似たような人物が関わっているのではないか。

「…もう一回観て確認したいね」
「…もう一回観たいね」

 もう一度見れば確信する。建前上はそうだが、本音でもまた観たいのだ。
 しかし普通の子供ならもう一度観るにしても時間がかかる。

 だが、彼女たちは運がいい。

「じゃ、二人でおねだりしようか!」
「だね!」

 なにせ彼女たちはこの王都で唯一、映画の制作者と繋がりが持てるからだ。

「ひいじいちゃんは任せて。一族唯一の孫娘に激甘だから」
「私はお父さんに頼んでみる!情報誌の景品にしようっていったら、たぶん多目に仕入れてくれるもん」

 祖父や親のコネを使えるときは使っておく。リリラもルリシアに染まってきて、少しだけ根性が図太くなった。

「そういえば、リリラちゃんのお父さんって、ピンクな女性たち世代の方?」
「ピンクな女性?何それ?」
「なんでもなーい」

 誤魔化しつつ、いずれは確認をしないとなとルリシアは思う。
 そして願うことは一つだ。

「あー…早くコンビニできるといいね。絶対に利用するから。栄養ドリンクとモンスターなドリンクを楽しみにしてる」
「お父さんの夢だからね!任せて!私も手伝うもん!」

 親友の父親が前世で自分が愛用していたコンビニを復活させるのを楽しみに、ルリシアは自信満々にしている親友をみる。
 少したれたよだれをじゅるっとすいながら。
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