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第四章 学園に行くケモナー
出来上がり
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「ど、どうしよう…」
召喚したけど、いきなり帰ってもいいもんなのか!というか、これじゃ杖作りできないじゃないか!
「僕…杖作れないのかな?」
だ、大丈夫だ!落ち着いて…そうだ!紙の続き!続きに何か書いてあるかもしれない!
「そ、そっか!」
泣きそうになっているケルンをなだめて、貰った紙に何かしら書いてあるかもしれないと伝える。
そこには、続きが書いてあった。
「契約しても、一度姿を消すかもしれません。でも、安心してね!水の精霊と契約をしたら、その精霊を呼び出して、水を桶に注いでもらいましょう!もし、強い精霊なら、直接、空間に水を貯めることができますよ!」
「よかった…」
おー!大丈夫だったみたいだ。よし、再召還の仕方も書いてあるな。
「契約をした水の精霊を呼び出す時は、一言です!来たれ!そして、契約をしている精霊の系統であるとか、名前を呼びましょう!」
名前…聞いてなかったな…うん。水の精霊様ってことにしとこうか。
水の精霊様を、呼べばいいみたいだぞ。
「わかったー!来てください!水の精霊様!」
空間がまた湿気ってきた…と思ったら、水滴が、空中に浮かんで…大きくなってる!
水滴ではなく、もう、水の塊だ。
水の塊が弾けると水滴がかかる!と思ったら、水滴がかかる前に、霧散した。
思わず、目をつぶっていたが、声が聞こえた。
「はい、ケルン様」
エセニアに少し似ているメイドの格好をした女の人が、そこにはいた。
しかし、耳は普通だし、髪と瞳が水色なので、エセニアとは全然違う。雰囲気が似ているからかな?
しかし…代わりに来るっていってた精霊様はさっきの精霊様とは雰囲気がだいぶ違うな。
「んー…大人?」
だな。
とりあえず、代わりに来てくれた精霊様に挨拶をしないとな。
「お、おねぇさんは、水の精霊様ですか?」
「はい、ルシーネと申します」
ルシーネさんは、まるで、普通の人だ。もしかして、中級の精霊様なのかな?
「ルシーネさんは、中級の精霊様ですか?」
そう尋ねると、少し困ったような表情を、ルシーネさんは浮かべた。
中級の精霊様じゃないのかな?ひょっとして、初級?いや、でも、プリントだと人に似ていると初級ではないだろうし、さっきの水の精霊様の代わりだったら、同じぐらいなはずだろうからな。
「そうですね…私は本来、水の精霊王の侍女をしておりますが、此度はある方の代わりでケルン様と契約をしております」
み、水の精霊王様のメイドさん!
凄い精霊様が代わりにきたんだなー。ということは、さっきの精霊様は、メイド仲間なのかな?
なるほど、忙しい理由は、メイドさんだったからか!納得だ。
この精霊様はどうやらゆっくり話せそうだし、少し話を聞いてみようぜ?
「うん!あの、聞いてもいいですか?」
さっきの水の精霊様とかのことをな!
そうすると、ルシーネさんは、頭を下げた。
「申し訳ございません。私が語ることは禁じられております」
「あ、わかりました」
仕方ないな。またにしよう。
まぁ、いいか。風の精霊様と契約したら、さっきの精霊様に会えるみたいだし、その時にでも、確かめようか。
俺も少し聞きたいことがあるからな。
では、本題をお願いしようかしよう!
「じゃあ、あの…水を貯めることができますか?」
樹木さんを指差していうと、一瞬だけ、ルシーネさんは、眉を潜めたが、胸に手を当ててお辞儀した。
「はい、かしこまりました」
右手を降ると、机ごと樹木さんが、水に包まれた。
机が綺麗になってるのは、有りがたいけど…あんまり、樹木さんが、綺麗になってない…ボロボロと、お札が剥がれていくのだけど…剥がれていくたびに、真っ黒い液体がどんどん出てきている。
綺麗になるには、かなり時間がかかりそうだな…何か裏技とかないかなー。
紙を読み込んでいると、ちょうど、求めていた答えが書いていた。
「次に、浄化をしていても、なかなか浄化ができない…そう思った君!安心してね!学園には、浄化の為のお薬も売ってますよ!霊水に、それを混ぜれば…あら、不思議!簡単に浄化できますよ!」
と色を変えて書いてあった。
「こんなの売ってたんだ!」
便利グッズあるじゃん!購買に売ってるのかな?でも、みんな買ってたら、残っているか不安だし…ケルン一人では、購買に行ける自信がない。ミルデイが帰るまで待つかな?
一人では行かない方がいいな。
「じゃあ待つ?お薬買わないとだめだもんね?」
そうだな。浄化には薬が…薬?
ケルン!あれが使えるかもしれないぞ!
「あれ?…あっ!」
あれのことを、思い出したケルンは屋敷から持ってきていた鞄の中を漁った。
「ケルン様、何をお探しですか?」
「僕の宝箱!」
ルシーネさんが、水を操作しつつ尋ねてきた。
宝箱を探している理由は一つだ。
そうだよ!薬はあるじゃん!
「宝箱さん、お薬出して!エルフの秘薬!」
前に買ってから一度も使っていない、エルフの秘薬!どんな呪いも解くっていうんだから、樹木さんを浄化できるかも!
偽物だったら、それまでたけどな。だけど物は試してみないとな!
「ケルン様、それは、薬ですか?」
ルシーネさんが聞いてくるので、エルフの秘薬の入った袋を見せた。
「うん!エルフの秘薬だよ!これ使ってもいいよね?」
中身は…抹茶?あ、匂いも抹茶みたいだな。いい茶葉みたいで、このまま飲めるかも。
苦いのがかなり苦手と、昨日、判明したばかりだけどな。
「確かに…懐かしい魔力です…よく手に入りましたね。エルフは、秘薬を人に渡したことはないのですが」
「そうなんだー。本物?」
「ええ。間違いなくエルフの秘薬です」
ルシーネさんが、本物と教えてくれたので、エルフの秘薬を一掴みして、浄化中の樹木さんが、入っている水の中に振り撒いた。
ルシーネさんが、手を動かして、秘薬を水と混ぜ合わせる。
すると、黒かった樹木さんが、どんどん真っ白に…白樺?いや、もっと白い…なんだ、この木…まるで、骨のように白い。
真っ黒だった葉っぱが、何故か、緑色に戻っていく。
「浄化が上手くいきましたね…しかし…ただのエルフの秘薬ではなかったのですね…」
ルシーネさんは、手を動かすのを止めて、再度、手を降ると、水が渦を巻いて消えていった。
「ルシーネさん、ありがとう!」
「いいえ、ケルン様。これが私の仕事ですので。またご用がございましたら、いつでも、お呼びください」
ルシーネさんに、お礼をすると、ルシーネさんはお辞儀したあとで、出てきた時と逆再生のようにして、姿を消した。
精霊様って凄いな…あ、ケルン、疲れてないか?
「疲れてないよ?お兄ちゃんは大丈夫?」
俺か?…そんなに魔力操作もしてないし、疲れてないな。
初めて召還をしたのだが、そんなに、魔力を使わなかったのは、さっきの半減の効果かな?
那由多もあるから、半減されてもな…いや、お得かな?うん。
とりあえず、樹木さんが晴れて、呪木でなくなって、霊木になったのでさっそく杖作りをしようか!
「はーい!」
デッサン用の鉛筆と、いつもの彫刻刀を用意した。
秘薬を買ったときに貰った彫刻刀は、刃の長さも形も変わっていくから、一本で充分なので、かさばらなくてすむ。作りたい物ができるだろう。
まずは、樹木さんの様子を見てから、どんな杖を作るか決めようかな?
鉛筆をくるくると回しながら、樹木さんの現状を見ていく。
ってかだいぶ変わったな。
「そう?綺麗にはなったかなって思うけど、こうだったよ?」
そうはケルンはいうが…禍々しいのが神々しくなったぐらいの差があるぞ。
ただ、まだ動いているような気がしてならないんだけど。むしろハッスルしてね?
考えるのはやめよう。枝がブンブン音をたてているのは気のせいだ。
葉っぱが生き生きとしていて、むしるのは可哀想だった。
んー…デザインどうしようか…あと、このウロがな…ぽっかり穴が空いていて、残念なことになる。
ウロを切ったら、葉っぱまでの所が使えないし、かといって、葉っぱのあるとこだと、短いからな…指揮棒みたいになるし。
音楽できないのに、指揮棒…ダメだ。いくら、白い木だからって、安直すぎてつまらない。それにケルンに似合うか?
「なにかつけてみる?」
そうだな…あ、そういや一緒に買ったあの赤い玉とかつけるか?
「そうしてみる!宝箱さん、赤い玉ください!」
宝箱にいうと、ぽんっと、赤い玉を吐き出した。
古龍王の涙石だっけ。これが嵌まるように、ウロを調節して…お!上手く嵌まったな。
さて、ここから、どんな形にしようかな?杖だからな…んー。
枝を幾つか落として、もったいないから、宝箱にいれる。
大きさは…これから、身長がどんどん伸びるから、大きめにしよう。ポケットに仕舞えるから、問題ないはず。
とりあえず、真っ直ぐ…ああ、角みたいに見えるな。葉っぱが残るように、枝を残したから、角みたいに…角な…いいな、それ。
動物を彫っても良いよな!
「動物さん!頑張る!」
よし、家族の動物要素は欲しいから、狼、犬、熊、蛇か。
涙石のところが、肉球に見えてきたぞ…よし。ここは、肉球だ。
狼の顔と、熊の顔を表と裏に書いて…蛇は、杖に巻き付いているといいよな!葉っぱがあるとこに、頭があるといいし。
葉っぱがあるとこの枝は角に見えるから、ユニコーンの角にしよう!馬ならペガ雄達と同じだしな。
「お兄ちゃんここは、こうしたら?」
お!いいじゃないか!んじゃ、ここはこうで、どうだ?
「いいね!んじゃ、こうは?」
おー!すごいぞケルン!
「えへへ!」
なんて盛り上がってしまった。止める人がいなかったから宝箱から色んなものを取り出して使ってしまった。
結果として、杖というか、錫杖みたいになったな。
ついでに、肉球の裏に棒神様も、追加しちゃえ。頭がちょうど、丸い涙石のとこになったし、良い具合だな。
完成!
「あとで、先生に見せなきゃ!その前に…ご飯!」
集中して作ったから、時間はそんなにかかっていないけど、いつも昼ご飯を食べている時間は、過ぎている。いやー。お腹すいた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ようやく落ち着いたので、あしたから安定して更新できます。
召喚したけど、いきなり帰ってもいいもんなのか!というか、これじゃ杖作りできないじゃないか!
「僕…杖作れないのかな?」
だ、大丈夫だ!落ち着いて…そうだ!紙の続き!続きに何か書いてあるかもしれない!
「そ、そっか!」
泣きそうになっているケルンをなだめて、貰った紙に何かしら書いてあるかもしれないと伝える。
そこには、続きが書いてあった。
「契約しても、一度姿を消すかもしれません。でも、安心してね!水の精霊と契約をしたら、その精霊を呼び出して、水を桶に注いでもらいましょう!もし、強い精霊なら、直接、空間に水を貯めることができますよ!」
「よかった…」
おー!大丈夫だったみたいだ。よし、再召還の仕方も書いてあるな。
「契約をした水の精霊を呼び出す時は、一言です!来たれ!そして、契約をしている精霊の系統であるとか、名前を呼びましょう!」
名前…聞いてなかったな…うん。水の精霊様ってことにしとこうか。
水の精霊様を、呼べばいいみたいだぞ。
「わかったー!来てください!水の精霊様!」
空間がまた湿気ってきた…と思ったら、水滴が、空中に浮かんで…大きくなってる!
水滴ではなく、もう、水の塊だ。
水の塊が弾けると水滴がかかる!と思ったら、水滴がかかる前に、霧散した。
思わず、目をつぶっていたが、声が聞こえた。
「はい、ケルン様」
エセニアに少し似ているメイドの格好をした女の人が、そこにはいた。
しかし、耳は普通だし、髪と瞳が水色なので、エセニアとは全然違う。雰囲気が似ているからかな?
しかし…代わりに来るっていってた精霊様はさっきの精霊様とは雰囲気がだいぶ違うな。
「んー…大人?」
だな。
とりあえず、代わりに来てくれた精霊様に挨拶をしないとな。
「お、おねぇさんは、水の精霊様ですか?」
「はい、ルシーネと申します」
ルシーネさんは、まるで、普通の人だ。もしかして、中級の精霊様なのかな?
「ルシーネさんは、中級の精霊様ですか?」
そう尋ねると、少し困ったような表情を、ルシーネさんは浮かべた。
中級の精霊様じゃないのかな?ひょっとして、初級?いや、でも、プリントだと人に似ていると初級ではないだろうし、さっきの水の精霊様の代わりだったら、同じぐらいなはずだろうからな。
「そうですね…私は本来、水の精霊王の侍女をしておりますが、此度はある方の代わりでケルン様と契約をしております」
み、水の精霊王様のメイドさん!
凄い精霊様が代わりにきたんだなー。ということは、さっきの精霊様は、メイド仲間なのかな?
なるほど、忙しい理由は、メイドさんだったからか!納得だ。
この精霊様はどうやらゆっくり話せそうだし、少し話を聞いてみようぜ?
「うん!あの、聞いてもいいですか?」
さっきの水の精霊様とかのことをな!
そうすると、ルシーネさんは、頭を下げた。
「申し訳ございません。私が語ることは禁じられております」
「あ、わかりました」
仕方ないな。またにしよう。
まぁ、いいか。風の精霊様と契約したら、さっきの精霊様に会えるみたいだし、その時にでも、確かめようか。
俺も少し聞きたいことがあるからな。
では、本題をお願いしようかしよう!
「じゃあ、あの…水を貯めることができますか?」
樹木さんを指差していうと、一瞬だけ、ルシーネさんは、眉を潜めたが、胸に手を当ててお辞儀した。
「はい、かしこまりました」
右手を降ると、机ごと樹木さんが、水に包まれた。
机が綺麗になってるのは、有りがたいけど…あんまり、樹木さんが、綺麗になってない…ボロボロと、お札が剥がれていくのだけど…剥がれていくたびに、真っ黒い液体がどんどん出てきている。
綺麗になるには、かなり時間がかかりそうだな…何か裏技とかないかなー。
紙を読み込んでいると、ちょうど、求めていた答えが書いていた。
「次に、浄化をしていても、なかなか浄化ができない…そう思った君!安心してね!学園には、浄化の為のお薬も売ってますよ!霊水に、それを混ぜれば…あら、不思議!簡単に浄化できますよ!」
と色を変えて書いてあった。
「こんなの売ってたんだ!」
便利グッズあるじゃん!購買に売ってるのかな?でも、みんな買ってたら、残っているか不安だし…ケルン一人では、購買に行ける自信がない。ミルデイが帰るまで待つかな?
一人では行かない方がいいな。
「じゃあ待つ?お薬買わないとだめだもんね?」
そうだな。浄化には薬が…薬?
ケルン!あれが使えるかもしれないぞ!
「あれ?…あっ!」
あれのことを、思い出したケルンは屋敷から持ってきていた鞄の中を漁った。
「ケルン様、何をお探しですか?」
「僕の宝箱!」
ルシーネさんが、水を操作しつつ尋ねてきた。
宝箱を探している理由は一つだ。
そうだよ!薬はあるじゃん!
「宝箱さん、お薬出して!エルフの秘薬!」
前に買ってから一度も使っていない、エルフの秘薬!どんな呪いも解くっていうんだから、樹木さんを浄化できるかも!
偽物だったら、それまでたけどな。だけど物は試してみないとな!
「ケルン様、それは、薬ですか?」
ルシーネさんが聞いてくるので、エルフの秘薬の入った袋を見せた。
「うん!エルフの秘薬だよ!これ使ってもいいよね?」
中身は…抹茶?あ、匂いも抹茶みたいだな。いい茶葉みたいで、このまま飲めるかも。
苦いのがかなり苦手と、昨日、判明したばかりだけどな。
「確かに…懐かしい魔力です…よく手に入りましたね。エルフは、秘薬を人に渡したことはないのですが」
「そうなんだー。本物?」
「ええ。間違いなくエルフの秘薬です」
ルシーネさんが、本物と教えてくれたので、エルフの秘薬を一掴みして、浄化中の樹木さんが、入っている水の中に振り撒いた。
ルシーネさんが、手を動かして、秘薬を水と混ぜ合わせる。
すると、黒かった樹木さんが、どんどん真っ白に…白樺?いや、もっと白い…なんだ、この木…まるで、骨のように白い。
真っ黒だった葉っぱが、何故か、緑色に戻っていく。
「浄化が上手くいきましたね…しかし…ただのエルフの秘薬ではなかったのですね…」
ルシーネさんは、手を動かすのを止めて、再度、手を降ると、水が渦を巻いて消えていった。
「ルシーネさん、ありがとう!」
「いいえ、ケルン様。これが私の仕事ですので。またご用がございましたら、いつでも、お呼びください」
ルシーネさんに、お礼をすると、ルシーネさんはお辞儀したあとで、出てきた時と逆再生のようにして、姿を消した。
精霊様って凄いな…あ、ケルン、疲れてないか?
「疲れてないよ?お兄ちゃんは大丈夫?」
俺か?…そんなに魔力操作もしてないし、疲れてないな。
初めて召還をしたのだが、そんなに、魔力を使わなかったのは、さっきの半減の効果かな?
那由多もあるから、半減されてもな…いや、お得かな?うん。
とりあえず、樹木さんが晴れて、呪木でなくなって、霊木になったのでさっそく杖作りをしようか!
「はーい!」
デッサン用の鉛筆と、いつもの彫刻刀を用意した。
秘薬を買ったときに貰った彫刻刀は、刃の長さも形も変わっていくから、一本で充分なので、かさばらなくてすむ。作りたい物ができるだろう。
まずは、樹木さんの様子を見てから、どんな杖を作るか決めようかな?
鉛筆をくるくると回しながら、樹木さんの現状を見ていく。
ってかだいぶ変わったな。
「そう?綺麗にはなったかなって思うけど、こうだったよ?」
そうはケルンはいうが…禍々しいのが神々しくなったぐらいの差があるぞ。
ただ、まだ動いているような気がしてならないんだけど。むしろハッスルしてね?
考えるのはやめよう。枝がブンブン音をたてているのは気のせいだ。
葉っぱが生き生きとしていて、むしるのは可哀想だった。
んー…デザインどうしようか…あと、このウロがな…ぽっかり穴が空いていて、残念なことになる。
ウロを切ったら、葉っぱまでの所が使えないし、かといって、葉っぱのあるとこだと、短いからな…指揮棒みたいになるし。
音楽できないのに、指揮棒…ダメだ。いくら、白い木だからって、安直すぎてつまらない。それにケルンに似合うか?
「なにかつけてみる?」
そうだな…あ、そういや一緒に買ったあの赤い玉とかつけるか?
「そうしてみる!宝箱さん、赤い玉ください!」
宝箱にいうと、ぽんっと、赤い玉を吐き出した。
古龍王の涙石だっけ。これが嵌まるように、ウロを調節して…お!上手く嵌まったな。
さて、ここから、どんな形にしようかな?杖だからな…んー。
枝を幾つか落として、もったいないから、宝箱にいれる。
大きさは…これから、身長がどんどん伸びるから、大きめにしよう。ポケットに仕舞えるから、問題ないはず。
とりあえず、真っ直ぐ…ああ、角みたいに見えるな。葉っぱが残るように、枝を残したから、角みたいに…角な…いいな、それ。
動物を彫っても良いよな!
「動物さん!頑張る!」
よし、家族の動物要素は欲しいから、狼、犬、熊、蛇か。
涙石のところが、肉球に見えてきたぞ…よし。ここは、肉球だ。
狼の顔と、熊の顔を表と裏に書いて…蛇は、杖に巻き付いているといいよな!葉っぱがあるとこに、頭があるといいし。
葉っぱがあるとこの枝は角に見えるから、ユニコーンの角にしよう!馬ならペガ雄達と同じだしな。
「お兄ちゃんここは、こうしたら?」
お!いいじゃないか!んじゃ、ここはこうで、どうだ?
「いいね!んじゃ、こうは?」
おー!すごいぞケルン!
「えへへ!」
なんて盛り上がってしまった。止める人がいなかったから宝箱から色んなものを取り出して使ってしまった。
結果として、杖というか、錫杖みたいになったな。
ついでに、肉球の裏に棒神様も、追加しちゃえ。頭がちょうど、丸い涙石のとこになったし、良い具合だな。
完成!
「あとで、先生に見せなきゃ!その前に…ご飯!」
集中して作ったから、時間はそんなにかかっていないけど、いつも昼ご飯を食べている時間は、過ぎている。いやー。お腹すいた。
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