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第四章 学園に行くケモナー
やべぇ三兄弟の次男もやばかった
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そういえば、今日の授業はかなり大切で今後に関わるとは聞いているが、どんなことをするのか知らない。
何するんだろうな。
「お兄ちゃんも知らないの?」
本とかにあれば覚えてるけど…なかったからな。
元々、キャスの勉強で使う本以外では絵本とか図鑑しかケルンは読んでいない。というか、小難しい本を読もうとすると寝ている。
マジで秒で寝る。そうすると俺の意識もなくなってしまうからな。
というわけで、みんなが集まる朝食のときに聞くことにした。
「今日の授業についてですか?」
メリアちゃんが、美味しそうに、パンケーキをほおばっている。美少女なメリアちゃんもいいけど、やっぱり、美人な子猫状態のメリアちゃんの方が可愛いんだけどな。
「何だ、ケルン。ティストール様から聞いていないのか?」
ミケ君は、何個目か忘れたけど、クレープが気に入ったのようで、さっきからずっと食べっぱなしだ。パンケーキも食べているから、甘い物好き同志かもしれないな。
「ミケ様。さすがに法王様が教えていないなど…ケルンどうなんだ?」
アシュ君は、パンケーキには手をつけず、クレープに唐辛子がふんだんに入った激辛ソースをたっぷりかけて食べている。舌おかしくなるんじゃないか?ミルデイですら、そんなにかけて…ミルデイのは、クレープ生地が真っ赤だから、元々激辛だったようだ。絶対、あれは食べれない。
期待した通り、クレープにパンケーキのセットが、またも五人分用意されていたので、ミルデイは、給仕をしつつ、一緒に食事をしている。
まぁ、給仕といっても、ケルンのお茶をいれたり、クレープに具材を巻いてくれたりしているのだけどな。
アシュ君もハンクの料理に夢中で昨日ほど気にしていない。このまま徐々に慣れていってもらうぜ。
「うーん。父様も、ナザド…先生からも聞いてないよ?お兄ちゃんも知らないっていうもん」
父様は、学園のことを教えてくれなかった。たぶん、森を燃やしたこととかが、原因だな。ナザドは手紙でも何もいってくれなかったし、昨日も部屋に戻ってからは何も連絡してこなかった。『コール』すらなかったのだ。何でだろうか?
少し考え込んでいると、食事に満足したらしい、アシュ君が、お茶を自分でいれて…ミルデイはケルンのみの給仕だと宣言したからだ…飲んで一息いれて、尋ねてきた。
「そういえば、昨日聞こうと思っていたのだが、ナザド先生と、ケルンの関係はなんだ?」
お、だったら、ついでに教えてもらおう。
「うん!あのね、それだったら、代わりに、何でアシュ君が、キャスを知っていたか教えてくれる?」
交換条件を出すと、ミルデイをのぞく、三人が、酷く驚いた顔をした。
な、何だ?変なことをいったか?キャスのことを知っているようだったから、聞こうと思ったのだが、学長室に連行されてしまって、それどころではなかったからな。今、聞けるようなら、聞いておきたいじゃないか。
「おー。ケルンが交換条件をだしたぞ」
「ええ。やはり、ケルン様は学園に入られたことで、しっかりなさると思っていましたの」
「そうだな。ふふ」
外野、ちょっと黙っててくれないか。何で、そう子供扱いするんだ?同じ歳なのに?
「お兄ちゃんの案だから?」
「ああ。エフデ殿。どうりで」
納得された。
とりあえず、アシュ君に教えてあげよう。もう、朝から疲れた。
「ナザド先生は、うちの執事長の三人目の子供なんだ。で、キャスの双子の弟でもあるんだよー」
質問には、先に答えておく。そうすれば、生真面目っぽいアシュ君は、質問にちゃんと答えてくれると思ったのだ。そして、その考えは当たった。
「そうだったのか。キャス様とは似ていなかったので、気づかなかった」
その口ぶりだと、直接、キャスに会っているようだけど、変だな。王都の市役所のようなとこに勤めていていつでも辞めれると公言しているキャスが、なんで宰相家のアシュ君と、知り合ったのだろうか?
その疑問を尋ねようとしたら、アシュ君は、ミケ君とメリアちゃんに確認した。
「ミケ様やメリア様は、キャス様をご存じですよね?」
「もちろん」
「そうですわね」
二人もキャスを知ってる?市役所の職員って、顔が広いのかな?
と、口に出そうとしたら、予想もしていなかった言葉が放たれた。
「キャス様は、宰相補佐官で、私の姉と婚姻して宰相になっていただく方なのだ」
キャスが!あの仏頂面しか見せないキャスが結婚!?
「え!あのキャスが宰相補佐官で、結婚する?嘘だー!」
週に何度も午後から勉強してくれて、いつでも暇ですからといってるキャスが!宰相補佐官で未来の宰相様だって!?
そして、婚期が遠のいていると思ってたのに、もう、結婚相手もいるのか!
かなり、驚いてしまって、言葉にならないと、さらにアシュ君と、ミケ君の二人が、爆弾を追加してきた。
「もちろん、決まったことではないのだが…今まで何度も、私の姉との婚姻を父上がキャス様に進めているのだが、キャス様は断り続けておられていて…身内からみても、姉はそこまで醜くはないのだがな…」
「我が国の美女五指に名を連ねている姉君を袖に振るとは、宰相補佐官も、なかなか剛毅だな…まぁ、欄外のディアニア様を間近に見ていれば気にしないか」
つまり、国内の五本指の中に入るほどの美人との結婚を断ってるって…すげぇな。
「ケルン、何か心当たりはないか?何故、宰相になることを断られる?我が国の宰相は世襲なれど、才ある者は、我が家の女と婚姻をして、当主になってきたのだ。キャス様も姉との婚姻で、建国貴族序列一位の当主になれるのだぞ?」
アシュ君はそういっているけど、アシュ君こそ本当は宰相になりたいんじゃないのかな?
宰相の家って世襲制度らしいけど、みんな優秀で文句なんて、一度も出たことないんだっけ?確か、優秀な人の奥さんが、宰相家の人ってくくりさえ守れば、関係ない家の人でも宰相になれると、勉強できいたけど、それでも、その時のキャスは、いつも通りに、授業していたけどな。
「んー…キャスは、今の仕事を辞めたら、僕の領地経営の手伝いをするとかいってたけど?」
常日頃から、今の仕事は勉強です。っていってたからな。将来、ケルンの領地改革を手助けすることしか興味がないともいってたけど。
「なんと!この先五年間は、どんな飢饉がこようとも、民一人でも飢えに苦しむことがないというほど、財政の底上げを成功させた手腕を、領地経営だけに!」
三人とも、驚愕って言葉がぴったりな顔してるな…というかそんなことしてたのかキャス。
もしかして、うちにいるより活躍できる場所があるんじゃないか?
「そうかもね…うん。今度、キャスに会ったら、考え直すように伝えるね。お兄ちゃんも手伝ってね?」
キャスの機嫌がいいときを見計らって伝えるのがいいな。うん…難しいけど。
思わずできそうにもない約束をしてしまった。
キャスって、かなりの頑固だから、いっても聞かないと思うんだけどな。カルドに頼むか、フィオナに頼んでみようかな?
「すまないが…よろしく頼む…姉も、キャス様との婚姻以外に、嫁ぐつもりはないと宣言していてな…そろそろ、婚姻せねば…その…」
ああ、うん。いいたいことはわかる。貴族の常識だと、独身は外聞が悪いからな。しかも、たぶん、キャスに年齢が近いとなると…適齢期なんだろうな。
なんか空気が重くなった。
ケルン、ほら何するか聞いてくれ。
「あ、そうだったねー。んでね、最初の授業って何するの?講義とは違うんだっけ?」
空気が重くなりすぎたので、本題に戻ることにしよう。精神が疲れては、この後の、モフ…じゃなかった、クレシェちゃんに会いに行く時に、はっちゃけちゃうじゃないか。
「ああ、そういえば、それが本題だったな。一応、今年入学した生徒が全員集まって、受けるそうだ」
「へぇー。大きな授業なんだねー」
ミケ君は優雅にお茶を飲みつつ、教えてくれる。様になっているな、流石、皇子。
同じ学年がそろったり、クラスが揃うなら授業になる。
年齢もクラスもバラバラだと、それは、講義になる。
この違いは、カリキュラムの必修が授業で、それ以外は講義とわけられているからだ。つまり、最初の授業は必修であるのだが、まさか、入学者全員とは…あの大人数でか。
「ああ。しかも、成績優秀者は、かなり退屈な授業になりそうだがな…」
「成績優秀者?試験はしてないよ?」
「入学試験を受けただろう?あれが最初の試験だ」
水晶玉に手をかざすだけの試験?嫌に簡単だな?それなのに、成績優秀者?
「今年入学した生徒の数は、千人。途中からの編入や、分校への転校、退学などで、最終的にどれほどの数になるかは不明だが…それでも、例年よりも多い」
千人か…ん?おかしいぞ?
「あれ?入学式の時、もっといたように思ったけど」
「ああ。あれは騎士校の生徒もいるからな。そこまで行くと、数は倍近くいくかもしれないな。騎士校の生とはかなり多いからな。ただ、本校の新入生は千人だ。発表されている数では…な」
ああ、だからあの人数になるのか…たぶん、千人も嘘なんだろうな…もっと多かったように思う。でもそれが本当に生徒だったのかはわからない。正確な人数をいわないのも、何か理由があるのかもしれないな。
だってここは幻影都市なんていわれているからな。
「千人の生徒を集めて、何をすると思う?」
仲良く自己紹介!なわけないか。
さて、何だろうか?入学式で貰った紙に書いてある集合場所は、クラス分けの教室ではなくて、第三大広間というとこに集まるようだし。地図だとかなり大きな空間に見えるけどオリエンテーションとか?それとも、教材配布?
「仲良くおしゃべり?お茶会とか?」
いや、授業だからな。
「さすがにそれはないな」
当たり前にケルンの予想を否定して、俺の予想と近いものが、ミケ君の口から、出てきた。
「杖作りだ」
何するんだろうな。
「お兄ちゃんも知らないの?」
本とかにあれば覚えてるけど…なかったからな。
元々、キャスの勉強で使う本以外では絵本とか図鑑しかケルンは読んでいない。というか、小難しい本を読もうとすると寝ている。
マジで秒で寝る。そうすると俺の意識もなくなってしまうからな。
というわけで、みんなが集まる朝食のときに聞くことにした。
「今日の授業についてですか?」
メリアちゃんが、美味しそうに、パンケーキをほおばっている。美少女なメリアちゃんもいいけど、やっぱり、美人な子猫状態のメリアちゃんの方が可愛いんだけどな。
「何だ、ケルン。ティストール様から聞いていないのか?」
ミケ君は、何個目か忘れたけど、クレープが気に入ったのようで、さっきからずっと食べっぱなしだ。パンケーキも食べているから、甘い物好き同志かもしれないな。
「ミケ様。さすがに法王様が教えていないなど…ケルンどうなんだ?」
アシュ君は、パンケーキには手をつけず、クレープに唐辛子がふんだんに入った激辛ソースをたっぷりかけて食べている。舌おかしくなるんじゃないか?ミルデイですら、そんなにかけて…ミルデイのは、クレープ生地が真っ赤だから、元々激辛だったようだ。絶対、あれは食べれない。
期待した通り、クレープにパンケーキのセットが、またも五人分用意されていたので、ミルデイは、給仕をしつつ、一緒に食事をしている。
まぁ、給仕といっても、ケルンのお茶をいれたり、クレープに具材を巻いてくれたりしているのだけどな。
アシュ君もハンクの料理に夢中で昨日ほど気にしていない。このまま徐々に慣れていってもらうぜ。
「うーん。父様も、ナザド…先生からも聞いてないよ?お兄ちゃんも知らないっていうもん」
父様は、学園のことを教えてくれなかった。たぶん、森を燃やしたこととかが、原因だな。ナザドは手紙でも何もいってくれなかったし、昨日も部屋に戻ってからは何も連絡してこなかった。『コール』すらなかったのだ。何でだろうか?
少し考え込んでいると、食事に満足したらしい、アシュ君が、お茶を自分でいれて…ミルデイはケルンのみの給仕だと宣言したからだ…飲んで一息いれて、尋ねてきた。
「そういえば、昨日聞こうと思っていたのだが、ナザド先生と、ケルンの関係はなんだ?」
お、だったら、ついでに教えてもらおう。
「うん!あのね、それだったら、代わりに、何でアシュ君が、キャスを知っていたか教えてくれる?」
交換条件を出すと、ミルデイをのぞく、三人が、酷く驚いた顔をした。
な、何だ?変なことをいったか?キャスのことを知っているようだったから、聞こうと思ったのだが、学長室に連行されてしまって、それどころではなかったからな。今、聞けるようなら、聞いておきたいじゃないか。
「おー。ケルンが交換条件をだしたぞ」
「ええ。やはり、ケルン様は学園に入られたことで、しっかりなさると思っていましたの」
「そうだな。ふふ」
外野、ちょっと黙っててくれないか。何で、そう子供扱いするんだ?同じ歳なのに?
「お兄ちゃんの案だから?」
「ああ。エフデ殿。どうりで」
納得された。
とりあえず、アシュ君に教えてあげよう。もう、朝から疲れた。
「ナザド先生は、うちの執事長の三人目の子供なんだ。で、キャスの双子の弟でもあるんだよー」
質問には、先に答えておく。そうすれば、生真面目っぽいアシュ君は、質問にちゃんと答えてくれると思ったのだ。そして、その考えは当たった。
「そうだったのか。キャス様とは似ていなかったので、気づかなかった」
その口ぶりだと、直接、キャスに会っているようだけど、変だな。王都の市役所のようなとこに勤めていていつでも辞めれると公言しているキャスが、なんで宰相家のアシュ君と、知り合ったのだろうか?
その疑問を尋ねようとしたら、アシュ君は、ミケ君とメリアちゃんに確認した。
「ミケ様やメリア様は、キャス様をご存じですよね?」
「もちろん」
「そうですわね」
二人もキャスを知ってる?市役所の職員って、顔が広いのかな?
と、口に出そうとしたら、予想もしていなかった言葉が放たれた。
「キャス様は、宰相補佐官で、私の姉と婚姻して宰相になっていただく方なのだ」
キャスが!あの仏頂面しか見せないキャスが結婚!?
「え!あのキャスが宰相補佐官で、結婚する?嘘だー!」
週に何度も午後から勉強してくれて、いつでも暇ですからといってるキャスが!宰相補佐官で未来の宰相様だって!?
そして、婚期が遠のいていると思ってたのに、もう、結婚相手もいるのか!
かなり、驚いてしまって、言葉にならないと、さらにアシュ君と、ミケ君の二人が、爆弾を追加してきた。
「もちろん、決まったことではないのだが…今まで何度も、私の姉との婚姻を父上がキャス様に進めているのだが、キャス様は断り続けておられていて…身内からみても、姉はそこまで醜くはないのだがな…」
「我が国の美女五指に名を連ねている姉君を袖に振るとは、宰相補佐官も、なかなか剛毅だな…まぁ、欄外のディアニア様を間近に見ていれば気にしないか」
つまり、国内の五本指の中に入るほどの美人との結婚を断ってるって…すげぇな。
「ケルン、何か心当たりはないか?何故、宰相になることを断られる?我が国の宰相は世襲なれど、才ある者は、我が家の女と婚姻をして、当主になってきたのだ。キャス様も姉との婚姻で、建国貴族序列一位の当主になれるのだぞ?」
アシュ君はそういっているけど、アシュ君こそ本当は宰相になりたいんじゃないのかな?
宰相の家って世襲制度らしいけど、みんな優秀で文句なんて、一度も出たことないんだっけ?確か、優秀な人の奥さんが、宰相家の人ってくくりさえ守れば、関係ない家の人でも宰相になれると、勉強できいたけど、それでも、その時のキャスは、いつも通りに、授業していたけどな。
「んー…キャスは、今の仕事を辞めたら、僕の領地経営の手伝いをするとかいってたけど?」
常日頃から、今の仕事は勉強です。っていってたからな。将来、ケルンの領地改革を手助けすることしか興味がないともいってたけど。
「なんと!この先五年間は、どんな飢饉がこようとも、民一人でも飢えに苦しむことがないというほど、財政の底上げを成功させた手腕を、領地経営だけに!」
三人とも、驚愕って言葉がぴったりな顔してるな…というかそんなことしてたのかキャス。
もしかして、うちにいるより活躍できる場所があるんじゃないか?
「そうかもね…うん。今度、キャスに会ったら、考え直すように伝えるね。お兄ちゃんも手伝ってね?」
キャスの機嫌がいいときを見計らって伝えるのがいいな。うん…難しいけど。
思わずできそうにもない約束をしてしまった。
キャスって、かなりの頑固だから、いっても聞かないと思うんだけどな。カルドに頼むか、フィオナに頼んでみようかな?
「すまないが…よろしく頼む…姉も、キャス様との婚姻以外に、嫁ぐつもりはないと宣言していてな…そろそろ、婚姻せねば…その…」
ああ、うん。いいたいことはわかる。貴族の常識だと、独身は外聞が悪いからな。しかも、たぶん、キャスに年齢が近いとなると…適齢期なんだろうな。
なんか空気が重くなった。
ケルン、ほら何するか聞いてくれ。
「あ、そうだったねー。んでね、最初の授業って何するの?講義とは違うんだっけ?」
空気が重くなりすぎたので、本題に戻ることにしよう。精神が疲れては、この後の、モフ…じゃなかった、クレシェちゃんに会いに行く時に、はっちゃけちゃうじゃないか。
「ああ、そういえば、それが本題だったな。一応、今年入学した生徒が全員集まって、受けるそうだ」
「へぇー。大きな授業なんだねー」
ミケ君は優雅にお茶を飲みつつ、教えてくれる。様になっているな、流石、皇子。
同じ学年がそろったり、クラスが揃うなら授業になる。
年齢もクラスもバラバラだと、それは、講義になる。
この違いは、カリキュラムの必修が授業で、それ以外は講義とわけられているからだ。つまり、最初の授業は必修であるのだが、まさか、入学者全員とは…あの大人数でか。
「ああ。しかも、成績優秀者は、かなり退屈な授業になりそうだがな…」
「成績優秀者?試験はしてないよ?」
「入学試験を受けただろう?あれが最初の試験だ」
水晶玉に手をかざすだけの試験?嫌に簡単だな?それなのに、成績優秀者?
「今年入学した生徒の数は、千人。途中からの編入や、分校への転校、退学などで、最終的にどれほどの数になるかは不明だが…それでも、例年よりも多い」
千人か…ん?おかしいぞ?
「あれ?入学式の時、もっといたように思ったけど」
「ああ。あれは騎士校の生徒もいるからな。そこまで行くと、数は倍近くいくかもしれないな。騎士校の生とはかなり多いからな。ただ、本校の新入生は千人だ。発表されている数では…な」
ああ、だからあの人数になるのか…たぶん、千人も嘘なんだろうな…もっと多かったように思う。でもそれが本当に生徒だったのかはわからない。正確な人数をいわないのも、何か理由があるのかもしれないな。
だってここは幻影都市なんていわれているからな。
「千人の生徒を集めて、何をすると思う?」
仲良く自己紹介!なわけないか。
さて、何だろうか?入学式で貰った紙に書いてある集合場所は、クラス分けの教室ではなくて、第三大広間というとこに集まるようだし。地図だとかなり大きな空間に見えるけどオリエンテーションとか?それとも、教材配布?
「仲良くおしゃべり?お茶会とか?」
いや、授業だからな。
「さすがにそれはないな」
当たり前にケルンの予想を否定して、俺の予想と近いものが、ミケ君の口から、出てきた。
「杖作りだ」
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