62 / 229
第二章の裏話
追話 ある副官の手記 ②
しおりを挟む
本日の記録
今日は非番であった。
なのに、私は任務につくことになった。上官の命令でだ。
本日は、私は非番であったということで、前々から計画していた王都での観劇を満喫するはずだった。
私がまだ、二歳の頃にあった大戦を基にした、今話題になっている舞台であった。
光の王を顕現させたというフェスマルク家当主であられる、法王ティストール様のお話ということで、心待ちにして非番を待っていたのだ。
物語も佳境をむかえ、ついに、裏切りの国へ精霊達の怒りが落ちるという場面で、いきなり『コール』がかかった。
「俺だ。今すぐ任務についてもらう」
「自分は、非番であります」
小声で返答するが、上官の命令には逆らえないのは、わかっていた。だが、非番である私でなくても部下は何人もいるではないか。
「そういうな。命令ではなく、お願いなんだからよ」
苦笑混じりでの申し出を断ることはできそうになかった。
「はぁ…わかりました。何をすればいいですか?」
「ポルティの…そうだな…刃物を持っていて、気絶している者が、勾留されているだろうから、仕事場まで、連行しろ。数は…二人、いや、三人ぐらいか。お前は俺が行くまで、待ってろ」
ポルティといえば、馬で二時間近くかかるのだが、上官のご実家といえばいいのか、使えている主家近くの町である。何事か不穏なことがあったのだろうか。
その時の私はそう思った。
「あと、尋問するから、地下室あけておけ。見つかったら、連絡寄越せ。以上だ。ああ、観劇は最後までしておけ。命令だ。楽しめよ?」
観劇を終えて、私は任務についた
本日の記録
本日は…いや、今日は、あれほどまでに胸糞の悪いものをみたことがない。
上官の勘の良さは、スキルによるものであるから、疑いがなく、いわれたとおりの人物三人を勾留所から、駐留地へ連行した。
上官は詳しく話さない方だが、決して、間違って処罰をするような方ではない。
上官は、何やら祝い事があったらしく、いつもなら、深夜でも尋問をなされるのだが、終わるまでは来られないと申された。時間的にも翌日に来られると思った私は軽く尋問をした。
「何故、あの場で倒れていた?」
おそらくリーダー各であろう細身の男に質問する。
だが、この男は、ただ者ではないのは、すぐにわかった。街中で気絶するようゴロツキではない。目を見れば、殺人鬼特有の狂気に満ちていたのだ。
「さぁな。仕事を終えて…ああ、品物を売っていた。他の奴も同じこといってたろ?俺らは普通の商人だよ」
「品とは、何だ?」
「何でもさ。珍しくて、金になるものなら、何でも。商売相手も様々でな。何を扱っているかと聞かれると、何でも屋と答える」
すでに、こいつらの容疑は、容疑ではないことなど、調べがついている。
盗み、恐喝、誘拐、殺人。それだけでも外道であるが、この男には、さらにもう一つの容疑がある。ことと次第によっては、国王直々に裁きをする可能性がある。
「そうか、では…貴様達の所持品に、さる貴族の紋章が入った袋があったが、どこで手に入れたものだ?」
この男達がもっていた大金の入った袋には、この国で、いや、他国でも比べる相手のいない魔法使いであり、建国貴族、序列三位のフェスマルク家の紋章が刻まれていた。
フェスマルク家に手を出せば、精霊が怒る。
そう建国当初よりいわれ続けるほど、高い魔力を持っている。それだけでなく、執事におさまっているが、かの影狼の主の家に侵入するなど、普通ならばありえない。
だから、私は気になった。そして、質問をしたことで、気分が悪くなった。
「へぇー…あのガキ…やはり、いいとこのガキだったか…おしいことしたなぁ…」
男の目の狂気が増した。
「俺は金に興味はねぇんだよ。ただ、相棒に化粧してやりたくたくてなぁ…」
腰元を触るが、刃物は全てとりあげていた。刃の部分はとりあげていたが、持ち手には、血が渇いてこびりついていた。私が持つ『鑑定』スキルでは、最低でも、四十人以上…それも子供と若い女性ばかりの血が付着しているのがわかった。そのほとんどが…死んでいることもだ。
「若い女もいいが、やはり、貴族の子供の肌は違ったな!あんなにも柔らかくて、綺麗に血が流れてたんだ…ああ、惜しいことしたなぁ…」
フェスマルク家に、待望の嫡男が誕生したことは、建国貴族の家の者全てが知っていた。
魔力の高さからも、血統が断絶する可能性が高く、先の内乱のおりなど、先代当主と奥様が戦場で亡くなり、現当主のみを残すだけとなり、建国貴族序列三位の血が絶えると思われた。
そこに産まれた若君は、一部の貴族のみが存在を知っている程度にとどまっている。
他の貴族は養子だと思っているようだが、実子だ。
まさか、若君に手を出したのかと、戦慄を覚えると、扉が閉まる音が聞こえた。不思議と開く音は一切しなかった。
「ほぉー。そうか。惜しいことをしたな」
「上官!」
上官が、笑って立っておられた。いや、あの笑みは魔族を前にした時もみた、あの獲物を得た獣の笑みだった。
「いやぁー。悪いな。非番なのに、頼んでしまって。まさか寝ずに調書を書いてたのか?少し寝てこいよ。ここからは、俺が調書を書くからよ」
「はい、自分は側におります。どうぞ、調書をなさってください」
軍属というものは、否定する時も肯定せねばならない。もちろん、命令であっても、私は離れる気などなかった。
上官は冷静ではない。
私のスキル『推察』は、少しの情報があればわかってしまうのだ。
「寝てきていいっていってだがな…まぁ、いいか、さて、ハサミ野郎の名前は…ガーネイねぇ…出身は不明と…ふーん…」
偽名であるのはわかっている。しかし、上官のスキルなのだろうか?ハサミを使うことがわかったのだろう。他にも刃物がある中で、よくおわかりになったものだ。
「ああ、そうだ。お前、ハサミで、子供を二人傷つけただろう?」
椅子に座りつつ、上機嫌に尋問を始める。上官のスキルの一つが、展開されていくのが、わかる。
魔法にも似たこのスキルは、間違いなく『審判』だ。質問に答えると、嘘偽りがつけなくなる、尋問官でも、少人数が持ち、誰が持っているか秘匿される。
上官のスキルのことは、聞いていたが、いざ目の当たりにすると、こうも楽になると思わなかった。
光のない瞳になって、ガーネイは語りだした。
「蛇のガキと貴族のガキのことか?…ああ、やったよ。蛇の親も殺した。捕まえた蛇のガキは、いくらなぶっても、泣きもしねぇが、貴族のガキは、ちょっと斬ったら、ビービー泣いてよー…楽しかったぜ?興奮して思わずいっちまいそうだった」
尋問部屋に汚い笑い声が響いた。
「そうか」
上官は、冷めた声を、笑顔のまま放った。
「どうせ、貴族を傷つけたら、良くて奴隷。悪くて死刑なんだ。あーあ…最期にあのガキの腹を切り裂いて、泣き叫ぶところがみたかったんだがな…惜しいなぁ…」
男は恍惚な表情を浮かべていた。
上官は、拳を作り、人差し指をあげる。
「一つ、この国では、三十年も前から奴隷の売買は禁止されている。また、獣人保護法もあんのは知ってるか?」
次は中指だった。
「それから、建国貴族に手を出した奴は死刑だ。これも知ってるな?」
次に薬指を。
「ああ、最期にもう一つあったな…俺の主を傷つけた罪は、ただ死ぬだけではすまさねぇからな」
そういって、拳を握ると、ガーネイはうめき声をあげて、体を震わせ、頬を掻きむしり、両の指全てがあらぬ方向へとまがり、気絶した。
ああ、上官はスキルを使われたようだ。私も詳しく知らないが、一人で魔族の子爵を討伐したおりも同じスキルを使われていた。
主の敵を滅ぼすスキルとは、どのようなものであろうか。
「生きて、死ね。死にながら生きて、殺されても、死ねず、腐りながら生きて、死ね。魂すらも、死ね」
まるで呪いをかけるように、酷く陰鬱な声音でガーネイに語りかけた。
いつもの太陽のような声からは想像もできない。
私は、あえて上官に尋ねた。
「上官、他二名はどうなさいますか?」
上官は、興味がなくなったように、軽く手をふられた。
「国の法で裁け。俺は、調書をまとめる」
そういって、ガーネイを牢へ連れていくように命令をくだされたあと、私に申された。
「そうだ、副官。少しは強くなったか?」
私は何も答えれなかった。どうすれば、いいのかわからない。
「まぁ、お前もよくやってる。だが、まだ弱い」
いつか、上官と肩を並べて任務をこなせる日がくるよう、日々精進あるのみだ。
クウリィエンシア皇国第五軍副官 ベルマリー・メルヴィアム
追記
護送が決まり法廷へ搬送しようと、牢に行くと、三人とも何者かに殺害されていた。鋭利な刃物で首を切断されており、なかなかの手練れと思われる。
上官は、心当たりがあるようであったが、対処をすると申されて、この話はないことになった。
軍の施設に入り込み、監視の目すら掻い潜るとは…一体、何者であろうか。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
副官は女性でした。
日付がないのはわざとです。貴族のたしなみが日記ですが、守秘義務の高い場合は、本人しか読めない魔道具を使ってたりします。そのことはいずれ触れると思います。
ブックマークや感想は本当に励みになっております!
誰かが読んでいるんだと思うだけで、書く気持ちが強くなるんです。
裏話はあと何作か書いたら終わりですので、三章は来週ぐらいの予定です。
今日は非番であった。
なのに、私は任務につくことになった。上官の命令でだ。
本日は、私は非番であったということで、前々から計画していた王都での観劇を満喫するはずだった。
私がまだ、二歳の頃にあった大戦を基にした、今話題になっている舞台であった。
光の王を顕現させたというフェスマルク家当主であられる、法王ティストール様のお話ということで、心待ちにして非番を待っていたのだ。
物語も佳境をむかえ、ついに、裏切りの国へ精霊達の怒りが落ちるという場面で、いきなり『コール』がかかった。
「俺だ。今すぐ任務についてもらう」
「自分は、非番であります」
小声で返答するが、上官の命令には逆らえないのは、わかっていた。だが、非番である私でなくても部下は何人もいるではないか。
「そういうな。命令ではなく、お願いなんだからよ」
苦笑混じりでの申し出を断ることはできそうになかった。
「はぁ…わかりました。何をすればいいですか?」
「ポルティの…そうだな…刃物を持っていて、気絶している者が、勾留されているだろうから、仕事場まで、連行しろ。数は…二人、いや、三人ぐらいか。お前は俺が行くまで、待ってろ」
ポルティといえば、馬で二時間近くかかるのだが、上官のご実家といえばいいのか、使えている主家近くの町である。何事か不穏なことがあったのだろうか。
その時の私はそう思った。
「あと、尋問するから、地下室あけておけ。見つかったら、連絡寄越せ。以上だ。ああ、観劇は最後までしておけ。命令だ。楽しめよ?」
観劇を終えて、私は任務についた
本日の記録
本日は…いや、今日は、あれほどまでに胸糞の悪いものをみたことがない。
上官の勘の良さは、スキルによるものであるから、疑いがなく、いわれたとおりの人物三人を勾留所から、駐留地へ連行した。
上官は詳しく話さない方だが、決して、間違って処罰をするような方ではない。
上官は、何やら祝い事があったらしく、いつもなら、深夜でも尋問をなされるのだが、終わるまでは来られないと申された。時間的にも翌日に来られると思った私は軽く尋問をした。
「何故、あの場で倒れていた?」
おそらくリーダー各であろう細身の男に質問する。
だが、この男は、ただ者ではないのは、すぐにわかった。街中で気絶するようゴロツキではない。目を見れば、殺人鬼特有の狂気に満ちていたのだ。
「さぁな。仕事を終えて…ああ、品物を売っていた。他の奴も同じこといってたろ?俺らは普通の商人だよ」
「品とは、何だ?」
「何でもさ。珍しくて、金になるものなら、何でも。商売相手も様々でな。何を扱っているかと聞かれると、何でも屋と答える」
すでに、こいつらの容疑は、容疑ではないことなど、調べがついている。
盗み、恐喝、誘拐、殺人。それだけでも外道であるが、この男には、さらにもう一つの容疑がある。ことと次第によっては、国王直々に裁きをする可能性がある。
「そうか、では…貴様達の所持品に、さる貴族の紋章が入った袋があったが、どこで手に入れたものだ?」
この男達がもっていた大金の入った袋には、この国で、いや、他国でも比べる相手のいない魔法使いであり、建国貴族、序列三位のフェスマルク家の紋章が刻まれていた。
フェスマルク家に手を出せば、精霊が怒る。
そう建国当初よりいわれ続けるほど、高い魔力を持っている。それだけでなく、執事におさまっているが、かの影狼の主の家に侵入するなど、普通ならばありえない。
だから、私は気になった。そして、質問をしたことで、気分が悪くなった。
「へぇー…あのガキ…やはり、いいとこのガキだったか…おしいことしたなぁ…」
男の目の狂気が増した。
「俺は金に興味はねぇんだよ。ただ、相棒に化粧してやりたくたくてなぁ…」
腰元を触るが、刃物は全てとりあげていた。刃の部分はとりあげていたが、持ち手には、血が渇いてこびりついていた。私が持つ『鑑定』スキルでは、最低でも、四十人以上…それも子供と若い女性ばかりの血が付着しているのがわかった。そのほとんどが…死んでいることもだ。
「若い女もいいが、やはり、貴族の子供の肌は違ったな!あんなにも柔らかくて、綺麗に血が流れてたんだ…ああ、惜しいことしたなぁ…」
フェスマルク家に、待望の嫡男が誕生したことは、建国貴族の家の者全てが知っていた。
魔力の高さからも、血統が断絶する可能性が高く、先の内乱のおりなど、先代当主と奥様が戦場で亡くなり、現当主のみを残すだけとなり、建国貴族序列三位の血が絶えると思われた。
そこに産まれた若君は、一部の貴族のみが存在を知っている程度にとどまっている。
他の貴族は養子だと思っているようだが、実子だ。
まさか、若君に手を出したのかと、戦慄を覚えると、扉が閉まる音が聞こえた。不思議と開く音は一切しなかった。
「ほぉー。そうか。惜しいことをしたな」
「上官!」
上官が、笑って立っておられた。いや、あの笑みは魔族を前にした時もみた、あの獲物を得た獣の笑みだった。
「いやぁー。悪いな。非番なのに、頼んでしまって。まさか寝ずに調書を書いてたのか?少し寝てこいよ。ここからは、俺が調書を書くからよ」
「はい、自分は側におります。どうぞ、調書をなさってください」
軍属というものは、否定する時も肯定せねばならない。もちろん、命令であっても、私は離れる気などなかった。
上官は冷静ではない。
私のスキル『推察』は、少しの情報があればわかってしまうのだ。
「寝てきていいっていってだがな…まぁ、いいか、さて、ハサミ野郎の名前は…ガーネイねぇ…出身は不明と…ふーん…」
偽名であるのはわかっている。しかし、上官のスキルなのだろうか?ハサミを使うことがわかったのだろう。他にも刃物がある中で、よくおわかりになったものだ。
「ああ、そうだ。お前、ハサミで、子供を二人傷つけただろう?」
椅子に座りつつ、上機嫌に尋問を始める。上官のスキルの一つが、展開されていくのが、わかる。
魔法にも似たこのスキルは、間違いなく『審判』だ。質問に答えると、嘘偽りがつけなくなる、尋問官でも、少人数が持ち、誰が持っているか秘匿される。
上官のスキルのことは、聞いていたが、いざ目の当たりにすると、こうも楽になると思わなかった。
光のない瞳になって、ガーネイは語りだした。
「蛇のガキと貴族のガキのことか?…ああ、やったよ。蛇の親も殺した。捕まえた蛇のガキは、いくらなぶっても、泣きもしねぇが、貴族のガキは、ちょっと斬ったら、ビービー泣いてよー…楽しかったぜ?興奮して思わずいっちまいそうだった」
尋問部屋に汚い笑い声が響いた。
「そうか」
上官は、冷めた声を、笑顔のまま放った。
「どうせ、貴族を傷つけたら、良くて奴隷。悪くて死刑なんだ。あーあ…最期にあのガキの腹を切り裂いて、泣き叫ぶところがみたかったんだがな…惜しいなぁ…」
男は恍惚な表情を浮かべていた。
上官は、拳を作り、人差し指をあげる。
「一つ、この国では、三十年も前から奴隷の売買は禁止されている。また、獣人保護法もあんのは知ってるか?」
次は中指だった。
「それから、建国貴族に手を出した奴は死刑だ。これも知ってるな?」
次に薬指を。
「ああ、最期にもう一つあったな…俺の主を傷つけた罪は、ただ死ぬだけではすまさねぇからな」
そういって、拳を握ると、ガーネイはうめき声をあげて、体を震わせ、頬を掻きむしり、両の指全てがあらぬ方向へとまがり、気絶した。
ああ、上官はスキルを使われたようだ。私も詳しく知らないが、一人で魔族の子爵を討伐したおりも同じスキルを使われていた。
主の敵を滅ぼすスキルとは、どのようなものであろうか。
「生きて、死ね。死にながら生きて、殺されても、死ねず、腐りながら生きて、死ね。魂すらも、死ね」
まるで呪いをかけるように、酷く陰鬱な声音でガーネイに語りかけた。
いつもの太陽のような声からは想像もできない。
私は、あえて上官に尋ねた。
「上官、他二名はどうなさいますか?」
上官は、興味がなくなったように、軽く手をふられた。
「国の法で裁け。俺は、調書をまとめる」
そういって、ガーネイを牢へ連れていくように命令をくだされたあと、私に申された。
「そうだ、副官。少しは強くなったか?」
私は何も答えれなかった。どうすれば、いいのかわからない。
「まぁ、お前もよくやってる。だが、まだ弱い」
いつか、上官と肩を並べて任務をこなせる日がくるよう、日々精進あるのみだ。
クウリィエンシア皇国第五軍副官 ベルマリー・メルヴィアム
追記
護送が決まり法廷へ搬送しようと、牢に行くと、三人とも何者かに殺害されていた。鋭利な刃物で首を切断されており、なかなかの手練れと思われる。
上官は、心当たりがあるようであったが、対処をすると申されて、この話はないことになった。
軍の施設に入り込み、監視の目すら掻い潜るとは…一体、何者であろうか。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
副官は女性でした。
日付がないのはわざとです。貴族のたしなみが日記ですが、守秘義務の高い場合は、本人しか読めない魔道具を使ってたりします。そのことはいずれ触れると思います。
ブックマークや感想は本当に励みになっております!
誰かが読んでいるんだと思うだけで、書く気持ちが強くなるんです。
裏話はあと何作か書いたら終わりですので、三章は来週ぐらいの予定です。
0
お気に入りに追加
317
あなたにおすすめの小説
【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。
くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」
「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」
いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。
「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と……
私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。
「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」
「はい、お父様、お母様」
「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」
「……はい」
「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」
「はい、わかりました」
パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、
兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。
誰も私の言葉を聞いてくれない。
誰も私を見てくれない。
そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。
ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。
「……なんか、馬鹿みたいだわ!」
もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる!
ふるゆわ設定です。
※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい!
※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ!
追加文
番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。
婚約者に消えろと言われたので湖に飛び込んだら、気づけば三年が経っていました。
束原ミヤコ
恋愛
公爵令嬢シャロンは、王太子オリバーの婚約者に選ばれてから、厳しい王妃教育に耐えていた。
だが、十六歳になり貴族学園に入学すると、オリバーはすでに子爵令嬢エミリアと浮気をしていた。
そしてある冬のこと。オリバーに「私の為に消えろ」というような意味のことを告げられる。
全てを諦めたシャロンは、精霊の湖と呼ばれている学園の裏庭にある湖に飛び込んだ。
気づくと、見知らぬ場所に寝かされていた。
そこにはかつて、病弱で体の小さかった辺境伯家の息子アダムがいた。
すっかり立派になったアダムは「あれから三年、君は目覚めなかった」と言った――。
【完結】お花畑ヒロインの義母でした〜連座はご勘弁!可愛い息子を連れて逃亡します〜
himahima
恋愛
夫が少女を連れ帰ってきた日、ここは前世で読んだweb小説の世界で、私はざまぁされるお花畑ヒロインの義母に転生したと気付く。
えっ?!遅くない!!せめてくそ旦那と結婚する10年前に思い出したかった…。
ざまぁされて取り潰される男爵家の泥舟に一緒に乗る気はありませんわ!
★恋愛ランキング入りしました!
読んでくれた皆様ありがとうございます。
連載希望のコメントをいただきましたので、
連載に向け準備中です。
*他サイトでも公開中
日間総合ランキング2位に入りました!
ローゼンクランツ王国再興記 〜前王朝の最高傑作が僕の内に宿る事を知る者は誰もいない〜
神崎水花
ファンタジー
暗澹たる世に一筋の光明たるが如く現れた1人の青年。
ローゼリア伯フランツの嫡子アレクス。
本を読むのが大好きな優しい男の子でした。
ある不幸な出来事で悲しい結末を迎えますが、女神シュマリナ様の奇跡により彼の中に眠るもう1人のアレク『シア』が目覚めます。
前世も今世も裏切りにより両親を討たれ、自身の命も含め全てを失ってしまう彼達ですが、その辛く悲しい生い立ちが人が生きる世の惨たらしさを、救いの無い世を変えてやるんだと決意し、起たせることに繋がります。
暗澹たる世を打ち払い暗黒の中世に終止符を打ち、人の有り様に変革を遂げさせる『小さくも大きな一歩』を成し遂げた偉大なる王への道を、真っすぐに駆け上る青年と、彼に付き従い時代を綺羅星の如く駆け抜けた英雄達の生き様をご覧ください。
神崎水花です。
デビュー作を手に取って下さりありがとうございます。
ほんの少しでも面白い、続きが読みたい、または挿絵頑張ってるねと思って頂けましたら
作品のお気に入り登録や♥のご評価頂けますと嬉しいです。
皆様が思うよりも大きな『励み』になっています。どうか応援よろしくお願いいたします。
*本作品に使用されるテキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。
*本作品に使用される挿絵ですが、作者が1枚1枚AIを用い生成と繰り返し調整しています。
ただ服装や装備品の再現性が難しく統一できていません。
服装、装備品に関しては参考程度に見てください。よろしくお願いします。
婚約破棄されたのだが、友人がチートでツラい。
藤宮
恋愛
「ローズ・ロレーヌ・ローザリア。貴様のティルナシア・カーターに対する数々の嫌がらせは既に明白。そのようなことをするものを王族に迎え入れるわけにはいかぬ。よってここにアロー皇国第2皇子イヴァン・カイ・アローとローザリア公爵家ローズ・ロレーヌ・ローザリアの婚約を破棄する。そして、私、アロー皇国第2皇子イヴァン・カイ・アローは真に王妃に相応しき、このカーター男爵家令嬢、ティルナシア・カーターとの婚約を宣言する」
婚約破棄モノ実験中。乙女ゲーム転生要素入れてみたのだけど。
キャラ名は使いまわしてます←
…やっぱり、ざまァ感薄い…
【完結】婚約破棄されたので、引き継ぎをいたしましょうか?
碧桜 汐香
恋愛
第一王子に婚約破棄された公爵令嬢は、事前に引き継ぎの準備を進めていた。
まっすぐ領地に帰るために、その場で引き継ぎを始めることに。
様々な調査結果を暴露され、婚約破棄に関わった人たちは阿鼻叫喚へ。
第二王子?いりませんわ。
第一王子?もっといりませんわ。
第一王子を慕っていたのに婚約破棄された少女を演じる、彼女の本音は?
彼女の存在意義とは?
別サイト様にも掲載しております
異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?
すずなり。
恋愛
ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。
一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。
「俺とデートしない?」
「僕と一緒にいようよ。」
「俺だけがお前を守れる。」
(なんでそんなことを私にばっかり言うの!?)
そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。
「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」
「・・・・へ!?」
『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!?
※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。
※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。
ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。
抽選結果は大魔王だったので、剣と魔法と平和と欲に溢れた異世界で、のんびりとスローライフしたいと思います。
蒼樹 煉
ファンタジー
抽選で、大魔王として転生したので、取り敢えず、まったりと魔物生成しながら、一応、大魔王なので、広々とした領土で、スローライフっぽいものを目指していきたいと思います。
※誹謗中傷による「感想」は、お断りです。見付け次第、削除します。
小説家になろう、カクヨムにも掲載しています。
※駄文+誤字脱字+その他諸々でグダグダですが、宜しくお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる