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He is 日本男児??
➄
しおりを挟むまずは不動産会社に顔を出す事になっている。駅近くにある不動産屋はすぐに見つかった。それだけ、駅の周りに何もない。駅の改札口を出たすぐのところにコンビニがあって、その並びにこの不動産屋があるだけだった。
木の実は先に不動産屋の前で降ろしてもらった。ジャスティンは、少しだけ離れた場所にあるコインパーキングに車を停めに行く。
店に入ると、比較的若い男性社員が木の実の担当になった。木の実が今日のこの時間に予約を入れていると言うと、その男性社員はすぐにパソコンに情報を打ち込み始める。
「お待ちしておりました。
矢代様ですね?
私は、鈴木と言います。よろしくお願いします」
その鈴木という男性社員がパソコン画面を木の実の方へ向け説明し始めると、また、新たな来客がある。その会社は3人程の人が働いていて、木の実以外にもう一人の客がいた。
そして、すりガラスになっている自動扉から現れたのは、金髪の髪をした身長が180cmある究極の美男子だ。社員の3人ともう一人の客は、あまりの驚きに声も出さずに目を見開いている。
木の実はわざとらしく立ち上がって、ジャスティンに手を振った。
そうでもしなきゃ、英語を話せない社員さんがスマホを片手に「メイアイヘルプユー?」と言ってきそうな勢いだったから。
それに、その鈴木という社員はいつまでも目をパチクリさせている。
木の実の物件探しの一番の条件は、家賃が安いという事だ。
お金がないギリギリの生活をしている貧乏女子だと思っていたら連れが超高級そうなスーツを着た外国人なんて、想定外過ぎたようでポカンとした顔で二人を交互に見ている。
ジャスティンは、キョロキョロと店内を見回していた。
そして、木の実の隣に座ると、今、画面に映し出されている物件の間取り図を顔をしかめて見入っている。
「あ、じゃ、今から行きますか…?
一軒目と二軒目は場所は近いですので、あ、でも、ここからは少し離れてますので、車で行きましょう」
ジャスティンは、隣に座る木の実の顔を覗きこんだ。木の実は気付かないふりをしている。
鈴木という男がその物件の情報をプリントアウトして木の実に渡すと、木の実はジャスティンに取られないようにすぐにバッグにしまった。
3人は小さな軽自動車に乗って、その物件先へ向かった。ジャスティンは体が大きいため助手席に乗り込むと、鈴木の体が硬直しているのが分かる。
「あ、あの、結婚されてるんですか…?」
鈴木がこの場しのぎで発した質問が、この狭い車の中を凍りつかせた。
「と、とんでもない…
ただの友達です、いや、友達っていうのもおこがましいかも…
あ、あの、ボランティアで、私のお世話を買って出てくれたんです…」
「ボランティア…??」
「あ、はい… きっと、多分」
ジャスティンは隣と後ろで交わされている会話に笑ってしまいそうだった。鈴木という男の頭の上に、はてなマークがたくさん浮かんでいるのが見える。
でも、確かに、一体俺は何ものなんだ…??
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