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8巻
8-2
しおりを挟む「できたー! できたよー!」
「できたできたー! 夕焼け色!」
「僕が袋に入れる!」
「いやあ! あたしが入れるのー!」
「静かになさい! 毎回毎回!」
子供たちはできあがった魔石を奪い合い、巾着袋に入れたいと騒ぎ、大人たちが魔石を取り上げて子供たちを黙らせるまでが一連の流れ。
我儘を言う子もいるが、泣き叫んで暴れる子は一人もいない。大人の言うことは絶対で、従わないと魔獣に食われると脅かされるのだ。怖い。
「兄ちゃん、次、次」
「いや待て、ちょっと待て待て」
目を輝かせながら催促をしてくる子たちを、俺は笑顔で制止する。さすがに疲れた。
お子様らの体力は大人の想像を絶する。電池が切れるようにパッタリと眠ってしまうまでには、あと数時間はかかるだろう。それならば、新たに興味を引くものを提案してやればいい。
「魔石を作るのはちょっと休憩。その代わり、シャボン玉で遊びなさい」
「さぼんだまー?」
「なにそれなにそれー」
鞄から石鹸とボウルを取り出し、ボウルの中にぬるま湯で溶かした砂糖水を注ぎ入れる。それにナイフで削った石鹸を入れれば、石鹸水のできあがり。
王都で売られている高級石鹸を削るのは少しもったいないが、安物の石鹸だと粘り気が足りない。割れにくいシャボン玉を作るには、グリセリンの成分が必要。高級石鹸は安い石鹸よりも保湿が良い。ということは、それだけグリセリンが多く含まれているんじゃないかと。
石鹸水をガキ大将であるリックにかき混ぜさせ、続いて鞄から取り出したのはフキ。俺が勝手にフキと呼んでいる山菜であり、味はフキそっくり。細長い茎は中央に穴が開いていて、ちょうどストローの代わりになるのだ。
フキを等間隔に切り、その一つを石鹸水に端っこだけ浸してから反対側を口に咥え空気を送り込めば、石鹸水がぷくりと膨らむ。
「わああっ! すごいっ!」
「なにそれぇぇっ‼ どうやったの? どうして?」
「タケル兄ちゃん、やらせて! やらせてーーっ!」
一斉に群がる子供らを落ち着かせながら、石鹸水が入ったボウルを土間に運ぶ。せっかくの麦茶畳を汚されたらかなわん。
子供らは魔石の精製なんてすっかり忘れ、シャボン玉に夢中。よしよし、これでだらけられる。
「ピュピュ」
子供らの相手をしていたビーも、羽を伸ばして畳に大の字。シャボン玉で遊ぶ子供らのスタミナは、まだまだ切れることはなさそうだ。
外は雪。俺のスネくらいまで降り積もっている雪のせいで、村の通りは人一人が歩けるくらいの道しか作られていない。雪かきして道を作ったのは俺です。加熱魔石をユグドラシルの杖の先端につけ、触れたら雪はどろりと溶ける。これで全戸を回って雪道を作った。
外で遊べない子供たちは、鬱憤が溜まる。その鬱憤が俺やビーにぶつけられるわけで。
雪が村に積もらないようにしても良かったが、それは駄目だと村長に言われた。
この村に住む限り、ある程度の苦労も経験しなければならない。楽ばかりしては、厳しい冬を生き残ることなどできないと。
俺としてはもっともっと楽をしたかったんだが、村長に駄目と言われたらそれまでだ。村で過ごす限り、村長や住人の意思を尊重しなければ。
「これは面白いな! もそっと大きな玉を作ってみるのじゃ!」
「ブロライトさまより大きな玉を作るよ!」
「あたしも負けないんだから!」
子供らに交ざってシャボン玉で遊ぶブロライトは、目を輝かせてはしゃいでいた。
エルフ族の隠れ郷、フルゴルの郷から遊びに来ているエルフの子供も数人いる。トルミ村の子供たちは種族の違いなんて気にせず、エルフたちと兄弟姉妹のように接してくれていた。
エルフの郷の子供らにもシャボン玉液をあげようかな。どうせ作ってくれとせがまれるだろうから。
鞄の中からガラス瓶を出し、新たなる石鹸水を作るためボウルも取り出す。
セレナにちっとも休めないね、なんて笑われながら石鹸を削っていると――
「タケル、いるか?」
土間の扉がガラリと開き、雪にまみれた雑貨屋のジェロムが入ってきた。
広間の気温は一定に保たれるよう設定してあるため、扉が開いたところで冷気が吹き込んでくることはない。その一方で、囲炉裏の火で一酸化炭素中毒にならないよう、空気の循環もしている。
「どしたの?」
「こいつが光っていたぜ。エウロパから持たされた魔道具なんだろ?」
頭の雪を払い落としたジェロムは、懐からこぶし大の光り輝く石を取り出した。ただの石というより、水晶玉のような透明な石。
その石が光を放ち、点滅を繰り返していた。
ギルド「エウロパ」のギルドマスター、巨人のロドルが俺に手渡した水晶玉が、これ。「通信石」という石であり、遠く離れた場所にいる者と話ができる優れた魔道具。
すごいだろうとドヤ顔をされたのだが、ああ、電話ね、と大して感動をしなかった俺は叱られた。こんだけ貴重な品をギルドから譲渡されるのだから、もっと驚け、感動、感謝をしろと。
いや、マデウスにも便利なものがあるじゃないかとは思ったけど、特に驚きはしないって。もしも電話ではなく、タブレットPCだとしたら驚いていたな。
ギルド同士はこの通信石で連絡を取り合っているらしい。存在は極秘。ギルド関係者とアルツェリオ王家の一部の人しかその存在を知らない。
俺たち蒼黒の団に渡されたのは、異例中の異例。アルツェリオ王国が唯一と認めたチームなのだから、チームの所在はよりはっきりとしてもらわないと困る、有事のさいなど、力を借りるかもしれないから、そんな理由で渡されたのだ。
電話にしてはノイズが酷いし、相手の声がとぎれとぎれに聞こえる。これじゃ肝心なところが聞き取れなくて困ると思い、魔力を注いでもっとクリアに聞こえるよう改良をした。
通信石の存在は極秘ではあるが、そういったものはあるらしいと冒険者たちの間で噂されていた。ジェロムに見せた時その実物がこれかと感心していたので、飽きるまで見ていればいいと貸してやっていたのだ。
「ちょっと手が離せないから、ジェロムが聞いておいてくんない?」
「馬鹿言うんじゃねぇよ。通信石は登録したギルドリングに反応して、他人が使えないようになってんだ。さっさと受け取れや」
ジェロムは通信石を俺に押し付け、モンスターの毛皮で作った上着を脱ぐと、靴を脱いで畳へと上がった。囲炉裏の側で酒瓶を取り出し、早く応えてやれと俺を睨む。
この雪が降り続けるなか、まさか緊急依頼じゃないだろうな。モンスターだって大半は冬眠をしているんだ。無謀に出かけて助けを求めている冒険者の救出なんて、絶対にお断りしたい。
「えーと、どうやるんだっけ? ギルドリングを? 翳して? もしもーし、こちらタケル。もしもしもーし」
傍でシャボン玉を膨らませていたブロライトの腕を借り、ギルドリングを通信石へと翳す。通信石の点滅が止まったところで石に話しかけた。
通信石はしばらく沈黙していたが、次第に石が青色に光り、音を放つ。
――タケルさんですか?
「はいはい、そうです。そっちはグリッドさんですね。どうしました?」
――ああ良かった! 雪の影響で声が届かないかと思いました!
ギルドエウロパの受付主任、狐獣人であるグリッドの安堵の声が響くと、シャボン玉で遊んでいた子供たちの声が止まった。大人たちが静かにしろと注意してくれたらしい。
俺が改良した通信石は、雪や雨くらいじゃ通信不能になったりしない。通信石の仕組みはよくわからないが、つまりは魔素が必要なんだろ? ということで、声を受信するためより多くの魔素を取り入れるようにしたのだ。これもまた、強い想像力。
より多くと言っても、トルミ村に漂う魔素で事足りるくらい。
――ご休息中に申し訳ありません。少し相談させていただきたいのです。
神妙な声で話し出したグリッドに、俺は居住まいを正す。
グリッドの相談というのは、ギルド職員であり現役の冒険者でもある小人族、スッスのことだった。
ひと月ほど前、スッスの生まれ故郷から便りが届いた。それで一度郷に帰ってきてほしいと伝えられたらしいスッスは、しばらく休みを取っていなかったので、事務主任であるウェイドの許可を得て休みを取ることにした。
スッスの生まれ故郷の村があるのは、グラン・リオ大陸の西南。オゼリフという半島にある。大陸の最西端であるダヌシェの港から船に乗り、陸に沿って南下するとオゼリフ半島に突き当たる。陸路では時間がかかってしまうので、海路で行くのが一般的らしい。
ダヌシェまでは片道だけでも歩いて十日以上かかる道のり。スッスは馬車を乗り継いで行ったらしいので、遅くても四日か五日でダヌシェに着く。そこから船に乗って一日もあれば故郷には帰れる。
故郷で七日滞在したとしても、とっくに戻っているはずなのだが……
――休みは二十日間の予定でした。スッスは約束を破るような男ではありません。彼ほど仕事に対して真面目な小人族は、他にいないのです。
「雪で遅れているんじゃなくて?」
――オゼリフ半島やダヌシェはベルカイムよりも温暖です。雪すら降りません。何かあるとすればオゼリフから戻る時だとは思いますが……ダヌシェのギルド「フォボス」に滞在届が出されていないのです。タケルさんならわかりますよね? ギルド職員が他の町を訪れるさい、必ずその地のギルドに挨拶をするということを。
ギルドの職員は、ギルドという冒険者登録組合に所属している。国に雇われる兵士などとは違い、ギルドという独立組織の庇護下に置かれ、守られる。ゆえに、ギルド職員が別の町などに滞在する場合、必ずその地のギルドに挨拶をしなければならない。冒険者同様、所在を確かにしておく義務があるのだ。
俺たち蒼黒の団も各地にあるギルドを訪れたさい、必ず所在登録をするよう言われている。そもそも冒険者はご当地ギルドに所在登録をしないと、そのギルドが出している依頼を受注できないのだ。
「雪で難儀しているわけじゃないとしたら、故郷で何かあったのかな」
――それを調べていただきたいのです。
「どうして俺、っていうか、俺たちに?」
――タケルさんたちなら、雪なんてものともしないでしょう? もちろん他の冒険者にも頼みましたし、ギルドとして依頼を出したんです。ですが、皆この極寒のなかダヌシェまで行きたくないと言いまして。
あー……
それはわかる。
いくらダヌシェの港が雪知らずとはいえ、そこにたどり着くまでの道中が大変だ。この雪のなか、馬車を出す行商人もそうはいないだろう。冬ごもりに失敗したモンスターが、獲物を求めて街道まで出てくることもあるんだ。おまけに吹雪いたら数センチ先すら見えなくなる。
俺はこのくらいの寒さなら耐えられるんだが、トルミ村やベルカイムの住人は雪が降ったら外に出ちゃ駄目、と思っているようだ。
報酬が良かったとしても、凍える思いをしてまでギルド職員を捜しに行ったりはしない。ギルドに恩を売れる絶好の機会のはずだが、なんせこの雪。
――エウロパの職員に何かあったとしたら、エウロパが守らなければなりません。私には、その責任があるのです。
グリッドは悔しそうに声を出した。
眉根をぎゅっと寄せ、ふさふさの尻尾を力なく下げていることだろう。
もしもグリッドが現役の冒険者だったとしても、ダヌシェまでの道のりは厳しいはずだ。彼は力自慢の冒険者ではなく、鑑定を得意とする支援型の冒険者。
それに、グリッドには腰痛を抱えた奥さんがいる。大切な奥さんを置いて何日も家を空けるのは不安だろうな。
グリッドと同居している素材採取家のワイムスはスッスと仲が悪いし、いくらグリッドの頼みだとしても極寒のなか苦手な相手を捜しに行くほど人がよくはない。ワイムス、性格悪いからな。
「タケル、わたしは構わぬぞ。スッスの身が心配じゃ」
話を聞いていたブロライトが、シャボン玉を作りながら言ってくれた。
プニさんは何も言わないまま木の実を食っているけど、きっと黙ってついて来てくれるだろう。クレイに相談したところで、あの恩義に熱いおっさんは否やとは言わないはず。
もちろん俺も、スッスが心配ではある。俺たち蒼黒の団がエウロパに帰るたび、「お帰りなさい」と誰よりも早く迎えてくれるのがスッスなのだ。
それに何より、小人族の故郷! スッスのような小人族がたくさん住んでいる村だろ? そりゃ興味ありますって! 小人族の郷ではどんな素材が採取できるのか。どんな郷土料理があって、どんな調味料があるのか。
そのうえ、オゼリフ半島までは海路。ダヌシェの港を訪れたさいに見かけた、あの帆船に乗れるわけだ。
「ピュピューィ」
ビーも行く気まんまん。家にこもり、子供たちの相手をするのにも疲れたのだろう。
「グリッドさん、俺もスッスには世話になっています。新しいクラブ種の情報はないかなーって、思っていたところなんですよ」
――それじゃあ、タケルさん!
「スッスの捜索、引き受けます。えーと、チェルシーさん特製のハチミツ紅茶ありますよね? あれで手を打ちましょう」
――ハチミツ紅茶!? そんなのでいいんですか? ギルドから出した依頼の報酬は、一万レイブですよ!
「そうなの? えええと、それじゃあ、一万レイブはいらないからウェイドが作る肉の燻製! あれ、香ばしくって美味いんだよな」
慌てて追加報酬を提案してみたが、グリッドは怒るばかり。
ブロライトには相変わらず欲がないなと言われ、ジェロムには馬鹿じゃねぇのと笑われ、プニさんには焼きおにぎりを作れと命令された。
報酬なんてついででいいんだよ。
俺にとっての報酬は、新しい地へと赴くきっかけ。
それだけでいいんだ。
+ + + + +
携帯懐炉に入れる魔石作りを終えた俺は、あとの作業をセレナに任せ旅支度。
毎度のことながら、俺の鞄には食材やら薬やらが大量に保存されている。何もない無人島に放り出されても、数年は生きていけるだろう。
料理の味付けに使う調味料は、買い置きをしてしまう癖がついた。そのうち自分で加工できるようになりたいと思いつつも、今はジェロムが仕入れた調味料を買うようにしている。
俺たちの目的地がオゼリフ半島だと聞いたジェロムが、酒瓶片手に真剣な顔で話しかけてきた。
「おう、タケル。小人族の村があるオゼリフにゃ、鬼人族もいるって話だ」
「おぐるぞく? ……はじめて聞く種族だ」
「オゼリフから滅多に出てこない種族だからな。他種族を受け入れることがない、謎に包まれた種族だ」
「エルフ族みたい」
「エルフ族はベルカイムのようなデカい都市で見かけることもあるだろう? 鬼人はそうじゃねぇ。この俺すら、見たことがねぇんだ」
なるほどな。
引きこもり代表だと思っていたエルフ族でも、ブロライトのように広い世界を見聞しているエルフもいるわけだ。
冒険者として旅してきたジェロムが、逢ったことのない種族。
小人族の村に行ったら、オグル族のことを聞いてみよう。種族そのものに興味はないが、その種族が食べているものに興味がある。俺の知らない食材や調味料があるかもしれない。
ジェロムの忠告をありがたく思いつつ、情報をくれてやったから酒でも買ってこいと言うちゃっかりさに、俺は苦く笑った。
翌日、旅支度を整えた俺たちは屋敷の地下に来ていた。
ここには、ベルカイム、アシュス村、エルフ族の郷、フルゴルの郷、リザードマンの郷、地下墳墓、アルツェリオ王国の王都エクサル、ダヌシェの港へと繋がる転移門がそれぞれ設置してある。
土壁にクレイが少し屈んで通れるくらいの巨大な穴がぽかりと開いており、それぞれの穴は水面のようにゆらゆらと揺れていた。
この転移門は俺、もしくは俺が許可した人なら誰でも利用することができる。
転移門を通るためには、俺が作った魔石が必要。その魔石には個人識別機能をつけ、持ち主しか使えないようにした。もちろん、この場所に来るためにも魔石が必要となる。
トルミ村では村長に石を預けており、有事のさいはこの転移門を使ってエルフの郷であるヴィリオ・ラ・イに避難する手はずになっている。
魔王クレイぐらいの強敵でも現れない限り、強固な結界に守られているトルミ村が危険に晒されることはないんだけど、念のため。
ダヌシェへの転移門は、海岸側の朽ちたあばら家に繋がっている。以前、大量の魚を乱獲してクレイの槍が折れた時に利用していた小屋だ。チーム蒼黒の団が管理をすることにし、この場所を買い上げた。もちろん、小屋の中は快適な休憩場所に改造してある。
だがしかし。
「あれ。あれ? あれれ?」
転移門が反応しない。
「どうした」
転移門の前で悪戦苦闘している俺に、クレイが訝しげに問う。
「転移門が反応してくれない」
「なにゆえ」
「なにゆえだろう」
トルミ村からダヌシェの港までは、転移門であっという間――のはずが、なぜだか転移門が反応してくれなかった。エルフの郷であるヴィリオ・ラ・イには問題なく繋がるようであったから、ダヌシェの港にだけ問題があるのだろう。
この場で考えても仕方がない。プニさんは大変かもしれないが、馬車の出番だ。陸路でダヌシェの港まで行き、そこから海路でオゼリフ半島を目指すことにしよう。
馬車で移動だと言った時のプニさんの顔は、珍しく嬉しそうに輝いていた。
「エペペ穀はこれで足りるかい?」
「ネコミミシメジとキノコグミは積んだだろうね、あれは栄養がたんとあるからね」
「子供がいるのなら、暖かい襟巻をいくつか持っていっておくれ。凍えていたらいけない」
トルミ村の住人にギルドからの依頼内容を伝えると、彼らは顔色を変えて一目散に倉庫へと駆け出した。それで、村に備蓄している食料を惜しげもなく差し出し、持っていけと馬車に積んでくれたのだ。
普通なら越冬するための備蓄は村の宝物。よその誰かを救うために差し出すなんてこと、ありえないのだ。だがしかし、トルミの住人は自分たちが腹いっぱい食える以上の備蓄があるからと、笑顔で持っていけと言った。
村を守る結界が弾いた暴走魔獣たちの美味しい肉がたくさん得られたし、緑の魔人……精霊王リベルアリナのおかげで、冬に採れる作物がもりもりと育っている。心のゆとりがあるからこそ、他者へと手をさし伸べることができるのだろう。トルミ村の住人は優しいからな。
吹雪く真白の景色のなか、お土産よろしくと口々に言う村人たちの見送りを受けながら、俺たちはトルミ村をあとにした。
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