【完結】最愛の人 〜三年後、君が蘇るその日まで〜

雪則

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第9章 嫌悪と悩み

9-1

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それから4人は温泉に入ったり浴衣姿でお土産屋を回ったりした。



卓球やゲーム。



この日の為に新しく買ったデジカメでたくさん写真をとった。



本当に楽しい時間。



恵と二人で過ごす時とはまた別の楽しみがたくさんある。




時間がすぎるのは早いもので夜になり、



4人は部屋で酒を飲みながら語り明かしていた。


段々と酔いが回ってきて話しも自然に夜の話題に変わっていく。




「ねぇねぇ恵ちゃんたちって週に何回くらいエッチするの?」




沙希ちゃんが大胆なことをきく。




「えぇ~!?わかんないよぉそんなの。。。」




恵はさすがに顔を赤くして誤魔化した。




「わかんないほどやっちゃってんのぉ!?

いやぁ~歩もすみにおけないねぇ???(笑)」



楓がからかう。



「ばかか!そういう意味じゃねぇだろ!」


「でもまぁ恵ちゃんなら仕方ないかぁ~!

キャワイイもんなぁ!

俺も恵ちゃんとなら…

いてっ!!」




スパーンという軽快な音が響いた。



「いってぇー!!

お前スリッパで叩くなよぉ~!」



「うるさい!ボケ!!」




いつものこと。



楓が言う下らない冗談。



でもなんだろう。



酔っているせいかもしれない。



俺は少し楓に腹がたっていた。


きっと楓には悪気はない。



そんなことはわかっている。



でも最近楓に嫉妬している自分がいる。



恵と楓は仲がいい。



もちろん友達としてだ。



でもたまに言う楓の冗談が、俺の心にひっかかっていた。



思えば楓はもともと恵のことが本当に好きだったんだし。



今でもその気持ちは変わらないんじゃないのか??


「ん??

どーした歩!

険しい顔して??」




「あぁ!

いや、大丈夫大丈夫!!」




「そうか??

具合悪くなったら先に寝ろよ??」




楓は優しい。



俺にとって一番信頼できる友だ。



いままでだって何度助けられたことか。



はぁ…毎度のことだが俺は最低だな…。



楓がそんなやつなわけないじゃないか。



しかもアイツには沙希ちゃんがいるしな。


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