【完結】最愛の人 〜三年後、君が蘇るその日まで〜

第７章 真実と現実

7-7

｢あぁ～まぁコッチの話!

機会があったら相談にでものってくれよな?｣



｢そうか｡

楓も色々あるんだな｡｡

じゃぁ本当にありがとうな?｣



｢おぅ!

恵ちゃんを悲しませんなよぉ!

じゃぁな!｣



楓のおかげで胸に引っかかっていたものはなくなっていた｡


今はとにかく恵を助けてあげなきゃいけない｡


俺はすぐに恵に電話をかけた｡


｢……はい｡｣


｢恵…??

さっきはごめんな｡

俺､決めたから!｣



｢…え?｣



｢恵はなにも心配しなくていい!

俺がなんとかするから!｣



｢…でも…｣



｢俺を信じろ!

恵は俺が必ず守るって約束する!｣



｢………う゛ぅ｡｣



受話器の先からは恵の泣きじゃくる声が聞こえた｡



｢恵…

もう一人で悩まなくていいから｡

俺がついてる｡

きっと大丈夫｡｣


こうして俺と恵は無事に仲を戻すことができた｡


でもまだなにも解決はしていない｡


恵の苦しみを取り除いてやらなければいけない｡


もちろんそれは二人の今後のためにだ｡



俺には考えがあった｡



恵をあの男から開放しないことには､


二人の未来も､


恵の幸せもやってくることはない｡


｢恵?

来週の土曜にはまたアイツと会うことになってるんだよな?｣



｢…うん｡｣



｢じゃぁ俺も一緒にいく｡｣


｢え?危ないよ｡｡

アイツ､なにするかわかんないし!｣



｢大丈夫!

俺に考えがあるんだ｡

信じてくれるかな｡｣



｢でも…怖いよ…｡｣



｢きっと大丈夫｡

なにもしなかったら変わらないよ｡｣


｢わかった…｡

でも､無茶はしないで｡｡｣


｢わかってるさ!

俺だって怖いんだからさ｡

きっと全部上手くいくよ｡｣



俺だってもともとは喧嘩なんてしたことないくらいの平和主義者だ｡


正直自分が一番驚いてる｡


不安もある｡


でも守る存在があるから､


きっとこんな俺でも強くなれるんだ｡