【完結】最愛の人 〜三年後、君が蘇るその日まで〜

第６章 幸せと疑惑

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それから二人は連絡を取り合わなかった｡


このまま二人の関係は終わってしまうと思った｡


憶測だけが頭の中をぐちゃぐちゃにしていく｡


いったいなぜ恵は本当のことを話してくれないのか｡


体のアザはいったい誰につけられたんだろうか｡


俺の頭の中で確信していることがひとつだけある｡



それは､用事があると言っていた土曜日にすべての答えがあるということだ｡


｢おーい歩ぅ!

また今度４人で遊びにいこぉぜぇ??｣


会社にいくといつものように楓が話しかけてきた｡


｢わりぃ｡

ちょっと今は無理かも｡｣



｢ん??どぉした??

喧嘩でもしたのか??｣



楓が心配そうにしている｡


｢まぁ､そんな感じかな?

先週の日曜から連絡とってない｡｡｣



｢まじか!

いったいなにがあったんだよぉ!｣


｢ん～｡

誰にも言わないか…?｣


｢任せとけよ!

ってか話す人なんていないし!｣


いつも俺が困ったときには楓が助けてくれる｡


だから今回も俺は楓に相談することにしたんだ｡



｢ん～｡｡｡

俺も土曜の件は気になってたんだよなぁ｡

体にアザとなるとちょっと心配だよなぁ｡｣



｢そうなんだよ｡

でも恵はそのことにはふれないでほしいみたいなんだ｡

俺には言えないなにかあるんだよな､きっと｡｣



頭を傾げて悩む二人｡


｢あっ!そういえば!｣


楓がなにかを思い出したようだ｡



｢前に沙希が恵を見たっていってたな!

土曜日に!!｣



｢本当か!?

どこで見たって??｣



｢たしか○○駅の近くだったはずだな｡｣



｢○○駅?

なんでそんなところに｡｣



その駅は､俺達が住んでいるところから電車で１時間ほどかかる場所だった｡



｢あんましオススメはしないけどぉ～

土曜にちょっと行ってみたらいいんじゃないか??

どうせ今のままじゃ仲直りもできないだろ??｣


たしかに後をつけるなんて気は進まないが､


そうも言っていられなかった｡


最初はよこしまな不安だったが､今はなにより恵が心配だ｡


もしかしたらなにか大変なトラブルに巻き込まれてるかもしれない｡


俺は決めた｡



｢そうだよな｡

俺､今週の土曜にちょっと行ってみるわ!｣



｢そうか!わかった!

なんかあったらすぐに連絡しろよ?｣



｢あぁ｡

楓､いつもありがとうな!｣


｢気にすんなって!

困った時はお互い様だ!｣



こうして俺は､今度の土曜に恵を探しに〇〇駅へ行く事にしたんだ｡