【完結】最愛の人 〜三年後、君が蘇るその日まで〜

第６章 幸せと疑惑

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こうして俺と恵は付き合った｡


久しく感じてなかった彼氏彼女という感覚｡


お互いがお互いを一番に考える間柄｡


俺はそんな生活の中で､幸せを感じていた｡



｢恵、来週の土曜日なんだけどさ?

一緒に海でも行かない?｣


｢ごめん!

毎週土曜日ってちょっと用事あるんだぁ｡｡｡｣



｢そういえば前にも言ってたか｡

じゃぁ日曜ならいい?｣



｢うん!行こう!｣


なにげない生活の中で感じられる幸せを噛み締めていた｡


私生活が上手くいくと仕事も調子がいい｡



｢歩ぅ!最近張り切ってんなぁ!

恵ちゃん上手くいってるみたいじゃん!｣



｢楓か｡あぁ…まぁな｡｡｣



苦笑い…｡



｢なんだよその顔は!!

まぁ俺に気を使ってんなら余計なお世話だ!

もう少したったら話そうと思ってたんだがなぁ!｣


楓は胸を張って涼しげな表情を浮かべた｡


｢俺もお前みてたらちゃんとした恋愛がしてみたくなってよぉ??


彼女出来ちゃった!!｣



｢え!?

まじかよ!?｣



楓は携帯の待受をみせてきた｡



｢ジャジャーン!

俺のハニーの沙希ちゃん!

可愛いだろぉ～??｣



画面の中には楓と写る女性がいた｡



今流行りな感じの女の子って感じだ｡


たしかに可愛い｡


ただ､この異常にでかい目の化粧は成功なんだろうか…｡｡(笑)


｢へぇ～!

本当に可愛い子だな!｣



｢だろだろ!?

今度歩を紹介するって言ってあるから４人で遊ぼぉぜ??｣



｢おっ!いいねぇ!

そういやちょうど日曜に海行くから来るか??

海なら人が多いほうが楽しいしな!｣



｢わかった!

じゃぁあとで連絡するわ!｣


楓に彼女が出来たことで､俺のなかのモヤモヤが消えた気がした｡


やっぱりどこかで楓に気を使ってしまっていたんだ｡


それだけに楓に彼女が出来たことが自分のことのように嬉しかった｡



そして俺は仕事帰りに恵に電話をかける｡



｢もしもし?

俺だけど｡｣



｢どうしたの?｣



｢日曜の海なんだけどさ?

楓と楓の彼女も一緒に行ってもいいかな?

紹介したいんだってさ?｣


｢え?

楓さんに彼女いたの!?｣


｢いや、俺も今日きいたんだけどさ！

んで紹介も兼ねて遊びたいんだってさ??｣



｢なんか楓さんに彼女できて良かったぁ｡｡

うん!大丈夫!

わかったよぉ～!｣