11 / 87
第2章 孤独と変化
2-5
しおりを挟む
後ろから聞きなれた声に呼び止められる。
振り返ると、そこには早坂さんがいた。
「今終わったんですかぁ?」
会社で見るときとは雰囲気が違っていた。
露出の多い服装に気合いの入った化粧。
多少派手ではあるが、綺麗だった。
「玲美の知り合いか?」
隣には若い男がいた。金髪にピアス。
まぁ2つ下ってとこか。
「うん!
会社の先輩なの!」
その後二人はなにやらヒソヒソと話したあとに男が帰っていった。
「ナオキぃまたねぇ!」
あの男は早坂さんの彼氏だろうか。
「あれ?
男の人帰っちゃったけどいいの?
彼氏かなんかじゃないの?」
「あれは学生時代の友達ですよぉ!
さっきばったり会ったんで話してたんです!」
「へぇ~。
そうなんだ。」
いやらしい聞き方だ。
しかもどこか安心している自分がいた。
「進藤さん!
飲みに行きましょうよ!」
そういうと早坂さんは腕に抱きついてきた。
「わっ!ちょっと!」
慌てて離れる。
「アハハ!
顔真っ赤ですよぉ??笑」
心臓が止まるかと思った。
香水のいい香りに、腕に当たった胸の感触。
俺は忘れかけていた女性という感覚に心を奪われそうになっていた。
「あそこの店はよく行くんですよ!
ほら急いで!」
早坂さんは俺の手を強引に引っ張り、店の中へと入っていく。
「ちょっと!
飲むなんていってないって!」
本当に行く気がないなら無理矢理にでも振り払えただろう。
抵抗しながらも店に入ってしまったのは、俺の弱さだ。
「やったぁ!
進藤さんに会えるなんてラッキぃー!!
今日は楽しみましょうね?」
結菜に対する罪悪感の中でも、
普段飲まない酒の手助けもあり、
俺は早坂さんともう何時間も飲み続けていた。
「もうこんな時間だ。
そろそろ早坂さんも帰らないといけないんじゃない?」
「は~い。」
かなり酔ってるみたいだ。
返事はしたものの、そのままカウンターにうつぶせに眠ってしまった。
俺は彼女の肩を揺らす。
「早坂さん!
ほら!こんなところで寝ちゃダメだ!」
いっこうに起きる気配がない。
困った。
これはどうしたものか…。。
振り返ると、そこには早坂さんがいた。
「今終わったんですかぁ?」
会社で見るときとは雰囲気が違っていた。
露出の多い服装に気合いの入った化粧。
多少派手ではあるが、綺麗だった。
「玲美の知り合いか?」
隣には若い男がいた。金髪にピアス。
まぁ2つ下ってとこか。
「うん!
会社の先輩なの!」
その後二人はなにやらヒソヒソと話したあとに男が帰っていった。
「ナオキぃまたねぇ!」
あの男は早坂さんの彼氏だろうか。
「あれ?
男の人帰っちゃったけどいいの?
彼氏かなんかじゃないの?」
「あれは学生時代の友達ですよぉ!
さっきばったり会ったんで話してたんです!」
「へぇ~。
そうなんだ。」
いやらしい聞き方だ。
しかもどこか安心している自分がいた。
「進藤さん!
飲みに行きましょうよ!」
そういうと早坂さんは腕に抱きついてきた。
「わっ!ちょっと!」
慌てて離れる。
「アハハ!
顔真っ赤ですよぉ??笑」
心臓が止まるかと思った。
香水のいい香りに、腕に当たった胸の感触。
俺は忘れかけていた女性という感覚に心を奪われそうになっていた。
「あそこの店はよく行くんですよ!
ほら急いで!」
早坂さんは俺の手を強引に引っ張り、店の中へと入っていく。
「ちょっと!
飲むなんていってないって!」
本当に行く気がないなら無理矢理にでも振り払えただろう。
抵抗しながらも店に入ってしまったのは、俺の弱さだ。
「やったぁ!
進藤さんに会えるなんてラッキぃー!!
今日は楽しみましょうね?」
結菜に対する罪悪感の中でも、
普段飲まない酒の手助けもあり、
俺は早坂さんともう何時間も飲み続けていた。
「もうこんな時間だ。
そろそろ早坂さんも帰らないといけないんじゃない?」
「は~い。」
かなり酔ってるみたいだ。
返事はしたものの、そのままカウンターにうつぶせに眠ってしまった。
俺は彼女の肩を揺らす。
「早坂さん!
ほら!こんなところで寝ちゃダメだ!」
いっこうに起きる気配がない。
困った。
これはどうしたものか…。。
0
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説
思い出さなければ良かったのに
田沢みん
恋愛
「お前の29歳の誕生日には絶対に帰って来るから」そう言い残して3年後、彼は私の誕生日に帰って来た。
大事なことを忘れたまま。
*本編完結済。不定期で番外編を更新中です。
15年目のホンネ ~今も愛していると言えますか?~
深冬 芽以
恋愛
交際2年、結婚15年の柚葉《ゆずは》と和輝《かずき》。
2人の子供に恵まれて、どこにでもある普通の家族の普通の毎日を過ごしていた。
愚痴は言い切れないほどあるけれど、それなりに幸せ……のはずだった。
「その時計、気に入ってるのね」
「ああ、初ボーナスで買ったから思い出深くて」
『お揃いで』ね?
夫は知らない。
私が知っていることを。
結婚指輪はしないのに、その時計はつけるのね?
私の名前は呼ばないのに、あの女の名前は呼ぶのね?
今も私を好きですか?
後悔していませんか?
私は今もあなたが好きです。
だから、ずっと、後悔しているの……。
妻になり、強くなった。
母になり、逞しくなった。
だけど、傷つかないわけじゃない。

【完結】消された第二王女は隣国の王妃に熱望される
風子
恋愛
ブルボマーナ国の第二王女アリアンは絶世の美女だった。
しかし側妃の娘だと嫌われて、正妃とその娘の第一王女から虐げられていた。
そんな時、隣国から王太子がやって来た。
王太子ヴィルドルフは、アリアンの美しさに一目惚れをしてしまう。
すぐに婚約を結び、結婚の準備を進める為に帰国したヴィルドルフに、突然の婚約解消の連絡が入る。
アリアンが王宮を追放され、修道院に送られたと知らされた。
そして、新しい婚約者に第一王女のローズが決まったと聞かされるのである。
アリアンを諦めきれないヴィルドルフは、お忍びでアリアンを探しにブルボマーナに乗り込んだ。
そしてある夜、2人は運命の再会を果たすのである。

愛する貴方の心から消えた私は…
矢野りと
恋愛
愛する夫が事故に巻き込まれ隣国で行方不明となったのは一年以上前のこと。
周りが諦めの言葉を口にしても、私は決して諦めなかった。
…彼は絶対に生きている。
そう信じて待ち続けていると、願いが天に通じたのか奇跡的に彼は戻って来た。
だが彼は妻である私のことを忘れてしまっていた。
「すまない、君を愛せない」
そう言った彼の目からは私に対する愛情はなくなっていて…。
*設定はゆるいです。

拝啓、大切なあなたへ
茂栖 もす
恋愛
それはある日のこと、絶望の底にいたトゥラウム宛てに一通の手紙が届いた。
差出人はエリア。突然、別れを告げた恋人だった。
そこには、衝撃的な事実が書かれていて───
手紙を受け取った瞬間から、トゥラウムとエリアの終わってしまったはずの恋が再び動き始めた。
これは、一通の手紙から始まる物語。【再会】をテーマにした短編で、5話で完結です。
※以前、別PNで、小説家になろう様に投稿したものですが、今回、アルファポリス様用に加筆修正して投稿しています。

人質王女の恋
小ろく
恋愛
先の戦争で傷を負った王女ミシェルは顔に大きな痣が残ってしまい、ベールで隠し人目から隠れて過ごしていた。
数年後、隣国の裏切りで亡国の危機が訪れる。
それを救ったのは、今まで国交のなかった強大国ヒューブレイン。
両国の国交正常化まで、ミシェルを人質としてヒューブレインで預かることになる。
聡明で清楚なミシェルに、国王アスランは惹かれていく。ミシェルも誠実で美しいアスランに惹かれていくが、顔の痣がアスランへの想いを止める。
傷を持つ王女と一途な国王の恋の話。

【完結済】ラーレの初恋
こゆき
恋愛
元気なアラサーだった私は、大好きな中世ヨーロッパ風乙女ゲームの世界に転生していた!
死因のせいで顔に大きな火傷跡のような痣があるけど、推しが愛してくれるから問題なし!
けれど、待ちに待った誕生日のその日、なんだかみんなの様子がおかしくて──?
転生した少女、ラーレの初恋をめぐるストーリー。
他サイトにも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる