24 / 31
あたらよ③
しおりを挟む
上の下着が外され、冷たい外気が胸に触れる。
部屋を暗くすることも忘れていたなぁと、脱がされた今になってふとそんなことを思った。
「っふ……」
恭弥くんの唇が私の首筋に触れ、骨張った大きな手が私の胸に伸ばされた。
以前つけられた痕は完全に消えてしまったけれど、その時の感覚を少しだけ思い出してしまう。
「ん……柔らかい」
「は、恥ずかしいから。あんまりゆっくりするの、なんか……」
「若菜のいろんな顔、ちゃんと見ておきたいんだけど」
初めて抱かれた時のような、甘くなった恭弥くんの声に私は弱い。
耳に残ってぞくぞくして、その声で名前を呼ばれると、全部を許しそうになってしまう。
「んっ、うぁ……は」
「素直に反応してくれるの本当に可愛いね。こっちの理性、簡単に消えそうになる」
「ひ、ぁ……っんん」
「はー……可愛い」
可愛い可愛いと恭弥くんらしくない言葉を耳元で連呼され、理性なんて私の方が先に消えてしまいそうだ。
触れる指や唇が泣きそうなくらいに優しくて、言葉以外でも大好きだと伝えてくれている気がしまう。
大好きで、だからこそ大事にしたいと、そういう触れ方。きっと最初から、恭弥くんは私にそうしてくれていたのだ。
気を遣わせているんじゃないかと、勝手に不安になって怖かった。彼女のことが誤解だと分かった今は、恭弥くんの優しさを素直に好意として受け取れる。
「っひぁ……!」
胸の中心を避けて優しく膨らみに触れるだけだった指が、焦らすような動きを止めて尖りに触れた。
もどかしさが無くなった途端に直接的な刺激を与えられ、思わず上半身を捩りながら声を出してしまう。
「あっ、くぅ……んっ、あ……」
胸の突起が舌で転がされ、もう片方は指先に摘まれる。
舐められている感覚そのものよりも、こんなにもいやらしい恭弥くんを見ていることの方が、私には刺激が強い。たとえ目を逸らしても、その情景を思い出して身体が熱くなる。
一度でも見てしまうと、その扇情的な景色は脳にこびりついて離れてくれないのだ。
そんなことを考えているうちに、胸にあった舌の感覚が、ゆっくりとお腹の方に下っていく。
今日はまだ一度も痕が残るほどに強く肌を吸われたりしていない。
それなのに、薄い肌の上をなぞられるだけで背中にぞくぞくしたものが駆け、簡単に私の息は上がってしまう。
ヘソを通って下腹部に近付いた唇は、腰元に到着したところで一旦離れた。
恭弥くんの両手が私のルームパンツの縁に触れ、下も脱がされそうになっているのだと分かる。
――もちろん、ここで嫌がるつもりなどない。
少しだけ腰を浮かせ、脱がせやすいように自分から動いた。
「ふ、ありがとう。いい子だね」
「ん……」
キスをしながらショーツごと下を抜き取られ、本当に一糸纏わぬ姿を恭弥くんの前で晒してしまう。
恭弥くんの前でこの格好になるのは、今夜で三回目だ。
心許ない姿ではあるけれど、今までよりずっと不安は少ない。慣れたからというわけではなく、単純に恭弥くんに触ってもらえることを、嬉しいと思えるからだろう。
「っひぁ……!」
「よかった、ちゃんと濡れてるね。でももう少しだけ濡らしたいな。いい?」
確認するように指先でなぞられた場所。そこを濡らす方法を、私はもう知っているのだ。
こんな聞き方をして、私からして欲しいと言わせるように仕向けるなんてずるい。
恭弥くんが「したい」と言ってくれたことを、今の私が断るなんてできるはずがないのに。
「……ん、して」
触りやすいように少しだけ足を開くと、目の前の恭弥くんが嬉しそうに息を漏らす。
下腹部に顔が近付けられ、たったそれだけの行動に、私のお腹の奥が物欲しそうに疼いた。
「痛かったら言ってね」
「っん……あっ、ぁ、ふ」
「まぁ、最初から気持ち良いことしかするつもりないけど」
「あ、はぁっ……ぅあ、んっ」
濡れた舌が触れた場所は、当然のように割れ目の上で主張している部分だった。
私が簡単に快楽を拾ってしまう場所。その一点が執拗に恭弥くんの舌で弄ばれ、ゾクゾクした感覚が全身に広がっていく。
恥ずかしいことになっている自覚はあり、しかしそれでも、止めて欲しいとは微塵も思わなかった。
「うぁ、あっ……ゃ、きょ……やくん、いく。それされるの、も……すぐイッちゃうの、っ」
「ん、トロトロになってる。気持ち良い?」
「きもちっ、ぅあ、あっ……っく」
僅かに腰が浮いて、その瞬間に何かが弾けそうになる。お腹の奥が切なく疼いて、その疼きさえも気持ち良い。
私がこんな状態になっても、恭弥くんの舌はそこから離れてはくれなかった。
足が閉じられないように押さえつけられたまま、自由な足先だけにぎゅっと力が入り弛緩する。
「あ、あぁ……ッン、やっ、ひぅ、いく、っあぁ……!」
「はっ、いいよ。イッて」
「ぅあ、んっ、ンンッ……」
恭弥くんの声を聞いた瞬間、強張っていた下半身から一気に力が抜けていく。
頭の中が真っ白に染まり、我慢できずに出てしまった声が今さらに恥ずかしくなった。
恭弥くんの舌に自分から押し付けるような体勢になりながら、私は一度目の絶頂を迎えてしまったのだ。
「はぁ……素直に受け入れてくれるの堪らないね。嫌とか怖いとか、本当にもう言わないんだ」
「っあ……」
まだ絶頂を迎えたばかりで熱が引かない。そんな私のひくつく穴に、恭弥くんの指が触れた。
「も、そんなの言わな、っし、恭弥くんに触ってほし……っんぅ」
「はぁ、可愛い。ナカもすごいね、気持ち良さそう」
「あっ、あ、っんん」
差し込まれた恭弥くんの指が、浅いところでお腹の内側を押す。
私の弱いところを見つけるとそこだけを集中的に刺激されて、また軽くイカされてしまった。
また一本指が増やされ、今度は少しずつ深いところまで沈んでいく。
トロトロした愛液が恭弥くんの手を汚し、溢れた体液が私のお尻の方を伝ってシーツまで濡らしてしまった。
指で掻き回されるだけで、くちっ、ぐちゅっと、私の下腹部から分かりやすくいやらしい音が立つ。
期待しているみたいで恥ずかしいけれど、実際にそうなのだからもう仕方ないだろう。自分の意思ではどうすることもできないのだ。
今からナカにももらえるのだと思うと、それだけで私の身体にまた熱が溜まっていく。
早く欲しくて恭弥くんに耳打ちすると、興奮しきった目を向けられてゾクリとしたものが私の背中を駆ける。
たったそれだけの視線で、また私の下腹部に熱が広がっていった。
部屋を暗くすることも忘れていたなぁと、脱がされた今になってふとそんなことを思った。
「っふ……」
恭弥くんの唇が私の首筋に触れ、骨張った大きな手が私の胸に伸ばされた。
以前つけられた痕は完全に消えてしまったけれど、その時の感覚を少しだけ思い出してしまう。
「ん……柔らかい」
「は、恥ずかしいから。あんまりゆっくりするの、なんか……」
「若菜のいろんな顔、ちゃんと見ておきたいんだけど」
初めて抱かれた時のような、甘くなった恭弥くんの声に私は弱い。
耳に残ってぞくぞくして、その声で名前を呼ばれると、全部を許しそうになってしまう。
「んっ、うぁ……は」
「素直に反応してくれるの本当に可愛いね。こっちの理性、簡単に消えそうになる」
「ひ、ぁ……っんん」
「はー……可愛い」
可愛い可愛いと恭弥くんらしくない言葉を耳元で連呼され、理性なんて私の方が先に消えてしまいそうだ。
触れる指や唇が泣きそうなくらいに優しくて、言葉以外でも大好きだと伝えてくれている気がしまう。
大好きで、だからこそ大事にしたいと、そういう触れ方。きっと最初から、恭弥くんは私にそうしてくれていたのだ。
気を遣わせているんじゃないかと、勝手に不安になって怖かった。彼女のことが誤解だと分かった今は、恭弥くんの優しさを素直に好意として受け取れる。
「っひぁ……!」
胸の中心を避けて優しく膨らみに触れるだけだった指が、焦らすような動きを止めて尖りに触れた。
もどかしさが無くなった途端に直接的な刺激を与えられ、思わず上半身を捩りながら声を出してしまう。
「あっ、くぅ……んっ、あ……」
胸の突起が舌で転がされ、もう片方は指先に摘まれる。
舐められている感覚そのものよりも、こんなにもいやらしい恭弥くんを見ていることの方が、私には刺激が強い。たとえ目を逸らしても、その情景を思い出して身体が熱くなる。
一度でも見てしまうと、その扇情的な景色は脳にこびりついて離れてくれないのだ。
そんなことを考えているうちに、胸にあった舌の感覚が、ゆっくりとお腹の方に下っていく。
今日はまだ一度も痕が残るほどに強く肌を吸われたりしていない。
それなのに、薄い肌の上をなぞられるだけで背中にぞくぞくしたものが駆け、簡単に私の息は上がってしまう。
ヘソを通って下腹部に近付いた唇は、腰元に到着したところで一旦離れた。
恭弥くんの両手が私のルームパンツの縁に触れ、下も脱がされそうになっているのだと分かる。
――もちろん、ここで嫌がるつもりなどない。
少しだけ腰を浮かせ、脱がせやすいように自分から動いた。
「ふ、ありがとう。いい子だね」
「ん……」
キスをしながらショーツごと下を抜き取られ、本当に一糸纏わぬ姿を恭弥くんの前で晒してしまう。
恭弥くんの前でこの格好になるのは、今夜で三回目だ。
心許ない姿ではあるけれど、今までよりずっと不安は少ない。慣れたからというわけではなく、単純に恭弥くんに触ってもらえることを、嬉しいと思えるからだろう。
「っひぁ……!」
「よかった、ちゃんと濡れてるね。でももう少しだけ濡らしたいな。いい?」
確認するように指先でなぞられた場所。そこを濡らす方法を、私はもう知っているのだ。
こんな聞き方をして、私からして欲しいと言わせるように仕向けるなんてずるい。
恭弥くんが「したい」と言ってくれたことを、今の私が断るなんてできるはずがないのに。
「……ん、して」
触りやすいように少しだけ足を開くと、目の前の恭弥くんが嬉しそうに息を漏らす。
下腹部に顔が近付けられ、たったそれだけの行動に、私のお腹の奥が物欲しそうに疼いた。
「痛かったら言ってね」
「っん……あっ、ぁ、ふ」
「まぁ、最初から気持ち良いことしかするつもりないけど」
「あ、はぁっ……ぅあ、んっ」
濡れた舌が触れた場所は、当然のように割れ目の上で主張している部分だった。
私が簡単に快楽を拾ってしまう場所。その一点が執拗に恭弥くんの舌で弄ばれ、ゾクゾクした感覚が全身に広がっていく。
恥ずかしいことになっている自覚はあり、しかしそれでも、止めて欲しいとは微塵も思わなかった。
「うぁ、あっ……ゃ、きょ……やくん、いく。それされるの、も……すぐイッちゃうの、っ」
「ん、トロトロになってる。気持ち良い?」
「きもちっ、ぅあ、あっ……っく」
僅かに腰が浮いて、その瞬間に何かが弾けそうになる。お腹の奥が切なく疼いて、その疼きさえも気持ち良い。
私がこんな状態になっても、恭弥くんの舌はそこから離れてはくれなかった。
足が閉じられないように押さえつけられたまま、自由な足先だけにぎゅっと力が入り弛緩する。
「あ、あぁ……ッン、やっ、ひぅ、いく、っあぁ……!」
「はっ、いいよ。イッて」
「ぅあ、んっ、ンンッ……」
恭弥くんの声を聞いた瞬間、強張っていた下半身から一気に力が抜けていく。
頭の中が真っ白に染まり、我慢できずに出てしまった声が今さらに恥ずかしくなった。
恭弥くんの舌に自分から押し付けるような体勢になりながら、私は一度目の絶頂を迎えてしまったのだ。
「はぁ……素直に受け入れてくれるの堪らないね。嫌とか怖いとか、本当にもう言わないんだ」
「っあ……」
まだ絶頂を迎えたばかりで熱が引かない。そんな私のひくつく穴に、恭弥くんの指が触れた。
「も、そんなの言わな、っし、恭弥くんに触ってほし……っんぅ」
「はぁ、可愛い。ナカもすごいね、気持ち良さそう」
「あっ、あ、っんん」
差し込まれた恭弥くんの指が、浅いところでお腹の内側を押す。
私の弱いところを見つけるとそこだけを集中的に刺激されて、また軽くイカされてしまった。
また一本指が増やされ、今度は少しずつ深いところまで沈んでいく。
トロトロした愛液が恭弥くんの手を汚し、溢れた体液が私のお尻の方を伝ってシーツまで濡らしてしまった。
指で掻き回されるだけで、くちっ、ぐちゅっと、私の下腹部から分かりやすくいやらしい音が立つ。
期待しているみたいで恥ずかしいけれど、実際にそうなのだからもう仕方ないだろう。自分の意思ではどうすることもできないのだ。
今からナカにももらえるのだと思うと、それだけで私の身体にまた熱が溜まっていく。
早く欲しくて恭弥くんに耳打ちすると、興奮しきった目を向けられてゾクリとしたものが私の背中を駆ける。
たったそれだけの視線で、また私の下腹部に熱が広がっていった。
121
お気に入りに追加
770
あなたにおすすめの小説
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
忙しい男
菅井群青
恋愛
付き合っていた彼氏に別れを告げた。忙しいという彼を信じていたけれど、私から別れを告げる前に……きっと私は半分捨てられていたんだ。
「私のことなんてもうなんとも思ってないくせに」
「お前は一体俺の何を見て言ってる──お前は、俺を知らな過ぎる」
すれ違う想いはどうしてこうも上手くいかないのか。いつだって思うことはただ一つ、愛おしいという気持ちだ。
※ハッピーエンドです
かなりやきもきさせてしまうと思います。
どうか温かい目でみてやってくださいね。
※本編完結しました(2019/07/15)
スピンオフ &番外編
【泣く背中】 菊田夫妻のストーリーを追加しました(2019/08/19)
改稿 (2020/01/01)
本編のみカクヨムさんでも公開しました。
平凡令嬢の婚活事情〜あの人だけは、絶対ナイから!〜
本見りん
恋愛
「……だから、ミランダは無理だって!!」
王立学園に通う、ミランダ シュミット伯爵令嬢17歳。
偶然通りかかった学園の裏庭でミランダ本人がここにいるとも知らず噂しているのはこの学園の貴族令息たち。
……彼らは、決して『高嶺の花ミランダ』として噂している訳ではない。
それは、ミランダが『平凡令嬢』だから。
いつからか『平凡令嬢』と噂されるようになっていたミランダ。『絶賛婚約者募集中』の彼女にはかなり不利な状況。
チラリと向こうを見てみれば、1人の女子生徒に3人の男子学生が。あちらも良くない噂の方々。
……ミランダは、『あの人達だけはナイ!』と思っていだのだが……。
3万字少しの短編です。『完結保証』『ハッピーエンド』です!
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
若社長な旦那様は欲望に正直~新妻が可愛すぎて仕事が手につかない~
雪宮凛
恋愛
「来週からしばらく、在宅ワークをすることになった」
夕食時、突如告げられた夫の言葉に驚く静香。だけど、大好きな旦那様のために、少しでも良い仕事環境を整えようと奮闘する。
そんな健気な妻の姿を目の当たりにした夫の至は、仕事中にも関わらずムラムラしてしまい――。
全3話 ※タグにご注意ください/ムーンライトノベルズより転載
借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる
しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。
いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに……
しかしそこに現れたのは幼馴染で……?
【R18】深層のご令嬢は、婚約破棄して愛しのお兄様に花弁を散らされる
奏音 美都
恋愛
バトワール財閥の令嬢であるクリスティーナは血の繋がらない兄、ウィンストンを密かに慕っていた。だが、貴族院議員であり、ノルウェールズ侯爵家の三男であるコンラッドとの婚姻話が持ち上がり、バトワール財閥、ひいては会社の経営に携わる兄のために、お見合いを受ける覚悟をする。
だが、今目の前では兄のウィンストンに迫られていた。
「ノルウェールズ侯爵の御曹司とのお見合いが決まったって聞いたんだが、本当なのか?」」
どう尋ねる兄の真意は……
愛する殿下の為に身を引いたのに…なぜかヤンデレ化した殿下に囚われてしまいました
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のレティシアは、愛する婚約者で王太子のリアムとの結婚を約1年後に控え、毎日幸せな生活を送っていた。
そんな幸せ絶頂の中、両親が馬車の事故で命を落としてしまう。大好きな両親を失い、悲しみに暮れるレティシアを心配したリアムによって、王宮で生活する事になる。
相変わらず自分を大切にしてくれるリアムによって、少しずつ元気を取り戻していくレティシア。そんな中、たまたま王宮で貴族たちが話をしているのを聞いてしまう。その内容と言うのが、そもそもリアムはレティシアの父からの結婚の申し出を断る事が出来ず、仕方なくレティシアと婚約したという事。
トンプソン公爵がいなくなった今、本来婚約する予定だったガルシア侯爵家の、ミランダとの婚約を考えていると言う事。でも心優しいリアムは、その事をレティシアに言い出せずに悩んでいると言う、レティシアにとって衝撃的な内容だった。
あまりのショックに、フラフラと歩くレティシアの目に飛び込んできたのは、楽しそうにお茶をする、リアムとミランダの姿だった。ミランダの髪を優しく撫でるリアムを見た瞬間、先ほど貴族が話していた事が本当だったと理解する。
ずっと自分を支えてくれたリアム。大好きなリアムの為、身を引く事を決意。それと同時に、国を出る準備を始めるレティシア。
そして1ヶ月後、大好きなリアムの為、自ら王宮を後にしたレティシアだったが…
追記:ヒーローが物凄く気持ち悪いです。
今更ですが、閲覧の際はご注意ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる