義理の兄に恋をした

香月 咲乃

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35 大晦日

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 大晦日。
 ひまりの部屋。

 ひまりは年越しそばを食べ終えるとすぐ、「もう寝る」と両親に伝えて1人で部屋に戻ってきていた。

「はあ……」

 ひまりは布団の上に寝転がり、スマホを触りながらため息をついた。
 涼太はそばも食べずに部屋にこもって勉強中だ。

 ——去年は高校受験で忙しかったし、今年の冬くらいはりょうちゃんと一緒にいちゃいちゃしたかったな……。
 
 クリスマス以降、涼太は本格的に受験勉強を始めていた。
 涼太はほとんどの時間を塾で過ごし、2人はずっとすれ違いの毎日を送っている。
 今日から4日間は塾が休みなので涼太は家にいるが、ご飯の時間に少し顔を見せるだけでまともに会話をしていない。
 
 ——1年後には大学入試だもんな……。最難関だし仕方ない……。

 ひまりは自分にそう言い聞かせるが……。
 目に涙が溜まっていた。

 ——りょうちゃん……さみしいよ……。

 付き合い始めて約半年間、ほぼ毎日のようにいちゃついていたので、ひまりは限界だった。

 コンコンッ。

 ベランダ側の窓からノック音が聞こえたので、ひまりは慌てて涙を拭き、ベッドから降りる。
 カーテンを開けると……寒そうに体を丸める涼太が笑顔で立っていた。
 ひまりはすぐに鍵を開け、涼太を中へ入れる。

「ひまり、もう寝る?」
「まだ寝ないよ」
「なんか……久しぶりだな」 

 涼太はベッドに寄りかかり、ぎこちない様子でひまりに話しかける。

「うん」

 その横に座ったひまりも少し緊張しながら返事をした。

「この冬休み、ひまりのことどれだけ我慢できるか試してたけど……」
「うん」
「……寂しすぎるよ——」

 涼太はひまりを横から強く抱きしめた。
 ひまりも涼太に腕を回し、強く抱きかえす。
 久しぶりに涼太の温かい体温や大好きな体臭を感じとり、さっきまでの寂しさが一気に吹き飛んだ気がした。

「でも、これからは私が大学合格するまでずっとこんな感じだよ。りょうちゃんが大学に行ったら離れて暮らすことになるし」
「きついな……」
「うん……」

 ——耐えられないよ……。でも、私より大変なりょうちゃんにそんなこと言えない。

 ひまりはこの短い期間で限界を感じていたので、不安で押しつぶされそうだった。

「ひまり、こうやってイチャイチャする日を決めない? ご褒美の日があると、もっと頑張れる気がする」
「——うん!」

 嬉しい申し出にひまりは食い気味に返事をした。
 涼太は体を離す。

「休日は親がいるし、やっぱり平日だよな……。金曜日は? その日は俺たち塾ないし」
「それがいい」

 ひまりは嬉しくて笑みを浮かべていた。

「これからさみしい日が続くけど、それは俺たちの将来のためだもんな。2人で頑張って乗り越えような」
「うん」

 2人は顔を近づけ、唇を合わせる。

「明日は金曜じゃないけど、元日だから特別にイチャイチャ日にしていい? 1日中部屋で勉強するふりして、ひまりとずっと一緒にいたい」
「もちろん。明日は私がりょうちゃんを部屋に監禁するね」
「やばっ……できれば、ここか、ここで監禁して欲しいかも」

 涼太はひまりの胸と少し湿った部分を指で突いた。

「あっ、んっ……」
「ふっ、相変わらず感度いいな。その感じる顔、可愛すぎるから」

 涼太はひまりを愛おしそうに見つめる。

「ねえ、りょうちゃんはどこが感じやすい? この大きくなったところ以外、知らないんだよね」
「俺もよくわかってないから、調べて。試験にでるかも」
「えー、何の試験?」
「ひまりがどれだけ俺のこと好きかを確認する試験だよ」
「じゃあ、満点取れるように今日はいっぱい教えて」
「いいよ」

 ひまりは涼太の額から順にキスを始めた。

「は……」

 耳をキスした瞬間、涼太は吐息を漏らした。
 ひまりは満足げに笑みを浮かべる。

「はあ……はっ」

 耳から首筋を舌で這わせた時、涼太は目をぎゅっと閉じてビクつく。

「左より、右側の方が敏感だね」
「そこ、絶対試験に出るから覚えとけよ」
「はーい」

 ひまりは涼太の服を脱がしながらどんどん下の方へキスを進め、涼太の左の乳首へ到達する。

「んっ」
「へー胸は左なんだ……」
「そこ、間違えやすいから注意な」

 涼太は顔をとろんとさせながらひまりに注意を促した。

「了解」

 その後、足の付け根や指先が敏感であることが判明した。

「どこが1番感じやすいの?」
「唯一キスしてくれなかったところ……」

 涼太は不満顔でそう言った。

「やっぱりそうなんだ。教えてくれたお礼するね」

 ひまりは涼太の硬くなった先を舌でペロペロ舐め始めた。

「はあ、はあ……ひまり、俺もひまりの食べたい」

 涼太はひまりの服を脱がし、自分の上にまたがるように四つん這いにさせた。
 ひまりは涼太のものをしゃぶり、涼太はひまりのビチョビョになった部分を舌で這わす。

「あっ……」
「はあ……」

 久しぶりの刺激に、2人は必死に声を堪える。

「ひまり、ごめん、もう限界だから……挿れたい」
「うん」

 涼太は四つん這いのひまりの後ろから挿入した。

「「はあ……」」

 入った瞬間、2人はあまりの気持ち良さに吐息を同時に漏らす。

 ——りょうちゃん、いい……。
 ——ひまり、最高……。
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