鬱々日記

ユア教 教祖ユア

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20日目

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この救いのない私の日記を書いて20日目になった。
私には、「終わり」は無い。
だから、バッドエンドもハッピーエンドもない。
あるとするなら、「終わりはない」という「終わり」だけ。
日記を書いている「私」も、クズでどうしようもなかったあの頃の「私」も、今の「私」も皆例外なく「私」であると認識させられた。
私は単純でもなければ馬鹿でもない。そうなれなかった。
だから、悩みは絶え間なく生まれるだろう。
自分なりの答えを見つける度に、新たな問題が生じるだろう。
答えを見つけたのにもかかわらず、それに対する、反例が何度も何度も見つけてしまうだろう。
それでも、時間は止まってくれない。
私は完璧な人間じゃない。
卓球は大好きだけど、やる気が起きないとか、調子が悪くて放り出したくなる。
腹の立つ人に対して、スポーツマンシップに反する行動をとりたくなる。
私を怒らせたら基本的に二度目は無い。
「謝らない奴」は一生許さないけど、だからと言って、謝ってきたからと言って許すわけじゃない。
器は小さい。
優しさの欠片はギリみられる程度。
そして、感情的だ。
怒りも隠せない。
こんな人間だ。
私は、日々野ありさはしょうもない人間だ。
でも仕方ない。
私は人間だもの。
醜くて当然だ。
感情的で、短気。
自分の矛盾に葛藤する。
運動音痴で、勉学に優れているわけでもない。
人に興味が無いくせに、困ってる人を見捨てることができない。
助けることを面倒だからやりたくないと思っているのに、何かと面倒ごとに肩までずっぷりと浸かっている。
醜いから、私は人間らしい。
人間は醜いと思う。
私は確信している。
だから私は自分を人間だと思える。
そう、思えるようになった。
じゃあね。
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