恋の初心者

ユア教 教祖ユア

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第三十話 私は高橋由紀

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8:30。今から出たら余裕で間に合う。

乾いた風が由紀を撫でる。

「髪が乱れるなぁ…」

学校に行き、自転車を停める。

すると、角でぶつかりかけた。

「あ、ユキさん…おはようございます。」

「うん。おはよう。由紀さん。」

彼は笑う。この笑顔を私は好きに思っている。

「今から授業?」

「勿論!出席取るような授業はちゃんと出るのが私だからね。」

「…うん、優秀な大学生だね。」

「エッへへ…あ、じゃあ、私もう行くので!」

「そっか。じゃあ、またね。」

「うん、またね!」

二人は反対方向に進んでいった。

私の名前は高橋由紀、19歳。

好きなものは絵を描くこと、歌を歌うこと。

そして、ユキさんを好きになった人。

この一ヶ月、色々あった。

好きかもって思ってから、本当に好きになるまで。

色々あった。

だけど、私は前を向く。

もっと部活に励んで、バイトして、友達作って。

そして、もっと好きになる。

ユキさんの事はきっとまだ多くの事を分かってない。

だから、知りたい。

「こう思うのは、乙女だから仕方無いよね。」

私は必ずユキさんの全てを知ってみせる。

そして貴方に私を「好き」と言わせてみせる。


終わり
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