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12 今日もタカハシユキ

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どうも。タカハシユキだよ。

さて…

「三└(┐卍^o^)卍ドゥルルルルrrr!」

「└(┐卍^o^)卍ドゥルルルルルルルrrrr!プギャァm9(^Д^)」

これは一体如何なってる?

いや、俺はしないよ?絶対にしないよ?

「うわっははっはっはァ!」

この声はまさか、yuki!?

「ああ、ユキじゃないか。」

「yuki、これは一体どうなってる!?」

「いやぁ…皆、クレイジーの気に囚われてしまったようだね。」

その魔法みたいな(クソ)設定何なんだ。

クレイジーの気とはなんだ?

「たまにはこういうのも悪くないものさ!(^o^ ∋ )卍ドゥルルルrr…」

ああ、駄目だ。

というか、由紀さんはどうなってる?

一番クレイジーなのは由紀さんじゃないのか?

「ウフフ。皆、楽しそうね。」

この声は由紀さん。キャラがやはり変わっている。

「…由紀…さん?」

「あら、ユキさんじゃない。貴方はどうやら変わってないのね。良かったわ。」

確かに自分でもそう思う。でも、由紀さんのキャラがおかしい。

「皆、楽しそうで良かったわ。きっと、皆心の何処かでクレイジーを閉じ込めていたのね。」

由紀さんが元凶っぽく言うのを止めてほしい。

あとクレイジーを閉じ込めるって何?

「でも、そうねぇ。何故貴方は普通で居れるのかしら?」

そう聞かれても。

「…貴方はクレイジーが無いというの?それとも…既にクレイジー現在進行系だというの?」

もうツッコミが追いつかない。

「…貴方のクレイジーを見たくなってしまったわ。」

「…君が…皆をこういう風にしたのか…?」

「ええ。そうよ。」

「…元に戻してあげて欲しい。どんな姿でもその人はその人のままだ。どんな姿でも、その人は素敵だよ。」

まるで自分が主人公みたいだと思うけど、よくよく考えれば、主人公みたいじゃなくて主人公だった。

「……そういう所を、私はやっぱり好きよ。…でも、人は狂うわ。…そして、人の心は…時に醜く見えるもの。私は…楽しければそれでいいの。」

「…由紀さん…」

俺は…彼女に何て答えれば良いのだろう。

「俺は…君がどうなろうとも、どんな本心があったとしても…」

「…?」

「……俺は君が…」








「ん…」

目を覚ますと、自分の部屋だった。

携帯を見ると、朝の7時。

それに、飲み会の誘いの通知もある。

返信しないといけない。

あれは、夢だったみたいだ。

確かに夢だろう。

三└(┐卍^o^)卍ドゥルルルルとか普通言い出さないし。

だけど、夢だったと終わらせて良いのか分からない。

「俺は…最後…何を言おうとした…?」


つづく
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