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お尻が真っ赤な“流行病”
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「…これは、“新型ペンペンウイルス”ですね。」
平日の日。
わたしは学校を休み、母と町のクリニックに来ていた。
…というのも、最近、わたしの身体の様子がおかしく、母に相談し、このクリニックを受診することになったのだ。
そして検査をし、その結果を見た先生からの第一声が“この言葉”だった。
『そんな病気は聞いたことがない…。』
当然、母とわたしは顔を合わせ、頭の上に“?マーク”を浮かべる。
「せ、先生、…冗談をいってらっしゃるのですか?」
訝しげに母が伺うと、先生は微笑みながら「いや失礼…。」と、説明を始めた。
「このウイルスは、最近流行り始めたもので、発症するとお尻が“むずむず”と痒くなります。
…そして、次第に我慢できない痒さとなり、日常生活に支障をきたすレベルにまで発展します。……あぁ、人から人への感染はしませんので、安心してください。」
「は、はぁ…。」
『なに、その変なウイルス…。』
話を聞いた母とわたしは、困惑した表情となる。
「まあ、不思議なもので、このウイルスが発症する原因としては、何か“強い隠し事”をした時に症状が現れます。……“心当たり”はありますか?」
『うっ……。』
先生は何か確信があるような様子で、わたしの方を見つめた。
そして、残念ながら、わたしにはその“心当たり”がある。
…たぶん、あのことが原因なのだろう。
「な、ないです…。」
「本当かな?…先程から更にお尻を痒そうにしているけど、我慢していないかい?」
「し、してないですっ!!……っ!?」
涙目で反論するが“お尻”は正直だ。
先生の言葉を否定すればするほど、わたしのお尻の“むずむず感”は強さを増していく。
「な、なんでぇ…。もう、我慢できないよぉ……。」
「わかこ…。何か隠しているんなら正直に言いなさい。」
ついに涙が溢れ出してきたわたしに、母は真剣な顔で問いかける。
もはや、隠し通すのに限界を感じたわたしは、懺悔するような表情で、母の目を見つめる。
「ご、ごめんなさい、お母さんっ!……じ、実は、この前“スマホのゲーム”に課金したくて、お小遣いの残りを見たんだけど足りなくて…。
それで、……お母さんの貯金箱から少し取っちゃいましたっ!…本当にごめんなさいっ!!」
「……つまり、ママのお金を盗んだってこと?…なんでそんなことする前に相談しなかったの?」
「…そ、それは、お母さんに相談してもお金もらえないと思ったし…。」
「少なくても、お小遣いの“前借り”とか、相談できることはあったでしょうっ!?」
「っ!?…ご、ごめんなざいぃっ!?」
最近、ランドセルの卒業も近くなり、母から怒られることがめっきり減ったわたしに、久しぶりの雷が落ちる。
しばらく味わっていない“この感覚”は、歳を重ねた今でも“恐ろしい”という感情が湧き上がってくる感じだった。
「ま、まあ、一旦落ち着いて下さい。」
「……お見苦しい所をお見せしました。」
先生は愛想笑いを浮かべながら、母を静止する。
“ハッと”ここが診察室だと思い出したであろう母は、口を閉じ、先生の様子を伺っている。
「いえいえ。…それで、このウイルスの治療法なのですが、これも中々特殊なもので、“1週間、毎日お尻百叩き”をするというものです。」
「…え?…お尻ペンペンで治るんですか?」
「はい、ウイルスはお尻に集まるため、生のお尻を“直接”のペンペンが効果的です。
…ただ、治るまでの期間については個人差があり、早い方だと5日、遅い方だと1ヶ月近くかかる方もいらっしゃいます。」
「い、1ヶ月っ!?」
あまりの長さに、わたしは声を上げてしまう。
それはつまり、最悪1ヶ月間は毎日“お尻100叩き”をされるということだ。
…とてもじゃないが、耐えられる予感がしなかった。
「わかりました。…最近、お仕置きをしていないので、うまくできるか少し不安ですが、娘のために頑張って仕置しますね。」
「何卒、よろしくお願いします。」
わたしが混乱している間にも、会話は続けられる。
「そういえば、お尻を叩く強さにも条件はありますか?」
「そうですね。いつも家庭でされるお仕置きくらいの強さで構いませんよ。
…不安でしたら、実際にここで叩いてもらえますと、アドバイスが可能です。もちろん、服装はそのままで構いませんので。」
「わかりました。…わかこ、椅子に手をついて、お尻を突き出しなさい。」
「えっ!?」
わたしが混乱している間にも話は進み、今は母からお仕置きの“実演”をされる流れとなったらしい。
…なぜそうなったのかはわからないが。
「な、なんで…。」
「早くしなさいっ!先生も忙しいのよっ!」
「っ!?…わ、わかったよぉ…。」
わたしは“しぶしぶ”と言われた通りの姿勢となる。
正直、この年にもなって人前でお尻を叩かれるという現実は、わたしに“屈辱的”な感情を芽生えさせた。
“パンッ”
「このくらいでしょうか?」
「うーん。もっと強い方がいいですね。」
いくら“服の上”からされているとはいえ、羞恥心からわたしの頰は赤く染まっていった。
“パァンッ!”
「んっ!」
「これはどうでしょう?」
「そうですね。そのくらいの強さですとちょうどいいですね。」
先程よりも強い痛みが、わたしのお尻を襲う。
どうやら、少し強めの“この強さ”で決まりそうだった。
「あと、薬として、軟膏を処方します。…ただ、これはウイルスの治療ではなく、“アフターケア用”としてご利用ください。跡が残るといけませんので。」
・
「さっそくだけど、わかこ、お尻を出しなさい。」
帰宅後、母からかけられた第一声が“その言葉”だった。
「お、お母さん…。ほんとにするの…?」
「当たり前でしょう。じゃないと治らないのよ?…それに、お金を盗むような悪い子に“お仕置き”もしなくちゃいけないでしょ?」
「…うぅ…。わ、わかった。」
お仕置きは嫌だが、感染していることや盗みをしてしまったことは事実だ。
それに、母に対する罪悪感もあり、わたしは“しぶしぶ”ながら、母の言葉に従うことにした。
「じゃあ、そこのソファに手をついて、お尻を高く突き出しなさい。」
「…はい。」
言われた通りの姿勢となり、お尻の位置を調節する。
『……はぁ、これからいっぱいペンペンされちゃうのかぁ…。』
真っ赤になった自分のお尻を想像し、顔を青ざめながら、母の平手を待った。
“パチッ…ジィー”
「…?」
そんなことを思っていると、ズボンのボタンが外され、チャックも下げられる。
「さあ、悪いお尻を出しましょうね。」
「えっ…ちょっ!?」
“スルンッ”
気がつくと、わたしのズボンとパンツは、一気に足のくるぶし付近まで下され、下半身が丸出しにさせられていた。
「ちょ、ちょっと!恥ずかしいじゃんっ!?」
「動かないのっ!」
わたしが服をあげようと手を伸ばそうとした際に、母の言葉が静止させる。
「先生も言ってたでしょ?“生の”お尻を直接叩きなさいって。…それに、盗みをしたお仕置きとして、恥ずかしい格好で受けなさい。」
「そ、そんなぁ…。」
『さ、最悪だ…。』
お尻を叩かれる覚悟はなんとかしていたけど、まさか、“直に”お尻を叩かれるなんて…。
わたしは必死にこの“恥ずかしい姿勢”を保ち、“プルプル”と震えながら羞恥心と戦っていた。
「わかこ。お仕置きは久しぶりだけど、強めに叩くからね。…覚悟しなさい。」
「…はい。」
ついに、叩かれてしまう…。
わたしは“ギュッと”手を握り締め、お尻にくる衝撃に備えた。
バヂンッ!
「いっ!」
お尻の右側に、母の平手が当たる。
一瞬の鋭い痛みの後に、“じんじん”とした鈍痛がわたしに襲い掛かった。
久しぶりの“この感覚”は、恥ずかしさと共に惨めさをわたしに植え付けてくる。
パァンッ!!バヂンッ!バヂンッ!
「…っ!?たぁっ!んっ!」
続けて真ん中の部分を連続でぶたれる。
重なる平手が痛みを蓄積し、“ジグジグ”とした痛みへと変わっていく。
「まったくっ…。お金を盗むなんて、本当に悪い子っ!」
バッヂィンッ!
「きゃあぁぁっ!!」
より一層強い一発が、お尻の真ん中に叩き込まれる。
あまりの痛みから、涙が溢れ出してきてしまった。
「…ぐすっ。お母さん…、わかこが悪い子でごめんなさい…。」
「……少しは反省した?」
「はいっ!反省しましたぁ…。」
「…そう。」
“ピクッ”
いきなりわたしのお尻が優しく撫でられる。
母の方を見ると、わたしに優しく微笑みかけてくれていた。
『も、もしかして、…お仕置きおわり?』
少しだけ希望を込め、母を見つめる。
「…じゃあ、これからの“ペンペン”もちゃんと受けられるわね?」
「……え?」
「ほら、続きをするから、姿勢を戻しなさい。」
『そ、そんなぁ…。』
そんな“甘い展開”などあるはずもなく、お仕置きの続行を宣告される。
「うぅ…。」
気分が落ち込んだまま姿勢を戻すと、左側のお尻に平手が振り下ろされた。
・
バヂンッ!
「ひぃっ!」
パァンッ!バヂンッ!
「いっだぁぁいぃぃっ!!」
あれからどれくらい叩かれただろう…。
すでにお尻は余すことなく痛みに覆われ、もはや“熱く”感じるほどになっていた。
「ほら、あと3発よっ!しっかり歯を食いしばりなさいっ!」
「はいぃ…。」
ようやく、あと3発らしい…。
だが、まだ3発もあるという思いが働き、“複雑”な気持ちになっていた。
バッヂィィンッ!!
「いっだいっ!!」
お尻の右側に、いままでより強い平手打ちが命中する。
バッヂィィンッ!!
「あ゛あぁぁっ!!」
続いて左側に平手が当たる。
止まることのない涙がソファを濡らし、布地に大きなシミを作っていた。
バッヂィィィンッ!!!
「ごめんなざぁいぃぃっ!!」
最後の1発は、お尻の真ん中に命中した。
恐らく本気であろう強さで叩かれ、母の手のひら型に“ジグジグ”とした痛みが残っていた。
「うわぁぁんっ!!…おがぁさんっ!ごめんなざいぃっ!!」
「その様子だとちゃんと反省できたみたいね。……いいわ。“今日の分”は許してあげる。」
「…ひっく……。はい…。」
今日の分だけとはいえ、“お許し”が出たことにわたしは安堵し、母に抱きつく。
その瞬間、柔軟剤の香りが“ふわっと”広がり、わたしを優しく包んでくれるようだった。
・
それからしばらく時間が経ち、わたしは“羞恥心”を思い出し、母から離れる。
許可が出てゆっくりお尻をしまうと、久しぶりの服の感覚が、わたしを迎えてくれた。
「今日から1週間学校はお休みだからね。…でもお仕置きもあるから、覚悟はしてなさい?」
「…はい。」
1週間学校が休みだが、お仕置きもあるため、嬉しいような、悲しいような“不思議な気持ち”となっていた。
“ガチャンッ”
「うわぁ真っ赤…。」
部屋に戻ると、わたしは早速、姿鏡でお尻の状態を確認した。
そして鏡には“真っ赤なお尻”が映し出され、その痛々しさを物語っている。
「はぁ…。明日もまたいっぱい“ペンペン”されちゃうのかぁ…。」
自分のお尻を眺めながら、明日はさらに真っ赤にされてしまうと思うと、顔が青く染まっていった。
…でも、なんだろう、胸の中にあるこの“ドキドキ”とした想いは。
その答えはわからないまま、お尻をしまってベットに入り、“とろとろ”とした瞳を閉じる。
…そして、こっそりと“大切なところ”に手を伸ばすのだった……。
「完」
平日の日。
わたしは学校を休み、母と町のクリニックに来ていた。
…というのも、最近、わたしの身体の様子がおかしく、母に相談し、このクリニックを受診することになったのだ。
そして検査をし、その結果を見た先生からの第一声が“この言葉”だった。
『そんな病気は聞いたことがない…。』
当然、母とわたしは顔を合わせ、頭の上に“?マーク”を浮かべる。
「せ、先生、…冗談をいってらっしゃるのですか?」
訝しげに母が伺うと、先生は微笑みながら「いや失礼…。」と、説明を始めた。
「このウイルスは、最近流行り始めたもので、発症するとお尻が“むずむず”と痒くなります。
…そして、次第に我慢できない痒さとなり、日常生活に支障をきたすレベルにまで発展します。……あぁ、人から人への感染はしませんので、安心してください。」
「は、はぁ…。」
『なに、その変なウイルス…。』
話を聞いた母とわたしは、困惑した表情となる。
「まあ、不思議なもので、このウイルスが発症する原因としては、何か“強い隠し事”をした時に症状が現れます。……“心当たり”はありますか?」
『うっ……。』
先生は何か確信があるような様子で、わたしの方を見つめた。
そして、残念ながら、わたしにはその“心当たり”がある。
…たぶん、あのことが原因なのだろう。
「な、ないです…。」
「本当かな?…先程から更にお尻を痒そうにしているけど、我慢していないかい?」
「し、してないですっ!!……っ!?」
涙目で反論するが“お尻”は正直だ。
先生の言葉を否定すればするほど、わたしのお尻の“むずむず感”は強さを増していく。
「な、なんでぇ…。もう、我慢できないよぉ……。」
「わかこ…。何か隠しているんなら正直に言いなさい。」
ついに涙が溢れ出してきたわたしに、母は真剣な顔で問いかける。
もはや、隠し通すのに限界を感じたわたしは、懺悔するような表情で、母の目を見つめる。
「ご、ごめんなさい、お母さんっ!……じ、実は、この前“スマホのゲーム”に課金したくて、お小遣いの残りを見たんだけど足りなくて…。
それで、……お母さんの貯金箱から少し取っちゃいましたっ!…本当にごめんなさいっ!!」
「……つまり、ママのお金を盗んだってこと?…なんでそんなことする前に相談しなかったの?」
「…そ、それは、お母さんに相談してもお金もらえないと思ったし…。」
「少なくても、お小遣いの“前借り”とか、相談できることはあったでしょうっ!?」
「っ!?…ご、ごめんなざいぃっ!?」
最近、ランドセルの卒業も近くなり、母から怒られることがめっきり減ったわたしに、久しぶりの雷が落ちる。
しばらく味わっていない“この感覚”は、歳を重ねた今でも“恐ろしい”という感情が湧き上がってくる感じだった。
「ま、まあ、一旦落ち着いて下さい。」
「……お見苦しい所をお見せしました。」
先生は愛想笑いを浮かべながら、母を静止する。
“ハッと”ここが診察室だと思い出したであろう母は、口を閉じ、先生の様子を伺っている。
「いえいえ。…それで、このウイルスの治療法なのですが、これも中々特殊なもので、“1週間、毎日お尻百叩き”をするというものです。」
「…え?…お尻ペンペンで治るんですか?」
「はい、ウイルスはお尻に集まるため、生のお尻を“直接”のペンペンが効果的です。
…ただ、治るまでの期間については個人差があり、早い方だと5日、遅い方だと1ヶ月近くかかる方もいらっしゃいます。」
「い、1ヶ月っ!?」
あまりの長さに、わたしは声を上げてしまう。
それはつまり、最悪1ヶ月間は毎日“お尻100叩き”をされるということだ。
…とてもじゃないが、耐えられる予感がしなかった。
「わかりました。…最近、お仕置きをしていないので、うまくできるか少し不安ですが、娘のために頑張って仕置しますね。」
「何卒、よろしくお願いします。」
わたしが混乱している間にも、会話は続けられる。
「そういえば、お尻を叩く強さにも条件はありますか?」
「そうですね。いつも家庭でされるお仕置きくらいの強さで構いませんよ。
…不安でしたら、実際にここで叩いてもらえますと、アドバイスが可能です。もちろん、服装はそのままで構いませんので。」
「わかりました。…わかこ、椅子に手をついて、お尻を突き出しなさい。」
「えっ!?」
わたしが混乱している間にも話は進み、今は母からお仕置きの“実演”をされる流れとなったらしい。
…なぜそうなったのかはわからないが。
「な、なんで…。」
「早くしなさいっ!先生も忙しいのよっ!」
「っ!?…わ、わかったよぉ…。」
わたしは“しぶしぶ”と言われた通りの姿勢となる。
正直、この年にもなって人前でお尻を叩かれるという現実は、わたしに“屈辱的”な感情を芽生えさせた。
“パンッ”
「このくらいでしょうか?」
「うーん。もっと強い方がいいですね。」
いくら“服の上”からされているとはいえ、羞恥心からわたしの頰は赤く染まっていった。
“パァンッ!”
「んっ!」
「これはどうでしょう?」
「そうですね。そのくらいの強さですとちょうどいいですね。」
先程よりも強い痛みが、わたしのお尻を襲う。
どうやら、少し強めの“この強さ”で決まりそうだった。
「あと、薬として、軟膏を処方します。…ただ、これはウイルスの治療ではなく、“アフターケア用”としてご利用ください。跡が残るといけませんので。」
・
「さっそくだけど、わかこ、お尻を出しなさい。」
帰宅後、母からかけられた第一声が“その言葉”だった。
「お、お母さん…。ほんとにするの…?」
「当たり前でしょう。じゃないと治らないのよ?…それに、お金を盗むような悪い子に“お仕置き”もしなくちゃいけないでしょ?」
「…うぅ…。わ、わかった。」
お仕置きは嫌だが、感染していることや盗みをしてしまったことは事実だ。
それに、母に対する罪悪感もあり、わたしは“しぶしぶ”ながら、母の言葉に従うことにした。
「じゃあ、そこのソファに手をついて、お尻を高く突き出しなさい。」
「…はい。」
言われた通りの姿勢となり、お尻の位置を調節する。
『……はぁ、これからいっぱいペンペンされちゃうのかぁ…。』
真っ赤になった自分のお尻を想像し、顔を青ざめながら、母の平手を待った。
“パチッ…ジィー”
「…?」
そんなことを思っていると、ズボンのボタンが外され、チャックも下げられる。
「さあ、悪いお尻を出しましょうね。」
「えっ…ちょっ!?」
“スルンッ”
気がつくと、わたしのズボンとパンツは、一気に足のくるぶし付近まで下され、下半身が丸出しにさせられていた。
「ちょ、ちょっと!恥ずかしいじゃんっ!?」
「動かないのっ!」
わたしが服をあげようと手を伸ばそうとした際に、母の言葉が静止させる。
「先生も言ってたでしょ?“生の”お尻を直接叩きなさいって。…それに、盗みをしたお仕置きとして、恥ずかしい格好で受けなさい。」
「そ、そんなぁ…。」
『さ、最悪だ…。』
お尻を叩かれる覚悟はなんとかしていたけど、まさか、“直に”お尻を叩かれるなんて…。
わたしは必死にこの“恥ずかしい姿勢”を保ち、“プルプル”と震えながら羞恥心と戦っていた。
「わかこ。お仕置きは久しぶりだけど、強めに叩くからね。…覚悟しなさい。」
「…はい。」
ついに、叩かれてしまう…。
わたしは“ギュッと”手を握り締め、お尻にくる衝撃に備えた。
バヂンッ!
「いっ!」
お尻の右側に、母の平手が当たる。
一瞬の鋭い痛みの後に、“じんじん”とした鈍痛がわたしに襲い掛かった。
久しぶりの“この感覚”は、恥ずかしさと共に惨めさをわたしに植え付けてくる。
パァンッ!!バヂンッ!バヂンッ!
「…っ!?たぁっ!んっ!」
続けて真ん中の部分を連続でぶたれる。
重なる平手が痛みを蓄積し、“ジグジグ”とした痛みへと変わっていく。
「まったくっ…。お金を盗むなんて、本当に悪い子っ!」
バッヂィンッ!
「きゃあぁぁっ!!」
より一層強い一発が、お尻の真ん中に叩き込まれる。
あまりの痛みから、涙が溢れ出してきてしまった。
「…ぐすっ。お母さん…、わかこが悪い子でごめんなさい…。」
「……少しは反省した?」
「はいっ!反省しましたぁ…。」
「…そう。」
“ピクッ”
いきなりわたしのお尻が優しく撫でられる。
母の方を見ると、わたしに優しく微笑みかけてくれていた。
『も、もしかして、…お仕置きおわり?』
少しだけ希望を込め、母を見つめる。
「…じゃあ、これからの“ペンペン”もちゃんと受けられるわね?」
「……え?」
「ほら、続きをするから、姿勢を戻しなさい。」
『そ、そんなぁ…。』
そんな“甘い展開”などあるはずもなく、お仕置きの続行を宣告される。
「うぅ…。」
気分が落ち込んだまま姿勢を戻すと、左側のお尻に平手が振り下ろされた。
・
バヂンッ!
「ひぃっ!」
パァンッ!バヂンッ!
「いっだぁぁいぃぃっ!!」
あれからどれくらい叩かれただろう…。
すでにお尻は余すことなく痛みに覆われ、もはや“熱く”感じるほどになっていた。
「ほら、あと3発よっ!しっかり歯を食いしばりなさいっ!」
「はいぃ…。」
ようやく、あと3発らしい…。
だが、まだ3発もあるという思いが働き、“複雑”な気持ちになっていた。
バッヂィィンッ!!
「いっだいっ!!」
お尻の右側に、いままでより強い平手打ちが命中する。
バッヂィィンッ!!
「あ゛あぁぁっ!!」
続いて左側に平手が当たる。
止まることのない涙がソファを濡らし、布地に大きなシミを作っていた。
バッヂィィィンッ!!!
「ごめんなざぁいぃぃっ!!」
最後の1発は、お尻の真ん中に命中した。
恐らく本気であろう強さで叩かれ、母の手のひら型に“ジグジグ”とした痛みが残っていた。
「うわぁぁんっ!!…おがぁさんっ!ごめんなざいぃっ!!」
「その様子だとちゃんと反省できたみたいね。……いいわ。“今日の分”は許してあげる。」
「…ひっく……。はい…。」
今日の分だけとはいえ、“お許し”が出たことにわたしは安堵し、母に抱きつく。
その瞬間、柔軟剤の香りが“ふわっと”広がり、わたしを優しく包んでくれるようだった。
・
それからしばらく時間が経ち、わたしは“羞恥心”を思い出し、母から離れる。
許可が出てゆっくりお尻をしまうと、久しぶりの服の感覚が、わたしを迎えてくれた。
「今日から1週間学校はお休みだからね。…でもお仕置きもあるから、覚悟はしてなさい?」
「…はい。」
1週間学校が休みだが、お仕置きもあるため、嬉しいような、悲しいような“不思議な気持ち”となっていた。
“ガチャンッ”
「うわぁ真っ赤…。」
部屋に戻ると、わたしは早速、姿鏡でお尻の状態を確認した。
そして鏡には“真っ赤なお尻”が映し出され、その痛々しさを物語っている。
「はぁ…。明日もまたいっぱい“ペンペン”されちゃうのかぁ…。」
自分のお尻を眺めながら、明日はさらに真っ赤にされてしまうと思うと、顔が青く染まっていった。
…でも、なんだろう、胸の中にあるこの“ドキドキ”とした想いは。
その答えはわからないまま、お尻をしまってベットに入り、“とろとろ”とした瞳を閉じる。
…そして、こっそりと“大切なところ”に手を伸ばすのだった……。
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ショタへのお仕置き興奮しました!ありがとうございます!
あとはおちん○んへのお仕置きをしたら凄くハードになって面白そう…
ショタくんへのお仕置き、気に入っていただけたようで嬉しいです!
もっと厳しいのも書いてみたいですね🌟
お母様・・・・SMじゃないっすか・・・・僕も部屋を散らかして全裸で待機しますかねぇ・・・
それにしても読みやすく面白いお話でした!!
読みやすいと言っていただけますと嬉しいです🌟
今後も手軽に読めるお仕置き小説を投稿していきたいと思いますので、よろしくお願いします!!
今回のお仕置きも楽しく読ませていただきました。大好きです。
もしよければ、より厳しいお仕置きをショタへ与えるSSを書いていただきたいです!
嬉しいご感想をいただき、ありがとうございます!
遅くなりましたが、ショタへのお仕置きも追加いたしました🌟
今後ともぜひ、よろしくお願いします🍰