44 / 76
お気に入り
しおりを挟む百海に気になる人が現れた
ただ少しの引っ掛かりがあるけれど、まぁ問題はないだろう、私の疑いが外れていれば尚更良しだ
仕事終わりには理人が迎えに来ていた
ビルの前に立っていた理人は、黒いキャップに派手髪を隠し、白のトップスにグレーのボトムで見事に普通の人に擬態していた
「おかえり!」
駅ビルの中を買い物しながら話していると
「そういえば、母ちゃんから連絡があって」
という理人
なんでもパーティー用のドレスが出来たのでこの週末にも撮影をしたい、ということらしい
したい…というか、スタッフや場所の手配が出来ているという強制の呼び出しだ
さらには、その撮影が終わらなければパーティーの日程(仮押さえ)が確定しないというとんでもない要求だった(白目)
…さすがに素人からすれば強引とも思えるが、そうして曲げられるところを捻じ曲げてスケジュールを組まないと色々を消化できないのだろうという考察に至った
「だから、週末の予定どうだ?って連絡がきて」
「どうもなにも行くしか無さそうだけど、撮影…?」
その言葉の意味は理解しているが、私たちがその撮影に参加する意味がちょっと理解できなかった
まぁでもお母様が言うのなら、と理人に返事をしてもらうようお願いした
夕飯も済ませ、まったりお酒タイムに突入する
「そう言えば今日は寝たの?」
今朝は作業部屋から下りて来てヨレヨレだったもんな、と思い出した
「うん、慶さん送り出してから少し作業してて…5時間は寝たよ」
まぁ何時間であっても睡眠が取れれば大丈夫だ
実際、朝より回復して元気にしている
「それでさ、あと最終チェックだけだから…」
テーブルを挟んで向かいに座っている理人が、テーブルに肘をついている私の腕を掴む
そのまま自分のほうに引いて、手の甲にキスをした
それから今度は私の親指を咥え、ゆるゆると舐める…
まるで女性がお口で男性のソレにするみたいな…そういういやらしい……
「やだ…」
とっさに手を引こうとするも、がっちり掴まれていて無理だった
「ちょっと!…もういいから…」
テーブル挟んでそんなプレイするぅぅ?!!
この子たまにエグい羞恥プレイ持ってくるよなぁ…
「…慶さんこっち来て」
理人の声に誘われてそっちに行ってしまう私←
理人に背中を預けて、脚の間にストンと座った
「身体全部舐めさせて?」
聞いてるほうが恥ずかしいけどもぉ?!
そう理人はこちらのライフを削るような言葉を吐いて、私の耳元をベロベロする
その舌は首筋から背中へと下りていく
「…あっ、んん…」
えっちはどっちだよ!と思ってみても、身体を這う理人の唇が気持ち良くて、次第にどうでもよくなってしまった
そうして理人の触れたところから身体の奥がじわじわと熱を持つ
今までお留守にしていた理人の指が下腹部に、下着の中に忍び込んできた
その指はそこの状態を確かめるようにゆっくりと動いて撫でる
「あ~、なんでこんなになってるの…?」
なんで…
それは、そこがそんなになるまでベロベロベロベロ、身体中を舐め回されたからじゃないだろうか…?
「えっち……!」
理人に向かって言ってやった
「んん~!ゴメンてぇ~~!!」
理人は楽しそうにそう言うと、私を抱っこしてベッドに移動する
な?だから言ったじゃん
やっぱえっちはお前だってばよ…
百海のアレや優のソレお母様の無茶苦茶スケジュールと、この日も色々あったはずだけど
こうして理人とのセックスで眠りにつく、こんな毎日を私は気に入っている
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
その出会い、運命につき。
あさの紅茶
恋愛
背が高いことがコンプレックスの平野つばさが働く薬局に、つばさよりも背の高い胡桃洋平がやってきた。かっこよかったなと思っていたところ、雨の日にまさかの再会。そしてご飯を食べに行くことに。知れば知るほど彼を好きになってしまうつばさ。そんなある日、洋平と背の低い可愛らしい女性が歩いているところを偶然目撃。しかもその女性の名字も“胡桃”だった。つばさの恋はまさか不倫?!悩むつばさに洋平から次のお誘いが……。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】
契約妻ですが極甘御曹司の執愛に溺れそうです
冬野まゆ
恋愛
経営難に陥った実家の酒造を救うため、最悪の縁談を受けてしまったOLの千春。そんな彼女を助けてくれたのは、密かに思いを寄せていた大企業の御曹司・涼弥だった。結婚に関する面倒事を避けたい彼から、援助と引き換えの契約結婚を提案された千春は、藁にも縋る思いでそれを了承する。しかし旧知の仲とはいえ、本来なら結ばれるはずのない雲の上の人。たとえ愛されなくても彼の良き妻になろうと決意する千春だったが……「可愛い千春。もっと俺のことだけ考えて」いざ始まった新婚生活は至れり尽くせりの溺愛の日々で!? 拗らせ両片思い夫婦の、じれじれすれ違いラブ!
15年目のホンネ ~今も愛していると言えますか?~
深冬 芽以
恋愛
交際2年、結婚15年の柚葉《ゆずは》と和輝《かずき》。
2人の子供に恵まれて、どこにでもある普通の家族の普通の毎日を過ごしていた。
愚痴は言い切れないほどあるけれど、それなりに幸せ……のはずだった。
「その時計、気に入ってるのね」
「ああ、初ボーナスで買ったから思い出深くて」
『お揃いで』ね?
夫は知らない。
私が知っていることを。
結婚指輪はしないのに、その時計はつけるのね?
私の名前は呼ばないのに、あの女の名前は呼ぶのね?
今も私を好きですか?
後悔していませんか?
私は今もあなたが好きです。
だから、ずっと、後悔しているの……。
妻になり、強くなった。
母になり、逞しくなった。
だけど、傷つかないわけじゃない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる