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さいこ

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 百海に気になる人が現れた


ただ少しの引っ掛かりがあるけれど、まぁ問題はないだろう、私の疑いが外れていれば尚更良しだ


 仕事終わりには理人が迎えに来ていた
 ビルの前に立っていた理人は、黒いキャップに派手髪を隠し、白のトップスにグレーのボトムで見事に普通の人に擬態していた

 「おかえり!」

駅ビルの中を買い物しながら話していると
 
 「そういえば、母ちゃんから連絡があって」

という理人
 なんでもパーティー用のドレスが出来たのでこの週末にも撮影をしたい、ということらしい
 したい…というか、スタッフや場所の手配が出来ているという強制の呼び出しだ

 さらには、その撮影が終わらなければパーティーの日程(仮押さえ)が確定しないというとんでもない要求だった(白目) 
 
 …さすがに素人からすれば強引とも思えるが、そうして曲げられるところを捻じ曲げてスケジュールを組まないと色々を消化できないのだろうという考察に至った

 「だから、週末の予定どうだ?って連絡がきて」

 「どうもなにも行くしか無さそうだけど、撮影…?」

その言葉の意味は理解しているが、私たちがその撮影に参加する意味がちょっと理解できなかった
 まぁでもお母様が言うのなら、と理人に返事をしてもらうようお願いした


 
 夕飯も済ませ、まったりお酒タイムに突入する
 
 「そう言えば今日は寝たの?」

今朝は作業部屋から下りて来てヨレヨレだったもんな、と思い出した

 「うん、慶さん送り出してから少し作業してて…5時間は寝たよ」

まぁ何時間であっても睡眠が取れれば大丈夫だ
 実際、朝より回復して元気にしている

 
 「それでさ、あと最終チェックだけだから…」

 テーブルを挟んで向かいに座っている理人が、テーブルに肘をついている私の腕を掴む
 そのまま自分のほうに引いて、手の甲にキスをした

 それから今度は私の親指を咥え、ゆるゆると舐める…
 まるで女性がお口で男性のソレにするみたいな…そういういやらしい……

 「やだ…」

とっさに手を引こうとするも、がっちり掴まれていて無理だった

 「ちょっと!…もういいから…」

 テーブル挟んでそんなプレイするぅぅ?!!
 この子たまにエグい羞恥プレイ持ってくるよなぁ…

 「…慶さんこっち来て」

理人の声に誘われてそっちに行ってしまう私←
 理人に背中を預けて、脚の間にストンと座った

 
 「身体全部舐めさせて?」

 聞いてるほうが恥ずかしいけどもぉ?!
 そう理人はこちらのライフを削るような言葉を吐いて、私の耳元をベロベロする

 その舌は首筋から背中へと下りていく

 「…あっ、んん…」

    えっちはどっちだよ!と思ってみても、身体を這う理人の唇が気持ち良くて、次第にどうでもよくなってしまった

 そうして理人の触れたところから身体の奥がじわじわと熱を持つ  
 
 
 今までお留守にしていた理人の指が下腹部に、下着の中に忍び込んできた
 その指はそこの状態を確かめるようにゆっくりと動いて撫でる 

 「あ~、なんでこんなになってるの…?」

なんで…
それは、そこがそんなになるまでベロベロベロベロ、身体中を舐め回されたからじゃないだろうか…?
 

 「えっち……!」

理人に向かって言ってやった

 「んん~!ゴメンてぇ~~!!」

理人は楽しそうにそう言うと、私を抱っこしてベッドに移動する


な?だから言ったじゃん
やっぱえっちはお前だってばよ…


 百海のアレや優のソレお母様の無茶苦茶スケジュールと、この日も色々あったはずだけど
 こうして理人とのセックスで眠りにつく、こんな毎日を私は気に入っている

  
 





 
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