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さいこ

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Round 1

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    理人のいう「友達」とは、
イコール「セフレ」なんじゃないかという爆弾を投げてしまった


 それに対して理人が反撃に出る


 ①その友達云々の話が出たときは、私に彼氏が居ることを知った直後だったので、そこは強引に「自分に乗り替えろ」という話は出来なかった

 ②↑の理由から現彼氏よりも自分のことを好きになって貰えるような機会が欲しかった

 ③しかし、あまりにも避けられて会うことすらままならないので「友達」という警戒されない場所からスタートしようと腹を決めた

 ④友達と言ったものの、いざ一緒に居れば理人にとっては「想い人」であり、先にセックスをした過去があるので健康な男子としてムラムラするのは当たり前だ!


 …という主張をしてきた 


 「じゃあ聞くけど、あそこで俺が友達になろうって言わなかったらずっと避けてたんでしょ?」

それはそうかもしれない…
私は気まずくて非常に会いたくなかった

 「だから友達にでもなるしか、会える機会が無かったじゃん…」

…説得力がすごい


 でもその前提みたいに掲げている「私を好き」というのが、私からするとどの程度のものか分からない…


 「マスターの店がオープンしてすぐの頃から」

 「…うん、すぐの頃から?」

 「慶さんを見てて、いつの間にか好きになってた…」


 マスターの店がオープンしてすぐにスーツの人6人くらいで行ったでしょ?
その時からだよ、という理人

 確かにオープン初日に私が行ってみてめちゃめちゃ気に入ったので、数日後に会社の面々を連れて(会社の経費で)行ったことがあった…

    そんな人数でいたのはその時だけだ、でもそれは3年前の話だよ…


 「…じゃあ3年間片思いしてたんじゃない?」

と、しれっと言う理人…

 いやいやいや、そんな長いこと片思いって…
まぁでも3年も前のことをやけにハッキリ覚えているみたいだけども
  

 「…じゃあその間ってさぁ、女の子と遊んだりとかしてないの…?」

そんなに好きだと言うからには一応聞かせてもらおうじゃないか

 「俺がほかの女とセックスしてるんじゃないかって?…そんなに可愛いことを気にしてくれるのは嬉しいけど、無いよ」

 とはっきり言う理人
 ぐぬぬ…健康な男子が3年も無しなんてありますか…?!


 「じゃあそれこそほまれさんに聞いてみな?」


え?…誉さんてマスターのこと??

 「な、なんでマスターが出てくるのよ…」

 「俺マスターと友達だからお互い色々知ってるよ」


…そんな話初耳ですけど?

 

 「ねぇ、俺はどこに裏取られても大丈夫だよ?」

向かいに座って話していた理人が
私の隣に移動してくる

 「その、さぁ…メンヘラ彼氏のこと…もう好きじゃないって言ってたけどさぁ…」

ああ、先日引導を渡した私の黒歴史のアレね
話しながら私の身体に腕を回して甘えん坊を発動する理人

 「だったら俺のこと好きになってよ…」

…こういうトコ、自分の思ったことを通す術を身につけている理人
悔しいけど私にこういう武器は無い



 「それなんだけど、もうとっくにお別れしたよ」



 「………はぁ?!」


黙ってた訳じゃないんだけど、あれから話すタイミングも無かったからね!

    
 「それ、早く言ってくれたらこんな言い合いしなくて済んだんじゃない??」


え?…そうだった?

てゆーかこれはどうなれば決着なんだっけ?







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