私のことが大嫌いらしい婚約者に婚約破棄を告げてみた結果。

 カルディア王国公爵家令嬢シャルロットには7歳の時から婚約者がいたが、何故かその相手である第二王子から酷く嫌われていた。
 顔を合わせれば睨まれ、嫌味を言われ、周囲の貴族達からは哀れみの目を向けられる日々。

 我慢の限界を迎えたシャルロットは、両親と国王を脅……説得して、自分たちの婚約を解消させた。
 そしてパーティーにて、いつものように冷たい態度をとる婚約者にこう言い放つ。

「私と殿下の婚約は解消されました。今までありがとうございました!」

 そうして笑顔でパーティー会場を後にしたシャルロットだったが……次の日から何故か婚約を解消したはずのキースが家に押しかけてくるようになった。

「なんで今更元婚約者の私に会いに来るんですか!?」
「……好きだからだ」
「……はい?」

 いろんな意味でたくましい公爵令嬢と、不器用すぎる王子との恋物語──。


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